• 調査

会談は海に浮かぶ~第四師団と海上守護団~

マスター:旅硝子

シナリオ形態
ショート
難易度
やや難しい
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
プレイング締切
2015/10/30 22:00
リプレイ完成予定
2015/11/08 22:00

オープニング

「海上守護団……ネーベルバンク、そして亡霊死団。名前から最後はゾンビ船の正体と想定すると、主にベルトルード周辺で活動している海賊団はこの3つと言えるからしら」
 何とか波乱の処女航海が終わった後、ユーディト・グナイゼナウ(kz0084)はハンターズソサエティに再び依頼を出し、集まったハンター達に現代の情勢と共にそう話した。
「亡霊死団がゾンビ船中心に構成される、背後に歪虚のいる可能性も高い海賊団。ネーベルバンクは歪虚の有無はわからないけれど、残虐非道に沿岸地域の民衆を虐げている海賊団。海上守護団はそれに対して、亡霊死団と思われるゾンビ船と戦っていたことから、少なくとも歪虚と敵対している事は確か……それ以上の情報は確定できないわ。少なくとも沿岸地域での調査では、海上守護団の名前は出てこなかった。……表立ってはね」
 表だって、ということは。そう尋ねたハンターに、ユーディトは頷く。
「一応、ネーベルバンクのことがあってから各町村に1人ずつは密偵を潜ませているのだけれど、彼らから上がってきた報告の中には『海上守護団』の名前があったわ」
 密偵達は一般市民としての生活を送り、町や村に溶け込むようにしている。だからこそ海上守護団の情報が入って来たのだろうし、逆に言えばその存在を第四師団から隠し通していたということだ。
「財源は不明だけれど、沿岸の貧しい村に施しに来ているのは確かだし、略奪の話も聞かない。つまりは『義賊』である可能性が高いと思われるわ。そこで、各海賊に対する対処法を、第四師団ではこのように制定したの」
 ハンター達には、第四師団の決定に従う義務はない。だが、依頼を請けた場合、よほどのことがなければ合わせてほしい、と第四師団から要請するとのことである。
「まずは、亡霊死団。これは相手が歪虚である限り基本的に殲滅、力が及ばないならば撤退と周辺地域の住民の避難。人間がいた場合なるべく確保して事情聴取。
 次に、ネーベルバンク。これは相手が抵抗すれば殺害もやむなし、被害を最小限に留めることを優先。生存者は基本的に第十師団行き。
 最後に、海上守護団とは――会談の機会を設けたいと思います」

 ハンター達への依頼は、会談への立会人である。
「けれど、この会談への立会人を第四師団やあたしが雇ってしまうと、結局公平性を疑われる事になるわ。だから、今回は『ハンターの自由意志』による『無償で、自発的な』立会人となってもらう必要があるの」
 報酬を払えないことは謝罪する、とユーディトは頭を下げる。
「その代わり、今回は第四師団からは、会談への立会人となる以外のことは求めません。恐らく海上守護団とは意見が対立する場面もあるでしょうけれど、中立となることも、海上守護団の側に立つことも全く問題はないわ」
 その点については海上守護団も承知の上であるという。戦艦の処女航海でゾンビ船と戦った際、ハンターと海上守護団の代表の話し合いで決定したとのことだ。
「ベルトルードでの会談はこちらの本拠地だからと断られてしまったので、会場は海の上になったわ。こちらは高速小型船1隻、向こうも所持する船1隻のみを出し、こちらが立会人を連れていく代わりに会談の場所は向こうの船の上。当然第四師団から私の護衛を出すから、仮に襲撃された場合もまずは自分達の身を守ってちょうだい。また、万が一第四師団が海上守護団に対して襲撃を掛けた場合も同じ。その上でどちらに味方するかはハンターの皆さん個人に任されるわ」
 あくまで自発的に立候補してもらえれば嬉しいわ、と語ったユーディトの前に、幾人かから手が上がる。

 ――海上。
「お初にお目にかかるわ、私はゾンネンシュトラール帝国第四師団長、ユーディト・グナイゼナウ」
「ああ、初めまして。あたしは海上守護団の代表、ヴァーリア。……どうした、お前達」
 ユーディトの名を聞いた瞬間僅かにざわめいた海賊達の何人かに、まだ十を越えたほどの少女、ヴァーリアが振り向いて不審げな目を向ける。
「いえ、何でも」
「……だったらいいけど」
 海上守護団の船は、古いようではあるが丁寧に手入れされていた。その甲板の中央に据え付けられたテーブルにヴァーリアとユーディトがつき、その間を立会人であるハンター達が埋める形だ。護衛として手練れの第四師団員4名が、共に乗り込んでいる。
「へいどうぞ。ベルトルード風の赤ワインは、帝国軍人様のお口にゃ合わないかもしれませんが」
「あら、あたしは大好きよ。砂糖はこの辺りのを使っていて?」
「……ああ、そうですぜ」
 全員にサーブされた砂糖入りの赤ワインにユーディトはそう返し、グラスを運んだ髭面の海賊は意外そうに眉を上げる。
 ――平和の中に緊張感を孕んだ空気の中、会談が幕を開けた。

解説

●目的
海上守護団と第四師団の会談の無事終了

●海上守護団の現状(PL情報)
・海上守護団は、半強制的な商船などの護衛(他の海賊から護衛する代わりに積荷の一部を受け取る)や悪質な海賊の退治を主な活動内容とする海賊団である。
・人数的な規模は大きいが、非戦闘員も多く、また覚醒者が少ないため、ゾンビ船など相手には苦しい戦いを強いられている。
・また、収入の多くを周辺地域への施しに使っているため、近年は船の老朽化なども激しく財政的には厳しい。
・ただし、精神的なつながりは強固である。代表のヴァーリアは11歳ではあるが、彼女を中心としてまとまっている。
・組織としての運営はヴァーリアが年少の為、補佐に頼る部分が多い。

●海上守護団の主張
・我々は、海の平和を守る気のない帝国に代わってベルトルード周辺地域と近海の平和を守る集団である。
・革命直後の海賊討伐の際、帝国は義賊的活動をしていた海賊まで討伐し、それでいて悪質な海賊を見逃してもいる。
・その上10年以上も第四師団長を任命しなかった以上、帝国には海の平和を守る気はないものと考える。
・帝国に望むことは、我々を捕らえず、我々の活動を邪魔しないこと、それだけである。

●第四師団の主張
・第四師団長が任命された以上、ベルトルード周辺地域と近海の平和は帝国軍によって守られるべきである。
・確かにまだ情勢については把握しきれていない面が多い。
・しかし、海賊団からの施しに頼るのではなく、独自の産業を興さなければベルトルード周辺地域に未来はない。
・また、商船護衛も第四師団の責任で行っている以上、半強制的護衛行為は見逃せない。
・帝国第四師団としては、商船への接触をやめず、第四師団との協力体制も結ばないならば、討伐対象とするしかない。

●落としどころ
がんばってみつけてください!

マスターより

お世話になっております。旅硝子です。
今回はお話し合いの会でございます。
金銭的報酬はありませんが(ごめんなさい)、ご協力いただければ幸いです。

それでは、どうぞよろしくお願いいたします!

関連NPC

  • 帝国軍第四師団長
    ユーディト・グナイゼナウ(kz0084
    人間(クリムゾンウェスト)|62才|女性|疾影士(ストライダー)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2015/12/16 16:10

参加者一覧

  • ユーディトの孫ポジション
    ラザラス・フォースター(ka0108
    人間(蒼)|12才|男性|機導師
  • 赤髪の勇士
    エヴァンス・カルヴィ(ka0639
    人間(紅)|29才|男性|闘狩人
  • 嵐影海光
    レベッカ・アマデーオ(ka1963
    人間(紅)|20才|女性|機導師
  • 海と風の娘
    ステラ・ブルマーレ(ka3014
    人間(紅)|16才|女性|魔術師

  • スティード・バック(ka4930
    人間(紅)|38才|男性|霊闘士
  • 白羽の盾
    三里塚 一(ka5736
    人間(蒼)|27才|男性|符術師
依頼相談掲示板
アイコン 質問・確認
レベッカ・アマデーオ(ka1963
人間(クリムゾンウェスト)|20才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2015/10/27 00:17:46
アイコン 相談卓
スティード・バック(ka4930
人間(クリムゾンウェスト)|38才|男性|霊闘士(ベルセルク)
最終発言
2015/10/30 08:17:52
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/10/26 22:24:57