※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
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こおりがし
「たまには遊び心を入れてみる、というのもよろしいかと思いまして」
金鹿(ka5959)がどんどんと保冷バッグから出していくのは全て氷で、軽く触れればどれもひんやりと冷気を纏っている。
「あまり触れたままですと溶けてしまいますわ! まずはいくつあるかを見せるために出したのですもの」
数えながら出したのはその為だったのだと説明しながら、もう一度、確かめるようにしてバッグへと戻していく。
「では、今日の氷菓子は、どれになさいますか?」
ずいっ。そんな効果音が聞こえてきそうなほどにじり寄った金鹿が、にっこりと満面の笑顔になった。
「貴方がお求めの氷を、私自ら削って、口元にすべて運んで差し上げますからね?」
そう、かき氷器も、涼し気なガラスの器も、銀色のスプーンも、全てここには揃っているのだ……!
【1D10を振って下さい】
1:丁寧に種を取り除いた西瓜に食卓塩をくわえた氷
「夏らしくてよいかと思いましたの、種を取るのが少しばかり手間でしたが、食べやすいですわよね」
2:様々な果物の缶詰をシロップごと凍らせたもの
「これはもう別のスイーツですわね、自分用にもう一度作っておこうと思いますわ」
3;ホイップクリームの層を挟んだメロンシロップの氷
「クリームソーダみたいと言われましても……わかりましたわ、今度連れて行ってくださいます?」
4:中に白玉団子が封入されたしょうゆだれベースの氷
「途中で手応えが変わって焦りましたが、美味しく仕上がりましたわね」
5:作り置きの肉じゃがを凍らせたもの
「温かいものが食べたい? 仕方ありませんわね、今回だけですわよ?」
6:マーマレードジャムを入れたレモンシロップの氷
「甘さが強すぎたかもしれませんわね、熱いお茶でも淹れましょうか」
7:虹のように七層に分かれて丁寧に仕上げられた七色氷
「おかしいですわね、綺麗な7色に分かれるはずでしたのに……?」
8:苺の果肉入りイチゴシロップの氷
「酸味が加わると食べやすくなりますわね、え、私の顔みたいですって……もうっ、ご自分でお食べなさいませ!」
9:抹茶味と見せかけて青汁の氷
「これも貴方の健康を考えて作ってみましたのよ……味見? いえ、だって粉末を買ってきただけですから、していませんわ?」
10(0):イチゴシロップとデスソースを7:3で混ぜた氷
「貸しは高くつきますのよ、これに懲りたら、少しはおいたを控えて下さいましね」
━あとがき━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・
【ka5959/金鹿/女/19歳/玉符術師/全て親切な方が召し上がるので、氷は余らないのですわ】
こういう看病の仕方があってもよいのではないでしょうか。
単なるパーティアイテムかも知れませんけれど、娯楽性は非常に高いと思います。