ゲスト
(ka0000)
【東征】器ちゃん、迷子になる!2
マスター:神宮寺飛鳥

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/09/15 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/09/24 19:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
――“何も考えるな”。それは、心をカラにしろという事だ。
人柱に要求されるもの、それはマテリアルの伝達率。
大いなる存在から放たれる力を正確に伝達する為には、余計な抵抗があってはならない。
故に、何も考えてはいけない。人間らしさを得てはいけない。それは人柱には不要なのだから……しかし。
「……んっ? そうか、お前まだこの城にいたのか」
十三魔同士の戦場にもなった龍尾城の中庭。そこで進められる宴の準備を眺める浄化の器にスメラギは足を止めた。
スメラギ同様、大規模な儀式術の中継点、すなわち人柱になった器は体力を消耗し、肉体的にも傷を負った。
特に急いで帰還する理由もなかった為、数日間この地で養生していたのだ。
「傷の具合はどうだ?」
「もうなんとも……そっちは?」
「俺様も問題ねぇ。西方連中のお陰で負担は軽減されていたし……黒龍が最後に力をわけてくれたからな」
縁側に座って両足を遊ばせてた器は視線だけをスメラギに向け。
「私、あなたに興味があった」
「そうか。実は俺様もだ」
「私達はよく似てる」
「だが、決定的に違う」
腕を組み、宴の準備を眺めるスメラギ。少女はゆっくりと立ち上がり、羽織った黒いローブのフードを手繰る。
「黒龍が命と引き換えに生かすほどの価値があなたにあるのか。私にはもう確かめる術もないけど」
「確かめにくればいいだろ、そんなもん」
「次があるかわからないし、その時まで私が生きているかも、あなたが生きているかもわからないから」
少女が歩き出してもスメラギは振り返らず、ただ言葉だけを投げかける。
「俺様にとって黒龍は……そしてこの国は家族だった。確かに命懸けの役割だが、それは誰だって同じだ。誰かが特別に優れているわけでも、哀れなわけでもねぇ」
ぴたりと足を止めた少女もまた振り返る事はしなかった。
「お前の力は確かに命を救ったんだぜ。俺様とお前の力は天地ほども違いはあるが、その事実だけは動かない」
「……立派だね、きみは」
少しだけ感情の乗った優しい声に少年が振り返った時、少女の姿は消えた後だった。
「……でね、私が独自の改造を施した短剣をここぞとばかりに強化したら、クロウがばっきばきにしちゃってさぁ……」
「それ、クロウさんは悪くないんじゃない? 歪虚王との戦いだからって無理させるラキが……ん?」
祭の準備が進められる天ノ都。その一画で少年は足を止めた。
篠原神薙の視線の先、戦闘に巻き込まれたのか崩れてしまった茶屋の店先を片付けている少女がいた。
それは今となっては別段珍しい光景ではないのだが、その少女が西方出身のエルフであるというのが目を引いたのだ。
「あの子、確か天龍陣作戦の……」
「ヤクザの女の子だよね?」
「ヤクザって……確かに黒ずくめの人達引き連れてたけど……」
木製のベンチを直そうと、試行錯誤しているようだが、日曜大工の経験が全くないのか、まるでうまく行かないらしい。
「君、一人で何してるの?」
「うわっ、普通に行った!? カナギって女の子と見ると容赦なく声かけるよね……」
唖然とするラキを無視してカナギが声をかけると、器の少女は振り返り。
「随分長い間ここにいた気がする……」
「うん?」
「こっちの話。このお店を修復しておかないと、おばちゃんが帰ってきた時にお店が開かないから……」
「え?」
「私はもうすぐ東方を去る……それまでにだんごを……だんご……っ」
だらだらと汗を流しながら頭を抱える少女。ラキは神薙の上着をひっぱり。
「ねぇ、この子が何言ってるのかわかる?」
「うーん。だんごが食べたいんじゃないかな。だんごだったら、あっちの方に屋台が出てると思うよ」
ガタンと音を立て、少女の手から廃材が落ちる。
「……なんで?」
「なんでと言われても……」
「だんごやさんじゃないのに?」
「お店が物理的に潰れて開けない人があっちで屋台出してるんだよ。屋台ってわかる?」
「よくわからないけどわかった」
慌てて走りだそうとするも、自分が置いたベンチの残骸に足を引っ掛け、盛大に転び……。
「おっと、危ない!」
そうになるも神薙がキャッチ!
「……ねぇカナギ……あたしの気のせいならいいけど、またおっぱい触ってない?」
「えっ? これは不可抗力じゃなぶろばっ!?」
神薙の顎にラキの拳がめり込むが、少年は器を落とさなかった! 実際エライ!
「もう! あたしそろそろ西方に帰るから! ロリコン変態バーカバーカ!」
ズンズン歩き去っていくラキをきょとんと見送る器。
「……一緒に行かなくていいの?」
「ちょっと待ってね……今脳が揺れてて……」
「座る?」
「いやこのベンチ折れてるからね……うぐっ」
青ざめた表情で器を下ろし、遅れて神薙は白目を向いて倒れこんだ。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
――“何も考えるな”。それは、心をカラにしろという事だ。
人柱に要求されるもの、それはマテリアルの伝達率。
大いなる存在から放たれる力を正確に伝達する為には、余計な抵抗があってはならない。
故に、何も考えてはいけない。人間らしさを得てはいけない。それは人柱には不要なのだから……しかし。
「……んっ? そうか、お前まだこの城にいたのか」
十三魔同士の戦場にもなった龍尾城の中庭。そこで進められる宴の準備を眺める浄化の器にスメラギは足を止めた。
スメラギ同様、大規模な儀式術の中継点、すなわち人柱になった器は体力を消耗し、肉体的にも傷を負った。
特に急いで帰還する理由もなかった為、数日間この地で養生していたのだ。
「傷の具合はどうだ?」
「もうなんとも……そっちは?」
「俺様も問題ねぇ。西方連中のお陰で負担は軽減されていたし……黒龍が最後に力をわけてくれたからな」
縁側に座って両足を遊ばせてた器は視線だけをスメラギに向け。
「私、あなたに興味があった」
「そうか。実は俺様もだ」
「私達はよく似てる」
「だが、決定的に違う」
腕を組み、宴の準備を眺めるスメラギ。少女はゆっくりと立ち上がり、羽織った黒いローブのフードを手繰る。
「黒龍が命と引き換えに生かすほどの価値があなたにあるのか。私にはもう確かめる術もないけど」
「確かめにくればいいだろ、そんなもん」
「次があるかわからないし、その時まで私が生きているかも、あなたが生きているかもわからないから」
少女が歩き出してもスメラギは振り返らず、ただ言葉だけを投げかける。
「俺様にとって黒龍は……そしてこの国は家族だった。確かに命懸けの役割だが、それは誰だって同じだ。誰かが特別に優れているわけでも、哀れなわけでもねぇ」
ぴたりと足を止めた少女もまた振り返る事はしなかった。
「お前の力は確かに命を救ったんだぜ。俺様とお前の力は天地ほども違いはあるが、その事実だけは動かない」
「……立派だね、きみは」
少しだけ感情の乗った優しい声に少年が振り返った時、少女の姿は消えた後だった。
「……でね、私が独自の改造を施した短剣をここぞとばかりに強化したら、クロウがばっきばきにしちゃってさぁ……」
「それ、クロウさんは悪くないんじゃない? 歪虚王との戦いだからって無理させるラキが……ん?」
祭の準備が進められる天ノ都。その一画で少年は足を止めた。
篠原神薙の視線の先、戦闘に巻き込まれたのか崩れてしまった茶屋の店先を片付けている少女がいた。
それは今となっては別段珍しい光景ではないのだが、その少女が西方出身のエルフであるというのが目を引いたのだ。
「あの子、確か天龍陣作戦の……」
「ヤクザの女の子だよね?」
「ヤクザって……確かに黒ずくめの人達引き連れてたけど……」
木製のベンチを直そうと、試行錯誤しているようだが、日曜大工の経験が全くないのか、まるでうまく行かないらしい。
「君、一人で何してるの?」
「うわっ、普通に行った!? カナギって女の子と見ると容赦なく声かけるよね……」
唖然とするラキを無視してカナギが声をかけると、器の少女は振り返り。
「随分長い間ここにいた気がする……」
「うん?」
「こっちの話。このお店を修復しておかないと、おばちゃんが帰ってきた時にお店が開かないから……」
「え?」
「私はもうすぐ東方を去る……それまでにだんごを……だんご……っ」
だらだらと汗を流しながら頭を抱える少女。ラキは神薙の上着をひっぱり。
「ねぇ、この子が何言ってるのかわかる?」
「うーん。だんごが食べたいんじゃないかな。だんごだったら、あっちの方に屋台が出てると思うよ」
ガタンと音を立て、少女の手から廃材が落ちる。
「……なんで?」
「なんでと言われても……」
「だんごやさんじゃないのに?」
「お店が物理的に潰れて開けない人があっちで屋台出してるんだよ。屋台ってわかる?」
「よくわからないけどわかった」
慌てて走りだそうとするも、自分が置いたベンチの残骸に足を引っ掛け、盛大に転び……。
「おっと、危ない!」
そうになるも神薙がキャッチ!
「……ねぇカナギ……あたしの気のせいならいいけど、またおっぱい触ってない?」
「えっ? これは不可抗力じゃなぶろばっ!?」
神薙の顎にラキの拳がめり込むが、少年は器を落とさなかった! 実際エライ!
「もう! あたしそろそろ西方に帰るから! ロリコン変態バーカバーカ!」
ズンズン歩き去っていくラキをきょとんと見送る器。
「……一緒に行かなくていいの?」
「ちょっと待ってね……今脳が揺れてて……」
「座る?」
「いやこのベンチ折れてるからね……うぐっ」
青ざめた表情で器を下ろし、遅れて神薙は白目を向いて倒れこんだ。
解説
●目的
天ノ都で開催されている鎮魂祭への安全な参加。
●概要
うう……いくら覚醒者といえども、非覚醒状態で殴られたら痛いよ……。
なんかそういうところラキはずれてるんだよなあ。マンガやラノベのヒロインじゃないんだからさ……。
ああ、ごめんごめん。ラキっていうのは俺の友達で……あ、俺? 俺は篠原神薙。転移者だよ。
天ノ都では今、先の大規模作戦の結果を受けて戦勝会が開かれているんだ。
要するに、お祭りだね。お祭りって知ってる?
ピースホライズン……ああ、エルフハイムってあそこに近いんだっけ。じゃあ知ってるか。
この祭は戦没者の慰霊も兼ねているんだ。東方の死生観は西方とは少し違って、なんていうのかな。死を恐れないんだよね。
死ぬことは立派なことみたいな。この国がずっと過酷な状況にあったから、死を美化せざるを得なかったのだろうけど。
ともあれ、死んだ人の為に涙を流すよりは、あなたのお陰で今も元気ですって騒ぐんだってさ。
だんご? うん、だんごっていうかだんご以外もあると思うけど……。
君、なんか色々大丈夫? 心配だなあ……。
まあ、現場には他のハンターもいると思うし、大丈夫かな……?
●同行者
『篠原神薙』
大転移前にやってきたリアルブルー人の高校生。
お人好しで正直者。女性の胸はかなりサイズがないと触っても気づかないタイプ。
ちょっと高二病入ってるが、それ以上に天然ボケ。
『浄化の器』
エルフハイムの歩く秘宝。人型術具。
おだんごの為にやってきたと言っても過言ではない。
ヤクザみたいな人達は大体既に帰還したので、今は一人である。
食い意地だけで生きている危ない奴。
マスターより
お久しぶりです、神宮寺でございます。
なるべく同じように書いたと思いますが、どうでしょう。
つまりなにをするシナリオなのかというと……なんでしょう?
ハンターの皆さんは現場に居合わせたとかそういう感じで、一緒に屋台を巡ったりしてください。
あんまり危ないことがないように気をつけてください。
尚、質問には二人共応じられます。
そういえば迷子にはなっていないような……?
それではよろしくお願い致します。
なるべく同じように書いたと思いますが、どうでしょう。
つまりなにをするシナリオなのかというと……なんでしょう?
ハンターの皆さんは現場に居合わせたとかそういう感じで、一緒に屋台を巡ったりしてください。
あんまり危ないことがないように気をつけてください。
尚、質問には二人共応じられます。
そういえば迷子にはなっていないような……?
それではよろしくお願い致します。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/09/23 05:58
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/09/12 00:20:58 |
|
![]() |
質問の卓 ケンジ・ヴィルター(ka4938) 人間(リアルブルー)|21才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2015/09/13 00:13:14 |
|
![]() |
相談の卓 ケンジ・ヴィルター(ka4938) 人間(リアルブルー)|21才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2015/09/15 02:23:52 |