※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
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●おまけノベル『蒼乱作戦の一幕』
世界各地の虚空に邪神と呼ばれる存在が現れ、ヴォイドゲートの破壊が急務となった蒼乱作戦。
東方地域の更に南にある憤怒の本陣……俺は迷わずそこに向かった。
理由? そこにあの男……青木が現れたからだ。
連合軍を憤怒本陣にあるヴォイドゲートまで導く。それが今回の作戦だったと思う。
悪ィがうろ覚えだ。……正直、作戦なんざどうでも良かったからな。
あの男と戦える。
命の取り合いが出来る。
至上の悦びを得られる。
それしか興味がなかった。
――戦場は熱帯林みたいな場所で、いるのは雑魚の歪虚ばかり。
あいつはなかなか姿を現さなかった。
時折現れては、連合軍に攻撃してまた森に消えていく。
……用心深いあいつらしい作戦じゃねェか。
だが、焦らされるのはあまり好きな性分じゃねェ。
――あいつの匂いも、動きも、この身体が覚えてる。
どこにいたって見つけ出してやらァ……!
「誰かと思えば尾形か。相変わらずの狂犬っぷりだな」
ようやく姿を見せたあいつは言った。
――狂犬? 上等だ。テメェだってヒトのこと言えねェくらいイカれてるじゃねェか。……来いよ。殺し合おうぜ! なァ!!
持ちうるスキル全てを駆使して、あいつに一撃を見舞う。
確かに感じた手応え。
だが、あいつは涼しい顔で笑ってやがる。
戦いの中で感じる匂い。今までと少し違う。
知らない動き。今までより獰猛さが増している。
――こいつ、また何か吸収しやがったな……!
面白れェ。もっと見せろ! 俺に、テメェの戦い方を全て……!
森を利用して神出鬼没を繰り返し、翻弄されて倒れていく仲間達。
大技を使うまでもない。勝負は圧倒的で、一方的だった。
――いいや、未だだ。未だ終わらせねェ……。
次の瞬間、突き立てられる槍。吹き出す赤。返り血を浴びて、あいつが嗤う。
「お前は本当に面倒臭い男だな……。だが、その暗い情熱はヒトにしておくには勿体ない程だ。精々強くなれ。その時は……」
――その時は? 何だ?
黙れ、雑魚共。あいつの声が聞こえねェじゃねェか……。
急速に白くなる視界。
手足から力が抜けて――俺は、血だまりの中に沈んだ。
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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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ka4612/尾形 剛道/男/24/襲い来る狂犬
ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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お世話になっております。猫又です。
おまけノベルをお届けします。
今回のおまけは、蒼乱の大規模作戦、第1ターンの戦いを剛道さんの目線から見たものになります。
描写しきれなかった部分を少しでもお届けできたらと思って認めてみました。
少しでもお楽しみ戴けましたら幸いです。
ご依頼戴きありがとうございました。