※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
忍び寄る影を感じて

 あの男――。
 偉そうにしている。
 ここで、敬われている存在なのか。
 人に認識され、人と関わり、人に愛される。

 何故、あんな男ばかりが……。
 自分とは違う存在。
 羨ましい妬ましい憎らしい。

 この感情を――コノウラミヲハラサナケレバ!


「りるかさん。よくお眠りでしたが、大丈夫ですか?」
 ノアーラ・クンタウの休憩室で眠っていた桜憐りるか(ka3748)の身を案じるヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)。
 依頼を経て疲れを感じ取ったりるかを前に、ヴェルナーはその身を案じていた。
 だが、当のりるかは先程まで見ていた夢を思い出して顔を赤くしている。
「い、いえ。そんな事は、ないです」
「おや、顔も赤いですね。風邪でもお召しですか? いけませんね」
 りるかの前に、そっと紅茶を差し出すヴェルナー。
 紅茶の注がれたカップから、仄かに湯気が立ち上る。
 本当は風邪を引いた訳ではなく、ヴェルナーの前でどんな顔をして良いのか分からないのだ。
 だが、自分自身を落ち着かせる為にもヴェルナーの入れた紅茶にりるかは口を付けた。
「あ、美味しい、です」
「気に入ってもらえて良かったです。砂糖はいりますか?」
「じゃあ、少しだけ」
 ヴェルナーの匙が掬った砂糖が、りるかの紅茶の中へと落とされる。
 紅茶を混ぜてゆっくりと砂糖が溶けていく様をりるかは、幸せそうに見守っていた。
「あ。そういえば、奇妙な事に気付きました。りるかさん、最近私の周囲でおかしな人を見かけませんでしたか?」
「おかしな、人?」
 首を傾げるりるか。
 カップからは紅茶の香しい香りが漂ってくる。
「はい。誰かに監視されている気がするのです……気のせいなら良いのですが」
 やや不安げにも思えるヴェルナーの表情。
 ヴェルナーを追いかける誰か?
 そんな存在がいれば、りるかが気付かないはずがない。
 では、透明人間でもいるというのだろうか。
「大丈夫、です。そんな人がいれば、あたしが何とかします」
「ふふ、りるかさんは頼もしいですね。是非お願いします。ああ、思い切って一日中りるかさんに傍らで護衛してもらうのも良いかもしれませんね?」
「!!っ」
 ヴェルナーの一言で夢の状況を再び脳内で再現するりるかであった。

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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【ka3748/桜憐りるか/女性/17/魔術師】
【kz0032/ヴェルナー・ブロスフェルト/男性/25/疾影士】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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近藤豊です。
おまけをお届けします。OMC登録した理由も依頼ではできない事をこちらで描くという狙いがございました。
今回、おまけの冒頭で少し意味深な描写を挿入してみました。
これから何か事件が起こるのでは!? という雰囲気を出して見ましたが、如何でしょうか。ご興味あれば、事件として描く事も可能だと思います。
それではご縁がありましたら、また発注をお待ちしております。
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発注者:キャラクター情報
アイコンイメージ
桜憐りるか(ka3748)
副発注者(最大10名)
クリエイター:近藤豊
商品:おまけノベル

納品日:2018/01/25 11:45