※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
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おまけ/俺様ちゃんの夏祭り
「お。いい雰囲気じゃーん」
ゾファル・G・初火(ka4407)さん、今夜はリゼリオの一角で催されている東方風の夏祭り会場に繰り出しています。
「ゾファルさん。ジェオルジの祭りと違って、浴衣にうちわの人が多いですね」
おや。ゾファルさん、自身も師範代の一人として所属する青竜紅刃流の門下生をぞろぞろと連れていますね。みんな珍しそうです。
「ここはリアルブルー出身者も多いし、分かってるのが多いんじゃん」
振り返り、にっと笑顔を見せます。いい笑顔なのですが、ゾファルさんの着てる浴衣ったら「道場食客」とか「睡眠第一」とか「不労所得」とか「焼肉定食」とかの文字札が描かれたものです。これが風流な柄だったら見返る姿も素敵なのですけどねぇ。
ともかく。
「お。射的の屋台がある」
「ここは銃剣流派の腕の見せ所だろ」
「いや待て。こういうところってむしろ難しいって聞くぞ?」
門下生たちがざわついてますね。
「仕方ねぇな。俺様ちゃんが手本を見せてやるじゃーん」
「え!?」
ゾファルさんが屋台のおっちゃんに代金を払ってコルク弾3発を受け取りました。これを見て門下生たちが動揺します。
「ゾファルさんから射撃を習ったこと、あるか?」
「巨大な武器とステゴロ専門じゃなかったっけ?」
「うわっ。師範代が外すとあれば流派の名前が……」
酷い言われようの中、ゾファルさんはコルク銃を構え前に身を乗り出し狙いを定めます。様になった格好に周りの人も注目してますね。
――ぽん!
その中で一発目。
「あーっ、外した!」
「右に逸れて惜しいけど……やっぱり恥を晒した!」
門下生たちは頭を抱えて悶絶してます。でもほかの見物人は騒いでいませんね?
「お前ら素人は黙っとくじゃーん」
ゾファルさん。次弾を込め少し舌を出し唇をなめて湿らせます。勝負はここからだといわんばかりです。
――ぽん、ぺしっ!
――ぽん、ぱしっ!
「あ」
門下生たち、悶絶ポーズのまま固まりました。
なんと残りの2発を命中させお菓子とロボ人形をゲットしたのです。見物客は感心して拍手をしてますね。
「射的のコツは1発で銃の癖を見抜いて、2発目からの勝負じゃーん」
「え? でも、射撃はあまり経験ないって指導してくれないから……」
門下生、ちょっと納得できません。
ゾファルさん、これを聞いて得意満面に言うのです。
「屋台遊びなんかガキの頃から経験しまくりに決まってるじゃーん」
━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・
登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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ka4407/ゾファル・G・初火/女/16/闘狩人(エンフォーサー)
ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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ゾファル・G・初火 様
いつもお世話様になっております。
まずはおまけ原稿からの納品。インタビューか食事か迷ったのですが、せっかくなので季節ネタで。青竜紅刃流に絡めてのお話です。
お話はここまでですが、この後ゾファルさんのお怒りを恐れた門下生は、炭酸飲料を屋台で買ってきて「お疲れ様でした、師範代!」と、ここぞとばかりに青竜紅刃流を周りに知らしめるように大きな声を出して差し入れします。
「しゅわしゅわして最高じゃ~ん」
と、きっと満足するに違いありません。
ちなみに、このネタで行くと決心したのは、ゾファルさんの浴衣の柄が浮かんだ瞬間でした(
間違っても「勤労第一」とか「晴耕雨読」とか「一日一善」とかにはならないのです。
それでは、この度はご発注ありがとうございました。
引き続き、本発注分製作を進めます。