※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
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買い物も楽じゃない
面倒臭い。
楽して生きたい。
だらだらと過ごしたい。
そんな三拍子揃った人物。
ゾファル・G・初火(ka4407)は道場で稽古に励む小さな門下生達を面倒くさそうに、床で寝っ転がりながら眺めていた。
現在の時刻は朝の10時。
普通ならばゾファルはこの時間は寝ている。
起きていてもだらだらと過ごしている時間帯なのだが、門下生達から稽古を付けろとしつこくせがまれて仕方なく稽古を付けていたのだった。
と、言っても教えたのは最初だけ。
あとは「練習あるのみじゃーん」と言って自分達で練習をさせている。
簡単な話。
要は門下生達に練習をさせ、自分はだらだらとサボりである。
そうしてだらだらと過ごしていると、練習を終えた一人の門下生がゾファルへと話し掛けてきた。
「ゾファルさん、今暇だよね?」
「俺様ちゃん暇じゃないじゃーん。だらだらと過ごすのに忙しいじゃん」
「どっかで聞いた事がある台詞を言わないでよー。あのね、お手伝いさんがゾファルさんに買い物に行って来て欲しいと言っていたよ」
「はぁ!? 何で俺様ちゃんが行かなきゃなんないじゃんかよ!!」
門下生の言葉にゾファルは不満の声を上げる。それに対して門下生は少しだけ呆れた顔をした。
「本当は俺達の誰かに買い物を頼もうとしていたらしいんだけど……ゾファルさんがサボっているのを見て、それでゾファルさんに頼んだみたいだよ」
ゾファルは内心面倒臭いと思うが、きっと買い物に行かないと今日の昼食が食べれないだろうと推測する。
この時間帯に買い物を頼んで来たと言う事は昼食に使う食材か何かだろう……。
昼食が食べれないのは困る。
「分かったじゃん。で? 何を買って来たらいいじゃん?」
「卵だよ。今日の昼食はオムライスにするって言っていたよ」
昼食のオムライスを楽しみにしているのか、門下生はほんの少しだけ嬉しそうにゾファルへとそう答えた。
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「どうも有難うございました」
ゾファルは店番をしていた若い娘から沢山の卵を受け取り、手にした籠の中へとそれをしまった。
卵を無事に買い終え、後は帰るだけだ。
(戻ったら昼飯が出来るまで、ごろごろとするじゃん……)
そう思っていた。その時。
「喧嘩だ! 喧嘩!」
帰り道を歩いているゾファルの耳へとそんな声が聞こえた。
何! こうしてはいられない!
そう思い、ゾファルは声が聞こえた方向へと急いで駆け出した。
たどり着いた先は大きな食堂だった。
食堂の中で二人の男達が喧嘩をしながら暴れ回っていた。
食堂の定員や客達は喧嘩に巻き込まれないように店の隅の方へと避難しており、外には沢山の野次馬が出来ていた。
見るからに店の定員や客達が困っていた。
ゾファルは野次馬達を掻き分け、食堂の中に入って行くと喧嘩中の男達の方へと走り出した。
そして。
ゾファルは殴り合いをする一人の男を拳で殴り飛ばし、
「お前達……」
そしてもう一人の男を蹴り飛ばした。
「いい加減にしろじゃーん!!」
数分後。
ゾファルのおかげで見事喧嘩は収まった。
男達の喧嘩の原因は些細ないざござが原因だったようだ。だがそれも今ではすっかり収まっていた。
ゾファルは食堂の定員、客達から多いに感謝をされて気分がとても良かった。
やはりいい事をすると気分が良い。
だがその数秒後。
ゾファルに悲劇が起こる。
それは。
買い物をした卵が籠の中で全て割れていたのだった。
それも全滅………。
「嘘だろう! こんなのねーじゃんかよーーー!?」
ゾファルは渋々また買い物へと行く事になったのだった。
だらだらと過ごすのはどうやら簡単ではないようだ。
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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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ka4407/ゾファル・G・初火/女性/16/闘狩人(エンフォーサー)
ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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ゾファル・G・初火様
始めまして、こんにちはせあらです。
この度はおまかせノベルのご注文有り難うございます!
ゾファルさんをイメージして書かせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
少しでも楽しんで頂けましたら幸いです。
リテイクなどありましたらお気軽にお申し付け下さい。
今回書かせて頂きまして、本当に有り難うございました!
せあら