※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
おまけ/Boys, be ambitious

「やっぱりお風呂はいいですねぇ」
 弓月・小太(ka4679)は、さすがに懲りたのか今日は室内の大浴場に浸かっている。
 友人も一緒だ。
 小太はふと、気になっていることを聞いてみようと思った。
「別に僕、小さくないですよねぇ……?」
 この間川辺で水浴びをしていた時に乱入してきた男達の暴言を気にしている。
 鼻歌を歌いながら湯を堪能していた友人は噴出した。
 いったい何を言っているのだ、と。
「実は……」
 小太はことの顛末を手短に話した。
 友人に笑われてしまった。その男達もまぬけだなと、更に笑う。
「わ、わらいごとじゃないですよぅ……僕にとっては重大な問題なんですよぉ……」
 と小太は訴える。
 ごめんごめんと軽く謝る友人。
 仕方ない見てやる、と彼は言った。
「あ、やっぱりいいですぅ!」
 しかし、友人は気になり始めてしまったらしい。まじまじと見比べる。
 そして、無言になる。
「…………本当に、もういいですからぁ……」
 沈黙に耐えかねる小太である。
 友人は検分の後、結果が出た、と頭を上げて言った。
「聞かないでおきますぅ……」
 小太は質問を撤回する。決定的なことを言われたら、立ち直れない。
 すると、聞きたくないなら言わないでおく、と余計に気になる返答をもらってしまう。
「……う……」
 気になる。しかし、聞かない方がいいかもしれない。
 しばらく逡巡する小太を見て友人は言った。
 自分と比べると、そう、多少は見劣りするが、自分のほうが身長が大きいから、当然の帰結であると。
 彼は言葉をとても選んでくれた。
 そして、まあ、気にするなとなぐさめられてしまう。
 まだまだ育ち盛りなのだからと。
「……そうですよねぇ……!」
 まだ小太はほんの少年だ。
 将来性があるのだ……。
 大きな志を抱いていこう。
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0

発注者:キャラクター情報
アイコンイメージ
弓月・小太(ka4679)
副発注者(最大10名)
クリエイター:-
商品:おまけノベル

納品日:2017/03/30 12:02