※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
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転がる猫
にゃーん。んにゃーん。
鳴き声を上げながら飛び上がる猫の玉露は緑色の瞳をきらきらと輝かせて飼い主の楓に遊んでもらっていた。
ぱたぱたと猫用の遊び道具を揺らす楓だが、玉露は飽きずに玩具を咥えたり、つかんだりを繰り返していた。
いったい何が楽しいのか楓にはわからないが、玉露はとても楽しそうに玩具で遊んでいるし、別に良いかとも考えていた。
この玩具の出所は、というと。ある日請けた依頼での話だ。
どこからか楓が猫を飼っているという情報をつかんだのか、猫のことで話しかけてきて、買ったけど全然遊んでいない玩具の話になったのだ。
楓が玉露の扱いに困っていそうと踏んだ相手は玩具でも与えてみてはどうかと提案し、あれよあれよと楓に譲るという話になってしまった。
断ったものの、相手も推しが強く渡されてしまったので仕方なく使っている。といった感じだ。
「相変わらず元気そうだね、玉露は」
今も健気に玩具を追う玉露を見ながら、楓はつと言葉を零した。
にゃーん。相手は人間でないのだから、返答は意味をもつ言葉としてでなく鳴き声だ。
これはいったいいつ終わるのか……玩具を動かしながら、楓は思った。
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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【ka4929 ／ 遠火 楓 ／ 女性 ／ 21歳 ／ 舞刀士（ソードダンサー）】
