※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
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始まりの朝
「応援ありがとうだよ♪ ――って、あれ? 今のって、夢?」
狐中・小鳥(ka5484)は眩しい朝日に起こされた。
「あー、夢だったんだぁ……」
夢の中で歌い、演舞をする夢を見ていた小鳥は大きく伸びをしながらベッドから降りる。
「楽しかったなぁ……」
たん、とステップを踏みながら夢の中の演舞と同じものを舞う。
「ここでターン……はわわわっ!」
大きな音と共に、小鳥はベッド脇で転んでしまう。
そこは夢の中で転んだ場所と同じところであり、小鳥もそれを思い出したのか苦笑した。
(もっと練習頑張るんだよ♪ いつかたくさんのお客さんの前で演舞を披露するんだから♪)
寝転んだ体勢のまま、小鳥は天井にグッと手を伸ばす。
それは、まるで心の中で呟いたことを誓うような仕草だった。
ぐぅぅぅぅぅっ……
誓ったばかりの後、小鳥のお腹の音が部屋の中に響き渡る。
「あ、あははは……練習の前に朝ごはん食べないといけないんだよ♪ 腹が減ってはなんとかって、リアルブルーの言葉なんだよね」
小鳥は身体を起こして、朝食の準備を始める。
(わたしはまだまだだけど、まずは夢の中みたいに小さなライブハウスから頑張っていこう。現実でも、夢の中みたいに応援してくれる人が出てくれるように頑張るんだよ♪)
心の中で呟く小鳥は夢の中の時のように満足そうな笑顔だった。
END