※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
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遠きものへの手紙
とある日の、朝早く。
大伴鈴太郎(ka6016)はペンを握って、机に向かっていた。今日は、休日である。復興支援のボランティアのために出かけることになっていたが、その前に、やっておきたいことがあった。先日受け取った友人の手紙に、返事を書くことである。
「うーん……」
便箋を前に、鈴太郎は少し唸った。書くことがなくて困っている、のではなく、むしろその逆で、書きたいことが多すぎて選べないのである。首を傾げて少し考えたのち、鈴太郎は便箋にペンを走らせ始めた。
よお。元気にしてるか?
手紙、ありがとな。そっちの皆の様子がたくさんわかって、嬉しかったぜ。
最近、料理を頑張ってる、って書いてあったケド、本当に大丈夫なのか? なーんか、とンでもないものつくってそうで心配だぜ。今度会ったときに、ちゃんとつくってるところを見せてもらうからな。上達しておくンだぜ?
こっちは相変わらず、毎日バタバタしてばっかりだ。この前、久々に大寝坊しちまって、朝から全力疾走でバスを追いかけるハメになっちまった。なんとか遅刻は免れたケド、もう二度とゴメンだからよ、目覚まし時計をもう一個、新しく買ったよ。文字盤にクマのついてる可愛いヤツなんだ、今度、見せてやるからな。
おっと。そろそろ出かけなくちゃなンねえ。復興支援の方も、まだまだ忙しくてさ。また、手紙書くからな。元気でいるンだぜ。
じゃあな。
━あとがき━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・
おまけノベルのご用命、ありがとうございました。
『遠きにありて思うもの』の補足と申しますか、まさしく、おまけの部分でございます。
友情をより強く感じるための一助となりましたら幸いでございます。