※本商品は「ファナティックブラッド」の本編とは異なるアナザーノベルであり、「ファナティックブラッド」ならびに他ゲームコンテンツでプレイングやキャラクター設定の参照元にすることはできませんのでご注意ください。
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新年の足音
王国歴1018年も残すところ数時間となった夜。
外はしんしんと雪が降り積もる中で、ミアは部屋でぬくぬく仲間たちと新年を迎える準備を終えて、新たな年の幕開けを待っていた。
日々の移り変わりとしては、なんてことはない新たな1日が始まるだけ。
だけどこの年末年始の独特の雰囲気は、そんな移り変わりを全く別の特別のもののように感じさせてくれる。
「今年も一年、いろんなことがあったニャあ……サーカスして、遊んで、仕事して、また遊んで――」
ぬくぬくぼんやりと一年のことを思い返すと、記憶はめまぐるしく浮かんでは消えてを繰り返す。
一年間って、こんなにもいろんなことが起こるものだったかな?
かつてはごはんとお昼寝の記憶くらいしか思い返すことがなかった彼女にとって、ハンターになってからの生活はめまぐるしいばかりのものだ。
だけど、悪い気はしない。
そういう意味では、村を出ることを薦めてくれた族長に感謝感謝の毎日である。 だけども一番感謝するべきはやっぱり、そんな日々を過ごしてくれる仲間たち。
あと美味しいごはん。
それから暖かいお日様とお昼寝。
あれ、あんまり村にいたころと変わってない?
いやいや、そんなことはない。
ぶんぶん頭を振って、もう一度ちゃんと思い出す。
村と違うことと言えば――そう、沢山のお仕事だ。
ハンターとして生活していく中で大変なこともあるけれど、お仕事には必ず出会いがある。
依頼人との出会い、依頼先での出会い。
これだけたくさんの出会いは、村というある種の閉鎖空間の中では得られることのない価値。
来年はどんな出会いが待っているのだろう。
気が付けば、日付が変わるまであと数分。
もうすぐ新しい一年がはじまる。
族長からは「いつ戻」ってとは言われていないから、きっとこの一年もこうしてみんなといろんな思い出を作っていくことになるだろう。
村に帰るのはいつのことになるのか。
具体的にどうすれば「鍛えた」ことになるのか分かってもいないけれど、いまはぬくぬく、暖かい炎の眺めてうとうとするのが一番の幸せである。
あけまして、おめでとうニャス。
――了。
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【ka7035/ミア/女性/外見20歳/格闘士】