冒険都市「リゼリオ」


  ギルドで相談中の光景
 リゼリオは自由都市同盟の一角に存在する都市である。海岸近くの平地と島を含む都市で、相互の間には橋が架かっている他、渡し船も大小揃っている為に不便さはない。また、街並みは低く大体の建物が3階以下である。上下水は整備されており清潔で、街路も整備されており、住みやすい都市である。リゼリオにはハンターズソサエティの設立以来本部が置かれており、市内のおよそ2割の土地がハンターの為に供されている。そのため住人に占める覚醒者の割合は極めて高い。
 海に面しており、良港をもっている為に漁業で身を立てる者はそれなりにいる。低地と森林などがあるために農業や狩猟を生業とする者も、少数ながら市外にいるようだ。とはいえ、リゼリオ第一の産業はハンターズソサエティの「人材派遣業」である。

 ハンターズソサエティは西方全域に支部を持っており、依頼を出すだけならば支部で十分なため、ハンターへの依頼を良く出す客であってもリゼリオは見たこともない、という事が普通。一方で「すごい街」という異名は知れ渡っているため、王都や帝都などと並んで「一度は行ってみたい場所」とも言われており、実は観光業も盛んである。
 観光名所としては、「ハンターズソサエティ本部(ハンターオフィス)」や転送ゲート「転移門」のある「ギルド街」がまず挙げられる。それ以外には、「広場」、比較的解放された神霊樹の分樹のある「ライブラリ」、対外開放されている「資料室」への客も多いという。ハンターたちが利用する「錬金工房」や「訓練場」、「ショップ」も訪れる人が多い。


サルヴァトーレ・ロッソの状況


宇宙戦艦サルヴァトーレ・ロッソ。
初陣がまさかの事故となってしまった。
 本来は大気圏内での活動能力を備えるサルヴァトーレ級ではあるが、反重力装置の不調により不時着水を余儀なくされた。リゼリオへ回航後の錬金術師組合の調査により、クリムゾンウェストのマテリアル濃度がリアルブルーに比して低かったことが不調の原因と判明する。もっとも、リアルブルーで造られたはずの反重力装置の製法に機導術の手法が取り入れられていた理由については不明のままだ。出力が低下しているとはいえ反重力装置自体は最低限の能力は保持しており、船には似つかぬ形状の同艦がまかりなりにも海上航行できる理由はそこにある。

 主砲のマテリアル砲を初め火砲の多くは水面下であり砲戦能力は著しく低下した。また、着水時の一時的な浸水により一部区画の安全装置が動作不良をおこしており、これが市民が気づかれずに島へと出る原因となっている。
 艦載戦力に関しては小型宇宙艦艇は重力下では役に立たず、並びにCAMも大気圏内の飛行能力を有していない。後に判明した事であるがクリムゾンウェストには化石燃料が存在していないため、CAMは燃料の入手目途が立たない事から稼働を大幅に制限される事となる。