ゲスト
(ka0000)
【王戦】




光を、ただ光を。
全ての扉を開け放ち、光を共に浴びましょう。
この光を見ることが叶わなかった友に祈りを。生き抜いたみなに祝福を。
王都を守り傲慢王を討った全ての勇士に千年の感謝を。
長きにわたる戦の終結を、わたくしはここに宣言いたします。
グラズヘイム王国女王:システィーナ・グラハム(kz0020)
更新情報(6月17日更新)
6月17日、グランドシナリオのエピローグとなるノベルを更新!
これにより【王戦】グランドシナリオはついにフィナーレを迎えます!
また本日、グランドシナリオの参加賞となる特殊な勲章アイテムを配布させていただきました。
MVPとなったPCには更に若干性能の異なる特別なアイテムを配布しておりますが、扱い方などに大きな違いはございません。
アイテムの詳細に関しましては、更新情報の直下にて解説しておりますので、ぜひご確認ください!
連動シナリオへの参加で引き続き入手できる【王戦】グラズヘイム王国軍用手票は、
軍票アイテムを集めることで、傲慢眷属との戦いに役立つアイテムを獲得できます。
そして高い戦闘力と精神BSへの防御性能を有する最新型のゴーレム「ルクシュヴァリエ」も引き続き、王国軍用手票での先行交換受付中!
「対【強制】携帯法術陣」は、抵抗を強化するアクセサリとしての性能の他、「強制」に限りその強度を大幅に低下させる[SW]を搭載!
詳しくは特別報酬をご確認ください!
これにより【王戦】グランドシナリオはついにフィナーレを迎えます!
また本日、グランドシナリオの参加賞となる特殊な勲章アイテムを配布させていただきました。
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アイテムの詳細に関しましては、更新情報の直下にて解説しておりますので、ぜひご確認ください!
連動シナリオへの参加で引き続き入手できる【王戦】グラズヘイム王国軍用手票は、
軍票アイテムを集めることで、傲慢眷属との戦いに役立つアイテムを獲得できます。
そして高い戦闘力と精神BSへの防御性能を有する最新型のゴーレム「ルクシュヴァリエ」も引き続き、王国軍用手票での先行交換受付中!
「対【強制】携帯法術陣」は、抵抗を強化するアクセサリとしての性能の他、「強制」に限りその強度を大幅に低下させる[SW]を搭載!
詳しくは特別報酬をご確認ください!
【王戦】紫光大綬章、【王戦】紫光章頸飾について
【王戦】グランドシナリオ「朱を抱いて眠れ」に参戦したハンター達に贈られた褒章アイテム「
【王戦】紫光大綬章」「
【王戦】紫光章頸飾」ですが、こちらを保持した状態でグラズヘイム王国からの条件を満たし、またPCが希望した場合、宮廷貴族として名誉爵位を得ることができます。
●グラズヘイム王国に所属すること
●希望時、他国やリアルブルーなどの政治機関と無関係であること
●グラズヘイム王国の一員として、被害著しい王国の地の復興と発展に寄与する気持ちがあること
なお、名誉爵位についてはゲームのエピローグ期間中に可能になる予定です。
エピローグ期間中の予定は以下の通りです。
●エピローグ期間に「【王戦】紫光大綬章」「【王戦】紫光章頸飾」所持を前提に、名誉爵である旨を
自由設定に記載できます。
●名誉爵を得た者は宮廷貴族として王国と関わることになります。
(実際にゲーム内金銭等を得られるわけではありません)
●PCの出自により既に爵位を持っている場合、家ではなく個人の功績として二重に爵位を得ることが可能です。
●出自がグラズヘイム王国貴族である場合、実家で働くこともできます。
●ただし名誉爵であることで他のPCより有利になるわけではありません。
●ゲームの進行上で世界が滅亡し、エピローグを迎えられなかった場合はその限りではありません。
●グラズヘイム王国に所属すること
●希望時、他国やリアルブルーなどの政治機関と無関係であること
●グラズヘイム王国の一員として、被害著しい王国の地の復興と発展に寄与する気持ちがあること
なお、名誉爵位についてはゲームのエピローグ期間中に可能になる予定です。
エピローグ期間中の予定は以下の通りです。
●エピローグ期間に「【王戦】紫光大綬章」「【王戦】紫光章頸飾」所持を前提に、名誉爵である旨を
自由設定に記載できます。
●名誉爵を得た者は宮廷貴族として王国と関わることになります。
(実際にゲーム内金銭等を得られるわけではありません)
●PCの出自により既に爵位を持っている場合、家ではなく個人の功績として二重に爵位を得ることが可能です。
●出自がグラズヘイム王国貴族である場合、実家で働くこともできます。
●ただし名誉爵であることで他のPCより有利になるわけではありません。
●ゲームの進行上で世界が滅亡し、エピローグを迎えられなかった場合はその限りではありません。
▼【王戦】グランドシナリオ「朱を抱いて眠れ」(5/23?6/12)結果発表!▼
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【王戦】ストーリーノベル「わたくしの全てを、あなたがたに」(6月17日公開)
曇天の如き、深い灰色に覆われていた王都を包むのは――ああ、嘘のようだ。嘘のような、静寂だ。
ほんの数瞬まで戦場だった各所では、騎士が、聖堂戦士が、市民が、呼吸を忘れたかのように目を見開いていた。眼前を眺める者もいれば、"仲間"を見つめているものもいる。
その視線が、何かに気づいたように、転じていく。
ゆるゆると。
――空へ。上がっていく。
それらを迎え入れるように、変容が生じていた。王都に陰りをもたらしていた大陸を、"貫いて"。
光が、落ちてくる。光が、降ってくる。その中に、無数の機体と、一隻の船が見て取れた。
フライング・システィーナ号。負のマテリアルを失い、消えていく浮遊大陸から悠然と降りてくる、希望の方舟が、戦争の結末を悠然と告げていた。
光を貫いて降りてくるその姿を、王都中から上がる歓呼が迎え入れた。引き出されるように指揮官用の天幕から歩み出たゲオルギウス・グラニフ・グランフェルトは歓声と光に包まれながら、言葉を無くしていた。
「――――――」
悲観的な為人のゲオルギウスには、夢想すらできなかった光景だった。それが……ここまで、胸を衝くものだとは。口の端に浮かぶそれを、目を曇らせるそれを、留めることはしなかった。激情に身を任せたまま、報せに向かってくる騎士――フライング・システィーナ号に乗り込んでいた者であると、彼にはすぐにわかった――を迎えたのだった。
●
「これが……」
歓呼。王都中から、喝采と、歓声が響く、地が震え、大気が爆発しているのではないかと錯覚するほどの大音声。
アメリア・マティーナ(kz0179)は、フライング・システィーナ号から慌てて真下を見下ろす。歓呼。歓呼。歓呼。誰ともなく、ただ、喜びを爆発させていた。アメリアは――彼女だからこそ、そこに交じる悲しみを、見てとった。彼らはそれを火に焚べるようにして、空へと声を打ち上げている。
曇った心の裡を、少しずつ温めるように。
「よかったですねーえ……」
●
王城内。こちらも戦闘の終わりを迎え賑わう中で、ヘクス・シャルシェレット(kz0015)は表情を曇らせていた。
「ミュール……やすらかに……」
ミュール(kz0259)が消え失せた場所で膝をついたUisca Amhran(ka0754)の祈りの言葉が、大広間に落ちる。悲痛のにじむ声は、予想されていたものだった。傲慢王のためと嘯き強いた突破は、幼いミュールを確実に討ち果たす。ミュールのような存在を救えるのか、と問われていたUiscaに対しては、望まぬ終わりを突きつけたこととなることも。
今。
彼女の声はヘクスにとって苦く――同時にどこか、心地よくもあった。
まっすぐに胸を刺す哀切。この結末にたどり着くために犯した罪に対する、明確な罰。
まだまだ責めてくれよ、とすら、思いながら。
「……ごめんよ」
玉座の傍らに腰をおろしたヘクスは、そんな彼女の姿を眺めながらぽつり、と呟いた。
そして、静かに目を閉じる。震える手指を抑えるように、息を深く吐いて。
●
「……か、……」
初めに感じたのは、暖かさ。次に、優しげな声だった。瞳をひらけば、ヴィオラ・フルブライト(kz0007)の微笑みが目に飛び込んできた。そうして、どうやらヴィオラの膝を枕に、横たわっているらしいとシスティーナ・グラハム(kz0020)は知る。
「女王陛下……良かった。血とマテリアルの消耗が激しかったため、心配しました……」
「――お、ぅ、」
カラカラに乾いた咽頭が、もどかしい。ヴィオラはシスティーナの意を汲んだか、微笑みを深めながら、システィーナの口元に器を差し出す。
「彼らは……勝利を、掴みましたよ。もう少しでも長引いたら、御身にも取り返しのつかないことが起こるところでしたが」
「そう、ですか……わたくし……」
視界を巡らせ、目を閉じる。"彼女"が、いない。嘆きの声がこぼれそうになるのを、ぐっとこらえる。そんなこと、彼女はきっと、望んでいない。だから。
「――彼ら、を、民を、迎えなくては……」
震える身体で、身を起こす。すかさずそれを支えるヴィオラの嫋やかな、それでいて、微動だにしない腕の感触を感じながら、システィーナは抜群の安定感ですね、と、そんなことを思った。ヴィオラは陛下の胸中なぞつゆ知らず、微笑みとともに、こう言ったのだった。
「消耗しきった御身では転移もままならないでしょう。馬車を用意させております。ゆっくりと、帰りましょう。それから――」
ヴィオラは少し、躊躇いをみせたのちに、こう言ったのだった。
「あのお方は、<つかれた>と、先にお戻りになられましたよ」
●
システィーナ・グラハムが王城に帰還するのに、それから5日の刻を要した。システィーナは道中の馬車から各方面に指示を出しながら王都にたどり着くと、未だ戦場の爪痕が深い王都を貫くように凱旋するやいなや、真っ先に謁見の間へと向かった。
システィーナの眼前で、重厚な扉が開いていく。
王国貴族、聖堂教会の幹部、王立騎士団幹部、ハンターたちがずらりと並ぶ。
システィーナはそのまま、『謁見者』用の入り口から歩を進める。参列した一人ひとりの表情をシスティーナは心に留めながら、張り裂けそうな胸中抑えるのに必死だった。やがて、聖堂教会の一団の列へとヴィオラが離れていくと、システィーナは一人、歩む形となる。そうして――見つけた。今回、特に高い戦働きを見せた三人は思い思いの姿勢でシスティーナを迎えていた。
向かって左方に、祈りを捧げるように、Uiscaは黙礼。うつむき加減の少女の姿には憔悴が見える。
右方、聖堂教会の面々にほど近い位置に、ロニ・カルディス()。小柄なドワーフは、エクラに捧げる祈り手を示しながら、勝利と女王を祝福するように微笑んでいる。
そして貴族たちのただなかで黄金色の鎧に身を包み、傲然と腕を組むジャック・J・グリーヴ(ka1305)は、並み居る大貴族たちの視線を気にもとめずに、まっすぐにシスティーナを見つめて不遜な笑みを浮かべていた。
一人ひとりに、目礼をしながら、システィーナは歩み、そうして、もはや見慣れた――そして知らぬ間に参列者の中にいない何者かによって人質ならぬ椅子質に取られていた玉座に、たどり着く。
ただ、これだけの道のりで。本当にいろんなことがあったことを実感する。誰も彼もが死力を尽くした結果は、こんなにも――こんなにも、愛おしくて。
ゆっくりと、振り返る。
システィーナは生涯、その光景を忘れることはないだろう。
ほんの数瞬まで戦場だった各所では、騎士が、聖堂戦士が、市民が、呼吸を忘れたかのように目を見開いていた。眼前を眺める者もいれば、"仲間"を見つめているものもいる。
その視線が、何かに気づいたように、転じていく。
ゆるゆると。
――空へ。上がっていく。
それらを迎え入れるように、変容が生じていた。王都に陰りをもたらしていた大陸を、"貫いて"。
光が、落ちてくる。光が、降ってくる。その中に、無数の機体と、一隻の船が見て取れた。
フライング・システィーナ号。負のマテリアルを失い、消えていく浮遊大陸から悠然と降りてくる、希望の方舟が、戦争の結末を悠然と告げていた。

ゲオルギウス・グラニフ・
グランフェルト

アメリア・マティーナ

ヘクス・シャルシェレット

ミュール

Uisca Amhran

ヴィオラ・フルブライト

システィーナ・グラハム

ロニ・カルディス

ジャック・J・グリーヴ
「――――――」
悲観的な為人のゲオルギウスには、夢想すらできなかった光景だった。それが……ここまで、胸を衝くものだとは。口の端に浮かぶそれを、目を曇らせるそれを、留めることはしなかった。激情に身を任せたまま、報せに向かってくる騎士――フライング・システィーナ号に乗り込んでいた者であると、彼にはすぐにわかった――を迎えたのだった。
●
「これが……」
歓呼。王都中から、喝采と、歓声が響く、地が震え、大気が爆発しているのではないかと錯覚するほどの大音声。
アメリア・マティーナ(kz0179)は、フライング・システィーナ号から慌てて真下を見下ろす。歓呼。歓呼。歓呼。誰ともなく、ただ、喜びを爆発させていた。アメリアは――彼女だからこそ、そこに交じる悲しみを、見てとった。彼らはそれを火に焚べるようにして、空へと声を打ち上げている。
曇った心の裡を、少しずつ温めるように。
「よかったですねーえ……」
●
王城内。こちらも戦闘の終わりを迎え賑わう中で、ヘクス・シャルシェレット(kz0015)は表情を曇らせていた。
「ミュール……やすらかに……」
ミュール(kz0259)が消え失せた場所で膝をついたUisca Amhran(ka0754)の祈りの言葉が、大広間に落ちる。悲痛のにじむ声は、予想されていたものだった。傲慢王のためと嘯き強いた突破は、幼いミュールを確実に討ち果たす。ミュールのような存在を救えるのか、と問われていたUiscaに対しては、望まぬ終わりを突きつけたこととなることも。
今。
彼女の声はヘクスにとって苦く――同時にどこか、心地よくもあった。
まっすぐに胸を刺す哀切。この結末にたどり着くために犯した罪に対する、明確な罰。
まだまだ責めてくれよ、とすら、思いながら。
「……ごめんよ」
玉座の傍らに腰をおろしたヘクスは、そんな彼女の姿を眺めながらぽつり、と呟いた。
そして、静かに目を閉じる。震える手指を抑えるように、息を深く吐いて。
●
「……か、……」
初めに感じたのは、暖かさ。次に、優しげな声だった。瞳をひらけば、ヴィオラ・フルブライト(kz0007)の微笑みが目に飛び込んできた。そうして、どうやらヴィオラの膝を枕に、横たわっているらしいとシスティーナ・グラハム(kz0020)は知る。
「女王陛下……良かった。血とマテリアルの消耗が激しかったため、心配しました……」
「――お、ぅ、」
カラカラに乾いた咽頭が、もどかしい。ヴィオラはシスティーナの意を汲んだか、微笑みを深めながら、システィーナの口元に器を差し出す。
「彼らは……勝利を、掴みましたよ。もう少しでも長引いたら、御身にも取り返しのつかないことが起こるところでしたが」
「そう、ですか……わたくし……」
視界を巡らせ、目を閉じる。"彼女"が、いない。嘆きの声がこぼれそうになるのを、ぐっとこらえる。そんなこと、彼女はきっと、望んでいない。だから。
「――彼ら、を、民を、迎えなくては……」
震える身体で、身を起こす。すかさずそれを支えるヴィオラの嫋やかな、それでいて、微動だにしない腕の感触を感じながら、システィーナは抜群の安定感ですね、と、そんなことを思った。ヴィオラは陛下の胸中なぞつゆ知らず、微笑みとともに、こう言ったのだった。
「消耗しきった御身では転移もままならないでしょう。馬車を用意させております。ゆっくりと、帰りましょう。それから――」
ヴィオラは少し、躊躇いをみせたのちに、こう言ったのだった。
「あのお方は、<つかれた>と、先にお戻りになられましたよ」
●
システィーナ・グラハムが王城に帰還するのに、それから5日の刻を要した。システィーナは道中の馬車から各方面に指示を出しながら王都にたどり着くと、未だ戦場の爪痕が深い王都を貫くように凱旋するやいなや、真っ先に謁見の間へと向かった。
システィーナの眼前で、重厚な扉が開いていく。
王国貴族、聖堂教会の幹部、王立騎士団幹部、ハンターたちがずらりと並ぶ。
システィーナはそのまま、『謁見者』用の入り口から歩を進める。参列した一人ひとりの表情をシスティーナは心に留めながら、張り裂けそうな胸中抑えるのに必死だった。やがて、聖堂教会の一団の列へとヴィオラが離れていくと、システィーナは一人、歩む形となる。そうして――見つけた。今回、特に高い戦働きを見せた三人は思い思いの姿勢でシスティーナを迎えていた。
向かって左方に、祈りを捧げるように、Uiscaは黙礼。うつむき加減の少女の姿には憔悴が見える。
右方、聖堂教会の面々にほど近い位置に、ロニ・カルディス()。小柄なドワーフは、エクラに捧げる祈り手を示しながら、勝利と女王を祝福するように微笑んでいる。
そして貴族たちのただなかで黄金色の鎧に身を包み、傲然と腕を組むジャック・J・グリーヴ(ka1305)は、並み居る大貴族たちの視線を気にもとめずに、まっすぐにシスティーナを見つめて不遜な笑みを浮かべていた。
一人ひとりに、目礼をしながら、システィーナは歩み、そうして、もはや見慣れた――そして知らぬ間に参列者の中にいない何者かによって人質ならぬ椅子質に取られていた玉座に、たどり着く。
ただ、これだけの道のりで。本当にいろんなことがあったことを実感する。誰も彼もが死力を尽くした結果は、こんなにも――こんなにも、愛おしくて。
ゆっくりと、振り返る。
システィーナは生涯、その光景を忘れることはないだろう。