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【王戦】現在の状況

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いやぁ。システィーナも大きくなったねぇ。あっちやこっちは今ひとつだけど……あ、不敬不敬。システィーナには内緒で頼むよ。あの子もそのへん気にしているらしいってオクレールが……おっと。これも内緒だったね。
――さて。泣いても笑っても、ここからがこの国の、最後の戦いだ。
長く、険しい戦いになるだろうけれど……ともに、頑張ろう。僕も頑張るよ。

ヘクス・シャルシェレット(kz0015)

更新情報(1月10日)

遂に迎えた【傲慢】の歪虚王との対決を描く連動シナリオ【王戦】。
本頁では【王戦】に至るまでの物語をまとめて掲載しております。
グラズヘイム王国の未来を守る戦いに備え、情報をご確認ください。
▼【王戦】連動シナリオ 情報▼
 
 

【王戦】現在の状況

王国暦1018年、春。大公ウェルズ・クリストフ・マーロウの策謀を乗り越えたシスティーナ・グラハム(kz0020)は女王となった。策謀、実質的な対立を経たとはいえ、来る【傲慢】の歪虚王の襲来を前にながらく対立してきた王家と貴族の二派閥が真実手を結んだことは歴史上でも特筆すべきことであろう。
それは、数多の勢力――貴族派、王家派、国民そのもの、歪虚、そしてハンター――が紡いだ協奏曲……否、狂騒曲とも言うべき急転直下であったが、ようやく国家として大敵への備えが成された瞬間であった。
盛大に執り行われる女王戴冠記念祭は、二つの意味で歴史に刻まれることになる。

一つは、先述のとおり、システィーナ・グラハム女王が貴族派と協調し、対歪虚路線を確立したこと。
そしてもう一つが――【傲慢】の歪虚王イヴが、宣戦布告をなしたこと。
イヴは如何なる魔術を用いたものか、このように告げた。


『未来の臣民どもに告ぐ。この俺を迎える準備をせよ』
歪虚王より告げられた期限は、6ヶ月。王国暦1018年の終わり。


時は、来た。
宣告通りの冬に、王国各地に音が奏でられる。
今はただ、『主』の来訪を祝いでいるのであろう調べが響くばかり。
立ち込めた暗雲を払わんと――滅びに抗う王国最後の戦いが、始まったのだった。

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王国の脅威と歴史

『王国暦1018年、国を二分する内戦へと転がり落ちる未来を回避したグラズヘイム王国は、間を置かず王女であったシスティーナの戴冠に踏み切った。王の名のもとに国内貴族を幾分かまとめることに成功した女王システィーナであったが、安穏としていられる時は一刻とて残されてはいなかった。
 1018年末、その予兆は姿を現した』

――――とある古ぼけた紙片より



──黒大公ベリアル

このアイテルカイトの高位歪虚とは、近年浅からぬ因縁が存在していた。
歪虚の一個軍集団が王国西方沖の“イスルダ島”を占拠したのが王国暦1008年のこと。
翌09年には王国本土のリベルタース地方にて一大会戦が行われ、王国側は先王アレクシウス・グラハムをはじめとした多くの上級騎士たちが命を落とした。その時の歪虚側の総司令こそが、ベリアルだ。
もちろん歪虚側にもそれ相応の損害を与え、ベリアル本人にも痛撃を与えたはずだが、それでもこの会戦――ホロウレイドの戦いは負け戦であったと評する者が多い。いや、何よりも参戦した当事者自身こそが、負けたと感じていることだろう。
何しろ王を失ったのだから。
その後、ベリアルは――おそらく療養するためだろう――イスルダ島に引き返してしばらく姿を現さなかったのだが、1014年、ベリアルは再び王国本土への上陸を果たした。
【黒祀】黒の万霊節

ハンターたちの大きな助けがあったこと、そしてベリアルが本調子でなかったことなどから、玉座を奪われることなくベリアルを撃退した王国だったが、王国の戦士たちは戦いの激化を覚悟した。同時にこうも考えた。
次こそは、必ずやベリアル――アイテルカイトの王国侵攻軍総司令を滅ぼす、と。
八年にも渡るベリアル軍との対峙。
それがあるからこそ、王国はベリアルの配下たる羊型歪虚の出没数に敏感になっているのだ。

しかしその後、王国を襲ったのは全く異なる脅威だった(連動シナリオ【審判】)。


突如、ベリトと呼ばれる十三魔に匹敵する強大な歪虚が出現。彼女の狙いは、王国全土に敷かれたエクラ教巡礼者たちの巡礼路に仕掛けられた1000年に及ぶ王国の秘術 "法術陣"だった。
当時の王国騎士団長エリオット・ヴァレンタイン(kz0025)はハンターとともに法術陣の原初の起源"エメラルド・タブレット"の捜索に踏み切り、やがてベリトを討伐するための大掛かりな作戦が実行されることとなったのだが、騎士団、戦士団、そしてハンターたちによる王国連合軍は、法術陣を行使してなお、ベリトを討伐する事が叶わなかったのだ。
けれど、この戦いで得たものがあるとすれば、それは“ベリトの本性”。
あるハンターの機転により、ベリトは蜘蛛の異形の如きおぞましい姿の歪虚であることが判明。そして、それは確かに"メフィスト"と、名乗ったのだ。
人々の“苦悶”や“絶望”を自尊心に変え、メフィストが撤退してしばし──事件はそれで解決したわけではなかった。
その戦から間をおかず、王国全土を揺るがす"王国騎士団長エリオット・ヴァレンタイン暗殺事件"が勃発。王国軍を待ちうけていたのは更なる絶望だった──。

そして昨年、1016年秋──再び、黒大公ベリアルが姿を現した。(連動シナリオ【猫譚】

ベリアル再侵攻の切欠となったのが、"ユグディラ"だ。
この頃、王国にユグディラの姿が多数目撃されるようになっていた。それはガンナ・エントラータ南方の島にユグディラの島があり、そこに住まうユグディラの女王が苦しんでおり、ユグディラ達が助けを求めてきたことに端を発していた。
ユグディラたちの協力によりユグディラの島を訪れ、女王との接触を経た王国が掴んだのは、国土法術陣──正式名称【巡礼陣】のもう一つの真実。巡礼陣への正のマテリアルの供給源となっていたのが、エクラの巡礼路だけでなく、このユグディラの女王の魂も含まれていたということだった。
つまり、先のベリト迎撃(【審判】連動)で巡礼陣を一度使用した結果、巡礼陣が急速に女王からマテリアルを吸収し始めていたのだ。 王女システィーナ・グラハムの提案で開催された音楽祭によるマテリアル供給の結果、ユグディラ女王は多少の延命を果たすことに成功。
そうしてユグディラは、王国、ひいてはハンターズソサエティに協力してもよいという種族間条約を結ぶに至ったのだった。

一方で、王国のあちこちに出現していたユグディラの毛皮を見た黒大公ベリアルは、ユグディラの毛皮でシスティーナへ"花嫁衣裳"を作ろうという考えに至っていた。
この目的は到底理解できるものではなかったが、こうしてベリアルが王国に侵攻を再開したのは事実。
結果、ベリアル軍の半数とベリアル本人が王国に向けて出陣。しかし、ガンナ・エントラータ近郊でユグディラを包囲して捕獲しかけたところ、そこを王国の大公ウェルズ・クリストフ・マーロウを総大将とした貴族・ハンター・騎士連合軍に奇襲されることとなる。
こうして1016年初冬、遠征してきたベリアル軍は壊滅の様相を呈すことになる。当の総司令たるベリアル本人もリベルタース地方西岸へ逃げ帰ったのだが……。

1017年、春──黒大公が、四度目の襲来を果たした。(連動シナリオ【王臨】
王国軍は、すぐさま即応部隊である騎士団赤の隊の出撃を命じ、同時に近隣を所領とする貴族より兵力を募り、ベリアルとその軍勢に対して防衛線を展開。
ベリアルとベリアルの軍の勢いは凄まじく、これまで西部の激戦区で歪虚の侵入を阻み続けて来た幾つもの砦が、瞬く間に攻め落とされ、人々は逃げる間もなく蹂躙され、村という村、町という町が焼かれた。
更に悪いことに、黒大公ベリアルとの戦いの最中、突如“イスルダ島方面から謎の歪虚軍”が襲来。
これらは、全ての個体が角・尾・羽を持つ人型で、皮膚は金属のようで非常に硬く、それらは“一目で歪虚と解る”のだが──同時にホロウレイド以前の王国指定の武具を身につけている事実が、多くの王国騎士の胸を刺した。
しかしその時、王国全軍に通信が入る。その声の主は、昨年姿を消した元王国騎士団長エリオット・ヴァレンタイン。

青年曰く、「王女により、この戦場全域に強力な加護がかけられる。今こそ、黒大公を討伐する時である」と。
その“加護”の意味を知る者は余りいないが、王国連合軍の全ての力を終結し、遂に黒大公ベリアルの討伐に成功する。
すると、イスルダ方面からやってきた謎の歪虚部隊も撤退を開始。
その好機に乗じ、ハンターたちが一気に歪虚部隊の中核を突くのだが、彼らがその目で見たものは、歪虚軍を率いる全身鎧の男の素顔。そこにあったのは、前国王アレクシウス・グラハムの姿だった。
前国王の歪虚化──その情報を持ち帰ったハンターたちの報告を以て、古の塔より帰還した王女システィーナは決意を新たにする。
“必ずやイスルダ島を取り戻し、この国が止めていた時間を押し進める”。
その為に、国庫を開き、この国を“強化する”と。

かくして、彼女の旗のもと、王国の様々な組織が集い、“羽化”の準備を開始。(連動シナリオ【繭国】
第六商会を始め、グラムヘイズ・シュバリエ、聖堂教会、錬筋協会、アークエルス……それぞれが、一定の成果を上げつつある状況だ。
特に、王国の軍事力たる王国騎士団は、過去千年の伝統を打ち破る劇的な進化を遂げることとなる。
それは、新たなる第四の騎士隊“黒の隊”の設立。
大戦続きで騎士が人員の限界を迎えた事実を鑑み、エリオット・ヴァレンタインが“外部の無所属戦闘員を騎士に抜擢”する新たな方針を打ち出したのだ。(「【繭国】王国騎士団“黒の騎士”、誕生」
ハンター、無所属の傭兵、貴族の末弟など多くの者がこの新たな隊に迎えられ、王国の戦力は急速な強化を遂げた。

ハンターや市井にまで門戸を開いて新たに隊を設立したグラズヘイム王国騎士団。
その拡大された戦力を核に据えた王国・貴族連合軍は、満を持して傲慢(アイテルカイト)の王国侵攻拠点イスルダ島奪還作戦を発動した(連動シナリオ【転臨】)。
作戦は大きく分けて三段階。王国騎士団アルテミス小隊が一から造り上げた刻令外輪船フライング・システィーナ号を中心とした艦隊で島に強行突入し、可及的速やかに歪虚の闇を浄化して島中心部への道を拓き、敵拠点及び敵戦力を一気呵成に撃滅する。
戦力を拡充し、船に転移門を備え付け、ベリアルを打倒して初めて可能になった、強襲上陸作戦だった。

ハンター達や教会戦力の聖堂戦士団、国内有数の大貴族マーロウをはじめとした貴族軍が道を拓いた島内には、1009年のホロウレイドの戦いで戦死したかつての王国騎士らしき姿の歪虚達がいた。
それらを打倒しながら中心部――神殿へと突入したハンターと王国騎士団は、その最深部において歪虚と化した先王アレクシウス・グラハムとその近衛騎士団を激闘の末に無へと帰すことに成功する。――が、その直後、ベリアルの跡を継いで王国侵攻を任されたメフィストの罠が発動した。
莫大な量の負のマテリアルを貯め込んだ黒き神殿を一つの塊とし、一瞬でそれを解き放つ。
それをいち早く察した王国騎士団副団長ダンテ・バルカザール(kz0153)は身を挺してメフィストを足止めし、その隙に王国軍は元騎士団長エリオット・ヴァレンタインの誘導のもと撤退することとなった。

負のマテリアルの膨張により爆発したイスルダ島は傲慢軍が拠点とするにも不十分となり、またその戦力も大きく損なわれた為、撤退したとはいえ王国にとって一定の成功を収めたとも言えた。
しかしその成功を喜ぶ間もなく、王国各地の街が同時多発的にメフィストに襲われた。

ハンターやその場の戦力が各地で奮戦し“全てのメフィスト達”を消滅させた王国だったが、敵の真の狙いは【王臨】において重要な役割を果たした古の塔の破壊、及び裏切り者の始末であった。
そしてそれは、裏切り者――数年にわたって傲慢軍に潜入していた王国貴族ヘクス・シャルシェレット(kz0015)の作り上げた狩場でも、あった。
塔最上階の閉鎖空間にメフィストを閉じ込め、確実に殺す。
確たる殺意のもとに塔最上階で行われた決戦は、何人もの騎士の犠牲を出しながらも大敵メフィストを仕留めるに至った。
大きな戦果を手にした王国騎士団黒の隊は、重体のヘクスに一抹の不安を抱きながらも意気揚々と凱旋する。


そんな彼らを待ち受けていたのは、人々の歓声と、前騎士団長にして現黒の隊隊長エリオット・ヴァレンタインの異端審問会だった。
罪状は歪虚ベリアルとの内通。神殿爆発の折に逃亡路を誘導できたのは、小さな蛇として生き延びていたベリアルの助言によるものであった。
場の混乱や幾つかの都合により審問は延期が決定されたが、王国暦1017年末、グラズヘイム王国は大きな岐路へと否応なく立たされる事となった。

1018年春、傲慢の歪虚王来襲という来たるべき日を前に、王国は一つの大きなニュースに揺れた(連動シナリオ【羽冠】)。
王女システィーナの政略結婚。

それは王国の新聞社ヘルメス情報局よりもたらされた、国内を上から下までひっくり返しかねない特大の爆弾であった。
“王女”システィーナという肩書きが示す通り、先王が光の御許へ上ってから王の不在という空位時代が続いていた王国では、王の権威が低下し貴族の権力がいや増していた。どれほど自信や能力がなかろうと、王女は王位に就くべきであった。
それは彼女の甘えからくる失策であったが、大司教セドリック・マクファーソン(kz0026)をはじめとした中央官僚の尽力により失策を許容してなお王国を運営する力があった。
しかしそのギリギリの均衡を崩したのがこの報道であり、政略結婚に踏み切った大公ウェルズ・クリストフ・マーロウの行動であった。 マーロウは自らの孫と王女を縁付かせ、王配の祖父として最速で王国を掌握し、まだ見ぬ歪虚王の打倒を最優先にした軍国主義の道を目指さんとしていたのだ。

王国民の半数以上がこの報せに動揺した。先王崩御当初は王としての資質を不安視されていたシスティーナだったが、それでも大司教や騎士団、ハンター等の様々なサポートを得た彼女の治世――未だ戴冠してはいなかったが――は、国民目線においては善良であった。
このまま暮らしていけると安堵していた矢先の報道に、人々は将来への不安に苛まれた。同時にシスティーナを支持――というより可愛がっていた人々は怒りを爆発させた。それで王女は幸福になるのか、と。
彼ら過激派は王国各地で立ち上がるや、シュプレヒコールを上げながら移動を開始した。ある集団はマーロウ派と目される貴族の邸へ、またある集団は王女の味方をすべく王都へ。
一つの報道から王国全土へ波及した結婚騒動には、マーロウやヘクスの謀略もまた裏で作用していたが、ともあれ“本来善良でシスティーナの味方であった数千数万の集団”は実質的な暴徒となって王都へ雪崩れ込んだ。
為政者として彼らを逮捕しなければならない王女と、彼らをはじめとした王都の人々の命を盾に政略結婚を進めようとするマーロウ。二人の対峙はしかし、長く続かなかった。
ラスヴェートミュールなる歪虚が王都を襲ったのだ。

一時休戦して歪虚に抗し、ラスヴェートを消滅、ミュールを撤退させることに成功した王国であったが、ラスヴェートなる歪虚は9年前に先王と共に光の御許へ上ったと思われていたマーロウの息子だった。
己の息子が歪虚と成り果てていたという屈辱に膝をついた大公は、戴冠するという王女の決意を聞き恭順の意を示す。
そうして結婚報道は収束し、さらには同時期にイスルダ島で行われていた開拓調査において歪虚ベリアルの成れの果てをも完全消滅させることに成功した。
万難を排して王女システィーナが女王となり、王国の空位時代は終わりを告げた。

女王戴冠記念祭は3日にわたって開催され、王国の前途は洋々――であると誰もが思っていた、その時であった。
何の魔法か、鏡の如く垂れ込めた暗雲に姿を映した傲慢の歪虚王イヴが、宣戦を布告してきたのは。
「未来の臣民どもに告ぐ。この俺を迎える準備をせよ」
期限は6ヶ月。王国暦1018年の終わりが、王国の存亡を賭した歪虚王イヴとの戦の始まりであった……。

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