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生き物

生き物

動植物

 クリムゾンウェストには地球と同様の自然環境が存在している。異世界でありながらも生物層がほぼ完全な一致をみる事については、古来から様々な説明がなされてきたが、いずれも結論とはなっていない。
 クリムゾンウェストには砂漠もあれば寒冷地もあり、地域によって気候は大きく変わる。この為、クリムゾンウェストに生息する動植物も地球と同じ生態系を形成している。
 辺境の寒冷地には白熊が雪を掻き分けながら闊歩しており、王国の森林地帯ではリスが樹木に巣を作って健やかに暮らしている。
 そして、クリムゾンウェストの住人はこうした自然界の恩恵を受けながら暮らしている。
 たとえば、帝国の穀倉地帯として知られるフレーベルニンゲン、マクデルシュタインでは麦やジャガ芋が栽培されている。この地で収穫された作物を元にエールやアクアヴィットといった酒も造られているのだ。さらに自由都市では各地で栽培された作物、狩猟で得られた肉や皮獣、香辛料やスパイスが商人によって各地域へと運ばれていく。

 クリムゾンウェストの環境は、地球の環境と同じと言っても差し支えないだろう。
 ただし、すべてが同じではない。
 地球には存在し得ない存在も、クリムゾンウェストでは存在している。


幻獣

 クリムゾンウェストには、地球で存在し得ない生物も存在する。
 半身半馬のケンタウロスや牛頭の怪物であるミノタウロス、船乗りを歌声で魅了するセイレーン等の存在が確認されている。
 地球では空想上の動物とされている生物を『幻獣』と呼称して他の動植物と差別化を図っているが、このクリムゾンウェストでは幻獣も動植物の一種として扱われている。地球で伝わる神話のように、人間に敵対的に行動している訳ではない。
 一般的な動植物と比較して幻獣の個体数は圧倒的に少数であり、特殊な事例を覗いてクリムゾンウェストの人間が遭遇する事は希だ。この為、攻撃を受ける事は多くない。
 それでも人間が幻獣を怒らせて襲撃される事件は幾つか報告事例がある。ハンターならば幻獣と遭遇する機会があるかもしれない。


妖精

 幻獣に分類される生物の中でも、高い知性を有している生物を『妖精』と呼称している。
 蝶の様な羽を有した小さな体のフェアリーや小型の猫そのものながら人語を解するユグディラがこの中に含まれている。
 彼らはその知性から、集団を形成してその中で赤子を育てるなど、一定の社会性を持った生活を送っていることが多い。
 妖精と亜人との違いは、幻獣に分類されていたものの後になって高い知性が認められた生物か、人型をしており初めから知性があると認められていた生物か、の違いだ。そのため、学者の間では、しばしば、幻獣と妖精、亜人の分類について論争が起こる。
 彼らのほとんどがマテリアルに高い親和性を有しており、知性も高いため、種族毎で独自の魔法体系を使用していることがあるようだ。


精霊
4コマ7 イラストレーター:わたりとおる

 クリムゾンウェストにおいて精霊とはマテリアルを多くその身に含む物体、精神の総称だ。クルセイダーやベルセルクは直接的に、それ以外のクラスについても本質的には彼ら精霊の力を借りて歪虚と戦っている。
 大河や湖といった地形、あるいは地水火風のような概念に宿る自然精霊。長く生きて精霊に転じる龍のような例もある。
 人間に崇められる事で精霊となった祖霊や英霊。クリムゾンウェストその物とも言われる大精霊など。
 狭義の意味での精霊は、自然精霊のみを指し、祖霊や英霊と区別されるが、世間一般的には祖霊や英霊もまとめた広義の意味での用語とされることが多い。
 クリムゾンウェストには、多くの精霊が確認され、あるいは言い伝えられている。
 しかし、精霊が生まれる事は希有な出来事だ。
 精霊が生じ、存在し続ける為には多量のマテリアルが必要になるからだ。たとえば、祖霊や英霊は英雄が死亡する際に生まれると言われているが、死去の際に人間としては極めて強い意志や力(いずれもマテリアルに通じる)を持っていなければ、祖霊や英霊となる事はできない。自然精霊の場合は、最低でも千年単位の極めて長い期間存在し続ける事で、精霊と化すに足るマテリアルを蓄える。人の意思を向けられる事もマテリアルの流れに繋がる為、多数の信仰を受ける存在も精霊と化すことが有る。
 また、そうやって生じた精霊も、何らかの事情でマテリアルが枯渇すると無力化、最悪の場合は消滅してしまう。
 精霊にとってマテリアルは非常に重要な存在なのだ。それが故に、精霊は負のマテリアルであるヴォイドに対しては敵対的だ。


魔法生物

 魔法、および魔法公害の影響で生まれた疑似生命体だ。
 既存の生き物を改造したキメラの様な生物や、無から創造されたスライムの様な生物がいる。
 これらの生物は、魔法や魔法公害の影響で生まれるという性質上、体内にマテリアルを過剰に含んでいる。
 体内に含まれるマテリアルが正常な状態ではないために、死によって雑魔に転じる可能性も高い生物だ。
 生物としては歪であり、子孫を残すための生殖能力は持たない。また、(スライムの様に分裂による増殖を行う特性を持つ魔法生物もいるが)基本的には増殖能力を持つ事もない。


亜人

 クリムゾンウェストには人(人間、エルフ、ドワーフ)に類似した存在である亜人が存在している。
 彼らは各地に住処を形成して独自の文化を守り続けている。
 そんな亜人の中でも人間、エルフ、ドワーフと敵対する物が数種確認されている。

 コボルドと呼ばれる、小さな亜人はドワーフの宿敵として知られている。
 小柄で敏捷な彼らは洞窟を住処とすることが多く、ドワーフとの間で生存圏を巡る争いが太古より続いていた為とされている。身長は1m程度で、ひょろ長い手足の爪と犬のような顔に生えた牙を武器として、獰猛に戦う生き物だ。非常に繁殖力が高く、また生後数か月で成体となるコボルドにとっては、数が最大の武器だ。近隣にコボルドが数匹住み着いた場合、一か月も放置すれば深刻な危険となるだろう。

 ゴブリンと呼ばれる亜人は、身長は1.2m程度でコボルドに比べてがっしりとした体格の種族だ。爪や牙はさほど鋭くはなく、代わりに原始的な槍や棍棒、動物の皮で作った鎧などで武装している。野生動物やコボルドを飼いならし、利用する事も確認されている。全般的に強欲で単純とされ、その点を【堕落者】に利用される事もある。同じく平地、丘陵を居住地とする人間やエルフとは特に敵対する事が多いようだ。

 ジャイアントと呼ばれる亜人は、身長は3mほどでおおむね人間と似通った体格をそのまま引き延ばしたような外見をしており、動きこそ鈍いが体格相応の怪力を誇っている。
 簡単な鍛冶の知識を持っており、雑な鎧や武器を持つ場合もある。巨体相応の食欲を持つ為に群れる事が出来ず、通常は家族単位で生活している。雑食だが、幸いなことに人間を食する事はない。だが、複数のジャイアント家族が生息する辺りでは大型動物が一掃されてしまう程だ。
 頭の回転はそれほど鋭くなく、小さいが頭の良いゴブリンに利用される事もある。
 彼らが縄張りとしている地域には、怪力で折れた樹などのそれっぽい徴が目につく事が多いようだ。ジャイアントは人間が荒野で出会う最悪の脅威の一つとして恐れられている。

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