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冒険都市リゼリオ
冒険都市リゼリオ
概要
リゼリオは海岸近くの平地といくつかの島を含む都市である。
各島を相互に結ぶ橋や大小揃えられた渡し船など交通手段は十分確保されている。そのため移動に不便を感じることは無い。また、上下水や街路もしっかり整備されており清潔で住みやすい都市となっている。
特徴として挙げられるのはハンターズソサエティの本部であるハンターオフィスが置かれている点である。そのためか、住人にしめる覚醒者の割合が極めて高く、リゼリオが設立以来戦禍に見舞われたことが無い要因の一つとも考えられている。
市政は地区で委任された代表による合議制で、各地区で誰に委任するかについては特に選挙などは行われていない。自由都市の気風に同じく、市の運営や交渉などはあまり楽しい仕事だと考えてはいない市民が多いため、対外的な代表についてはハンターズソサエティが職務として代行することが有る。加えて、現在リゼリオ市街の約2割の区画はハンターズソサエティの管理区域となっている。これらの理由から、ハンターズソサエティが統治している都市だと思われることもあるらしい。
歴史
リゼリオの領主であり同名のリゼリオ伯爵家は代々冒険家として名を馳せていたが、領地の経営にはさほど興味を示さず、元々市民代表の自治に寛容であった。
そんなリゼリオ伯爵だが912年に同市の王国からの独立を宣言する。712年の共同宣言からかなり遅れてのことであった。このようにリゼリオは自由都市同盟に属する各都市とは異なり領主階層から支配権を市民が譲り受けたわけではないこともあり、自由都市同盟の地域に存在する都市でありながら同盟には加わっていない。
リゼリオだけでなく、自由都市同盟成立後に大きくなった都市は評議会に議席を持っていないことがある。その場合同盟の政治決定に関わることはない。一方で、その政策に義務も負っていないため緩やかな協力体制を築いてはいるものの、独立性が非常に高くなっている。自由都市同盟側はそれら新興都市を同盟に取り込みたい思惑と、既存の評議会における議席という既得権益を失いたくないという目論見の中で揺れているようだ。
なお、独立を宣言した当代のリゼリオ伯爵であるが、宣言を行ったあと、今は歪虚に包まれている東方でその消息を絶っている。血縁者もいなかったため、伯爵がいなくなり失われたリゼリオ伯爵家ではあるが、元の領主家に敬意を表す意味合いで公式には未だにリゼリオ伯爵家が領主として登録されている。
リゼリオの人々
元々の住人は周辺も含めて5万人程と言われていたが、リゼリオではリアルブルーからの宇宙戦艦「サルヴァトーレ・ロッソ」を受け入れており、その乗員とコロニー市民3万人強も住人に加わっている。異界の戦艦を受け入れて後に移住してきた者も多く、現在の人口は約10万人となった。
同盟地域内に漂着したサルヴァトーレ・ロッソに関して、自由都市同盟評議会は静観を決め込んでいる。これは地域内に漂着したことを理由に評議会が何らかの優先権を主張することによる同盟内の分裂、並びに帝国や王国を刺激することを懸念したことによる。この様にリアルブルーからの戦艦は宝の山であるとともに大いなる災いの種にもなり得るため、現状はリゼリオ及びハンターズソサエティにその管理をゆだねる方向で評議会は考えている。
先天的に素質を持つ者が多いリアルブルーの住人が多数加わったことで、市内における覚醒者の比率が劇的に上がっている。とはいえ、覚醒者慣れしている市民は、新参者たちに対しても特に混乱などを見せる様子は無い。
市街は海に面している為、漁業で身を立てる者はそれなりにいる。また少数ではあるが、市街には農業や狩猟を生業としている者もいる。観光名所となる場所も数多く存在する為、観光業も盛んである。
とはいえ、リゼリオ第一の産業はハンターズソサエティの人材派遣業とそれに関連する商売である。また、ハンターズソサエティ側では兼業を推奨しており、一般的な仕事をしている人がハンターとしてのライセンスを持っていることも珍しい話ではない。
ギルド区画
- ハンターズソサエティ本部(ハンターオフィス)
- ハンターが依頼を受ける場所。
全支部からの依頼情報がここに集まってくる。 - ギルド街
- ハンターたちの居住・生活用に開放されている区画。
多くのハンターやハンターズソサエティの関係者が生活している。
特殊な結界が張られており、ここで会話するなどしているだけで若干の回復効果があるらしい。
- 広場
- ハンター、市民問わず開放されている憩いの場。
様々な催し物が行われるほか、告示事項などの提示も行われている。
- ライブラリ
- 神霊樹の分樹、およびその周囲の区画。
全国各地でキノコ(パルムの幼生)が収集してきた事物を閲覧できる。 - 資料室
- ハンターズソサエティの記録閲覧室。
所属ハンターの検索や過去に行われた大規模な作戦行動の確認などを行うことが出来る。 - 錬成工房
- 機導術によるアイテム練成を行っている工房。
ショップに卸すアイテムの作成やハンターからの強化、錬成を直接請け負っている。
- 訓練場
- 市街に設けられたハンター用の訓練場。
各職の教官が常時在籍しており、魔法や戦闘の実地訓練を行うことが出来る。
- ギルドショップ
- ハンターズソサエティ直営のハンター向けのアイテム販売所。
24時間休まず営業中。 - 転移門
- ハンター用の移動装置。
ルートは各支部と本部を結んでおり、西方世界各地の支部へと瞬時に移動することができる。