ゲスト
(ka0000)
【血断】死にたくないを口に出せ
マスター:三田村 薫
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/04/10 12:00
- 完成日
- 2019/04/16 01:36
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●Help me!
邪神翼を迎え撃つ為に準備が進むグラウンド・ゼロ。
前回と同じように、ナンシー、ヴィクター、マシューの三人は魔導トラックでサポートのために現場入りしていた。
「いやー、すげぇな」
エバーグリーンから連れてきたオートソルジャー、オートスパイダーの類が集められており、前回よりも人口密度が高い。ある種壮観であり、賑やかであり、心強くもあった。
ヴィクターは知った顔のハンターに挨拶しながらトラックを流している。前回と地形に変化はないか、おかしなところはないか、の確認である。今回も、邪神翼と一緒にやって来る雑魚の排除を手伝うつもりだった。
「ん?」
ふと、倒れている人らしきものが目に入って、彼はハンドルを切った。
「おい、あんた大丈夫か?」
その人物の傍にトラックを停めて、運転席から飛び降りる。どうやらその人は意識がないらしい、十代の少女のように見えたが、揺り起こそうとして、見た目よりも重量があることに気付いた。
(オートマトンか)
偶発的に、エバーグリーンから転移してくることがあると言う種族だろう。よりによってこの日のグラウンド・ゼロに転移してきてしまうとは運が悪い。ひとまず、本陣に連れて帰って……。
不意にうなり声が聞こえて、ヴィクターは振り返った。
「げっ!?」
自分の倍近くはあるシェオル歪虚が、トラックの向こう側にいる。
(しまった。こいつ人間が嫌いなんだったか!)
だとしたら、自分が来ることでこのオートマトンを危険に晒したことになる。自分の手落ちに歯噛みしつつも、ヴィクターはオートマトンを抱えて後退した。ナンシーとマシューに応援を頼もうとしたその瞬間だった。
シェオルがしゃがみ込み、トラックをひっくり返した。
「マジかよテメェ!」
ヴィクターは悲鳴を上げて少女をかばった。轟音とともに、右手に激痛が走る。見れば、荷台と地面の間に挟まれている。慌てて引っこ抜いたが、骨が折れたのは間違いない。戻れば治るだろうが、今ここではどうにもできない。幸い、二人は丁度荷台の下になっており、逆にシェオルからの直接の攻撃からは免れる形になる。
「クソ!」
彼はトランシーバーを左手で持った。
「曹長! すまねぇドジった! 助けてくれ!」
シェオルの雄叫びが耳を突いた。それが向こうにも届いたらしい。慌てた様子のナンシーが通信に応じた。
「は!? 何? どうしたの?」
「トラックの下になってる! シェオルが出やがった! あと意識のないオートマトン一人! 俺は右手が駄目になった」
「すぐ行く!」
「あともう一個、馬鹿みたいなこと言わせてくれ!」
「何!?」
「こんな所で……死にたくない……!」
一度、彼女の目の前で自死を試みた自分が言えた言葉ではない。だが、ナンシーは即座に、
「よく言った! ちょっと! 誰か来て! あたしの部下が死にそう! 邪神翼が来る前に助けて!」
ハンターたちに向かって声を張り上げているようだ。
「ヴィクター! 今行くから持ちこたえて!」
トランシーバーからするナンシーのわめき声に反応しているのだろうか。シェオルはさらに高い雄叫びを上げて、トラックを上から叩いた。
邪神翼を迎え撃つ為に準備が進むグラウンド・ゼロ。
前回と同じように、ナンシー、ヴィクター、マシューの三人は魔導トラックでサポートのために現場入りしていた。
「いやー、すげぇな」
エバーグリーンから連れてきたオートソルジャー、オートスパイダーの類が集められており、前回よりも人口密度が高い。ある種壮観であり、賑やかであり、心強くもあった。
ヴィクターは知った顔のハンターに挨拶しながらトラックを流している。前回と地形に変化はないか、おかしなところはないか、の確認である。今回も、邪神翼と一緒にやって来る雑魚の排除を手伝うつもりだった。
「ん?」
ふと、倒れている人らしきものが目に入って、彼はハンドルを切った。
「おい、あんた大丈夫か?」
その人物の傍にトラックを停めて、運転席から飛び降りる。どうやらその人は意識がないらしい、十代の少女のように見えたが、揺り起こそうとして、見た目よりも重量があることに気付いた。
(オートマトンか)
偶発的に、エバーグリーンから転移してくることがあると言う種族だろう。よりによってこの日のグラウンド・ゼロに転移してきてしまうとは運が悪い。ひとまず、本陣に連れて帰って……。
不意にうなり声が聞こえて、ヴィクターは振り返った。
「げっ!?」
自分の倍近くはあるシェオル歪虚が、トラックの向こう側にいる。
(しまった。こいつ人間が嫌いなんだったか!)
だとしたら、自分が来ることでこのオートマトンを危険に晒したことになる。自分の手落ちに歯噛みしつつも、ヴィクターはオートマトンを抱えて後退した。ナンシーとマシューに応援を頼もうとしたその瞬間だった。
シェオルがしゃがみ込み、トラックをひっくり返した。
「マジかよテメェ!」
ヴィクターは悲鳴を上げて少女をかばった。轟音とともに、右手に激痛が走る。見れば、荷台と地面の間に挟まれている。慌てて引っこ抜いたが、骨が折れたのは間違いない。戻れば治るだろうが、今ここではどうにもできない。幸い、二人は丁度荷台の下になっており、逆にシェオルからの直接の攻撃からは免れる形になる。
「クソ!」
彼はトランシーバーを左手で持った。
「曹長! すまねぇドジった! 助けてくれ!」
シェオルの雄叫びが耳を突いた。それが向こうにも届いたらしい。慌てた様子のナンシーが通信に応じた。
「は!? 何? どうしたの?」
「トラックの下になってる! シェオルが出やがった! あと意識のないオートマトン一人! 俺は右手が駄目になった」
「すぐ行く!」
「あともう一個、馬鹿みたいなこと言わせてくれ!」
「何!?」
「こんな所で……死にたくない……!」
一度、彼女の目の前で自死を試みた自分が言えた言葉ではない。だが、ナンシーは即座に、
「よく言った! ちょっと! 誰か来て! あたしの部下が死にそう! 邪神翼が来る前に助けて!」
ハンターたちに向かって声を張り上げているようだ。
「ヴィクター! 今行くから持ちこたえて!」
トランシーバーからするナンシーのわめき声に反応しているのだろうか。シェオルはさらに高い雄叫びを上げて、トラックを上から叩いた。
リプレイ本文
●呼びかけに応じて
「邪神翼が来る前に助けて!」
その言葉は、確かにハンターたちの耳に届いた。アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)は、それを聞くや、
「聞こえたぞその言葉。戦場で、私の手の届く位置で、その言葉が聞こえた以上」
ナンシーが振り返る。そのすぐ傍を、炎のようなオーラが駆け抜けた。
「全力を持って助けよう。それが私の矜持だ」
「は、早い……」
唖然として見送るナンシー。
「ナンシーさん!」
そこに、バイクの穂積 智里(ka6819)が駆けつける。
「大丈夫ですナンシーさんマシューさん。すぐ助けに行きます」
そのまま、アルトを追い掛けて彼女も走り去った。ナンシーとマシューは後ろから見て、二人の速度がほぼ変わらないことに気付いて顔を見合わせた。
「あ、ナンシーさんにマシューさんですぅ? と言うことは、困ってるのはヴィクターさんですねぇ?」
と、魔導ママチャリを押しながらやって来たのは星野 ハナ(ka5852)だ。彼女はサドルに跨がると、
「それじゃ最速でヴィクターさんを助けに行ってきますぅ」
そう言うや、チェーンを鳴らして走り出した。
「え、嘘。チャリなのにめちゃくちゃ早くない? どうなってるのあのチャリ」
ナンシーはまた唖然としている。
「……うん、そう叫べるのは、好ましいし 羨ましいよ」
トランシーバーから聞こえたヴィクターの叫びを聞きつけたのだろう、ユリアン(ka1664)はレンジャーキットを携えてやって来た。
「他のメンバーが戦っている間に救助するよ。トランシーバーのチャンネルを教えてもらって良いかな」
ナンシーはすぐに周波数をユリアンと共有した。
「ヴィクターも同じだよ」
「わかった。ありがとう」
そう言うなり、彼の周りに羽を象ったマテリアルが舞った。更にナイトカーテンを纏うと、彼もまたその場から全速力で駆け出した。
●先行! 魔導ママチャリ
ハナはトラックを叩くシェオル型の元に駆けつけた。ひっくり返ったトラックの荷台の下に、確かに誰かをかばって縮こまっているヴィクターが見える。
「ヴィクターさぁん!」
ヴィクターよりも先に、シェオルがその声に気付いた。
「おい一人か!? 危ねぇぞ! 曹長たちはどうした!?」
「これから来ますぅ!」
彼女は言うなり、ポーションをアンダースローで荷台の下に放り込む。ヴィクターは何故か縮こまったが、何を投げられたのかに気付いてほっとしたようだ。
「手榴弾かと思ったじゃねぇか」
「その軽口叩ける元気があるなら大丈夫そうですねぇ」
シェオルの殴打を軽く回避しながらハナも軽口を返す。そこに、アルトと智里が到着した。ハナが五枚の札を切って、五色光符陣を放つが、シェオルもまたそれを回避する。
「ふむ、少々すばしっこいようだな」
アルトが鈎爪「飛蛇」を構えながら呟いた。この鈎爪、縄が付いており相手に引っかけたりして牽制することもできる。
「アルトさん」
智里がエグリゴリにマテリアルを込めながら言った。元々後衛職だが、仲間の危機に腹を決めたのだ。
「麻痺を狙います。援護してもらえませんか?」
「わかった。やってくれ」
智里は承諾を得ると、シェオルに接近した。黒のスペルアンカーは、雷撃を敵に向かって放つ。シェオルは当然回避の動きを見せるが、アルトが同時に動いた。
一瞬の出来事だった。軽く腕を振ると、鈎爪がひゅっと小さな音を立てて空を切る。連動する縄は美しい放物線を描いて、静かに、だが素早くシェオルの首に巻き付いた。
同時に、エグリゴリから放たれた雷撃がシェオルを襲った。巻き付いた縄を引かれて、敵は回避の機会を失う。アルケミックパワーで強化された麻痺効果は、シェオルの抵抗をねじ伏せたらしい。動きが明らかに鈍った。
「良い感じですぅ!」
そこに、時音 ざくろ(ka1250)とナンシーが追いついた。
●レスキュー
ユリアンはできるだけ気取られないように大きく迂回してトラックに到着した。荷台の下に、確かに中年男性が、倒れた少女をかばって外の様子を窺っている。
「ヴィクターさん?」
声を掛ける。振り返って、一瞬ユリアンが見えなかったのだろう。だが、何度か見直している内に、彼の姿がわかったのか、驚いたように目を丸くした。
「そうだ。助けに来てくれたのか? 悪いな」
「まず応急手当しよう。手を見せて」
ユリアンはレンジャーキットに入っていた救急セットで簡単に手当した。その上でポーションを渡す。
「痛み止めと思って遠慮なく一気飲みでどうぞ」
「サンキュ」
ヴィクターは言われたとおり一気に煽った。二本飲んで大分楽になった様だ。
「で、オートマトンのこの子……ポーション飲ましたら起きないだろうか」
「ここじゃ狭い」
「出てみる?」
ユリアンは尋ねた。シェオルは駆けつけたハンターたちの方に気を取られている。
「他のメンバーはとてつもなく強力な人達ばかりだから、ここでじっとシェオル型が倒されるのを待つのも一つだけど……」
「出ようぜ。これだけいるんならどうにかなる」
「追いつきましたです!」
ざくろたちと一緒に駆けつけたアルマ・A・エインズワース(ka4901)とマシューが、トラックの元に駆け寄った。アルマはユリアンを見て、
「トラックをどうにかするなら、僕、微力ながらお手伝いするです」
力仕事には苦手意識がある。
「背負紐があるから、オートマトンの子はそれで連れ出すよ。下手に動かしてシェオル型に気付かれてしまうのもまずい」
「了解しましたです! あ、その前に」
アルマは荷台を覗き込むと、ヴィクターにアンチボディをかけた。手当とポーションに加えて回復魔法も掛ければ大分楽になるはずだ。脱出もしやすいだろう。
「一応後でお医者さんに診て貰うですよ!」
「おう」
ヴィクターは口角を上げて見せた。大分余裕を取り戻している様だ。
「ていうか、お前シェオルの野郎ぶちのめしに行かなくて良いのか?」
アルマはそこでシェオルを見て、トラックを見て、もう一度シェオルを見た。
「わぅー? なるほどですー。殺ス」
「やっちまえ。虎に翼、だ」
ヴィクターは地脈鳴動の符をアルマに投げる。
「行ってくるです!」
アルマは張り切って戦闘組に合流する。ユリアンは荷台の下に潜り込むと、オートマトンを背負って荷台から這いだした。警戒はマシューが行なった。
●拮抗
「お前の相手はざくろ達だっ!」
ざくろが合流した時、トラックの方では救助が始まっていた。向こうの状態を気取らせるわけにはいかない。ざくろはトラックと反対方向に陣取るとシェオルを挑発した。シェオルはターゲットに迷っていたようだが、一番前に出ているハナに狙いを定めたようだ。大きく腕を振りかぶる。
「必殺ぅ、符術師版肉を切らせて骨を断つですぅ」
ディスターブと符を構える。シェオルが腕を振り下ろした!
呪詛返し。移動を阻む殴打の勢いを、そのまま仕返す!
だが、シェオルも一筋縄ではいかなかった。ハナもノックバックは免れたが、シェオルの方も返された呪詛に抗しきった。ハナは唇を尖らせる。
「んもぅ、殴られ損ですぅ」
「さぁ、人間はこっちだよ……輝け凍てつく光、フリージングレイ!」
分散して挑発すれば、少しでも有利に運ぶのではないか。そう踏んだざくろが、青白く輝く冷凍光線をシェオルに向かって撃ち放つ。シェオルの一部が凍結し、変色した。どうやら凍傷の付与には成功したようだ。
「そこを動くな」
アルトが、自らの斬撃と同時に飛蛇を放つ。引っかけると同時に傍を通過し、立て続けに斬りつけた。
「そのままへし折っちまいな!」
ナンシーがヤジを飛ばす。レイータコールドショットを放つが、こちらは回避された。智里が接近し、再びエレクトリックショックで雷撃を与えた。
「わう!」
そこにアルマが合流した。彼は居並ぶメンバーの顔をざっと見て、
「あっ……これまた僕以外全員優先攻撃対象ですね?」
以前シェオル型と相対した時も、彼以外全員人間だったと言うことがあったのである。
「でもきっとだいじょーぶです。僕よりずーっと強い子がいるですっ」
シェオルの動きが戻った。麻痺を解消したのだ。それは自分に凍傷を負わせたざくろに狙いを定める。彼は盾を構えて殴打に備えた。
「超機導パワーオン、弾け跳べっ!」
攻性防壁を展開し、ノックバックを狙うが、シェオルは踏みとどまる。その代わり、ざくろも高い防御性能を発揮してほぼ無傷である。
●進路妨害
アルマは機導剣・操牙でアッシャムスとナナカマドを展開した。アッシャムスは光り輝きながら彼の周囲を浮遊している。純白のナナカマドが、その光を受けて淡く黄色がかった。
「もう一度麻痺試します! アルトさん援護お願いします!」
「任せてくれ」
智里の言葉に、アルトは再び腕を振った。智里が接近。同時に鈎爪がシェオルに巻き付いた。縄を強く引く。シェオルの体勢が崩れた。
エグリゴリから雷撃が放出される。シェオルは電撃に叫び声を上げた。
「良いですよぉ! 効いてますぅ!」
五色光符陣を放つハナが判じたとおり、この度の麻痺も成功した。智里は緊張で浅い呼吸を繰り返しながら頷く。
ざくろが解放錬成でカオスウィースをまばゆく輝かせた。輝きながら、刀身は超重錬成を受けて膨れ上がる。
「行くぞ!」
魔導剣を振り上げた。しかし、ギリギリのところで回避された。アルトも散華での追撃を試みたが、間一髪のところでかわされる。
「逆に警戒されたか?」
アルトが眉を上げる。その時、トラック荷台下から、オートマトンを背負ったユリアンと、それに続いたヴィクターが脱出する。
シェオルがそれに感づいた。
「避けるのお上手です! そしたら、こうです! ここは通さないです!」
アルマのヴァイザースタッフが、青星の魂を噴き出した。青い色をしたエネルギーがシェオルを焼く。背後から奇襲を掛けるつもりで距離を測っていたのが功を奏した。
シェオルは雄叫びを上げると、そのままアルマに殴り掛かった。操牙で浮かせていた盾と、クウランムールを前に出し、愚者の藍鎖で雷撃を纏う。青い鎖の幻影も現れたが、こちらは弾かれた。
「わう! 全然痛くないです!」
実際、操牙で動かした二つの盾に加え、クウランムールと藍鎖も相まって、全く彼にダメージが入っていない。
●脱出
ヴィクターが脱出し、マシューが殿について走り出すと、シェオルの声がこちらに向かって轟いた。勘付かれたらしい。
「ヴィクターさん、マシューさんと行って」
ユリアンはそう言って青い鞘の精霊刀を抜いた。
「お前どうすんだよ!」
「大丈夫。それは任せて」
生きたいと口にした人を助ける前に死ねはしない。オートマトンも背負っている。回避と防戦で動くつもりでいた。
「ユリアンさん、大丈夫そうです」
マシューが言った。アルマが敵の殴打を弾き飛ばした。アルトが縄を引っかけ、ざくろが輝く刀身でぶん殴っている。
「申し訳ない。自分もそこまで練度が高くありませんので、護衛も兼ねて同道していただけると助かります」
「わかったよ。一緒に行こう」
ユリアンは頷くと、背負紐を締め直して駆け出した。
●雷撃のエグリゴリ
「守りに入ったな。不調を感じているんだろう」
アルトは、徐々に変色が広がる凍傷部分を見て目を細めた。
「畳み掛けるぞ。時音さん、援護する。転ばせてくれ」
「わかった!」
ざくろは再び、超重錬成と解放錬成を用いて剣を強化した。アルトが回り込んで、鈎爪を放つ。
「……マテリアル解放、超重斬・縦一文字斬り!」
輝く大剣が振り上げられる。叫ぶシェオルの腕に、縄が巻き付いた。重たい音がして、カオスウィースが激突する。
「皆、今だっ!」
鈎爪を回収しながらアルトが走った。オーラの陽炎に混ざる華焔の燃え盛るような姿が印象的だ。
ハナが五色光符陣を展開する。フラッシュの中で、天に向かってシェオルが吠えた。
「これで終わりです!」
智里が杖を振り上げた。シェオルが身をよじる。智里はそこに勢い良く雷撃を叩きつけた。
●再会を祈って
一行が戻ると、ユリアンに連れられて撤退していたヴィクターとマシューが待っていた。
「お疲れさん」
オートマトンの少女は、先に別働隊に頼んでオフィスに連れて行ってもらったそうだ。
「いやぁ、皆ありがとうね。助かったよ」
安心しきったナンシーが言う。智里はヴィクターの様子をざっと確認した。最初に聞いていたより調子が良さそうだ。ポーション二本と、アルマからのアンチボディでほとんど回復している。残りの部分を埋める形で、智里もアンチボディをかけた。
「あの子どうなんのかね」
「大丈夫です、ヴィクターさん。彼女はオフィスで目覚めさせられると思います」
「さて」
そこにアルトが軽やかにやって来た。彼女はヴィクターを見下ろし、ナンシー、マシューと順繰りに見る。
「私は傭兵だからな。矜持は矜持として別として、仕事をした以上報酬はしっかりもらうぞ?」
「もちろん。オフィス通して請求して」
「酒場で一杯奢ってくれ」
「え?」
「こんな場所ならその程度が相場だろう?」
ナンシーたちは目を見交わした。やがて、にんまりと笑う。
「一杯と言わず、好きなだけ」
「決まりだな。ただ、この後邪神翼との闘いがあるからな。戦いが終わった後にハンターオフィスに連絡よこせ?」
「OK! それって、ちゃんと生きて帰って来るって意味だよね?」
「もちろんだ」
「ヴィクターさん」
アルマが手招きした。ヴィクターが不思議そうに身を乗り出すと、彼はその耳元に、
「味方でよかったです?」
「その一言に尽きるわな」
そこへ、今度はハナがやって来た。彼女はヴィクターを見るとにこっと笑いながらくしゃくしゃと頭を撫でる。
「んもう、符術師は回復が得意じゃないんですからぁ、ポーション持つなりスキルの一つは回復に充てとくなりしなきゃダメですよぅ。ヴィクターさんてば血の気が多いですぅ」
「だな。今回は油断した。死ぬかと思ったぜ」
「大丈夫ですよぅ。同じ仕事を受けた仲間がいるんですからぁ、そう簡単に死にはしないですぅ。でもぉ、怖いと思ったなら次はちゃんと準備して下さいねぇ? ナンシーさんやマシューさんの生存率を上げる準備をするのはぁ、貴方達三人の中じゃ本当はヴィクターさんの役目だと思いますからぁ」
「肝に銘じるよ」
「今回の作戦が終わる頃には彼女も目覚めるでしょうし……打ち上げと歓迎のパーティしたいですね。彼女に喜んで貰えそうな名前もみんなで考えないと……リーリエはどうでしょう」
「これが終わったらぁ、オフィスで彼女を目覚めさせてみんなで祝勝会ですぅ。勝利を呼ぶヴィクトリアちゃんと乾杯ですぅ」
智里とハナが口々に言う。やがて、本戦に参加するハンターたちが呼ばれた。再会を祈って、ヴィクターたちは彼らを見送った。
「邪神翼が来る前に助けて!」
その言葉は、確かにハンターたちの耳に届いた。アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)は、それを聞くや、
「聞こえたぞその言葉。戦場で、私の手の届く位置で、その言葉が聞こえた以上」
ナンシーが振り返る。そのすぐ傍を、炎のようなオーラが駆け抜けた。
「全力を持って助けよう。それが私の矜持だ」
「は、早い……」
唖然として見送るナンシー。
「ナンシーさん!」
そこに、バイクの穂積 智里(ka6819)が駆けつける。
「大丈夫ですナンシーさんマシューさん。すぐ助けに行きます」
そのまま、アルトを追い掛けて彼女も走り去った。ナンシーとマシューは後ろから見て、二人の速度がほぼ変わらないことに気付いて顔を見合わせた。
「あ、ナンシーさんにマシューさんですぅ? と言うことは、困ってるのはヴィクターさんですねぇ?」
と、魔導ママチャリを押しながらやって来たのは星野 ハナ(ka5852)だ。彼女はサドルに跨がると、
「それじゃ最速でヴィクターさんを助けに行ってきますぅ」
そう言うや、チェーンを鳴らして走り出した。
「え、嘘。チャリなのにめちゃくちゃ早くない? どうなってるのあのチャリ」
ナンシーはまた唖然としている。
「……うん、そう叫べるのは、好ましいし 羨ましいよ」
トランシーバーから聞こえたヴィクターの叫びを聞きつけたのだろう、ユリアン(ka1664)はレンジャーキットを携えてやって来た。
「他のメンバーが戦っている間に救助するよ。トランシーバーのチャンネルを教えてもらって良いかな」
ナンシーはすぐに周波数をユリアンと共有した。
「ヴィクターも同じだよ」
「わかった。ありがとう」
そう言うなり、彼の周りに羽を象ったマテリアルが舞った。更にナイトカーテンを纏うと、彼もまたその場から全速力で駆け出した。
●先行! 魔導ママチャリ
ハナはトラックを叩くシェオル型の元に駆けつけた。ひっくり返ったトラックの荷台の下に、確かに誰かをかばって縮こまっているヴィクターが見える。
「ヴィクターさぁん!」
ヴィクターよりも先に、シェオルがその声に気付いた。
「おい一人か!? 危ねぇぞ! 曹長たちはどうした!?」
「これから来ますぅ!」
彼女は言うなり、ポーションをアンダースローで荷台の下に放り込む。ヴィクターは何故か縮こまったが、何を投げられたのかに気付いてほっとしたようだ。
「手榴弾かと思ったじゃねぇか」
「その軽口叩ける元気があるなら大丈夫そうですねぇ」
シェオルの殴打を軽く回避しながらハナも軽口を返す。そこに、アルトと智里が到着した。ハナが五枚の札を切って、五色光符陣を放つが、シェオルもまたそれを回避する。
「ふむ、少々すばしっこいようだな」
アルトが鈎爪「飛蛇」を構えながら呟いた。この鈎爪、縄が付いており相手に引っかけたりして牽制することもできる。
「アルトさん」
智里がエグリゴリにマテリアルを込めながら言った。元々後衛職だが、仲間の危機に腹を決めたのだ。
「麻痺を狙います。援護してもらえませんか?」
「わかった。やってくれ」
智里は承諾を得ると、シェオルに接近した。黒のスペルアンカーは、雷撃を敵に向かって放つ。シェオルは当然回避の動きを見せるが、アルトが同時に動いた。
一瞬の出来事だった。軽く腕を振ると、鈎爪がひゅっと小さな音を立てて空を切る。連動する縄は美しい放物線を描いて、静かに、だが素早くシェオルの首に巻き付いた。
同時に、エグリゴリから放たれた雷撃がシェオルを襲った。巻き付いた縄を引かれて、敵は回避の機会を失う。アルケミックパワーで強化された麻痺効果は、シェオルの抵抗をねじ伏せたらしい。動きが明らかに鈍った。
「良い感じですぅ!」
そこに、時音 ざくろ(ka1250)とナンシーが追いついた。
●レスキュー
ユリアンはできるだけ気取られないように大きく迂回してトラックに到着した。荷台の下に、確かに中年男性が、倒れた少女をかばって外の様子を窺っている。
「ヴィクターさん?」
声を掛ける。振り返って、一瞬ユリアンが見えなかったのだろう。だが、何度か見直している内に、彼の姿がわかったのか、驚いたように目を丸くした。
「そうだ。助けに来てくれたのか? 悪いな」
「まず応急手当しよう。手を見せて」
ユリアンはレンジャーキットに入っていた救急セットで簡単に手当した。その上でポーションを渡す。
「痛み止めと思って遠慮なく一気飲みでどうぞ」
「サンキュ」
ヴィクターは言われたとおり一気に煽った。二本飲んで大分楽になった様だ。
「で、オートマトンのこの子……ポーション飲ましたら起きないだろうか」
「ここじゃ狭い」
「出てみる?」
ユリアンは尋ねた。シェオルは駆けつけたハンターたちの方に気を取られている。
「他のメンバーはとてつもなく強力な人達ばかりだから、ここでじっとシェオル型が倒されるのを待つのも一つだけど……」
「出ようぜ。これだけいるんならどうにかなる」
「追いつきましたです!」
ざくろたちと一緒に駆けつけたアルマ・A・エインズワース(ka4901)とマシューが、トラックの元に駆け寄った。アルマはユリアンを見て、
「トラックをどうにかするなら、僕、微力ながらお手伝いするです」
力仕事には苦手意識がある。
「背負紐があるから、オートマトンの子はそれで連れ出すよ。下手に動かしてシェオル型に気付かれてしまうのもまずい」
「了解しましたです! あ、その前に」
アルマは荷台を覗き込むと、ヴィクターにアンチボディをかけた。手当とポーションに加えて回復魔法も掛ければ大分楽になるはずだ。脱出もしやすいだろう。
「一応後でお医者さんに診て貰うですよ!」
「おう」
ヴィクターは口角を上げて見せた。大分余裕を取り戻している様だ。
「ていうか、お前シェオルの野郎ぶちのめしに行かなくて良いのか?」
アルマはそこでシェオルを見て、トラックを見て、もう一度シェオルを見た。
「わぅー? なるほどですー。殺ス」
「やっちまえ。虎に翼、だ」
ヴィクターは地脈鳴動の符をアルマに投げる。
「行ってくるです!」
アルマは張り切って戦闘組に合流する。ユリアンは荷台の下に潜り込むと、オートマトンを背負って荷台から這いだした。警戒はマシューが行なった。
●拮抗
「お前の相手はざくろ達だっ!」
ざくろが合流した時、トラックの方では救助が始まっていた。向こうの状態を気取らせるわけにはいかない。ざくろはトラックと反対方向に陣取るとシェオルを挑発した。シェオルはターゲットに迷っていたようだが、一番前に出ているハナに狙いを定めたようだ。大きく腕を振りかぶる。
「必殺ぅ、符術師版肉を切らせて骨を断つですぅ」
ディスターブと符を構える。シェオルが腕を振り下ろした!
呪詛返し。移動を阻む殴打の勢いを、そのまま仕返す!
だが、シェオルも一筋縄ではいかなかった。ハナもノックバックは免れたが、シェオルの方も返された呪詛に抗しきった。ハナは唇を尖らせる。
「んもぅ、殴られ損ですぅ」
「さぁ、人間はこっちだよ……輝け凍てつく光、フリージングレイ!」
分散して挑発すれば、少しでも有利に運ぶのではないか。そう踏んだざくろが、青白く輝く冷凍光線をシェオルに向かって撃ち放つ。シェオルの一部が凍結し、変色した。どうやら凍傷の付与には成功したようだ。
「そこを動くな」
アルトが、自らの斬撃と同時に飛蛇を放つ。引っかけると同時に傍を通過し、立て続けに斬りつけた。
「そのままへし折っちまいな!」
ナンシーがヤジを飛ばす。レイータコールドショットを放つが、こちらは回避された。智里が接近し、再びエレクトリックショックで雷撃を与えた。
「わう!」
そこにアルマが合流した。彼は居並ぶメンバーの顔をざっと見て、
「あっ……これまた僕以外全員優先攻撃対象ですね?」
以前シェオル型と相対した時も、彼以外全員人間だったと言うことがあったのである。
「でもきっとだいじょーぶです。僕よりずーっと強い子がいるですっ」
シェオルの動きが戻った。麻痺を解消したのだ。それは自分に凍傷を負わせたざくろに狙いを定める。彼は盾を構えて殴打に備えた。
「超機導パワーオン、弾け跳べっ!」
攻性防壁を展開し、ノックバックを狙うが、シェオルは踏みとどまる。その代わり、ざくろも高い防御性能を発揮してほぼ無傷である。
●進路妨害
アルマは機導剣・操牙でアッシャムスとナナカマドを展開した。アッシャムスは光り輝きながら彼の周囲を浮遊している。純白のナナカマドが、その光を受けて淡く黄色がかった。
「もう一度麻痺試します! アルトさん援護お願いします!」
「任せてくれ」
智里の言葉に、アルトは再び腕を振った。智里が接近。同時に鈎爪がシェオルに巻き付いた。縄を強く引く。シェオルの体勢が崩れた。
エグリゴリから雷撃が放出される。シェオルは電撃に叫び声を上げた。
「良いですよぉ! 効いてますぅ!」
五色光符陣を放つハナが判じたとおり、この度の麻痺も成功した。智里は緊張で浅い呼吸を繰り返しながら頷く。
ざくろが解放錬成でカオスウィースをまばゆく輝かせた。輝きながら、刀身は超重錬成を受けて膨れ上がる。
「行くぞ!」
魔導剣を振り上げた。しかし、ギリギリのところで回避された。アルトも散華での追撃を試みたが、間一髪のところでかわされる。
「逆に警戒されたか?」
アルトが眉を上げる。その時、トラック荷台下から、オートマトンを背負ったユリアンと、それに続いたヴィクターが脱出する。
シェオルがそれに感づいた。
「避けるのお上手です! そしたら、こうです! ここは通さないです!」
アルマのヴァイザースタッフが、青星の魂を噴き出した。青い色をしたエネルギーがシェオルを焼く。背後から奇襲を掛けるつもりで距離を測っていたのが功を奏した。
シェオルは雄叫びを上げると、そのままアルマに殴り掛かった。操牙で浮かせていた盾と、クウランムールを前に出し、愚者の藍鎖で雷撃を纏う。青い鎖の幻影も現れたが、こちらは弾かれた。
「わう! 全然痛くないです!」
実際、操牙で動かした二つの盾に加え、クウランムールと藍鎖も相まって、全く彼にダメージが入っていない。
●脱出
ヴィクターが脱出し、マシューが殿について走り出すと、シェオルの声がこちらに向かって轟いた。勘付かれたらしい。
「ヴィクターさん、マシューさんと行って」
ユリアンはそう言って青い鞘の精霊刀を抜いた。
「お前どうすんだよ!」
「大丈夫。それは任せて」
生きたいと口にした人を助ける前に死ねはしない。オートマトンも背負っている。回避と防戦で動くつもりでいた。
「ユリアンさん、大丈夫そうです」
マシューが言った。アルマが敵の殴打を弾き飛ばした。アルトが縄を引っかけ、ざくろが輝く刀身でぶん殴っている。
「申し訳ない。自分もそこまで練度が高くありませんので、護衛も兼ねて同道していただけると助かります」
「わかったよ。一緒に行こう」
ユリアンは頷くと、背負紐を締め直して駆け出した。
●雷撃のエグリゴリ
「守りに入ったな。不調を感じているんだろう」
アルトは、徐々に変色が広がる凍傷部分を見て目を細めた。
「畳み掛けるぞ。時音さん、援護する。転ばせてくれ」
「わかった!」
ざくろは再び、超重錬成と解放錬成を用いて剣を強化した。アルトが回り込んで、鈎爪を放つ。
「……マテリアル解放、超重斬・縦一文字斬り!」
輝く大剣が振り上げられる。叫ぶシェオルの腕に、縄が巻き付いた。重たい音がして、カオスウィースが激突する。
「皆、今だっ!」
鈎爪を回収しながらアルトが走った。オーラの陽炎に混ざる華焔の燃え盛るような姿が印象的だ。
ハナが五色光符陣を展開する。フラッシュの中で、天に向かってシェオルが吠えた。
「これで終わりです!」
智里が杖を振り上げた。シェオルが身をよじる。智里はそこに勢い良く雷撃を叩きつけた。
●再会を祈って
一行が戻ると、ユリアンに連れられて撤退していたヴィクターとマシューが待っていた。
「お疲れさん」
オートマトンの少女は、先に別働隊に頼んでオフィスに連れて行ってもらったそうだ。
「いやぁ、皆ありがとうね。助かったよ」
安心しきったナンシーが言う。智里はヴィクターの様子をざっと確認した。最初に聞いていたより調子が良さそうだ。ポーション二本と、アルマからのアンチボディでほとんど回復している。残りの部分を埋める形で、智里もアンチボディをかけた。
「あの子どうなんのかね」
「大丈夫です、ヴィクターさん。彼女はオフィスで目覚めさせられると思います」
「さて」
そこにアルトが軽やかにやって来た。彼女はヴィクターを見下ろし、ナンシー、マシューと順繰りに見る。
「私は傭兵だからな。矜持は矜持として別として、仕事をした以上報酬はしっかりもらうぞ?」
「もちろん。オフィス通して請求して」
「酒場で一杯奢ってくれ」
「え?」
「こんな場所ならその程度が相場だろう?」
ナンシーたちは目を見交わした。やがて、にんまりと笑う。
「一杯と言わず、好きなだけ」
「決まりだな。ただ、この後邪神翼との闘いがあるからな。戦いが終わった後にハンターオフィスに連絡よこせ?」
「OK! それって、ちゃんと生きて帰って来るって意味だよね?」
「もちろんだ」
「ヴィクターさん」
アルマが手招きした。ヴィクターが不思議そうに身を乗り出すと、彼はその耳元に、
「味方でよかったです?」
「その一言に尽きるわな」
そこへ、今度はハナがやって来た。彼女はヴィクターを見るとにこっと笑いながらくしゃくしゃと頭を撫でる。
「んもう、符術師は回復が得意じゃないんですからぁ、ポーション持つなりスキルの一つは回復に充てとくなりしなきゃダメですよぅ。ヴィクターさんてば血の気が多いですぅ」
「だな。今回は油断した。死ぬかと思ったぜ」
「大丈夫ですよぅ。同じ仕事を受けた仲間がいるんですからぁ、そう簡単に死にはしないですぅ。でもぉ、怖いと思ったなら次はちゃんと準備して下さいねぇ? ナンシーさんやマシューさんの生存率を上げる準備をするのはぁ、貴方達三人の中じゃ本当はヴィクターさんの役目だと思いますからぁ」
「肝に銘じるよ」
「今回の作戦が終わる頃には彼女も目覚めるでしょうし……打ち上げと歓迎のパーティしたいですね。彼女に喜んで貰えそうな名前もみんなで考えないと……リーリエはどうでしょう」
「これが終わったらぁ、オフィスで彼女を目覚めさせてみんなで祝勝会ですぅ。勝利を呼ぶヴィクトリアちゃんと乾杯ですぅ」
智里とハナが口々に言う。やがて、本戦に参加するハンターたちが呼ばれた。再会を祈って、ヴィクターたちは彼らを見送った。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/04/07 01:03:16 |
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相談卓 ユリアン・クレティエ(ka1664) 人間(クリムゾンウェスト)|21才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2019/04/07 01:07:56 |