• 陶曲

【陶曲】春の風に身を任せ

マスター:三田村 薫

シナリオ形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
寸志
相談期間
5日
締切
2019/04/19 15:00
完成日
2019/04/25 00:38

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湊みなと

オープニング

●もう少し
 嫉妬王撃破作戦の少し前。ある町の教会を受け持つ司祭は、この一連の事件に巻き込まれて負傷し、最近まで入院していたが、この日退院と相成った。迎えに来たのは、町のエルフ・サンドラと司祭が預かっていた少年・ハンクである。
「ありがとうございます。ハンク、君、荷物は教会から引き上げましたか?」
「あ、いえ、その、司祭さんさえ良ければ、もう少し居候したいなって」
「え?」

 話は更に前に遡る。
「ハンクも立ち直ったみたいだし、もうエドたちのところに帰っても良いんじゃない?」
 と、オフィスでC.J.が言う。ハンクは嫉妬歪虚・アウグスタによって心の隙間につけ込まれており、歪められた認識の矯正と、執着してしまう友人からの隔離も兼ねて司祭の元に預けられていたのだ。
「ああ。俺たちも余裕出てきたし。悪かったな、ハンク」
 そう言ってややバツが悪そうに言うのは友人の一人、エドだった。もう一人の友人、ジョンもその隣で頷いている。
「立ち直ってくれて良かった。君が良ければ、また三人で一緒にやっていきたい。受けてくれるか?」
「ありがとう、二人とも……でも、僕、もう少し司祭さんのところにいたくて……」
「良いけど、何かあるのか?」
「庭にチューリップを植えたんだ」
 ハンクは言った。
「ちゃんと咲くまで、面倒を見たくて」
 エドとジョン、C.J.は顔を見合わせる。
「ちゃんと咲かせてこい」
 最初に返事をしたのはジョンだった。
「僕たちにも見せてくれ」
「うん」
「……何か次は俺が嫉妬しそうじゃん……」
「お前はわかりやすいから僕がぶっ飛ばしてやる」
「冗談だよ……わかった。ちゃんと帰ってくるよな?」
「もちろんだよ。だからもう少し待っていて」

●故人を偲ぶ
 庭に立って、ヴィルジーリオは咲きかけのチューリップを見ている。手入れはサンドラと、マシューの護衛を受けたハンクが行なっていた。
 少しぼんやりしている司祭の後ろ姿をハンクは見つめている。やがて、彼が両手で顔を覆ったのが見えた。
「司祭さん」
 静かに涙を溢している彼を抱きしめる。
「あなたが生きててくれて良かったと僕は思います……」
 司祭は答えない。
「僕も、エドも、ジョンも、アルトゥーロ司祭さんも、誰も死ななくて良かった。前の司祭さんも、無事を喜んでると思います」
 司祭は頷いた。少しだけ彼より背が高いハンクは、額を彼の頭につけた。
「僕も手伝いに来ますから。お庭、造りましょう?」
 司祭は頷いた。

●ハンターオフィスにて
 そして、嫉妬王は撃破された。ヴィルジーリオも、アウグスタに一泡吹かせて満足である。
「と、言うことで景気づけにガーデンパーティでもやろうかと思うんですけど誰か来ませんか?」
 ヴィルジーリオはオフィスのソファで足を組みながら首を傾げた。こいつ、復活してからふてぶてしくなったなぁ、とC.J.は思っている。
「僕、行きたいけど」
「もちろん。歓迎しますよ」
「私も行きたい!」
 平坂が両手で意思表明をする。
「いらっしゃい。こちらから招待したいくらいです」
「僕とミコで扱いちがくない?」
「あなたは来て下さると思ったので」
「え? 本当? へへ……」
「私も行って良いのかな?」
 と、顔を出したのは中年職員だ。ちなみに、彼はR.J.と呼ばれている。C.J.の親族らしいが詳しい関係は平坂も知らない。
「もちろんです。ずっとお世話になってますし……是非庭を見て下さい。まあ、ガーデンパーティと言うほど庭が整ってないので、皆でおしゃべりみたいな感じですかね。パスタでも出しましょうか」

リプレイ本文

●必殺闇討ち乙女
「ごめんくださーい」
「早!」
 約束の時間より早めに到着した星野 ハナ(ka5852)を見て、ヴィルジーリオは目を剥いた。ハナは「てへぺろ」と言わんばかりに舌を出す。
「来ちゃいましたぁ」
「早すぎませんか? もしや闇討ちですか?」
「そんな訳ないじゃないですかぁ! 朝ですしぃ! ……あれぇ、何かヴィルジーリオさん雰囲気が変わりましたぁ?」
「いいえ? 元々こんなですよ。冗談はさておき、ようこそいらっしゃいました。お上がり下さい」
「ハナ! 早かったじゃないか!」
「ガーデンパーティとか女の子の夢ですよぅ。もう力一杯協力しちゃいますぅ」
 サンドラが出てきてハナに抱きつく。女二人が再会のハグをかわすと、彼女は持ってきた食材を出して、台所を借りたい旨を告げた。その前に、花壇に立ち寄り、
「んー、ん?」
 薔薇の苗を見付けた。彼女はぱっと顔を輝かせると、赤毛の司祭をぎゅ、と抱きしめる。
「わぁ」
「おめでとうございますぅ。貴方の作られる神の庭、楽しみにしてますぅ。……良かったですねぇ、本当にぃ」
「え……? え? あ、はい。ありがとうございます……?」
 サンドラが薔薇の苗を植えていることなんて知らない彼は、疑問符を大量に浮かべながら大人しく背中をぽふぽふと叩かれるのであった。

「あ、ハナさんおはようございます」
 台所にはすでにハンクがいて、スープを作っている。
「おはようございますぅ。ハンクくん、何かいい顔してますぅ。これが男子三日会わざれば括目して見よってやつでしょうかぁ」
「そ、そうですか?」
 照れた様に笑う。その背中を、ハナはパシパシと叩いた。彼女は断りを入れると、持参した材料でピザを作り始めたのであった。

●集合
 そして、定刻。
「本日はお招きに預かり、えーっとごきげんよう?」
 尋ねてきたイリアス(ka0789)が首を傾げて挨拶をする。
「ご機嫌よう、イリアスさん。ようこそいらっしゃいました」
 ヴィルジーリオも丁寧に腰を折る。その様子を見て、彼女は反対側に首を傾げ、
「あんまりかしこまる事もないかしらね、うん」
「ええ、どうぞ気楽に。景気づけですからね。楽しんでください」
「素敵なガーデンパーティにお招きありがとう。こういうことするには良い季節よね」
「お招きありがとう。久し振りに作ったから口に合わなかったら悪い」
 マリィア・バルデス(ka5848)とレオーネ・ティラトーレ(ka7249)は、各々手作りのスイーツ持参だ。
「ああ、お気遣い頂いてありがとうございます。頂きます」
「エドさーんっ」
「わー!」
 アルマ・A・エインズワース(ka4901)は小柄な少年を見付けるなり飛びついた。エドは自分より二十センチ以上上背のある青年にぎゅうぎゅうに抱きしめられて撫で回されている。アルマとしては、自分を慕っているエドが可愛いらしい。本人が犬の様に振る舞いがちではあるが、飼う方にも地味に向いているのではないか、とエドはこっそり思っている。
「元気そうで何よりですっ。変わったことありましたですー?」
「特に何もないよ! ブラッド・アウトでも比較的安全な所にいたし……」
「良かったです!」

 ハナは料理を並べながら、アルトゥーロを見付けてそそくさと近寄る。
「あ、こんにちはハナさん。お料理美味しそうですね」
「期待しててくださいぃ。それより……」
 彼女はアルトゥーロに耳打ちする。
「私達は本職ハンターですけどぉ、貴方達は司祭なんですからぁ。……嘗ての同郷の誼でも無理はしないで下さいねぇ」
 アウグスタのことである。アルトゥーロはそれを聞いて、苦笑した。
「同郷の誼って言っても、この前まで忘れてましたからね……はは」

●赤の薔薇
「本当に今更になるけど。貴方が亡くならなくて良かった、この前も含めて」
 マリィアは出されたパスタを食べながら、赤の司祭を見て微笑んだ。ハナが持参した食材で作ったピザもある。お持たせですが、と、マリィアとレオーネが持参したスイーツも並べられた。
「ええ、その節は本当に。イリアスさんも」
「みんな沢山お疲れ様だったわね……死にかけてた人もいたし、うん、死にかけてた人もいたし……」
「ええ、死にかけました……二人くらい」
 アルトゥーロを見る。
「生き返っても死にかけたり……あっ、あんまり言うとよくないわね」
 イリアスは口に手を当てるとふるふると首を振った。パスタを取り分ける。
「料理上手な人もいるから素敵なものがあるわねー。私は、そうね……今日は無かったから、ごめんなさいね。猟師風の肉焼きなんか作れるんだけど」
「美味しそうですね」
 ヴィルジーリオは案外興味津々である。
 マリィアはその様子を見ながらくすりと笑うと、
「後衛職が前に出て敵を煽ると仲間は心配するのよ? 蜘蛛と戦う機会はまだあるもの。他の仲間を守る為でも……次は是非、他の仲間の後ろで煽るようお願いするわね」
「あんまり煽ると抑えが利かなくなるのでね。次回はお行儀良くすることにしましょう」
「お行儀良くファイアーボール撃つのかしら? そう言えば……ジョン。この前の怪我はどうなったかしら。あら、良いわね聖導士は。怪我も後遺症もなくて何よりだわ」
 マリィアはそのまま、傍にいたジョンの怪我を確認した。先日、山奥の教会で受けた暴力の跡だが、綺麗さっぱりなくなっている。アルマと真、イリアスも同行していた事件だ。
「ああ、これはアルマさんに治してもらったんです」
「わう、何もなかったならよかったです……アンチボディかけましたけど、僕本職ではないですし……」
「充分ですよ」
 ジョンは微笑んだ。アルマはその頭をくしゃくしゃっと撫でて、ふらりとハンクの傍に近づいた。
「ハンクさん! お久しぶりですー。聞きましたですよー、アウグスタさんに至近ファイアーボール撃ったんですって?」
「あ、お、お久しぶりです……えっと、司祭さんに、何かあったらぶちかますようにと」
 そう言って指輪を見せた。もうハンター業は再開しているし、自前の杖も持っているが、ほぼお守りのように、ヴィルジーリオからもらったマジックリングをつけている。
「……ふふ、あはははっ! 最高ですハンクさん! やりますね! 見たかったですー!」
 その行いが相当気に入ったらしい。アルマは声を上げてご機嫌だ。
「僕は眼鏡が吹き飛んじゃってよく見えなかったんですけどね」
 渾身の眼鏡ジョークである。
「まぁ、大事な仲間や周りの子を傷つけられたら普通怒りますよねー? 実際どっちかというと、自分が痛いより嫌じゃないです?」
 ハンクはきょとんとしてアルマを見た。それから、ああ、と納得したような顔になる。
「ああ、そうですね。うん、そうなのかな」
「素晴らしいです。わふふ、いい子なので魔王の卵が一個入れ知恵したげるですー」
「なんですか?」
「範囲攻撃をするときはですねー、敵を起点に置くんじゃなくて、敵を範囲ギリギリに置くと良いですっ。そしたら自分は巻き込まれないですみますー」
「……ああ!」
 少し考えてから、ハンクはぱっと顔を輝かせた。その反応を見て、魔王の卵はご満悦だ。
「練習しとくといいですっ」
 そして、庭を見た。サンドラが急ピッチで移植したという苗を見て、彼は首を傾げた。薔薇の苗に見える。それからサンドラを見た。サンドラは、アルマの視線の意図に気付くと、片目をつぶって人差し指を唇の前に立てる。黙っていろ。黙っているよな? と言う圧だが、アルマはそれに対してにこっと笑顔になるばかり。
「サンドラさん、あれ何色のお花が咲くです?」
「……お前は本当に良い子だな。赤だよ」
 あなたを愛します、情熱。親愛のこもった花言葉。
「楽しみですねー」

●Poco a poco
「色々あったけど、皆無事で何よりだね」
 やや疲労の残る顔をした鞍馬 真(ka5819)が微笑んだ。R.J.がそんな彼を見て、
「大丈夫かね? 忙しかった様だが」
「重体明けから連戦が続いてて」
「そうか……無事に帰ってきてくれて良かったよ」
 彼は真の肩を、ぽん、ぽん、と軽く叩いた。糸迎事件と呼ばれるあの時から、ずっと心配している。
「今日はゆっくりしようじゃないか」
「うん、それはもちろん」
 そう言って頷くと、彼はハンクに歩み寄った。
「きみも、落ち着いたみたいで何よりだよ」
「ありがとうございました……」
 ぺこん、と頭を下げる。そのまま二人でチューリップを見に行った。
「どうしても咲かせたくて、マシューさんにお願いして一緒に来てもらってました。僕はろくに働いてなかったら、あんまり強くなかったし、彼は元々軍隊の人だから」
 ハンターになったのはほぼ同時だったが、元の経験が違う。事実、アウグスタに連れて行かれたハンクを単騎で追い掛けたのはマシューだ。
「それでもちゃんと世話をしていたからだね」
 自分のことのように嬉しくなる。あの時、自分ですら苦笑してしまうこじらせた気持ちについて共有したあの日から。
「怒濤の数ヶ月だったなぁ」
 あの時耕した花壇もすっかり春の顔。園芸については明るくないが、色んな形の葉っぱが植わっている。どんな花が咲くだろうか。
「良かった、安心したよ」
「はい」
 ハンクも嬉しそうに笑った。そこへ、レオーネがやってくる。
「チャオ」
「こんにちは」
「ラガッツァもお久し振り。その可憐な顔を見せてくれるだけでも嬉しいぜ」
 レオーネは咲くチューリップに微笑み掛けた。
「どうだ? 可憐で可愛いだろ?」
「うん。とても綺麗だと思う。花も良いね。いつまでクリムゾンウェストにいるかわからないけど……もし次があるなら、来年も」
 真は二人が話し始めたのを見ると、そっとその場を離れた。隠れて大あくびをしているヴィルジーリオを見付けて、歩み寄る。
「もう大丈夫?」
「ええ、おかげ様ですっかり。その節はありがとうございました。裂け目でのことでもそうですが、ハンクを取り返しに行って頂いたと」
「ううん。当然のことさ。まあ、前回あれだけアウグスタを罵って戦ってたから、身体は大丈夫だと思うんだけど。生死の境をさまよったんだし色々大丈夫かなって少し心配でね」
「正直その時はショックだったんですけどね。やっぱり悔しかったですから。野郎ぶちのめすと。野郎じゃないですけど」
「この前も思ったけど、意外と口悪いよね……」
「何のことですか?」
 ヴィルジーリオはすっとぼけてから首を横に振った。
「まあ、冗談は置いておくとして、元来あれくらい口が悪いんですよ。ただそうすると、どんどん振る舞いも行儀悪くなるので、できるだけ丁寧になるようにと」
「ああ、そうだったんだ……」
「……ところで、私自分ではよく笑う方なんですけど、そんなに無表情に見えますか?」
 真はむせそうになった。
「いえね、星野さんにもガチガチの花壇のようだと言われて、先日レオにも表情筋以外は働き者って言われまして……」
「う、うん、冷静なんじゃないかな」
 それから真はくすくすと笑った。
 世界はまだまだ問題だらけだ。邪神のことも決着がついていないし、アウグスタも撃破できていない。
(それでも確かに前に進んでいるんだって実感できて、ちょっと嬉しい)
「……今日休んだら、明日からまた頑張ろう」
「疲れたら、いつでも遊びに来て下さい」
 それから司祭は無表情のまま、言った。
「これ、にっこりしてるんですけどわかります?」
「気持ちは伝わるよ」

●勧誘
「ジョンもハンクも、軍人や警察官に向いていると思うわよ? 公平に見るとか、他人を思いやれるとか、そういう特性のある人の方が銃器を扱う職業に就くのに向いていると思うのよ」
 マリィアはジュースを飲みながらにっこりと二人に微笑み掛ける。
「そ、そうですか? ていうか何故突然?」
 ジョンがどぎまぎしながら問い返す。
「私はブルーに戻ったらまた軍に奉職するつもりだもの。戦闘経験があって適性があると思う相手は勧誘するわよ、勿論。そういう人には仲間になってほしいもの」
「えー、俺は俺は?」
 エドが両手を振ってアピールするも、マリィアは片目をつぶって、
「……エドを勧誘しない理由なんて、エド自身が一番分かってるでしょう? 早死にしそうな人を危険もある職業に就けなんて言わないわ、私は」
「俺なんかした!?」
「どの道お前向いてないだろ……」
 ジョンががっくりとうなだれた。ハンクは少し困った様に、
「でも、まだ先のことなんて……」
「毎日将来のことなんて考える必要はないわ。ただ、こういう穏やかな日にはそういうことを考えても良いと思うのよ。私達は、あの月と一緒に蒼の世界へ帰るのだから」
 彼女はそう言うと、空の彼方を眺めて微笑んだ。

●我が友
 レオーネは、ヴィルジーリオの袖を引いて庭を指した。
「薔薇、大丈夫なのか?」
「薔薇? 何のことです?」
「庭に……」
「サンドラァ!!!」
「はっはっは。今更気付いたのか! というか自分じゃ気付かなかったんだな! ハーッハッハ! 困ったらいつでも私を呼べ」
「あなた……まさか自分を介入させるために……?」
「ふん、やっと気付いたか」
「って言うかヴィルジーリオはサンドラに移植頼んどいて今更介入を嫌がる理由もなくない?」
 C.J.は文句を言いながらピザを食べる。
 レオーネは司祭の肩をぽんぽんと叩いた。それから、その顔をしげしげと見て、
「しかし、ホント『お前』素直で可愛いよな」
「そうですよ!? 私は元来素直な人間なんですよ。ちょっと攻撃性が高いだけです。いつも心に釘バット」
「はっはっは。あと普通に面白い」
「人並みに冗談は言います」
「俺の最初の印象は『今日からうちの子』だ。うちの子って言い方が可愛くてな」
「ハンクを引き取る時の。あの方が緊張しなくて良いと思いましてね」
「ああ、彼は、そうでなければ再生できなかった。教会の司祭として身柄を預かると言ってたらこの結末はなかった。うちの子だったからいいんだ」
「……」
「泣いてる?」
「泣きそうです」
「ははは」
 レオーネは目元を覆う男にハグをした。
「Mi piaci,amico mio」
 友が歩く道を信じよう。
「これだから兄という人種は……」
「俺だって弟でもあるんだからな?」
「ほんとですか? 兄の概念が服着て歩いてるじゃないですか……」
「何だそれ」
(あと、お前割と判り易いよ)
 それは胸に秘めたここだけの話。

 イリアスが歌っている。春の風に身を任せ、穏やかに。セイレーン・エコーが春風に歌声を乗せた。のびのびと歌いながら、彼女は思う。
(やっぱり歌は、楽しい時にうたった方がいいものね)

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    イリアス(ka0789
    エルフ|19才|女性|猟撃士
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • セシアの隣で、華を
    レオーネ・ティラトーレ(ka7249
    人間(蒼)|29才|男性|猟撃士

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ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
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