• 春郷祭1019

【春郷祭】パンフラワーを咲かせましょ

マスター:奈華里

シナリオ形態
イベント
難易度
易しい
オプション
  • relation
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
無し
相談期間
6日
締切
2019/05/25 07:30
完成日
2019/06/03 02:06

このシナリオは3日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

「二人共、諦めちゃ駄目よ?」
 とある村の村娘三人がそれぞれ互いの顔を見合わせる。
 彼女達は名もない村でありながらジェオルジでは少しだけ顔の知られた存在だった。
 なぜなら郷祭の常連さんで、一時は実行委員からの依頼で色々なお弁当を作り提供していた中心人物なのだ。
 しかし、ここ数年は三人で店を出す事が多く、実行委員とか裏方の仕事とかでの活躍はない。
 けれど、それでも彼女達は満足だった。それなりに豊富にあった食材を使って、美味しいものを提供する。それこそが彼女達の楽しみであったから…が、今年は同盟全体での戦いの影響もあってか思う様に作物が育っていない。彼女の村で運よく大量に育っているのは、去年見つかったキノコとペパーミントくらい。これでは今年の春郷祭は危うい。だからこそリーダーのシモンがある作戦を立てる。
 そう、それは共同開催というやつだ。
 今までは各々でやっていたものを一緒にする。そうする事で足りない食材を賄う事が出来るし、あわよくば別の村の珍しい食材や味に出会う事が出来るかもしれない。それにだ。同盟全体で起こっていた戦いであったから、他の村もここ同様に作物の出来が悪かったりして困っているかもしれない。
「リコットは街に行って良さそうな食材を作ってる所と交渉。マロ―ナは恩を売っているカルド・ルビーノよ。私は…そうね。お肉のある村を当たってみるわ」
 シモンの言葉に残りの二人が頷く。
「では、幸運を」
『幸運を』
 そう言い合い彼女達は動き出す。今年彼女らは自らの村で春郷祭を計画していた。
 その内容を書面に起こして、それぞれが交渉へと向かう。
 その企画書のトップページには『パンフラワーフェス』と書かれていた。

 三人娘の住む村は実に長閑で気候もいい。
 だから、数多くの野菜を栽培する事が出来、尚且つ小川が近い事もあって川魚も豊富だ。
 それに加えて、一部の家では牛や山羊を飼っている事もあり、自然の生物と戯れるにはもってこいと至れり尽くせり。そんな場所で開かれるお祭りなら、たとえ小さな村でも人は集まるとシモンは確信していた。
 ただ、逆に言えば何でもあり過ぎるから特化したものがない。祭りをするにも目玉は必要だ。
「ここでするとして、じゃあ何をするの?」
 友のリコットが冷静に問う。
「それはね…今年加わったこれよ」
「これってお花? うちの村では花は栽培してないよねぇ」
 指差した先に『お供え物の代わりに花を植える』と書いてある項目があって、今度はマロ―ナが首を傾げる。
「そ、花よ。けど、ただの花じゃなくてパンの花を作るの」
「パンの花? どういう事ぉ??」
 唐突に聞かされたアイデアに残りの二人が訝しむ。
「つまりね。コッペパンを円になるように並べて……ほら、これで花に見えない? うちの村にはお花がないから咲かせるのはパンの花にするのよ! 見た目もちょっと変わってて素敵だし、精霊様も気に入ってくれると思う。それにね、アートとしても成立するし」
「物珍しいからお客さんも来てくれるかもね」
 シモンの意見にリコットが乗っかる。
「もしかして、出来た後は皆でそれも食べちゃったりとか」
「そういうこと。具は勿論村の特産品で! 色々なのが出来たら食べる時も楽しいでしょ」
「うんうん、ビュッフェみたいでいいよね、それ」
 その出来上がりを想像してマロ―ナもワクワクしてきたらしい。ツインテールが軽やかに揺れる。
 そこまでくると後は早かった。企画を村長に出し、許可を貰って――三人は協賛する村探しに出るだけだ。
 そうして、唐突なお願いにも関わらず協力してくれると申し出てくれた村は三つ。
 まずはマロ―ナが行ったカルド・ルビーノという通称トマト村。勿論提供品はトマトである。
 この村のトマトは種類も多く、ミニトマトや緑トマトのみならず、黒や白まで栽培されている。
 続いてシモンが交渉してきたペリニョン村。こちらは養鶏が盛んなようで鶏肉と鶏卵が提供された。
 そして最後はリコットが市場で出会ったトロピカルフルーツ。これはユニゾン島よりの提供品だ。
 たまたま市場で見つけた珍しフルーツに感動していると、出荷しに来ていた島民に出くわしたらしい。
 かくて、彼女達の作っているキノコとミントを加えてパンフラワーの概要がまとめられ、ハンターオフィスにも祭り催しのポスターが張り出される事となる。
「沢山来てくれるといいですねっ。私も好きなんですよね~、パン♪」
 村娘達にオフィスの職員がそう話しかける。
「だったら、ぜひ来て下さいな!」
「パンを作成して頂けたら、参加費だけで食べ放題にしますから」
「ええっ、それ本当ですかッ!?」
 リコットの言葉に続いてマロ―ナが笑顔で言う。
 パン食べ放題…その言葉はパン好きにはさぞ魅力的な事だろう。

リプレイ本文


 パンフェスの会場となる草原に作られた大きなテーブル。
 ここにこれからパンフラワーが咲くのであろう。当初の予定では集まった者達の自作したバンを寄せ集めて一つの花にするだけを予定していた。が、それでは全然足りないと精霊に捧げるモノと会場に来た人に振舞う様を別々に、大小のパンフラワーを作成する事となる。
「さて、どんな花に出会えるかのう」
 スマホを片手にディヤー・A・バトロス(ka5743)が好奇心の笑みを見せる。
「余り遠くには行かないで下さいね」
 そう言うのはツィスカ・V・アルトホーフェン(ka5835)だ。
 彼のお目付け役であるが、今回の祭りに誘ったのは実は彼女の方だったりする。
「それは…どうかのう。しかし、ツィカス姉のパンも楽しみにしておるからの。頑張って欲しいのじゃ」
 彼はそう言い、パシャリとシャッターを切る。すると不意打ち撮影にイマイチな表情の彼女が写る。
「…写すなら写すと言って下さい」
 彼女はそう言ったが、ディヤーの方は何処吹く風だった。村娘達の元に向かい、取材の許可を貰ったりと自由奔放。しかし、これが彼のらしさであるから仕方がない。
(目の届かない所に行かれる前にパンを作ってしまいましょう)
 彼女はそう思い、材料を取りに向かう。その隙にディヤーは案の上。
「お、あそこに姉妹がおるのう」
 そう言っていざ突撃取材。

 会場は調理台と材料の提供置き場に別れていた。そこでまず参加者は提供置き場から自分が使いたい食材を取り、調理台へと運ばなければならない。天竜寺 舞(ka0377)と天竜詩 詩(ka0396)は二人仲良くそこを回りながら、どんなパンにするかを相談している。
「あ、ペリニョンの鶏に卵、ユニゾン島のフルーツもあるんだね」
 詩がPOPを前に思いを馳せる。彼女はどうやらどちらにも行った事があるようだ。
「だね。見てみてこの紹介文。ちょっと面白くない?」
 舞がそう言い、ペリニョンのPOPを指差す。それにつられてディヤーが文字を音読。
「何々、ペリニョン地鶏は自然に近い環境で飼育されています。ですので、お肉も卵も味わい濃厚。村におわします英霊ぴょこ様も太鼓判を押す品質の高さ。栄養万点、健康促進、滋養強壮にも効果あり。大地のパワー盛りだくさん!…か。確かに面白いのう」
「だろ…ってあんたには言ってないんだけど」
 突如入ってきた彼に舞が少し眉をしかめる。けれど、そんな事で怯む彼ではない。
「ああ、それはすまんのう。けど、怪しい者ではない。ワシはディヤー、今参加者の撮影して回っておる。もしよければ写真を撮らせて貰ってもよいかのう?」
 と好奇心を武器に彼女達に交渉する。
「どうする、ウタ?」
 舞が妹に尋ねる。
「別にお姉ちゃんがいいなら私は構わないんだよ。それに折角のお祭りだもん、楽しまないとだよ」
 姉の勝気な感じとは正反対に、詩はほわわんとした綿のような雰囲気を持っている。
「それじゃあ作るか」
 そこで材料を集めた二人は早速調理台へ。ディヤーもそれに同行する。
「まずはカスタードとメレンゲクッキーを作るんだよ」
 詩はそう言い、手際よく卵をボールに割り入れ黄身と白身を分けてゆく。
 一方、舞はメレンゲ作り。小気味のいい音を立てながら白身の泡立て作業を開始する。
(うむ、この感じはきっと甘いパンじゃな)
 フルーツに生乳――これを見れば予想は簡単だ。
「うまそうだろ? ウタの料理は絶品だから楽しみにしてていいよ」
 ディヤーの笑顔を見て舞が言葉する。
「もう、お姉ちゃん。恥ずかしいから」
 そう言う詩もまんざらではない様子。息の合った手際で着々と工程をこなしてゆく。
「こっちは後は揚げパンを作るだけだよ。次はお姉ちゃんのサラダパンだ」
 籠に取ってきた瑞々しいトマトを手に取り、水洗いを始める。
「うん、ここで買って正解だな」
 三人娘の村には提示した食材以外にも栽培されている野菜がある。
 別の所で買い持ち込むのも勿論ありだが、鮮度は断然ここでの方がいい。
「ふむ、こちらもシンプルでうまそうじゃ」
 調理を眺めながら時折ペンを取る彼。如何やら作り方をメモしているようだ。
「へへっ、まああたしのはおまけみたいなもんだけどね。素材の味は味わえるかな」
 パンに水気を切ったレタスとトマト、そしてチーズを挟み言う。オリーブオイルは食べる直前にかけるようだ。詩のフルーツクリーム揚げコッペと合わせて、総菜パンと菓子パンの二つとも楽しめるのは嬉しい。
(一組目から期待大の創作パンじゃな)
 ディヤーはそう思いつ、次の参加者にアタックする。
 そんな彼とは別に会場をまず見て回っているのがもう一人。
 彼女の名はシャーリーン・クリオール(ka0184)だ。
(パンのコンテストか…やっぱりいいなっ。他の人のレシピを見るのは楽しいもの)
 鳥を思わせるマントのような衣装を身に纏い、ご機嫌で調理場をお散歩中。
 一応、作るメニューは考えてきているがまずは敵状視察――ならぬ、様子見だ。
(ふむふむ、あっちはガッツリ系…こっちはデザート系かな?)
 調理台に並ぶ食材を見て…基本的に鶏肉が選択されていれば食事系と見て間違いないだろう。
 ならば彼女のライバルになりえるのは卵やフルーツ、乳製品を持ってきている高瀬 未悠(ka3199)・ユメリア(ka7010)組と重体の身体で参加しているフィロ(ka6966)の三名だ。
「ちょ…何よ、その眼は」
 いつもに増して目を伏せ気味に未悠の手元を見つめるユメリアに対して未悠が言う。
「あ、いえ…別に、何も…」
「いえ……まあ、いいわ。自分でもよく判ってるから。だから、貴方に来て貰ったんだもの」
 そこで少し頬を赤らめて…彼女は友の料理のおいしさに魅了され、敬愛の念を抱いていた。
 だがユメリア自身はそれに全く気付いていない。
「と、言いますと?」
「もう、判らないの! 私はその…」
「?」
 天然なのか首を傾げるユメリアに困る未悠。これはこれで見物だ。
「まあ、それはそれとして…パン、作りましょうか」
 ユメリアが空いてしまった間を埋めるようにそう言葉する。だが、未悠の方は動けない。
(うぅ…知ってる筈なのに、これは意地悪なの? それとも素?)
 彼女がユメリアの料理にそこまで肩入れする理由、それには未悠の料理の腕前も関わっている。ハッキリ言って彼女の料理は壊滅的なのだ。だから友同伴で自分はレシピだけ提供する事に決め、今日ここにいるのだが…その事を知っている筈のユメリアの反応は薄い。
「て…だって」
「はい?」
 未悠が俯いたまま言う。
「手伝ってよね…レシピ、書いてきたから」
 彼女のその言葉にユメリアは静かに頷く。
「美味しいものを作りましょうね」
「ユメリア!」
 その言葉に喜び、抱き付く未悠。
 パンや果物を切る位なら大丈夫だろうという事で未悠は材料を切り始める。
(うーん、しかしここも生クリームか)
 ユメリアが泡立て器で生クリーム作りをするのを見てシャーリーンは思う。
 さっきの姉妹と言い、やはり菓子パンにはクリームとトロピカルフルーツを組み合わせる者が多い。
(生クリームフルーツコッペは除外だな)
 同じメニューが並んでは面白くない。彼女は考えていたレシピの一つを除外し、視線をもう一人のライバル・フィロに移す。すると、彼女はゆっくりとした動作ながらコッペパンを斜め切りにし、網で表面を軽く炙り始めているようだ。
(ん、先に焼くのか?)
 テーブルに準備されているもう一つのボールの中身は多分卵液だ。
 とすると、作るのはフレンチトースト…従って普通なら先に液につける筈である。
(へぇ、ああいう斬新なやり方もあるんだな)
 それは新たな発見――けれど、フレンチトーストも考えていたレシピの一つだった。
 という事はコレも除外せざる負えない。
「ねえ、君。こっちの果物とかはどうするんだ?」
 持ってきている食材がそのままになっているのを見て、彼女が直接フィロに尋ねる。
「お客様に自由に選んで盛り付けて頂けるトッピングに致します。自分でする事でお祭りに参加したという一体感や楽しさを感じて頂ければと思っておりますので」
 彼女はそう言い買ってきている蜂蜜やジャムを見せてくれる。
「ふーん、そうか。教えてくれて有難う」
 シャーリーンはそう言い、彼女の元を後にする。
「さてっと、ひとつになってしまったけど、あたしも作り始めるかな」
 周りで調理する者達に刺激を受けて…。
 彼女が作るパンにはトロピカルフルーツとクリームチーズ、そしてミントとが必要であった。


「はー、いい匂いが漂ってきましたねー」
 三人娘の一人が会場を見渡して言う。それもその筈、各所では鶏肉メインの総菜パンの作成が始まっている。
「ほら、ガンガン焼くでやがるですよ。でないと、お客が菓子パンに逃げちまうです」
 修道士らしからぬ言動でシレークス(ka0752)が隣りの小柄な少年をどやす。
 彼女は豪快に鶏を捌き平たくすると、それをフライパンでじゅうじゅうに焼き続けているようだ。
「え、でもこういうのは競争じゃないですし…もう少しじっくり火を通して『おいしくなーれ』の魔法をかけた方が…」
 そう言うのはアルことアルフレッド・キーリング(ka7353)。
 型は違うが、やはり白の衣装という事はどうやら修道士仲間らしい。
「なに言ってやがりますか。美味しくなーれの魔法なんてーのはそれ即ち真心の事でやがります。って事は客を待たせないのもおもてなしの心。果ては美味しくなーれの魔法に繋がるでやがります。だからちゃっちゃっと焼く…それが正解でやがるです!」
「はっはいっ! わかりました!!」
 シレークスの言葉に押されて、彼もフライパンの肉をひっくり返す。
 が、二人の肉は似て非なるもの。シレークスの鶏肉にはまだ味付けがされていないのに対して、アルのには予めスパイスが振らかけれらている。
「ま、考える事は同じだったでやがります」
 シレークスがアルのレシピを知り言う。
「同じって焼くところだけじゃないですか。僕のは野菜や卵を入れてバランスいいけど、シレークスさんのはほぼ肉だけだし…」
「今、何か言いやがりましたか?」
 じろりとシレークスが牽制する。
「なっ、何でもないです!」
 アルはそう言い、再びお肉に向き直る。それを見届けて、シレークスはフライパンにハニーマスタードのソースを投入。肉と絡め始める。
「うはっ、凄く美味しそうですぅ」
 その傍を通りかかったマロ―ナが目を輝かせる。
「あんたなかなかわかる奴でやがりますね。これこそドワーフ特製ワイルドサンドです」
 シレークスはそう言い、焼き上がった肉をパンに挟み込む。
「あ、でもミントを添えたらもっとおいしいかも」
 マロ―ナがこっそり人気のないミントの売り込み。それに乗せられて…彼女のサンドはミント付きになったり。
 それを横目にアルは堅実で定番のチキンサンドを完成させて。
「できましたー」
 カリッっと焼いたパンにローストチキンとゆで卵のスライス。そしてトマトも挟んだ言わばCETサンドだ。
 だが、その少しこじんまりとしたサイズ感にシレークスはまさかのダメ出し。
「それじゃあ駄目です! 男はボリューム! もっとこう、どーんと盛りやがれです!!」
 そう言って、もう一枚焼いてあったチキンを無理矢理追加しようとする。
「わわっ、待って待ってっ! それ入れちゃバランスが~」
 その声を聞いて、どうしても身体が動いてしまったのはアリオーシュ・アルセイデス(ka3164)だった。
「もうその辺にしておいたらどうだろうか?」
 シレークスの腕をとり、アルのCETサンドを取り返す。
「アンタは?」
「口出ししてすまない。アリオ―シュだ。気分を悪くしたなら許して欲しい」
 丁寧にお辞儀をして彼がそう謝罪する。
「いえ、そんな謝らないで下さい! その、有難う御座いました」
 そんな彼にアルも慌てて言葉する。シレークスも「やり過ぎたです…」と反省。ただ、少しバツが悪そうだ。
「あの、もしかしてあなたも鶏肉メインですか?」
 手にしていた食材を前にアルが尋ねる。
「ああ、そうなんだ。リアルブルー寄りの味付けのモノで勝負してみようかと思ってね。調味料を手に入れるのに時間がかかっていたんだ」
 すでにパンを作り上げている人がいる中で今から調理に取り掛かるという彼は既存の材料の他に、ゴボウに人参、サニーレタスなんかを用意している。
「あの、よろしければお手伝いさせて頂けませんか?」
 さっきのお礼にとアルが提案する。
「けど、君にはお連れが…」
「わたくしも手伝ってやってもいいですよ。もうすぐこっちは終わっちまうですからね」
 シレークスもそう言葉して、工程が割と多い彼は二人の協力を受け入れ、まずはゴボウから。
 彼は東方風の味付けの照り焼きドックを作るつもりらしかった。ゴボウはささがきにし、人参は細切りに。それを砂糖・醤油・みりん・酒を加えてきんぴらにする。隠し味に刻んだ唐辛子を混ぜれば、ピリリッと辛い大人の味だ。パンには切り込みを入れ、サニーレタスを。そこに照り焼きチキンときんぴら…そしてふわふわのスクランブルエッグを入れる事により子供も食べやすい辛過ぎない一品に仕上げるとか。
「あー、また鶏肉でやがりますねー。今日はとことん焼いてやるです!」
 シレークスが再び鶏肉を焼きまくる。
 繊細な作業となる炒り卵はアルが、きんぴらはアリオ―シュ本人が担当する。
「本当に助かります。結構時間かかる事を覚悟していたので」
 アリオ―シュが二人に感謝を述べる。
「いいんですよ。こういう時は持ちつ持たれつ」
「出来上がったのを食べさせて貰えればそれでいいです」
 アルとシレークス。凸凹コンビではあるが、なかなかいいコンビなのかもしれない。
 
『べェ~ベェ~』
 ここに一人と一匹が向き合い互いを見つめ合っている。
(……か、かわいい)
 目の前の子羊を見てのGacrux(ka2776)の正直な感想はそれだ。そこで試しに手にした人参の欠片を差出してみたら、子山羊は少し躊躇してからはむはむとそれを食べ始める。
(やっぱりかわいい)
 細い瞳に生えたばかりの柔らかい毛。歩いてくる姿も少しはねていてとても愛らしい。
「あれ、この子は村長さんとこの子山羊ちゃん…どうしてこんな所に?」
 リコットがそれを見つけてパタパタとこちらに走ってくる。
「あ、Gacruxさん。こんにちは」
 そこで彼に気付いて、面識のある二人が顔を合わせる事となる。
「この子村長さん所のなんですね。実に可愛いです」
 彼女の言葉を聞いていたらしい。視線は子山羊から離さないまま、彼がそう言う。
「ええ、首輪の色で。っとGacruxさんのパンはもうできたんですか?」
 が話は山羊よりパンの方へ。祭りに来ているのだからそれが自然の流れだろう。
「あ、いえ…今からですが」
「そうですか。じゃあ頑張って下さいね。あ、この子は返してきておきますので」
 リコットがあっさりと言い、子羊を連れて行こうとする。
「……」
 本当は引き留めたかった。しかし、今ここで引き止めたとしてどうする。買い取るなんて事は出来るだろうか。
(可愛かったですねー…いいなー、欲しいなー)
 村長の家は以前の依頼で知っていた。つまり会いに行く事は可能だ。
 が、その為にはまずパンを作ってしまわねば。
「さて、ではやりましょうか」
 鶏肉はひき肉に、持参した野菜類はみじん切りにしてまずはトマトソース作りから。カルド・ルビーノのトマトは種類も多く、トマトソース用にと味が濃く尚且つ水分も豊富な品種を選択。それを使い湯剥きしたのちじっくり煮込んで香草と塩胡椒で味付け。パンにはバターを塗って、ソースの上にはチーズとピーマン。
 ようするに彼の作るのはピザトーストだ。
「王道にしてうまい。これが一番ですよね」
 焼き上がる間は周囲の参加者の動きを観察しつつ、今後の参考にする。
 すると彼の目に留まったのは今までも何度が依頼でご一緒している女性陣。
「あの~、あらびきトマトケチャップを作ったんですけどぉ欲しい方いらっしゃいますかー?」
 お馴染みのポニーテールを揺らして、愛の狩人兼料理研究家な一面を持つ星野 ハナ(ka5852)が自作したケチャップを配り歩いている。一方では元軍人のマリィア・バルデス(ka5848)が無駄のない動きでエリンギ入りの鳥つくねと甘酢餡を同時に調理中だ。
「んー、やっぱり変更して正解だったわね」
 調理の合間に会場に集まりつつある客を見取ってマリィアが一人呟く。
 本来ならこの鶏つくねはソーセージ風にして辛しマヨネーズで食べて貰おうと考えていた。しかし、それでは子供達が食べる事が出来ないと考え直し甘酢餡に。酢の量を調整すればさっきの問題解決だ。
 つくね自体が焼き上がるとパンにバターを塗った後、レタスを敷いて挟んでゆく。
「ふぅ、これで完成ね」
 あっという間に終わらせて、彼女が辺りを見回したその時だった。
「あわっ、避けて下さいー!」
 突然宙を舞ったのは一本の包丁。出所に視線を向けるとそこにはサクラ・エルフリード(ka2598)の姿がある。
「あわわ、ゴメンナサイゴメンナサイっ」
 周囲の人に向けて、彼女が必死に頭を下げる。
「何事ですかぁ?」
 そこで先に駆け寄ったのはハナだ。
 それもそのはずサクラがハナのケチャップを求め、手を上げたのがきっかけなのだ。
「す、すみません…それ下さいです」
 へなへなとその場に崩れつつも彼女が言う。
「あ、はい。それはいいですけど…」
「あなた大丈夫なの?」
 ハナに続いてやってきたマリィアが尋ねる。
「あの、その……すみませんが、できれば助けて下さい」
 そんな二人にサクラは事情を話し始めるのであった。


 彼女は家事が苦手だった。というか、特に料理が壊滅的である。
 これだけ言えば「なんだ、それなら未悠さんと一緒じゃないか」そう思うかもしれないが、彼女のは未悠より更に度を越していた。というのも彼女が包丁を手にしたその瞬間、包丁がまるで彼女に持たれる事を拒否しているようにどういう訳かすぽんと手から抜け落ち、飛んで行ってしまうのだから、もはやそれは呪いと言ってもいい。
「武器を使えば多少はうまく切れるので、そうしようと思ってたんですがこっちに来たら衛生的に駄目だって言われてそれで…レタスは何とか千切ったんですが、トマトと玉葱はどうしても切らなきゃ駄目でして」
 試しに包丁を手にしようとしたところ、さっきの有様だと言う。
「不思議な事もあるものね。けど、あの分だと危険だからやめた方がいいわよ」
 マリィアが飛んできた包丁を拾って、片付けた後そう助言する。
「でも、そうなると作れなくなってしまって…だから手伝って頂けませんか?」
 彼女のレシピはオムレツドッグだ。
 具としてさっき言ったトマトと玉葱のスライスを挟む予定なのだが、それより先に問題なのはオムレツの方。
「しょうがないですねっ。私もオムレツを作る予定でしたしサクラさんの分も作って差上げますよ」
 そこで全てを察して、ハナが早速立ち上がる。
「あ、割る位ならできますから」
 それを見てサクラも慌てて、卵を割り始める。
「じゃあ私はスライスね。トマトはどの位の厚さがいいのかしら?」
 マリィアが彼女の希望を尋ねる。
「お、お二人共有難う御座います! 五ミリ程度でお願いします」
 そこでサクラが息を吹き返した。作る事は出来なくともここには手伝ってくれる仲間がいる。
 その喜びを噛み締めながら、ハンター達の調理はもうすぐ佳境。
 そんな中で鼻歌交じりで超余裕を見せているのは食いしん坊のディーナ・フェルミ(ka5843)だ。
 サクラとは対照的に料理は得意な彼女。辺境でのサバイバル生活が活きている。
 そんな彼女が作るのはモリモリ改め欲張りサンド。とにかく残っている具材を片っ端から調理していく。
「残したら勿体ないの~、だから全部使って美味しいサンドを作りたい、作るの~♪」
 そんな即興歌を口ずさみながら、残っていたささみは茹でて裂いて挟みやすいよう細く。卵はゆで卵にしてスライスし、フルーツ類はダイスカットで揃えていく。
「一体何ができるんだ?」
 果物に肉に、卵。
 それだけには終わらず、彼女は牛乳は生クリームに、卵はカスタードクリームに調理してゆく。
 そして、キノコまでもソテーして、最後に取り出したのは持ち込みの漉し餡だ。
 それらをパンの周りに並べ一同見守る中、彼女はご満悦にこう一言。
「好きなものを適当にチョイスして食べて欲しいのー。あ、ちなみに私は生クリーム、餡子、ジャムを挟んだ卵サンドが食べたかっただけなの~」
 かくりと首を傾げて、おっとりとした雰囲気で天然発言。結局バイキング形式かーい。
 ハラハラしていたお客達の緊張が一気に抜ける。
「こっちも完成です!」
 そこで別のところから声が上がって、目に入ったのは真っ赤な王冠に真っ赤な瞳。
 夕日色の瞳と衣装が強烈な百鬼 一夏(ka7308)が出来立てのそぼろサンドを自慢げに掲げている。
「ご飯に合うんだからパンにも合うはず! 私の総菜パン、召し上がれ~」
 彼女が元気に言葉する。時間はお昼前。お腹がすく丁度いい頃合い…。


 十六枚の花弁となる筈だった創作パン。しかし、ユメリアの奇策により十五枚となる。
 それは何故かと言えば、彼女の作ったそれは所謂立体、モニュメントパンなのだ。
「これはなんと……見事じゃ」
 ディヤーがそれを前にぽつりと呟く。彼だけではない。他の参加者もお客達もまずはそれに釘付けとなる。
 その彼女が作った創作パンはハッキリ言ってパルムそのものだった。コッペパンを幾つも使い、どういう技術を用いたのか、うまい事クリームや楊枝で繋ぎ合わせて、実物大のパルムの姿を再現している。
「…なんだか、そこまで見られると恥ずかしいです」
 ユメリアが静かに言う。
「でもこれちょうどいいじゃないですか。精霊様へのお供えーって感じしますもん」
 照れる彼女にマロ―ナから率直な感想。
「さあて、では今日はよく集まってくれたのう。まずは精霊様に感謝の祈りを捧げようぞ」
 三人娘を代表して、この村の村長が祈りを捧げ……その数分後からは完全なお楽しみタイムだ。
「よーし、沢山食べるの~♪」
 大食いで有名なディーナが早速それぞれの創作パンを自分のトレーに確保してゆく。
「あっ、これはドーナツ?」
 そこでツィスカのパンに行き当たって、何やらしげしげと見つめる彼女。
 コッペパンを揚げて粉砂糖をかけているからか見た目はドーナツそっくりである。
「ベルリーナプファンクーヘンと言います。以前聞いた話では、身体が悪く兵士として貢献出来なかったパン職人が考えに考えて戦場でも簡単に作れる食べ物として作り出した産物だとか。気に入って貰えるとよいのですが、他のに比べると見劣りもするようで、その」
「これ美味しいのー♪ フルーツのジャムの中にあるレーズンがアクセントになってていい感じだよ」
 ツィスカの言葉を余所に素直な感想。突然の言葉にツィスカは目をぱちくりする。
「おう、良かったのうツィスカ姉。どれ、ワシも一つ」
 それにつられてディヤーもぱくりといけば、口の中には南国特有のちょっと酸味のある甘みが広がるではないか。
「いつの間にこんなレシピを思いついたのじゃ? これなら毎朝…いや、週二位では食べたいのう」
 彼女の前でディヤーがそんな感想を漏らす。
「おや、毎朝ではないのですか?」
 そこへフィロが現れて、すこーしばかり余計な一言。けれど、オートマトンの彼女の天然だから仕方がない。
「もう、いいです。私はこちらのを頂きますから」
 ツィスカはそう言い、ハナのオムチーズを手に取る。
「フフフ、手間暇かけて作りましたからねー。どうぞ、召し上がって下さいませ~」
 パンに挟まるのはフワフワのオムレツにエリンギのソテー。その上のチーズはわざわざ炙られていて、その香りが食欲を掻き立てる。
「いただきます」
 小さくそう言って、彼女はそれに齧り付いた。するとどうだろう。三つの具材を取りまとめるケチャップのコクが口に広がり、もう一口また一口と食べたくなってくるではないか。
「さすが。自家製ケチャップは伊達じゃないわね」
 マリィアが感心した様子で言う。
「それにそれにオムレツの中には鳥ミンチが入ってますよね。この一手間がお腹も満たしてくれるし美味しいです」
 そう言うのはサクラだ。
 自分のオムドッグと食べ比べて、同じオムレツでも少し手を加えるだけでこんなに差が出るのかと感心する。
「あ、このそぼろもいけますよ。なんて言うか、懐かしい感じ?」
 ハナが一夏のパンを食べて言う。
 するとどこからともなく一夏参上。クリームたっぷりの未悠のパンを頬張りながら、
「でしょでしょ。それが目的だったからねー。おふくろの味は心の故郷ですよ!」
 と元気いっぱい。総菜パンを作っていた反動か彼女は菓子パンを堪能中だ。
「ちょ、これ激うまでもう幸せ過ぎる~v」
 一方甘味好きの未悠を唸らせたのは詩の菓子パン。
「カスタードクリームとフルーツだけじゃなくてこの触感! クッキーのサクサクがたまらないわ♪」
 周りがいる事を忘れて、すっかり乙女な未悠。彼女も菓子パン推しらしい。
(うーん、私のパンの反応は如何に…)
 そんな中、シャーリーンは周りに目を向けて。
 彼女のは今、アリオ―シュが手にしているようだ。
 そこでごくりと彼女が息をのみ反応を待つ。
「なるほど、これはクリームチーズ…。生クリームのもいいけれど、こっちのは程よい大きさのフルーツと相まって食べやすいな。ミントもアクセントになっている」
 そう言いつつ彼はもう一口。やはり気に入って貰えると嬉しくなる。
「お願いです。この子山羊を譲って下さい」
 そんな中、Gacruxは早々にパンを食べ終えると村長を捕まえ交渉中。
 村長が一番のパンを選定する中、戻ってきた子山羊と共に必死の頼み込みが続く。
「いや、だから駄目だって言ってるでしょうが。あの子山羊がオスなら考えてもよかったんだけど、メスだからねぇ。貴重なんだよなぁ」
 困り顔で村長がそう言い返す。
「なぜですか…あんなに俺に懐いているのに。何がいけないのですか?」
 しかし、彼もどうにも引き下がらない。一目ぼれとは本当に恐ろしい。
「もう、ダメったら駄目だから。これ以上は聞きません。どうしてもというならその都度会いに来ればよかろう」
「……」
 会いに来る。わざわざ来るのは面倒だが、これも村長なりの譲歩なのだろう。彼は渋々それで納得する。
「ゴメンなさいね。こちらの方が頑固なものでして」
 Gacruxが平然と村長の傍で子山羊にそう話す。
(いや、それあんたの方だからね…)
 村長はそう思うもそれは口に出さなかった。

 そうして、夕方まで続いたこのパンフラワーフェスも終了が近付く。
 捧げられたパンフラワーはそのままに篝火を焚いて、最後に村長の独断で優秀パンを決定する。
「あーあー、どのパンも実にうまかった。わしのお腹がぽってりしてしまう位にのう。しかし、折角なら一番を決めたい。だが、一つには絞れなんだ…そう言う訳で総菜パンと菓子パン、それぞれ一つずつ選考させて貰った。まずは総菜パン第一位は…」
「文句なし。一番提供品を使って調理して下さいましたハナさんのオムチーズドッグです!!」
 村長に続いて、何故かシモンが一位を発表する。
「ふふふ~、さすが私なのですよぉ~」
 呼ばれたハナはすくっと立ち上がって、拍手の中檀上へ。
「そして、菓子パン部門は…」
「シャーリーンさんのトロピカルフルーツのクリームチーズコッペですぅ!」
 今度はリコットとマロ―ナが言い、驚きを隠せない様子のシャーリーンも壇上へ。
「私知ってるのですよぉ。彼女は一番レシピを考えてきてくれていたのですぅ」
 エントリー時に一応どんなものを作るか聞いていた村娘達。彼女の努力は無駄ではなかったのだ。
「ほぉほぉほぉ、それでは二人にはこれを贈呈しよう。ぜひ使ってくれたまえ」
 丁寧に包装されたその中身は真っ白なティーセットだ。こちらも提供品の一つらしく、宣伝も兼ねているとか。
「さて、皆の者。残しても勿体ないだけじゃて。残りの時間も思う存分食べて楽しんでおくれ」
 村長が言う。村娘達も提供品の他に以前作ったシチューパンなんかも用意し、飽きの来ないように務めて…。
 最後には皆で記念撮影をしたのち、各自のレシピをメモしていたディヤーが全体に公開。今日の味を再現できると、参加者に好評だったとかで――初めて企画したパンフェスは大盛況のうちに幕を閉じるのであった。

依頼結果

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MVP一覧

  • 鉄壁の機兵操者
    ディヤー・A・バトロスka5743
  • 重なる道に輝きを
    ユメリアka7010

重体一覧

参加者一覧

  • 幸せの青き羽音
    シャーリーン・クリオール(ka0184
    人間(蒼)|22才|女性|猟撃士
  • 行政営業官
    天竜寺 舞(ka0377
    人間(蒼)|18才|女性|疾影士
  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩(ka0396
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • 流浪の剛力修道女
    シレークス(ka0752
    ドワーフ|20才|女性|闘狩人
  • 星を傾く者
    サクラ・エルフリード(ka2598
    人間(紅)|15才|女性|聖導士
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacrux(ka2726
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
  • 誓いの守護者
    アリオーシュ・アルセイデス(ka3164
    人間(紅)|20才|男性|聖導士
  • シグルドと共に
    未悠(ka3199
    人間(蒼)|21才|女性|霊闘士
  • 乙女の護り
    レイア・アローネ(ka4082
    人間(紅)|24才|女性|闘狩人
  • 鉄壁の機兵操者
    ディヤー・A・バトロス(ka5743
    人間(紅)|11才|男性|魔術師
  • アウレールの太陽
    ツィスカ・V・A=ブラオラント(ka5835
    人間(紅)|20才|女性|機導師
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 仕事が丁寧
    花(ka6246
    鬼|42才|男性|疾影士
  • ルル大学防諜部門長
    フィロ(ka6966
    オートマトン|24才|女性|格闘士
  • 重なる道に輝きを
    ユメリア(ka7010
    エルフ|20才|女性|聖導士
  • ヒーローを目指す炎娘
    百鬼 一夏(ka7308
    鬼|17才|女性|格闘士

  • アルフレッド・キーリング(ka7353
    人間(紅)|14才|男性|聖導士

サポート一覧

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依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/05/25 02:05:43
アイコン パンレシピ公表?スレッド
星野 ハナ(ka5852
人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター)
最終発言
2019/05/25 02:42:11