ブシドー新隊員の歓迎会

マスター:村井朋靖

シナリオ形態
イベント
難易度
やや易しい
オプション
  • relation
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
寸志
相談期間
5日
締切
2015/01/25 19:00
完成日
2015/02/09 08:56

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 CAM実験場の騒動から数日後、同盟海軍のモデスト・サンテ少将は白熊号に乗り込み、急ぎ海路で同盟領のポルトワールへ戻る。
 大半を敵に奪われたとはいえ、まだCAMを有している以上、この地の警備に充てる追加人員や食糧などの物資が必要だ。各国に飛び火したCAM奪還ゲームの結果に関わらず、今は打てる手を打っておかねばならない。

 モデストは去り際、同盟陸軍で特機隊の隊長を務めるダニエル・コレッティ中佐と立ち話をした。
「ポルトワールに戻るのは、俺の白熊号と最小限の船だけだ。ここに半分ほど兵力を残すことになる」
「その間、俺に指揮権預けるとかいう話じゃないでしょうねぇ?」
 ダニエルが嫌そうな表情を浮かべると、モデストは「やっぱりお前は話が早くていい」と笑った。
「ああ、俺の部下がお前に騙されたことを根に持ってるから、ちゃんと埋め合わせしとけよ」
 それを聞いたダニエルは「じゃあ、陸軍名義で酒でも奢りますか」とニヤつく。
「白熊提督もお気をつけて。この先は俺も何が起こるかわかりませんので」
「ふっふっふ、それは困るな。何かに気づいたら、すぐ白熊号に連絡入れろ。これは上官命令だ」
 オッサンふたりが怪しい笑みを浮かべているのを見て、すぐ近くにいた者は何とも言えぬ不安を覚えたという。


 モデストがこの地を去って、一週間が過ぎた。ダニエルは特に気負うことなく、粛々と任務を遂行している。
 今の仕事といえば、歪虚に破壊された実験場の修繕や残されたCAMの護衛が主で、たまに駐屯する軍が足並みを揃えて活動や実験の続きを行うくらいだ。早い話、今までが忙しすぎた。
 とはいえ、完全に気持ちを緩めるわけにもいかない。実験場にいる者たちは、常にそんな妙な緊張を抱きながら生きていた。

 そんな時、ダニエルは昼の任務に就く同盟軍の面々を集めて、いくつかの発表を行った。
「えっと、お仕事の前にご報告ね。俺の隣にいるマッチョなダンディーが、特機隊の第2号隊員になることが決まった」
 彼は雑魔が襲来した際に試験CAM2号機、コールナンバー「シコン1」を操縦していたパイロット、ヴィットリオ・フェリーニ陸軍大尉である。制服は胸元で肌蹴ているが、そこから覗かせる鍛え抜かれた肉体はさすがの一言に尽きる。
 ヴィットリオは一歩前に出て、自己紹介を始めた。海軍から陸軍、そして黒狐塾へと転属した異色の経緯を披露し、今後はCAMパイロットとしてさらなる飛躍をしたいとの抱負を語る。
 すでに隊員であるジーナ・サルトリオ陸軍軍曹とは一回りほど年齢が違うが、それでも彼は公の場で「ジーナ先輩」と呼んだ。
 これを聞いた少女は大いに慌てる。
「よ、よろしくお願いしますっ! ヴィ……えっと、ヴィオ大尉!」
 先輩と呼ばれたけど、階級はあっちが上。でも同僚になるだから、よそよそしい雰囲気は出したくない。そこでジーナは「ヴィオ」という愛称をつけつつも、失礼のないように階級をつけて呼ぶことにした。
「あ、だったら俺もヴィオって呼んでいい?」
 空気を読んだ上司が、すかさず助け舟を出す。
「隊長や先輩が、それで構わないのなら」
 本人からの許可が出たので、ダニエルは「じゃあ決まりだ」と手を叩く。それと同時に、兵士からも拍手が巻き起こった。
「で、明日の夜にでも歓迎会をしようと思うんだけど、ハンターさんも海軍のみんなもきっと参加してくれるよねぇ?」
 早い話が「タダ酒飲もうぜ!」というお誘いなのだが、こんな素敵な申し出を断る者などいない。全会一致で開催の運びとなった。
「じゃあ、今日のうちに周辺警備の調整とかしとこうね。ご迷惑になっちゃいけないしさ」
 ダニエルはそう言うと、兵士たちに持ち場へ行くように指示した。
 ジーナもひとりでCAM格納施設へと足を向けるが、その後ろをヴィットリオがついてくる。
「あ、そうだった。もうひとりで施設に行くわけじゃないんだ……ごめんなさい」
「気にするな。俺もわからないから、後ろを歩いただけだ」
 わりと淡白な反応のヴィオに対し、ジーナはやりにくそうにしていたが、それも施設に向かうまでのことだった。
 ふたりはCAMを見れば勝手に口を開き、以前の戦闘を振り返る。そんな調子で、この日は夕暮れまで話し込んだ。お互いに白兵戦が得意という共通点もあり、打ち解けるのも早かった。

 その日の夜、CAM実験施設にお知らせが貼られた。同盟陸軍の特殊部隊「特機隊」の新メンバー加入を記念した酒宴の誘いである。
 これを偶然、再視察で訪れていたドメニコ・カファロ(kz0017)が見かけ、「よし、わしも参加するか」と髭をさすりながら嬉しそうに呟いたという。

 ハンターの皆さんも忙しい毎日を振り返りながら、少しでも癒されてみてはいかがですか?

リプレイ本文

●宴の開始
 ハンターや手の空いた兵士が、会場となる場所へと集まってきた。
 同盟軍の臨時指揮官をしているダニエル・コレッティ陸軍中佐は、とりあえず全員にカップを持つように促し、さっさと宴を始めようと口上を述べる。
「えー、本日は晴天にも恵まれ……」
 最初から話を聞かせる気がないから、適当な言葉をそれっぽく語るだけ。そんな雰囲気だから、誰もが気軽に振る舞っている。さすがに上官からのお言葉なので、妙な茶々は入らないが。
「この地は何度も苦難に晒され、その度に諸君らが救ってくれているわけでして、今回はその労をねぎらう目的の宴なので、遠慮なく飲み食いするように」
 ダニエルがここまで言うと「んじゃ、もう挨拶に飽きたんで……」と杯を上げると、隣に並ぶ特機隊メンバーやドメニコらもそれに応じた。
「乾杯ということで」
 その言葉と共に、方々で乾杯の声が響いた。

 自分の仕事は終わったとばかりに、ダニエルはさっそく杯に口をつける。彼のお気に入りは、同盟産の安い赤ワインだ。
「うん、いつも通りの味だ。生きてる実感がするねぇ」
 そんなよくわからない感想を呟く彼に、ふくよかな体型の男子が声をかける。
「お疲れ様です、ダニエル中佐」
 同盟軍主催の酒宴ということで、制服姿で参加している木ノ下 道也(ka0843)だ。
「あらま、これはご丁寧にどうも。まだ若いのに礼儀正しいなんて、オジサン感心だねぇ」
 道也は「恐縮です」とお辞儀すると、食べ物を乗せた皿を持ってダイ・ベルグロース(ka1769)がやってくる。
「道也君、楽しんでるか? お、制服姿だと凛々しく見えるな!」
 それを聞いたダニエルは「我々もしっかりしなきゃね」と言いつつも、残った酒を一気に煽った。
「あ、おふたりに紹介するよ。特機隊の新メンバー、ヴィットリオ・フェリーニ陸軍大尉だ」
 大尉は紹介されると同時に素早く杯をテーブルに置き、ふたりに向かって敬礼。改めて、自らも名乗る。
「あなたが、噂のヴィットリオ大尉。はじめまして、俺はダイだ」
「まーまー。皆さ、その辺で座って話そうよ。立ち話もなんだし」
 ダニエルは道也とダイを同じテーブルに座らせ、自分は給仕役の兵士にワインのおかわりを頼んだ。
「ヴィットリオ大尉は、こっちのご出身?」
 ダイがそう尋ねると、相手は「ああ」と頷く。
「実家は、ジェオルジの農家だ」
「じゃあ、特に不便とかは感じてないか……」
 そう言いながら、ダイはチラリと道也を見る。彼はリアルブルーからの転移者で、こちらの生活にも文化にも慣れてきた頃だが、今だからこそ感じる寂しさがあるはずだ。皿に盛られた食事も平らげてはいるが、そういう気持ちが出てきそうになるとは飲み込んでいるに違いない。だからと言って、ダイが今すぐに何かしてやれるわけではないが。ヴィオへの質問は、道也への問いかけでもあった。
「ところで、CAMの実戦では巨大なカタナを扱ったそうだけど、使い勝手はどうだった?」
「さすがはリアルブルーに伝わる、ブシドーという理念を体現する武器だ。とても素晴らしい」
 ヴィオは誇らしげに語り、ダイも「なるほど」と頷くが、道也とダニエルは思わず顔を見合わせる。
「あの、ダニエルさん。ヴィットリオ大尉って、もしかして……」
「俺も今の聞いて驚いたんだけど、彼は武士道のこと、よく知らないみたいだねぇ」
 どうやらブシドーとは、本来の言葉の意味が半分くらい、ヴィオ大尉の理想が半分くらいが混じった理想のようだ。
「まったく、愉快な仲間が増えてくよ。うちの特機隊は」
 ダニエルは満更でもない表情を浮かべながら、道也に微笑む。
「愉快といえば、モデスト少将がいらっしゃいますよね。今はお留守のようですが」
「提督のせいで、現場指揮官を押し付けられちゃったんだ。今度会ったら、文句言っといて」
 道也は「ええっ!」と戸惑うと、ダニエルは「冗談だよ」と軽く手を振った。
「白熊提督は、前に元帥やってたイザイア・バッシの右腕で、今の元帥も支えてるお偉いさんだからねぇ」
「そうなんですか。人は見かけに寄りませんね」
 モデストは恰幅のいい体型も相まって、ポルトワールではマスコットのように扱われているが、この地では歪虚との戦いで陣頭指揮を執り、自らも愛用の槍斧を振りかざして懸命に戦ったという。
「また機会があったら、ご一緒してあげてよ。本人も喜ぶから」
 ダニエルがそう言うと、道也も「お役に立てるなら」と微笑んだ。

 ダイとヴィオが話しているところに、ティーア・ズィルバーン(ka0122)がやってくる。
「ちょっと失礼。あんたはこの間の試験機に乗ってたパイロットかな?」
 ティーアは「シコン1」というキーワードを口にすると、ヴィオは「そうだ」と頷いた。それを見てから、青年はパイロットの隣に座る。
「この間はそちらに負担が行っちまってすまなかった。できれば無傷で済ませたかったんだがな」
「ハンターもCAMも戦場に出た以上は、傷つかずにはいられまい。むしろあれほどで済んだことに感謝している」
 ヴィオが素直に頭を下げると、ティーアは「想像した通りで、まさに戦場の漢だな」と舌を巻く。
「一度あんたとは手合わせしてみたいが……ま、それは時の巡り会わせに期待するかね」
「ならば、そういうことがないことを祈っておこう」
 相手の力量を知ってか、ヴィオはその時が来るのを望まなかった。ティーアもそれを悟り、ますますその時が来るのを望んだという。

●リベンジとチャレンジ
 実験場の格納施設を目指していたシオン・アガホ(ka0117)は、いつの間にか宴の中に紛れてしまっていた。
 近くを行き交う兵士たちに道を聞こうにも、今は非番らしくなかなか聞きづらい。それでもシオンは勇気を振り絞って声をかけたが、なぜか木造りのコップと皿を渡され「ごゆっくり!」と言われてしまった。
「ふぅむ、これは宴会に参加せよ……ということでござるか」
 まぁ、これ以上CAMは逃げないだろうし、今は御相伴に預かるかと、シオンは席についた。
 そのテーブルに置かれていたのは、おにぎり草「まめし」である。同盟が発祥の植物で、リアルブルーのおにぎりに似ている食べ物だ。
「おお、これがおにぎり……ジャパンの主食は畑で育つのでござるか」
 塩気を帯びた豆をかじりながら、シオンは何度も頷いて食感を確かめるようにして食べた。
「お、やってんな」
 そんな彼女の隣に、リュー・グランフェスト(ka2419)が座る。どうやら、サムライ姿のシオンが目に入ったようだ。
「貴殿は宴が目当てでやってきたのでござるか?」
「そうだ。陽気に明るくいこうぜ!」
 そう言いながら、リューは目の前のまめしに手を伸ばし、それを頬張る。
「っていうか、お前は何しに来たんだよ」
「拙者はCAMを見に来たはずなのでござるが……」
 そこまで言うと、リューの表情が引き締まった。
「ん? 喉を詰まらせたのでござるか?」
「いや、そうじゃねぇ。CAM奪還ゲームで、俺の参加した戦線じゃまんまと逃げられたんだ……」
 その際、リューは歪虚CAMの内部に入ったのだが、それでも取り逃がしてしまった。今、CAMと聞くと、そのことを思い出してしまうという。
「次は負けねえ。母方の先祖はリアルブルーのサムライの血筋、恥の意味は知ってる。必ず倍にして返してやる」
「つまり貴殿は、サムライを知る者でござるな」
 シオンはサムライを目指す者だが、最初からリアルブルーに行くことを目指している。今はハンターとしてその情報と手段を探している、と話した。
「目指してんのか、あそこを」
「拙者はこの目でCAMを見れば、そう遠くない場所にあるように思えるのではないかと考えているのでござる」
 思い描く場所を、もっと近く感じるために。シオンは次のまめしを食べながら、そう答えた。
「だったら、ちょっと見に行こうぜ! 俺、格納施設の場所、知ってるからよ!」
 シオンはまめしをかじりながら、勢いよく立ち上がる。その瞬間、喉が詰まり、慌ててコップの中身を飲み込んだ。

 その頃、他のテーブルでは、おにぎり草「まめし」のアイデアレシピで楽しむハンターたちが集っていた。
「これって楽しんだよぬー。さて、何入れちゃおっかなー?」
 コリーヌ・エヴァンズ(ka0828)はお腹いっぱいを目指し、まずはハズレのない食材でアレンジを施す。
「焼き魚とかないかなー?」
 さすがは同盟軍の宴、魚料理は存分にある。つぼみに焼き魚を入れれば、海の風味が漂うまめしの出来上がり。これをペロリと平らげ、次の食材を探す。
「おっと、この場は大王たるボクに任せろ!」
 ここでディアドラ・ド・デイソルクス(ka0271)が、次なる食材をしっかりと吟味。コリーヌは「まだ食べ足りないんだよー」とアピールし、美味しく食べられるアレンジを要求する。
「ならば、お腹が膨れそうで、かつ無難な食材ということで、お肉なんてどうだろうか!」
 コリーヌの同意を得るかのように言っておきながら、ディアドラは調理済みのお肉をつぼみにイン。それを焼けば、肉巻き風まめしが完成した。
「あ、おいしいー! なんだか食べ応えがあるように感じるよー!」
「豆がお肉の匂いになったからであろう。我ながらナイスアイデアだ!」
 そこへ、他のアレンジを作ったレイオス・アクアウォーカー(ka1990)がテーブルに皿を並べる。
「これはピラフ風のまめしだ。具にエビなどの海鮮に野菜、塩コショウにコンソメとバターで味付けした自信作だぜ」
 レイオスは食材を単品で仕込むのではなく、なんと複数をうまく混ぜ合わせて調理してしまうというテクを公開。それによって生まれたピラフ風まめしは色艶もよく、食欲をそそる匂いを漂わせていた。
「これ、すごいぬ!」
「おにぎり草の可能性をここまで引き出すとは、大儀であるぞ!」
 コリーヌとディアドラが大喜びで食べるのを見て、レイオスも満足げな表情を浮かべる。そして周囲にも「どんどん作るぜ!」とアピールし、自慢のまめしを振る舞った。

●再会
 同盟軍が出す料理を見ながら、鹿東 悠(ka0725)はメモ帳の上でペンを走らせる。
「もしよければ、そちらに入って見学させていただいてもよろしいですか?」
 悠は調理する場所にも入り、その手順を熱心に観察した。相手は「大したことはしてないよ」と笑うが、彼の目は真剣そのもの。調味料に至るまで、細かくチェックする。
 そして彼の興味は、酒にも及んだ。必要とあらばコップに注ぎ、その色や香りを確かめ、特徴を掴むために飲んでもみる。
 悠の目標は、飲食店の経営だ。それを目指すべく、淡々と作業を続ける。
「死神やない、こないな所で会えるなんてな。元気しとったん?」
 そんな彼に向かって、顔見知りの白藤(ka3768)が声をかけた。彼女は酒の入ったグラスを持ち、再会を喜ぶかのように少し上げる。
「ええ、ちゃんと足は残っていますよ。しかし『死神』とはまた、懐かしい呼び方を……」
 悠は苦笑いを浮かべるも、メモ帳を閉じると同時に表情を元へ戻す。
「せやけどうち、死神の名前……知らんわ」
 そんな白藤の言葉を聞き、悠は大きな溜息を吐いた。とはいえ、自己紹介をしたのは随分前で、忘れてられてても仕方がないのだが。
「……悠、鹿東 悠ですよ」
「悠、死神よりえぇ名やな」
 白藤は改めて杯を上げ、悠もまたそれに応え、しばし他愛のない話で盛り上がった。

●いろいろバレる
 所変わって、特機隊のテーブル。
 眼前に広がる豪華な食事を見て、ダイン(ka2873)は大いに感激していた。
「な、これホントにごちそうになっていいのか……!?」
 向かいに座っているヴァルナ=エリゴス(ka2651)が「いくらでもどうぞ」と微笑むと、ダインは手近な皿を引き寄せて元気よく食べ始めた。ヴァルナも「気を遣う社交界よりも、こういった形式の方が好きです」とダニエルらに漏らす。
「もうちょっと用意する食事が手軽だと気を遣わせなくていいんだろうけど、同盟は商人が全面的に支援したがるもんでねぇ」
 それを聞いた沢城 葵(ka3114)は「あら、結構なことじゃない」と言い放つ。
「人のお金で飲むお酒って、美味しいわよね~」
「葵さん、タダより高いものはないとも言うんですよっ!」
 ヴィオよりも先に特機隊に所属しているジーナ・サルトリオ陸軍軍曹が商人たちの下心を丁寧に解説するが、その隣で浅黄 小夜(ka3062)が「何のこと……?」と小首を傾げたので、慌てて自分の口を塞いだ。小夜が商人の世界を理解するには、まだ早いか。
「さ、小夜ちゃん。今日は黒猫ちゃんと一緒に楽しんでってね!」
 ジーナは今回、小夜の持つぬいぐるみの黒猫を隣の椅子に座らせてあげた。椅子の高さは葵が小さな木箱で調整し、小夜と同じ高さになっている。お飲み物もコップにブドウジュースが注がれ、お皿には焼き魚が乗せられていた。
「新しい隊員さんの……ヴィオ大尉に……よろしくを……言いにきました……」
「あらぁ~、モテるわねぇ、ヴィオ大尉~」
 葵はこれはチャンスとばかりにヴィオをイジってみるが、相手は動揺する気配がないどころか、素直に頭を下げ「ありがとう」と応えた。
「小夜さんもヴィオ大尉も、社交界で通用する逸材ですね」
 ヴァルナがそう言うと、ダインはパスタを口いっぱいに頬張りながら「うんうん」と頷いた。
「ゴックン、と。シコンのにーちゃん、じゃなくてヴィッ……ええと、俺もヴィオでいい?」
「構わん」
 後にヴィオ自身が「この呼び名は便利だ」ということに気づいたという。
「本格的にCAMのパイロットになったってことなんだよな。いいなぁ、かっこいいなぁ……!」
「そんなことはない。このような幼子が、そして君のような若人がハンターとして戦っているのだから、軍人も負けてはいられない」
 さすがは陸軍のエリート集団「黒狐塾」出身のヴィオ。相手に失礼のない振る舞いは完璧だ。
「戦わないとあかんのは、小夜にもわかるけど……なるべくなら、怪我には気ぃつけて……ほしいです……」
 力強い言葉を聞くからこそ、小夜の心配は深まる。いや、これは他のハンターも思っていることかもしれない。ふたりは晴れてCAMパイロットとなったが、今後は華々しさだけでは済まないはずだ。この地に歪虚も仕掛けてきた以上、楽観はできない。
「大丈夫だよ、小夜ちゃん。絶対に無理はしないから。それにほら、ダニエル隊長もいるし!」
 ジーナがそう言うと、小夜は納得の表情を浮かべて大きく頷く。その言葉を聞いて、葵は逆隣に座るダニエルに耳打ちした。
「……っていう信頼を築いてらっしゃるコレッティ中佐、今度はなーに企んでんのかしらぁ?」
「あのさ。急場凌ぎで現場指揮官やらされてる状況で、何か企めるとでも思う?」
 葵はもちろん、小夜も同じタイミングで「うん」と頷く。
「だって、このタイミングで特機隊の増員なんてあからさまじゃない。ところで新しい彼、大丈夫なの? いろんな意味で」
「己の美学と共に死ぬとかいうタイプじゃないよ、少なくとも。海軍出身で仲間思いだから、特機隊としてはプラスに働く」
 葵はひとまず「ふーん」と返すと、ヴァルナがパイロットに対して質問を投げかける。
「CAMの操縦感覚や不便に感じた点など、お話いただける範囲でお聞かせいただきたいのですが……」
「なるほど。まず銃についてだが……」
 ヴィオが話そうとしたその瞬間、ヴァルナは身を乗り出しながらそれを思いっきり遮った。
「一番気になるのは剣です、剣! 振った感覚やどの程度まで自由に振らせられるのかが気になります!」
 今までに比べてヴァルナの興奮が強くなり、小夜はもちろん、ダインやダニエルまでも目が点になった。
「カタナは、俺の得意分野だ。振った感覚だが、自分の体で振っている訳ではないので、狙いを外した時はコクピット全体がそちらの方向に流れてしまう。最初はこの違和感との戦いになるといっても過言ではない」
「そうなんだよねー。銃の反動はほとんど後ろになるから普段と変わらないみたいなんだけど、近接武器を持った時は感覚が変わるから。でも私は、そのぉ~、射撃が下手だから……」
 ジーナも話に混ざると、いよいよヴァルナは大興奮。その後も熱の篭ったトークが続いた。
「中佐さ、もしかしてどっちも白兵戦が好きなのか?」
 何気なしにダインが尋ねると、ダニエルは「そうみたいだねぇ」と他人事みたいに呟く。
「ま、いろいろあるんだよね。こっちにも都合ってもんが……」
 なぜ今の段階で、白兵戦好きを揃えたのか。いろいろ知ってる小夜でも、その真意までは読めずに小首を傾げる。
 一方、葵は「やっぱり手を打ってるのね」と安堵し、興の乗ったジーナにうまく声をかけ、その後は小夜を交えての女子トークで盛り上がった。

●同僚たち
 仕事の同僚である雲類鷲 伊路葉 (ka2718)とネイハム・乾風(ka2961)もまた、この宴に参加していた。
 しかし伊路葉が現地に着いてみると、ネイハムのテンションがイマイチというか、随分と落ち込んでいるように見える。この場がCAM実験場ということもいささか関係しているようだ。
 伊路葉は他人からこの手の話を聞いてほしいと頼まれたことが今までにない。顔を合わせたネイハムにそう頼まれた時は「少々面倒」とは思ったが、自分にも話を聞くくらいはできるだろうと、賑やかさから少し離れたテーブルに酒の瓶とコップ、おつまみなどを並べて準備を整えた。
「雲類鷲さんに付き合わせるのは、少し申し訳ない気もするけどね。お詫びに酌くらいはするよ……」
 向かいに座ったネイハムが高価そうなワインの栓を開け、お互いのコップに並々と注ぐと、軽く乾杯する。
「俺の入った依頼ではね、乗っ取られたCAMは完全に持っていかれたし……」
 ネイハムはここで一口飲むと、伊路葉は「ええ」と適当に相槌を打ちながら、それよりも多めに飲み込む。
「本当、自分の力不足を感じたよ……」
「でも、いつも成功してる人なんて、どこにもいないわよ」
 伊路葉はまた杯に口をつけ、コップをテーブルに置く。それに気づいたネイハムは瓶を持ち、並々とワインを注いだ。
「でかくてタフな敵ばかりだし……対応も考えないとね……」
「これからじゃない」
 なぜか伊路葉も酒を飲み続け、しばらくするとコップを置く。ネイハムは「また減ったな」と思うと酒を注ぎ、また少し愚痴る。
「……でかい敵を撃ち抜くこと自体は嫌いじゃないから、後はやり方かな……」
 伊路葉は「そうね」と戸惑い混じりに頷き、またしても三口ほど飲んでコップを置く。ネイハムは「気を遣わせてるんだろうな」と思い、謝罪代わりにまた酒を注いだ。

 そう、伊路葉は戸惑っていた。
 自分はさほど飲む気もないのに、気づけばネイハムに酒を注がれ、常にコップの中は満杯になる。この謎の現象に歯止めが掛からず、彼女は内心焦っていた。
 これは伊路葉が素朴な疑問を払拭しないまま、この会合に付き合ってしまったのがいけない。彼女は「注がれたお酒は飲まないといけない……のよね?」と勘違いしたまま、この場に臨んでしまったのが原因だ。その結果、「飲む、置く、注がれる」の無限ループに嵌ってしまったのである。

 そんなことなど露知らず、いや察するほどの判断力もなく、ネイハムはまた注ぐ。
「……飲んでる? 雲類鷲さん……」
 そしてダメ押しの言葉を投げかけ、伊路葉が慌てる。
「の、飲んでるわよ?」
 そう言いながら一口飲むと、またコップは満杯になる。酔ってきた伊路葉は、いよいよ「このコップは、なぜいつも満杯なのか?」と考えるようになった。
(話を聞くって、こんなに過酷だったのね)
 伊路葉は素直な感想を胸中で吐露して前を見る。すると、ネイハムはついに手酌を始めた。
「大丈夫……君が酔い潰れたら背負って帰るよ……」

●さまざまな出会い
 魔術師協会広報室の広報部長であるドメニコ・カファロ(kz0017)の元に、エヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)がやってきた。
『初めまして、ドメニコ様。帝国出身同盟所属、エヴァと申します』
 彼女がペコリとお辞儀すると、ドメニコも「こちらこそよろしく頼むぞ」と微笑みかける。
「最近は魔術師の活躍も目立ってきて、わしもジルダも喜んでいる。今後も苦難が立ちはだかると思うが、我々も手助けしていくからな」
 エヴァは『がんばります!』という札を出すと、背後から彼女を呼ぶ声がした。
「エヴァちゃ~ん、まめしっていうのがあるわよぉ~。ちょっと珍しい食べ物みたい」
 声の主は、ルキハ・ラスティネイル(ka2633)。彼はつぼみの中にチーズと塩バターを入れ、特製のまめしを用意していた。ここはエヴァだけでなく、ドメニコもこれを試食。ふたりとも親指を上げた。
「これはいい味だ! お主もそう思わんか?!」
 ドメニコがそう言えば、エヴァもうんうんと頷いてみせる。これを見たルキハが喜んだのは言うまでもない。
「どうやら友人がお待ちかねのようだな。早く行ってあげるとよかろう」
 エヴァはカードで『ありがとうございました!』を出し、その場を離れた。

 エヴァとルキハが向かうテーブルには、椿姫・T・ノーチェ(ka1225)が待っていた。
「戻ってきたわよ~。椿姫、お酒大丈夫よね? アタシ最近、シードルにハマってるのよね! 一緒にどお?」
「いいですね、飲みましょう。でもお酒がたくさん飲めるお祭りなのに、珍しく神代さんからお誘いがなかったですね……」
 椿姫が違和感を得た頃、エヴァが先ほどのまめしを『焼きまめしにすべき!』とルキハに主張し、実際に作ってみることにした。
 その隙に椿姫はお酒がずらりと並ぶテーブルへと移動し、ぐるりと周囲の様子を伺う。するとこの場にお誘いしなかった神代 誠一(ka2086)がいるどころか、両腕で酒瓶を抱きかかえて幸せそうな表情を浮かべていた。
「なるほど、そういうことですか……」
 一方、誠一はひとりきりのテーブルに酒瓶を並べ、さてどれから飲もうかなと順番をつけ、まずは最初の一杯を……と口に運んだ瞬間を椿姫に狙われた。肩に置かれた手は不思議と冷ややかに感じられ、誠一の本能が「今、飲んじゃダメです」と告げる。
「あら、こんなところで偶然ですね。この間は一緒に飲めなかったので、一緒に如何ですか?」
 椿姫は一点の曇りもない笑顔のままで、みるみるうちに酒瓶を撤去していく。誠一に残されたのは、上位3本と決めた酒瓶のみ。なるほど、これが武士の情けかと諦める他ない誠一であった。

 残された酒瓶もエヴァとルキハの待つテーブルへと連行された。そこで椿姫は、ルキハに誠一を紹介する。
「あらン♪ イイ男じゃなーい☆ お隣よろしいかしら?」
 ルキハは返事も聞かずにさっさと隣に座ると、勢いそのままに喋り続けた。
「お名前から察するに~、リアルブルーの人ね? 向こうのお話、いろいろ聞かせてちょうだいな。アナタのことも、ねv」
 勢いに負けて誠一も着席しようとしたその時、ルキハは色目を使って顔を接近させるという猛アピールを敢行。誠一も「は、はい」としか答えられず、エヴァは『勝者・ルキハ』と記された紙を高々と掲げた。
「神代さん、ルキハさんはそういう人ですよ。ところで皆さん、紅茶は飲めますか?」
 椿姫の問いに誰もが頷くと、紅茶を入れる準備をするため、少し席を離れる。
 彼女はティーカップがあるかなどを探していると、不意に誰かとぶつかってしまった。反射的に謝る椿姫。
「ご、ごめんなさい……!」
「あ……あぁ、堪忍、な?」
 そこに立っていたのは、白藤だった。実は、ぶつかったのは彼女の方。喪した友に瓜二つの女性を見つけ、思わず目を見開いて立ち止まってしまったのが原因である。
「うちは白藤。名前聞いてもかまへん?」
 相手が名乗るのならと、椿姫は自分の名を告げた。
「椿姫です……」
 その名を聞いた白藤は一瞬だけ傷ついたような表情を浮かべるが、すぐに笑顔に戻してグラスを軽く掲げる。
「椿姫……素敵な名前やね、えぇ夜をな?」
 白藤はうまくその場を取り繕ったかのように振る舞ったが、椿姫は一瞬だけ垣間見せた顔がどうにも引っかかっていたが、不意に紅茶の準備をしていることを思い出し、そそくさと準備をしてテーブルへと戻った。

 テーブルに紅茶の香りが漂うと、ふらりとアイラ(ka3941)が近づいてきた。
「すみません、紅茶の香りがしたので……」
「あなたも、紅茶がお好きなんですか?」
 アイラは「はい!」と答え、自分の名をテーブルのメンバーに告げる。なんでもエルフの里を出たばかりで、今日は賑やかな声に導かれるままにやってきたという。
「椅子、持ってきますよ。椿姫さん、俺の分の紅茶をお出ししてください。その代わり……」
「酒瓶の追加は認めませんよ?」
 かろうじて通そうとした提案が見事にシャットアウトされてしまうこの様式美は、アイラもすぐに理解して笑うほど。ルキハは「アタシの作った焼きまめしでガマンしてね☆」と言えば、エヴァは『美味しさ保証します』とお勧めした。
 アイラは食べ物にも興味津々で、この後見事な食べっぷりを皆に見せつける。椿姫はアイラとの紅茶談義をする一方で、珍しい植物であるおにぎり草をジーッと眺めていた。

●男の酒
 ドメニコからヴァリオス魔術学院や魔術師協会についての話を聞いていたフワ ハヤテ(ka0004)だったが、覚醒時間を越えてしまったため、今はワインとまめしを摘んでいた。
 ただ、彼はひとりではない。目の前にはデスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013)、ユハニ・ラハティ(ka1005)、そしてヴァイス(ka0364)がいる。端から見ると、なかなか見応えのある4人組だ。
「魔術学院や魔術師協会の仕事も段階的に開かれていくみたいだね」
 ハヤテは今回の成果を語ると、ユハニは「そいつはファンキーじゃん!」と答える。
「CAMも魔術も一日にしてならず、かも知れねーが、ファンキーは思い立ったら吉日よ!」
 言ってる本人は適当なつもりだったが、ハヤテは「そう一日にしてならず、なんだよね」と復唱した。
「いろいろ変わってくかもしれねぇが、親睦を深めるにゃ、酒を酌み交わすのが一番ってな。こいつばかりは普遍の真理ってヤツだ。今日という日も、ストレートバーボンに感謝だぜ」
 デスドクロは甘めのまめしをかじりながら、じっくりと宴を楽しんでいる。
 ヴァイスも酔い潰れるほどには飲まずにヨタ話を楽しんでいたが、縁もたけなわという頃にふと立ち上がり、3人にある宣言をした。
「さて、そろそろ俺の時間だ。こういう機会じゃないと、お知り合いになれないしな。同盟軍の女性軍人を口説きに出撃するぜ。あんたら、俺の生き様を見届けな!」
 相手は軍人、ここに戻ってこれるかもわからないというのに、彼は十二分にやる気だ。
「カハハッ! いいねぇ、あんたファンキーだ!」
「俺が今日作ってるスゥィートまめしと一緒だな。何事もチャレンジあるのみだ、待っててやるぜ」
「ま、こっちはゆっくりやってるさ」
 誰もが彼を待つと言い、ヴァイスも気合を入れて出撃した。なお、結果はあまり芳しくなく、結局は元通りの面子で楽しく飲みましたとさ。

 ユハニも一度中座し、格納施設へと足を向けた。
 たっぷり酒も楽しんだから、粋なアートでも描こうと、今はペンキを探している。別に酔って興が乗ったからやるわけではない。彼は最初からそのつもりだった。
 しかしよく見渡せば、ここにあるものはすべて綺麗に整頓され、残されたCAMも静かに佇んでいる。宴の音もやや遠い。ユハニは周囲を見渡してから、サングラスの奥にある瞳をしばし閉じた。
「あるじゃねぇか、ここには素晴らしいアートがよ」
 彼は満足げに頷くと踵を返し、ハヤテらが飲んでいる場所へと帰った。その後ろ姿に、迷いはない。

依頼結果

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参加者一覧

  • THE "MAGE"
    フワ ハヤテ(ka0004
    エルフ|26才|男性|魔術師
  • 完璧魔黒暗黒皇帝
    デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013
    人間(蒼)|34才|男性|機導師
  • 雄弁なる真紅の瞳
    エヴァ・A・カルブンクルス(ka0029
    人間(紅)|18才|女性|魔術師
  • THE SAMURAI
    シオン・アガホ(ka0117
    エルフ|15才|女性|魔術師
  • アックスブレード「ツヴァイシュトースツァーン」マイスター
    ティーア・ズィルバーン(ka0122
    人間(蒼)|22才|男性|疾影士
  • 大王の鉄槌
    ディアドラ・ド・デイソルクス(ka0271
    人間(紅)|12才|女性|闘狩人

  • ヴァイス・エリダヌス(ka0364
    人間(紅)|31才|男性|闘狩人
  • 粛々たる刃
    鹿東 悠(ka0725
    人間(蒼)|32才|男性|闘狩人
  • 蝶のように舞う
    コリーヌ・エヴァンズ(ka0828
    エルフ|17才|女性|霊闘士
  • めざすは相棒?
    木ノ下 道也(ka0843
    人間(蒼)|16才|男性|魔術師
  • Funky Guy
    ユハニ・ラハティ(ka1005
    人間(蒼)|65才|男性|猟撃士

  • 椿姫・T・ノーチェ(ka1225
    人間(蒼)|30才|女性|疾影士
  • 林檎農園を護りし者
    ダイ・ベルグロース(ka1769
    人間(紅)|36才|男性|霊闘士
  • 王国騎士団“黒の騎士”
    レイオス・アクアウォーカー(ka1990
    人間(蒼)|20才|男性|闘狩人
  • その力は未来ある誰かの為
    神代 誠一(ka2086
    人間(蒼)|32才|男性|疾影士
  • 巡るスズラン
    リュー・グランフェスト(ka2419
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • 真実を包み護る腕
    ルキハ・ラスティネイル(ka2633
    人間(紅)|25才|男性|魔術師
  • 誓槍の騎士
    ヴァルナ=エリゴス(ka2651
    人間(紅)|18才|女性|闘狩人

  • 雲類鷲 伊路葉 (ka2718
    人間(蒼)|26才|女性|猟撃士

  • ダイン(ka2873
    人間(紅)|20才|男性|闘狩人
  • 白狼鬼
    ネイハム・乾風(ka2961
    人間(紅)|28才|男性|猟撃士
  • きら星ノスタルジア
    浅黄 小夜(ka3062
    人間(蒼)|16才|女性|魔術師
  • 面倒見のいいお兄さん
    沢城 葵(ka3114
    人間(蒼)|28才|男性|魔術師
  • 天鵞絨ノ空木
    白藤(ka3768
    人間(蒼)|28才|女性|猟撃士
  • 太陽猫の矛
    アイラ(ka3941
    エルフ|20才|女性|霊闘士

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ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/01/25 12:41:05