• 血断

【血断】階に賭ける為【前編】

マスター:石田まきば

シナリオ形態
イベント
難易度
やや難しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/08/30 19:00
完成日
2019/09/02 20:34

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

「……それで、話は聞けるんだろうな?」
 温泉で顔を合わせたついでにアポイントメントを取る、というのはお互いにフットワークが軽いから出来る事である。カミラはそれを指摘するか迷ったが結局口を閉ざすことを選んだ。
 前もって聞いていた情報の断片が、軽視できないものだったからである。
 促されたことでやっと顔をあげたユレイテルが口を開く。
「ある程度察しているとは思うが、かかっている命というのは、巫女達のことだ」
 ハンターの中でも予想するものは居たのだから、情報が集まるだろう師団長が察していない訳が無い。その確認を兼ねた言葉に、カミラは頷くだけに留めた。
「だが、それは寿命が減るといったような間接的な形ではない。場合によっては、私達はかつての過ちと同じ惨劇を繰り返さねばならない」
「まどろっこしい、完結に話せ」
「……貴殿はそう言うと思ったが、私にだって心構えというものがある……いや、もう十分に時間をかけていたか」
 では、しばらく耳を貸していただこう。
「結論から先にしよう。現状を維持するだけでは、遅かれ早かれ……オルクスのような存在が、大量発生するだろう」
「おい、待てなんだそれは」
「私は話すといったし、貴殿は聞くといった。一通り終わるまでは黙っていてもらおうか。質問は後にしてほしい」

 浄化の器、今でいうアイリスは妖精神マグダレーネとエルフハイムの浄化術の密接な関係についての記述を見つけていた。
 そしてその内容を、記憶と、問題の能力を失った状態のマグダレーネに直接ぶつけてもいる。
 その際のマグダレーネの反応は芳しくなかった。事実を突きつけるだけではだめだった。
 更には話もそれたため、それ以上の進展はなかった。だが確かにそのやりとりも、アイリスが見つけたという記述についても、ユレイテルは報告を受けていた。

 巫女の浄化はあくまでも穢れを溜め込むもの、つまり機導師の使うカートリッジと巫女の体そのものは同じ状態であること。
 その溜め込んだ穢れを、負のマテリアルを巫女から取り除き、本来の『浄化』を行う存在がそのマグダレーネであるということ。
 かつての代弁者は、マグダレーネと巫女の媒介役として非常に大きなマテリアル容量を持つ身であり、だからこそ巫女達が各地から集めてきた穢れを纏めて受け止め、マグダレーネの浄化を受ける為の器だったということ。
 邪神翼の存在と、森の開拓、そしてマグダレーネへの信仰が薄れたタイミングが偶然にも重なってしまったであろうこと。
 信仰の変化とは、浄化術を攻撃的な物に変えたかつてのエルフハイムの負の遺産によるものだということ。
 マグダレーネは急激に増えた穢れ、その負担によって能力と記憶が消失したのだろうということ。

 ……それが、ここ数年よりも前に、エルフハイム内で起きていただろう、存在していただろう事実である。

 浄化の器を使っての攻撃手段は、実質的に封印されたと言っていい。
 穢れを受け入れるための器は増えている。これは機導師の利用するカートリッジしかり、今もなお成長を続けている少女巫女達しかり。
 穢れそのものは減っている、少なくとも、新たに大量に増えることはない。
 けれど、巫女達がその身に蓄えた穢れは、現状、消えることがないのである。
 今は普通に見える彼女達が、これから先も浄化を行い続ければ、体内の穢れは増えるだけである。
 技量を高めることで容量を増やし、穢れを圧縮し、清浄なマテリアルの溢れる森に逗留する時間を増やすことで現状を維持してはいるが、いつか穢れの量が追い付いてしまえば、やはりかつての代弁者たちと同じようにオルクスと同じように堕ちる可能性が高い。
「……カートリッジの廃棄方法を、知っているだろうか」
 戦闘行為は、浄化の一種。その言葉を知っているだろうか、と、続く。
 浄化を行ったカートリッジは、纏めて戦闘スキルの対象にすることで、歪虚達と戦う時と同じように、消滅させている。

 容量いっぱいまで、穢れを吸い込んだカートリッジは、その入れ物ごと消滅させることでしか、穢れそのものを浄化したことに、ならない。
 限界まで穢れを溜め込んだ巫女達は、その身体ごと覚醒者のスキルで攻撃され殺されることでしか、穢れそのものを浄化したことに、ならない。

「まて、それは」
「新たに執行者が、ただ力を振うだけの存在が必要になるだろうな」
 つまり、このままではその未来は避けられないということだ。
「私は、政を担う立場だ。取捨選択をしなければならなかった」
 世界の危機をそっちのけで、自分達の話だけをすることは出来なかった。
 遅々とした成果しか望めない様な、延命と繋がってほしいと願うしかない様な策しか施す余裕がなかった。
 堕ちやすい思考にならないように、常識的な情操教育は必要だ。
 清浄なマテリアルの中で過ごす時間が増えるように、通信楔の開発はその助けになるだろう。
 少しでも長くその身が永らえるように、どんな手段だとしても、浄化術の技量の向上は不可欠だ。
 そもそもの巫女が増えたのは既に亡くなった者の仕業だけれど、確かに彼女達が居なければ浄化作戦は進まなかったのだから、今更掘り返すことはしない。
 今の彼女達の命運を握っているのは自分なのだから、どんな結果になろうとも、言い訳をするつもりは無い。
 やっと、時間をとることができた。
 少女達の、在るはずの未来を守るための時間。
「……今なら。まだ、この世界に人が多く居る今なら。可能性はまだ多いと、信じたいのだ」
 ハンター達の多くはこの世界の住人ではない。彼等が今後どうするかはわからないが、しかし、考えはヒトの数ほどあるはずで。
 今を逃したら、自分の持つ考え以上のものは出てこないだろうから。


『かつての様子を物理的に再現する』
 巫女からマグダレーネに穢れを移せないか試す
 体内マテリアルの解放という危険性が伴う
 様々な予防策を重ねた上で、かつての代弁者とマグダレーネの間で行われていた浄化術を再現するという名目の実験
 巫女達に事実を伝えた上で協力を得る必要がある
 うまく運べばマグダレーネが記憶と能力を強引に(即座に)取り戻す可能性がある
 その場で巫女もしくはマグダレーネが堕ちて暴走する可能性がある

『かつての様子を体系的に再現する』
 巫女からマグダレーネに対する信仰心を強化する
 これまではどこか遠慮のある関係だった両者の距離感を近づけ、密接な中になるように誘導する
 適当な巫女の代表者を立てて、本来の代弁者としての役割をもたせてかつての体制と近い状態を作る
 巫女達に真実を伝えずとも行うことができる
 すぐに戦闘になるなどの危険性が少ない 
 巫女達の技量向上や通信楔の性能向上を併用すて長期的に解決を見込む形となる

リプレイ本文

 参加メンバーが揃い、口休め用の飲み物と、今回ハンター達に提示された情報を纏めた書類が配られていく。几帳面さを感じさせる文字と、格式ばった文字。どれも読めるものなので問題はないが、およそ数枚ごと……項目ごとに筆跡が違っていたりする。それでも二種類なのだが……つまり、手書きなのである。
「……印刷したものではないのですね」
 思わず零したのはGacrux(ka2726)である。失礼、と一言断ってから隣の穂積 智里(ka6819)に配られた紙と見比べる。同じ筆跡なので、一度手書きしたものをコピーしたものだということまではわかったのだが。
「読み苦しいようなら申し訳ない。まだ編纂も終わっていないものなので、正式に公開するにはまだ不足しているのだ」
「ということは。エルフハイムの歴史は神霊樹のライブラリには収められていないと、そういう認識で構わないでしょうか」
 それにも同意が返る。
 確かにエルフハイムには分樹があるためネットワークそのものは形成されているのかもしれないが、そもそもネットワークそのものを扱った森の民が存在しない。
 エルフハイムの記録はあくまでも、彼等が守り愛する書物の中。それは木々の集まる要塞のような、エルフハイムの最奥地オプストハイムに唯一存在する図書館の中にしか存在しない。
「そういえば、あまり進んでないからってお手伝いに行ったねぇ~」
 アイリスの口伝を少女巫女達が書いていくという話だった筈だ。他にもいろいろ教えてあげて欲しいと伝えたことも一緒に思い出したディーナ・フェルミ(ka5843)は、ふと首を傾げた。
「でもこの字は、あの子達のじゃないよね~?」
「それはハジャと私が書いたものだな」
 ハジャはヨハネの影武者として教育を受けていたし、ユレイテルも長老の父に後継者として教育を受けていたので読み書きが可能なのだ。
「なので、まだ彼女達に教えて居ない情報だ、ということには変わらない」
 その会話を聞きながらGacruxの思考に諦めが混じる。
(ライブラリで過去を遡る話は、提案以前の問題でしたか……)
 提案する前で良かったと、そう思うことにする。それだけが今日の目的ではないのだ、切り替えていこう。
「……すみません、歴史のお話ついでに」
 軽く手を挙げたのはそれまで黙って資料を読んでいた智里である。
「私はオルクスさんが倒された後、かなり遅くにハンターになったので、詳しいことを知らなくて。共通理解のために、もう1度詳しく説明していただけないでしょうか」
「俺からも頼ませて貰おうかね」
 エアルドフリス(ka1856)が続く。この場に集まったハンターはエルフハイムに関わる依頼に縁がある者達ではあるけれど、それらの経験がすべてに共有されているわけではないのである。
 その上で話し合いをするにしても、認識の違い、知識の違いが齟齬となることは否めない。
「その方が、意見なり提案なりを話しやすいというのであれば」
 どこから話す形をとるか、考える姿勢をとる長老にシャイネが口を開く。
「確実に分かっていることを、起きたことを時系列にあわせて話す……で、いいんじゃないかな♪」
 その上で、各自が話しやすいタイミングにハンター達の話を挟む。という形で、皆して探りながら、進めていくこととなった。

 浄化術の起こりは明確になっていない。エルフハイムの起こりと共に在った、と書かれた記述が辛うじて見つかるのみだ。
 最も古く、そして大きな出来事は恭順派と維新派に意思が分かれた事だろう。
 森都の者達は森の中で暮らす事を軸として過ごしていたが、当たり前だった暮らしに疑問を覚えた者が出た。
『何故、森の中でしか暮らしていけないのか?』
 それは誰もが若いうちに一度は持つ疑問であり、誰もが現実を前に諦め先達に倣ってきた定められた問答である。歪虚病に侵されやすい彼等はマテリアルの豊富な森の中でしか安寧に過ごせない。現実を受け入れた者は恭順派となり、抗いきる可能性を求めた者は維新派となった。
 ひとつの意思で平穏だった森都は、この時から様々な変化が起きはじめる。
 恭順派は浄化術の変化を求めた。世界の各地で浄化を行い穢れを持ち帰る巫女達には旅慣れた者達ばかりが選ばれていた。図書館員の民と同様に、森の外の世界の変化の目まぐるしさを知る手段でもあった。次第に、どれほど浄化しても終わらない世界の穢れを前に、恭順派は自衛が必要だと考えるようになった。
“外の穢れは外が原因のもので限りがない。何時か森が危険にさらされたその時に対抗する術が必要だ”だから浄化術の研究を進め、回収した穢れを、代弁者を媒介に大規模な攻撃手段に転じる方法を編み出した。この時から代弁者は器と呼ばれるようになっていった。
 維新派は森からの離別が前提にあるからと、浄化術の仕組み等の情報が得られることはなかった。上層部に近い者ほど恭順派の意思に染まりきっており、若手の多い彼等は森の中での手段がないも同じだった。森の外を望むなら森の外でどうにかすればいいと投げ出され、ハンターとして活動する者が大半となる。それは情報収集も兼ねていた。
 恭順派はあまりにも保守的で、欠片でも森都の重要な情報が外部に流出することを望まなかった。維新派の監視が行われ、森の外で森を裏切るような活動をするものは容赦なく『執行者』に殺させた。
 始めこそ勢いのあった維新派の者達は徐々にその勢力を弱めた。しかし、なくなることだけはなかった。

 聞かずとも実体験で知っている。けれど必要性を考えて口を開くことはしない。
(何だかんだで、縁ができちまったしなあ)
 先が危うい、二人の少女の心の為にもこの場に来ている。早期解決できるならと思うが、難しい事は重々分かっている。
 ただ強い瞳を輝かせたまま静かに耳を傾けるソフィア =リリィホルム(ka2383)に、長老の目礼が向けられた。

 浄化術の研究は複数名で行われていた。実際に扱う巫女だけでなく、知的探求心から造詣を深め体系的な理論を整える役に立つ、そんな存在も含まれていた。
『非効率に過ぎるのである』
 人道的な感情ではなく、資金的な打算でもなく、感情を持ったヒトに感情をもたせないように教育する段階から徹底された『器であり人型術具』をつくりだす方法は失敗へのリスク等を考えれば無駄が多い。そんな主張を打ちだした男が居た。
 正負のマテリアル其々を扱うのに、その頃の巫女達は感情や信仰を利用していたという記述があった。
 癒しや祈りをもって穢れを身に溜め込み、侮蔑や優位性をもって穢れを器へと移す。その穢れを器はただ受け入れ溜め込み、指示されたタイミングで放出する。感情を殺すために他の存在と隔離して人形のように育てる。生まれた傍からマテリアル容量の多い子を選別するところから考えれば手間がかかりすぎていた。そして不要になれば殺処分だ。
 いつでも攻撃に使えるようにと、マグダレーネへの穢れの引き渡しは減っていた。しかし器が危うければ普段とはけた違いの穢れを渡す不規則な関係。接する機会は減っていたし、それに伴い巫女達の信仰も減っていった。その隙に邪神翼が寄り添ったとされている。

「ヴォールの最初期の研究資料があったってこと!?」
「ユリアン」
 思わず声をあげたユリアン・クレティエ(ka1664)にエアルドフリスの制止がかかる。師匠の声は覿面で、立ち上がってしまったユリアンはゆっくりと息をはいて腰を下ろした。
「名が出たということは、この後も関係があるんだろうさ」

 男の名はヴォール。技術や理論はあっても決定的な交流能力が欠如していたため、次第に理解者は減り、孤立した男は自身で研究を進めることになった。
 それで新たに森の技術向上が生まれるのならばと、男の行動は黙認されていた。
 実際に結界林という、侵入者に気付くための技術を生み出し結果を出していた為に特に警戒もされなかった。
 維新派と浄化術の接触はこの頃である。
 男は支援が必要だった。維新派は巫女達に代わる浄化の技術の為に情報が必要だった。利害の一致は噛みあい、新たな技術を生み出した。
 巫女達に替わる新たな楔は、森の素材を楔としていた。しかし結界林とは違い、浄化を行う度に楔は消耗品でしかありえなかった。ヒトよりも手軽さはあるものの、巫女と同等の浄化を行うにはそれなりの資源が必要だった。それこそ新たな資源の育成を進めても消費が早い程度には。効率を求める男は満足できなかった。
 男は興味外のことには無頓着だったようで、維新派の記録には妖精神の存在は伝わっていなかった。
 維新派の浄化術は巫女ではなくとも扱えたが、森の資源を消費することそのものが好意的に受け入れられなかった。森の外に出るために森の資源に頼っては意味がなかった。せめてと、術式一度における規模を小さくすることでどうにか汎用性を得て、維新派の浄化術として採用された。
 男は弱体化するしかなかった技術に不満で、人知れず出奔していた。後に歪虚として森に牙を剥くのだが、その過程についての資料は存在していない。

 リアルブルーからの転移によりハンター達が増え、森都にも変化が訪れた。
 恭順派であるヨハネは森の掌握、帝国、そして世界へと手を伸ばすために密やかに動き出した。
 維新派であるユレイテルは帝国の皇帝選挙を切欠に森の外での活動を活発化させ、外から森の未来を得るために踏み出した。
 浄化術の輸出が開始された。かつては穢れを感じ次第浄化に赴いていた巫女達は、この時、エルフハイムの危機にのみ外に出ることが許されるだけになっていた。それが外交のひとつの手段となった。
 少しでも予想があるならばと巫女が増やされた。同時にヨハネの意のままに戦う兵器としての人型術具も増えていた。ひいては、攻撃的な浄化術の要となれる存在が増えた。
 どれもヨハネの提案によるもので、後の布石だ。
 世界の変化に触発されたのはヒトだけでなく、負のマテリアルを活力とする者達も同様。十三魔に含まれるオルクスもまた、混乱に乗じて活発になっていく。

 オルクスは自身をかつての代弁者だと明かした。マグダレーネの浄化のために、巫女達の穢れを纏めて引き受ける器であり、巫女であった存在。浄化の器が人形として育てられる前の最後の代弁者。
 ヨハネによる帝国との騒動は終わりを見せたが、表面化された森都を蝕む呪いは解決していなかった。
 呪いとはこれまでの浄化術で命を落とした者達の亡霊であり未練であり妄執である。聖地と呼ばれる場所は神霊樹を中心に清浄なマテリアル溢れる美しい場所とされているが、同時に墓地でもあった。
 最後に亡くなった者の名はジエルデ。彼女は代弁者ではなかったが、相応に年を重ね巫女として働き、穢れを蓄積し続けた高位の巫女。森都の闇を変えたいと望みながらも恭順派として扱われるしかない身の上。
 覚悟を決めた彼女はオルクスをかつての代弁者と知った上で契約し、新たなオルクスへと生まれ変わった。
 ジエルデとしての意識が残るうちにマグダレーネの抱えていたエルフハイムに巣くう呪いを受け入れ、歪虚という形で帰ることで対処できる形へと変えた。これは代弁者だったオルクスと、高位の巫女だったジエルデが揃ったからできたこと。倒されることで呪いと共にオルクスもジエルデも消滅する。

 長老会を滅ぼした首謀者と協力者にされ逃げたあの時、オプストハイムに説得に向かったはずの仕事の顛末をヒース・R・ウォーカー(ka0145)が思い出したところで、遂に話は巫女達の話に焦点が移っていく。
 キヅカ・リク(ka0038)はかつて自身に立ちはだかった世界の壁を思い返していた。今回の事を同じように受けとめて、けれど同じことを繰り返さないと誓う。

 ヨハネの計画に踊らされていた長老会と巫女達は、大半が殺されたが生き残りも居る。中でも巫女達はヒトとしてではなく、術具として、感情をなくすように、指示に従うように教育され、ヒトとしてはほとんど扱われていなかった。特に新たに増やされた、年端もいかない彼女達は本来の幼い少女としての性質を失っていた。
 ヴォールを師と呼ぶハイデマリーと維新派の協力で機導式浄化術が完成し覚醒者達に広まってしばらくは本来の情緒を取り戻すために保護され大事に守られていたが、何時までもそうはしていられない。外界の者達と触れ合うことで、かつてのホリィ同様にヒトとしての在り方を取り戻せるという目的の元、改めて巫女としての活動を始めた。
 巫女が浄化術を使うごとに闇に堕ちやすくなることは、ジエルデ程の高位の巫女ならば知っていたことで、アイリスもかつて口頭で教えられて知っていた。その理由を得るために、アイリスは文献を探し出した。

 情報が現実に追いついてきたところで、話し手である森都側が唇を湿らせる。それがハンター達の手番という印でもあった。
「物理で浄化は大賛成ですけどぉ」
 星野 ハナ(ka5852)の声が響く。一瞬の間で、巫女達を想う者達が息を飲む。
「それで巫女ちゃん達が堕ちたらなんにもならないですぅ」
 けれど続く言葉に気色ばんだ気配、その勢いが削がれる。そこかしこで息が零れるのだが、ハナは気にせずに続けている。
「物理浄化するにしても、体系的……つまり巫女ちゃん達への説明は絶対、でしょぉかぁ」
「そこは全面的に同意だな」
 トリプルJ(ka6653)の声に頷く者が多い。
「方針を決めたら巫女達に伝えるのは絶対、マグダレーネと巫女が堕ちるのは反対、ゆえにざっぱに言や体系的、だな」
「1番大事なことは、方針を決めたらすぐ巫女達に事実と今後の経過を伝えるべきだと思うの。方策なんて本当はその次だと思うの」
 共に過ごした時間を思い出すディーナは特にその立場としての考えを述べる。
「自身に関する不利益を秘されたら、人は不信で全く耳を傾けなくなる可能性があるの。それを信頼し敬愛した相手にされたら人の言葉が2度と届かなくなるだけじゃない、堕落者になる可能性すらある致命的なことなの」
「巫女さん達の今後に関わる事ですから、方針が決まったらすぐ説明とフォローもして上げて下さいね」
 智里も頷いて、意見としての数を増やす。
「でもさ、慌てて巫女さん達やマグダレーネを危険に晒す事の方が、今後の為にもならない気がして」
 ぽつりとこぼすのは時音 ざくろ(ka1250)。
「見通しつかない段階で巫女達に事実伝えるのは危険では?」
 絶望に落としかねませんよと補足するGacruxの言葉を挟んで。
「急かしちゃいけないと思うんだ。信仰心を強化するのは……巫女さん達に、少しづつ真実を伝えた上で、はっきりと意識を持って交流して、信仰心を高めていく方法は取れないかな?」
「話し難いのは分かるけど、これはもう日時を切ってさっさと伝えないと被害はより大きくなるの。だから……未来を決めたら、即座に破滅以外の道を模索していることを加えて巫女達にきちんと説明して欲しいの」
 ディーナも譲らない。
「私も、焦って強引に進めるようなことはしたくないな」
 落ち着いた声になるよう努めながら鞍馬 真(ka5819)が空気を破る。
「マグダレーネへの信仰心を強化した上で穢れを移す方法は同意したいけれど、穢れを一方的に移すのではなく、誰か一人だけが穢れを多く引き受けるのでもなく……距離を近付けて、信頼した上で、皆からマグダレーネへ移す、という感じかな」
 代弁者という負担を減らして、一度に穢れを受け取るマグダレーネの負担を減らす。巫女達についてはあまり変化はないが、マグダレーネとの距離を近づければ負担が減る可能性があるとみている。
「上手く言えないけど……これだけ長期化した問題を更に長引かせるのは避けたいし、焦って強引に進めるようなこともしたくない。巫女達にしてみれば急ぐのも遅らせるのも負担だと分かってるつもりだよ。だから、両方の案の良いところを採るような感じができればな、と思うんだけど……」
 体系を取り入れた物理かな、と呟いて。
「どういう形になるにしても、私は今後も全力で手伝いたいと思っているよ」
「それがハンターの、ボクの仕事だからねぇ」
 どの案でも協力するし、立ちふさがる障害は排除すると決めているヒースが続く。
「ボクは体系寄りだけど、真実を隠す、脚色する、歪曲して伝えられるのは反対だねぇ」
 長老をちらりと見る。
「これらの要素によってこの国に何が起きたかは身をもって理解しているからね、真実はありのまま伝えるべきだ。まあ、長老殿は情報開示に尽力しているのは知っているよぉ」
 森都の正確な情報は表に出ていないのはライブラリの件以上に周知されている。ただ、媒体が書物で、古い言語のせいで編纂が間に合っていないのが現状だ。
「巫女達の現状を解消したいから急いでいるだけで、最終的には彼女達自身も情報が得られるようになる、違うかい?」
「……貴殿の言うとおりだ。今は正確な情報を取りまとめている途中だから正式な公開が出来ない。しかし最終目標は、この森都の歴史を誰もが閲覧できるようになることだ」
 頷いて補足するユレイテル。しかしそれを待っては遅い可能性があるから、今この場がある。

 大規模な浄化術の要の役割。それを何度も担い生き残った稀代の浄化の器は現在ヒトとしての寿命も残りわずかなボロボロな状態である。本来の人格であるアイリスと、妖精神である森の神との契約によって生み出されたホリィという人格の二つを持つ彼女は自身の身体をおして、自身と同じ悲劇を繰り返さないための方法の模索も行っている。
 彼女の相談を受けて実現させた巫女達による浄化術の輸出は、実際のところ苦肉の策である。ずっと保護されたままで居させることは難しい。森の中で過ごすだけでは腐らせてしまう。技術を向上させることで容量を、堕ちるまでの時間を伸ばし、ヒトとしての感情をより育てることで成長を促す。なによりも来るべき時に向けて精神的にも肉体的にも耐えられるようにするためだからと、どうにか導き出した布石だった。

「ボクは心情よりも決意を重視したい。真実を知って、その上で希望を抱くか、絶望するかはボクらが考える事じゃない。巫女たちが自分で選ぶことだ」 
 だから話す際。決めるのは巫女達自身であることを伝えるべきだと続けるヒース。
「救いとはハンターによって施されるものではない、自分たちの意思で掴むものだって、ね」
「事実を伝えるなら、救いのある情報とセットの方が良いでしょう。伝えるのも、巫女達に近い同朋であれば。精神的な衝撃を多少は抑えることができるかもしれませんし」
 Gacruxの言葉が静かな部屋に響く。
「巫女達には順を追って話していって、彼女達からの質問や知る意思を見て、その時に深い部分を話すとかも、さ」
 ユリアンは体系を推しているが、やはり事実を伝えることに対しての姿勢は皆と揃っている。エアルドフリスも間を繋ぐ。
「縁は消え去るもんじゃあないが、一朝一夕で戻るもんでもない」
 マグダレーネの記憶と巫女達との関係を示している。
「一方で物理的に穢れを移す手段は研究しておきたい。体系的方法には長い時間がかかる。……切替が必要になるかもしれん」
 物理案の成功が確実じゃないことが一番の理由ではあるが、将来的に状況が変化することを考えれば、備えは必要だ、その意味での折中案である。
「何れにせよ、俺も真実の隠蔽を続けるのは困難だと思う。段階を踏み巫女達には浄化術の真実を伝えるべきだ。何を以て何を守るのか……自覚を持ってこその巫女だと俺は思う」
 脳裏に苦いものが混じったが、表には出さない。
「巫女達の性格もあると思うし、其々にあったやり方で説明するとかもできるんじゃないかな」
 師匠の言葉を噛みしめるユリアンは、少しでも巫女達が前を向きやすいようにと願う。
「信仰だって方法を広げられると思うんだ。英霊と同様に、巫女だけでなくて他のエルフや他の種族多くの人に関心を持って貰ってさ。聖導士の浄化術は当人だけじゃない、多くの人の信仰や思いの結果だと思うから……エルフハイムの浄化術にも通じたりしないかな」
「俺、思うんすけど」
 神楽(ka2032)が堪えきれない想いを言葉にする。脳裏にはカリンとジエルデへの想いがある。
「マグダレーネに頼りすぎっす。記憶と能力を失うまで酷使したのにまた頼るとか酷くないっすか? 過去の再現だけだと未来に信仰が減るか穢れが増えたら同じ事が起こるっす。再現だけじゃ駄目っす」
 同じように負担を強いられる存在が出る可能性、どこまでも神楽はそれを気にかけている。彼女達のような存在をこれ以上出したくない。
「僕としては巫女の救済の為にマグダレーネを“使う”とか“頼る”のではなくて、森で共存していた両者の“関係を取り戻す”って考えなんだけど」
 リクの言葉は少しだけ視点を変えたもの。
「エアさん達に近いね。ただ先に体系、最終的には物理になる」
 巫女とマグダレーネがお互いを認識して、関係を深める祭や儀式を行う事で信仰心を、記憶の無い今のマグダレーネと巫女達を仲良くさせることで縁を強くして、物理案の成功率を高める案だ。
「執行者も器も生まなくて済むし、なにより誰もが笑える未来にしたい」
 ただ、言葉にしにくい部分はあった。けれど今この場では必要なことだから、リクは明確な言葉にする。
「最悪の場合は、オレが討つ。守護者として遺された者として、何よりあの子たちの“先生”として……それが世界の為になるなら」
「……マグダレーネとの新たな協力関係が築ければ、それに越したことはないだろうな」
 伝統は大切だ、とエアルドフリスが告げることで緊迫した空気が少し、紛れる。
「だが“誰か”を犠牲にする仕組みは変えていかにゃならんだろうよ」

「なんにしろ、方法はさっさと決めなきゃなんないだろ。まずは巫女からカートリッジなり何なりに穢れを移せないか試すべきだな」
 それができれば問題はほぼ解決だろう? ソフィアの声でフュネに視線が集まる。
「そもそも昔は代弁者に穢れを移していたんだろ。代弁者に見立てたマグダレーネの像とかを浄化の泉の木とかで作って代替にならないか?」
 維新派の浄化術の話を聞くに可能性は高いと感じていた。
「通信楔に、SAの様な増幅の技術協力が得られたら、容量の問題も解決したりしないかな?」
 ユリアンもその背を押している。
「それと同時に機導浄化術の改良を進めてカートリッジへの穢れ移送を可能にするとか……誰か機導師居なかったか?」
 それが出来れば今後の浄化は機導師が中心になることもできるだろうし。
「ざくろ、浄癒の用意をしてきてるよ」
 カートリッジを取り出したざくろが片手をあげる。
「つうかよ」
 トリプルJの疑問の声に視線が集まる。
「移せるものなら穢れってなただのBSじゃないかと思うんだが違うのか? 巫女自身の穢れのたまりっぷりが少ないうちに人数揃えて、機導浄化術でカートリッジに移し替えて破棄したりトランスキュアで引き受けて吼え狂いしもので解除して、撒き散らされる穢れを浄龍樹陣なり浄化の祈りなりで浄化すりゃいいんじゃね?」
「昔は巫女の穢れを代弁者に集めてたって事は穢れは移動できるんすよね? それを再現できないっすか? 穢れを物に移動出来れば廃棄できるっす。物が無理でも他人に移せるなら巫女以外に移せるなら堕ちるのを防げないっすか。巫女ズとは友達っすし俺に移してもいいっす」
 便乗した神楽も声をあげる。
「そうだ! トランスキュアで俺に移せるか試してみないっすか?」
 フュネに視線を向ける。この場の巫女は彼女だけだ。
「この場合人外なほどの異能を発揮してるのは巫女じゃねぇ、途中集約する代弁者なんだろ? そこに達する前にちまちま処理すりゃそこに集約する必要もマグダレーネが堕ちるほど穢れを渡す必要もないと思うんだが」
 それまで考えていたハナも再び口を開く。
「巫女ちゃん達に穢れが高濃度で溜まってるならぁ、変電所的に段階浄化して移し替えればいいんじゃないかと思ってたんですけどぉ」
 リアルブルーの知識ゆえに、補足を追加する。勢いを弱める、濃度を下げる、といった意味合いでどうにか通じたようだ。
「穢れが高濃度に溜まるのって集約する代弁者さんの所なんですよねぇ? それならやっぱり各巫女ちゃん達の段階でちまちま浄化で良いんじゃないかと思いますぅ」
「穢れを各人が少量貯め込んだ段階で浄化していけば集約する必要はないかなって私も思うの」
 ディーナもそれは考えていたと同意を重ねる。
「現時点では、代弁者に相当する者が居ないものですから」
 フュネの声。
「穢れは各自が溜め込んでいますし、技量が未熟故に、バランスが崩れれば危険になることには変わりないと……」
「ですからぁ、例えばこの前の楔的な物は使えないのかなぁって」
 遠隔での術式以外でも使えないかと言いたいのである。
「1人に一斉に術をかけても、1人目の1回目しか効果ないですけどぉ。あれを経由して穢れの移動を試すとしたらぁ、その楔の数とおなじだけ、浄化スキルをかけられる気がしませんかぁ」
 各自が可能性に考えを馳せる中で、智里の疑問が更に別の観点を持ち込む。
「そもそも、穢れは集約しなければならないものですか? 穢れはマグダレーナに渡さなければならないものですか? ……そうでないなら、純粋に巫女さん達の個人の浄化方法だけを考えれば良いのではないかと思えるのです」
 智里の言葉が重なるほどに、神楽の目が輝く。
「浄化方法がないからこその集約、廃棄が今までの体系ではないかと思えます。ならばそれを踏襲するのは、未来永劫少人数に不幸を押し付けるやり方に思えますし」
「ざくろも、ずっとマグダレーネに、巫女のみんなに頼っていくのは良くないと思う。これからは汚染の広がりも以前ほどじゃなくなって行くんだもん」
 実際に浄化術だって機導師のスキルとして体系化されたのだ。機導の力が肩代わりできるんじゃないのか、そうであれば役にたてるのに、と続く。
「将来的には機導式浄化術発展させ、ハイム浄化術は封印の形をとった方がいいのでは」
 Gacruxの懸念は堕ちる巫女が続出することだ。
「それに信仰さえ残れば妖精神も消えずに済むのではと考えます」

 ハンター達の言葉が終わるのを待ってから、フュネが再び口を開く。
「巫女の条件はまず、エルフであることですわ」
 負のマテリアルを保有するだけなら歪虚でもいい。他のヒトでもいいかもしれないが、それは堕落と同じである。マテリアルとの親和性が高いとされるエルフであり巫女の素養があるからこそ、本来の状態を保っていられる。
 逆に、巫女の素養のないエルフは歪虚病にかかりやすい……つまり、堕ちやすい。
「機導浄化術のカートリッジは、ただの入れ物ではありません。中に溜め込んだ穢れ、負のマテリアルを外に漏れさせない為の技術の粋が詰まっておりますの……私達の身体や素養と同じように」
 穢れを収めることに適応した入れ物でなくては、即座に堕ちてもおかしくないという事実を示していた。
「浄化と言うよりは、固めて消滅に近いよね」
 今回、初めて知ったカートリッジの処理法を改めて思い返したユリアンが呟く。
「その通りです。穢れである負のマテリアルと、清浄な正のマテリアル、両方をぶつけあって、互いに互いを消滅させる。それが戦闘という名を冠した、浄化の一部なのですわ」
 歪虚は基本的に負のマテリアルを周囲に感知させられる状態である。伝話のノイズなどでも分かる通りその負のマテリアルの存在を分かりやすくしている。
「わたくし達巫女は、修練を積むほどに外部に穢れを洩らしません。それを浄化するとなりますと、私達を殺すと同時に内部の負のマテリアルをむき出しにして正のマテリアルをぶつけることですわ。特に堕ちる寸前まで溜め込んだ者は自身で穢れを妖精神様に送れませんから、執行者の手を煩わせておりました」
 別の入れ物に穢れを送ることは可能だが、フュネだけでなく、少女巫女達も相応の数をこなしているために並の代物では収めきれないだろうこと。例えばカートリッジならば数がどれほど必要になるか。新たな入れ物を作るにしても森を殺さない程度にせねばならず、受けとめられる入れ物ができるまで、時間はかかるだろう。
「それと私からも……これは状況証拠からの推測の段階なので、確信ではないのだが」
 前置いてユレイテルが語る。
「マグダレーネの持つ浄化は、負のマテリアルを正に転換できることを意味していると考えている」
 エルフが住む森は他にもあるが、この森都は他とは段違いに清浄なマテリアルに満たされていること。神霊樹の存在があり、マグダレーネという神の名を冠する存在が居ること。
 清浄なマテリアルが、近年少しずつ薄まっていると巫女達が感じとっていること。それはマグダレーネが本来の浄化を行わなくなってからだということ。
「もし、この仮説が正解だった場合。負のマテリアルを消滅という名の浄化だけで対応した場合。遠い将来、マテリアルの枯渇が考えられる」
 しかし、マグダレーネの具体的な能力そのものの記述はどこにもない。能力が戻らなければ真実はわからない。
 これから戦いは減っていくために、マテリアルを用いての戦闘の必要性は減るだろう。
 リアルブルーとの連携が可能になるだろうから、代替エネルギーとその技術を取り入れれば生活の利便性は失われないだろう。
「だが、どうなるにせよ真実は必要ではと……思っているのだ」
 正しい情報を世に齎す為にも。

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参加者一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸(ka0038
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 真水の蝙蝠
    ヒース・R・ウォーカー(ka0145
    人間(蒼)|23才|男性|疾影士
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 抱き留める腕
    ユリアン・クレティエ(ka1664
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • 赤き大地の放浪者
    エアルドフリス(ka1856
    人間(紅)|30才|男性|魔術師
  • 大悪党
    神楽(ka2032
    人間(蒼)|15才|男性|霊闘士
  • 大工房
    ソフィア =リリィホルム(ka2383
    ドワーフ|14才|女性|機導師
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacrux(ka2726
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • Mr.Die-Hard
    トリプルJ(ka6653
    人間(蒼)|26才|男性|霊闘士
  • 私は彼が好きらしい
    穂積 智里(ka6819
    人間(蒼)|18才|女性|機導師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 【相談卓】物理か体系か新規案か
神楽(ka2032
人間(リアルブルー)|15才|男性|霊闘士(ベルセルク)
最終発言
2019/08/30 00:53:31
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/08/29 02:45:00