歪虚の魔手

マスター:秋月雅哉

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
4日
締切
2015/06/08 19:00
完成日
2015/06/10 00:27

みんなの思い出

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オープニング

●新たなる侵略の手
 かつてラキエルと名乗った歪虚が根城にしていた廃屋は彼を討伐したハンターの提案により完全に破壊されていた。
 そしてその後見つかった、周囲に負のマテリアルを蔓延らせ雑魔化させるという性質を持った宝珠も回収された。
 山には平和が戻り、静寂が戻るはずだった。
「あれをその場で破壊してくれてたらボクの仕事も楽だったんだけどなぁ」
 陽気でいてどこか陰のある声。
「……小夜子って言ったっけ。同胞の仇は討たないといけないよねぇ」
 ――蛙のように歪曲した兜と鎧をまとったその影は声に僅かな愉悦を含ませ、そっとその場を去っていった。

 白拍子の姿に狐面を側頭部に括り、腰に太刀をはいた女性が森の中を何かを探すように歩いている。
 その規則正しい足の動きがふいに止まった。
「……立ち枯れている植物が目立つな。それに……この植物は雑魔化している……?」
 生き生きとした緑の輝く季節なのに立ち枯れた植物。そして鳥居と祠周辺にいくつか見つかっていた雑魔化した植物。
「……蛙の兜を被った謎の人影、とやらが関わっているのか……?
 もしそれが新しい歪虚なら、司書に、と賜ったパルムが安全に暮らしていける日はまだ遠そうだな……」
 雑魔の侵食具合を確かめる、白拍子姿の女性の名は御影 小夜子(k0118)という。青の世界からやってきた彼女は迫害を受けていたこともあって紅の世界に良い印象を抱いていなかった。
 しかし皮肉にも家族同然に暮らしていた狐の精霊を雑魔にされたことをきっかけに動き出した時間を経て、今は自分と共に転移してきた鳥居や鳥居の奥の祠、そして最奥にある神霊樹の若木を守ることに生きる意味を見出し始めている。
「……この間の宝珠の件といい、やはり一度シュバルツエンド殿を通してハンターの方々に助力を仰いだ方が良いだろうか」
 思案しながらも他に異常がないかつぶさに見て回る小夜子の動作には無駄も隙もない。
 見つかったのは複数の植物型の雑魔。小夜子の平時は黒曜石のように凪いだ瞳に険が宿る。
 自立行動もできない、脅威としてはささやかなものだったが嫌な方に可能性が高まった証拠だった。
 すなわち、新たな歪虚がこの山にやってきたという決して喜ぶことのできないシナリオだ。
 その周囲はまるで生命力を奪われたように立ち枯れている。
 目についた、雑魔と化した植物を太刀で仕留めた後、小夜子は狐面をかぶり駆けた。
 常人にとっては悪路というより道がないとも感じられるこの山も、長年暮らしていた彼女にとっては庭のようなものだ。
 目指すのはかつて自分と、この山を救ってくれた存在の集まる場所――ハンターオフィスだ。

「ルカ・シュバルツエンド殿はいらっしゃるか」
 山を下りても駆け続け、オフィスについた小夜子は息を整える間も惜しいとばかりに職員に問いかける。
「シュバルツエンドさんでしたら、いつもの部屋にいらっしゃいますよ」
「かたじけない」
 短いやり取りの後、すぐに説明ができるように息を整えながら小夜子がルカ・シュバルツエンド(kz0073)のデスクへ向かう。
「失礼する。至急、助力を願いたい案件が浮上した」
 狐の面越しにも伝わる緊迫した雰囲気と刃物のように鋭い声にルカはいつもの飄々とした笑みを引き締め、報告書を書く手を止めた。
「山に新たに歪虚が侵略の手を伸ばしつつある可能性がある。手を貸していただきたい」

 小夜子から話を聞いたルカは至急手の空いているハンターは集まって欲しい、と召集を願い出た。
 集まったハンターたちに一度息を吐いて気持ちを切り替えた後、顔を上げて語りかける。
「小夜子君が普段暮らしている山……以前ラキエルという歪虚によって大量の動物が歪虚化した山、そして司書のいない神霊樹の若木がある場所でもある。
 そこに新たに歪虚が侵入した可能性がある。この間皆と協力して取り除いた宝珠の、本来の創生主かもしれない。
 あれは解析にかけた結果、埋め込むと周囲に負のマテリアルを侵食させ周りの生物を雑魔化させるものだったという結果が出ているけれど、あれ自体が雑魔として活動することも可能かもしれない、という見解が最近新たに報告された。
 ラキエルの戦い方は剣と、生き物に直接働きかけて雑魔にするものだった。
 協力者か、ラキエルが倒されたことによって後任がやってきた可能性があるんだよ」
 ルカはそれから小夜子が見聞きした、全身鎧の不審者の存在と鳥居周辺の植物についてもハンターたちに説明した。
「一番怪しいのはその全身鎧の存在だと思う。普通の村人は全身鎧なんて着ないしね。皆には雑魔化した植物が他にないか、影響を受けて雑魔になりかけている存在はいないか、そして可能ならこの全身鎧の歪虚の目的の確認をお願いしたい」
「たびたび申し訳ないが……どうか助力をお願いする」

リプレイ本文

●一時の平穏は過ぎ去って
 かつて剣妃に従う歪虚、ラキエルによって殺戮と雑魔化が繰り広げられた山。
 ラキエルを退けたことで平穏が戻ったと思ったのも束の間、負のマテリアルを放つ宝珠が埋め込まれたことにより今度は植物が雑魔化し、事態を憂慮した御影 小夜子(kz0118)の願いにより宝珠は回収され、解析に回されることになった。
 それと前後して山の中にある村の住人が狩りや釣り、山菜取りの合間に時折見かけるようになった蛙のような兜を被った全身鎧の人影。
 目撃情報を引き金にしたように、かつて小夜子と共にクリムゾンウェストの山に転移した鳥居や祠の周辺の植物は立ち枯れ、或いは雑魔化していった。
「ラキエルの後任、もしくは協力者の存在ですか……。
 ラキエルはオルクスに従っていたことを考えれば、同じくその手下の可能性が高そうね……。
 何が目的化は知らないけど、まずは目の前の問題を解決することが先かな」
 ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)は覚醒した状態で雑魔の掃討のためにまずは小夜子が異変が目立つ、と告げた祠や鳥居の周辺を仲間と一緒に見て回っていた。
「神霊樹の若木があるこの場所が再び狙われるのは分かるが、どうも前回の雑魔化の元凶はラキエルって歪虚だけじゃなかったみたいだな。
 もし、宝珠によって雑魔化してるのなら大本を早くどうにかしないと被害が広まっちまう……急がないと」
 そう言いながらも辺りを見渡すヴァイス(ka0364)の目は異変を漏らさず汲み取ろうと注意深い。
 彼と再会の挨拶を交わした小夜子も、視界を広くとるために狐の面を側頭部に移動させて一行を鳥居から祠、その奥の神霊樹の若木へ続くけもの道を案内していたが表情は厳しかった。
「まずは後手に回らぬことこそが肝要ですか。今以上に先手を打たれる前に追いつきたいところですね」
 レオン・フォイアロート(ka0829)は事前に小夜子の協力を得て雑魔化が進んでいる地点を描きこんだ地図を見て眉をひそめる。
 鳥居と祠を取り巻くようにほぼ真円を描くように木々が立ち枯れるか雑魔となっていることが多いのは注視するまでもなく明らかで、それにレオンは作為を感じていたのだ。
(神霊樹を強奪するには一定の手順を踏む必要があるのか、それとも効率的なやり方があり、それに従った結果の真円か……祠が鍵、という事でしょうか?)
 途中発見した、自立もできない下位の植物型雑魔を討伐しながら進行度の違いにも何か規則性がないかと描きこんでいく。
 雑魔化した植物の近くに、前回の宝珠が再び埋め込まれていないかチェックしたが今回はどうやら宝珠を埋め込んで侵食を促す、という行動はとられていないようだった。
「分かっていることと分かっていないことを整理するところからですか」
 かつて自分を救ってくれた覚醒者の騎士に憧れ、自身もそう在ろうと志すレオンはいざという時に小夜子を庇える位置に自身の身の置き場を決めた。
「見回っていて目についたのは、鳥居或いは祠に近づくにつれ雑魔の格があがっている様だった、ということだろうか」
 鳥居をくぐった後小夜子が口にした通り、祠に近づくにつれ自立不可能な雑魔から根を足代わりに近づいてくる雑魔の数が増えた。
 アニス・エリダヌス(ka2491)は同じく自然に囲まれ育ったものとして、森と山の違いはあるが穢れを見逃せずにいた。
 彼女自身としては集落の人々の安全な生活を守ることも目的としている。
 樹木型の雑魔が祠の方向からやってきるのを見定めるとハープボウを使ってレクイエムを奏でた。
「祖たる大空よ、願わくば一筋の光を垂れよ。彼の者に正しき眠りを与えたまえ」
「ここは俺が引き受けよう。祠の様子を見てきてくれ」
 アニスの紡いだ鎮魂の調べに動きを阻害されている雑魔の前にヴァイスが進み出る。
 フィルメリア・クリスティア(ka3380)は駆け抜けざま、援護と牽制の意味を込めて機導砲で地面ごと根を吹き飛ばした。
「すぐに戻る、どうか無事で」
 武運を祈る言葉にヴァイスは薄く笑って応え、雑魔の気が逸れている間にヴァイス以外のメンバーは祠に向かって駆け抜けていった。
「さて、少し俺と遊んでもらおうか? 何、時間はとらせんさ。俺も仲間の後を追う必要があるんでな」

 祠があと少しで見えてくる、という位置まで進むと再び樹木型の雑魔が道を遮った。
「部族に、父祖に恥じぬ戦いを――ドワーフが舞刀士、アルシュナ、行きます!」
 アルシュナ・ウィンゲーツ(ka5052)の戦いに守りという概念はない。
 自身の肉体、血の一滴までも刃のように研ぎ澄まし、刀を天高く掲げ、裂帛の気合と共に雑魔に向かって突撃し道を切り開いた。
 フィルメリアが援護するように機導砲を打ち込み、土煙の中を小柄な影が駆ける。
 アルシュナに寄り添うように駆け抜け、新たに現れたもう一体も含めて薙ぎ払ったのはユーリだ。
 レオンは敵の反撃が後衛のアニスに届かぬよう盾を構えて射線上に立ちふさがりる。
 木の葉が風に乗ってナイフのように舞ったが前衛陣はひるまず距離を詰め、立て続けに二体の雑魔を仕留めた。
 小夜子が太刀を鞘に戻し、アニスがヒーリングスフィアによって仲間の傷を癒している間にヴァイスが合流する。
 ユーリが自然と一体化するようないイメージを描きながら意識を集中させ、エルフのマテリアルの親和性の高さを生かしてマテリアルの歪みが感じられないか探索を開始した。
「……何か、大きな力に遮られてよくわからない。何だろう、このマテリアルの流れ……」
 眉を寄せながら感じ取ったイメージを仲間に伝えている間に魔導短伝話に偵察に赴いていた二人からの通信が入った。
「蛙に似た兜を着けた全身鎧を見つけたらしい。祠の方へ向かっているそうだ。挟撃できそうだな」
 ヴァイスの言葉に一同が表情を改めて、天竜寺 舞(ka0377)が伝えてきた方角からやってくるであろう全身鎧の存在と、不意打ちでやってくる可能性のある雑魔へ警戒のレベルを引き上げた。

(うーん、この間殲滅したのにまた雑魔が出たのか。小夜子さんの言ってた蛙頭って今追いかけてる奴だよね。
 山の中に何人も全身鎧で、しかも蛙に似た兜を被ってる奴がうろうろしてるとも思えないし……合流するまで気づかれないよう気を付けないと)
 一度距離を取って別行動中の仲間に舞は蛙型の兜を被った全身鎧が祠へ向かっていると伝える。
 その間リシャール・ヴィザージュ(ka1591)がその人影を、気付かれないように気をつけつつ尾行していた。
(この地に何か隠されている……?)
 全身鎧を身に纏っている割に足音や甲冑が触れ合って鳴らす音をほとんど立てない影を追いかけるリシャールと舞。
 リシャールもまた、何か巨大な力の流れを感じ取っていた。
 木立をあと一つ潜れば祠、仲間たちの姿が見える場所まで近づいた時、ふいに全身鎧が立ち止った。
「やぁやぁ皆さんお集まりだね! ボクの作った雑魔との舞闘会は楽しんでいただけたかな?
 ボクの後ろを追いかけてきたお二人は探偵ごっこを楽しめたかい?」
 ハンターたちに緊張が走る。その緊迫した空気を感じ取っていないはずがないのに道化師のようにどこか大仰すぎて気に障る口調で全身鎧は口上を続けた。
「おやおや、怖い空気だ。ボクはただ君たちに楽しんでもらいたいだけなのに。
 まぁ、今日はほんの前座さ。もうすぐこの山でもっともっと楽しいことが起きるよ!
 さぁさぁ皆さんお立会い!
 生きて帰れるかはキミ達の連携と運と実力次第だ」
「あんたが宝珠を作ったのか!」
 尾行に気づかれていたのなら姿を隠している必要はない。
 挟撃で不意を突くことは失敗したが舞は激しい口調で問い詰めた。
「そうだよ。ボクの可愛い子供たちだ。舞台の幕はまだあがったばかりさ。次の演目を楽しんでおくれよ。
 きっときっと吃驚するよ?」
 おどけたように広げた手には宝珠を核とした短刀のような形状の雑魔が一体ずつ。
「お近づきの印にナイフ投げをご覧あれ。この子たちもキミたちと仲良くなりたいみたいだよ?」
 すっと指で示した方向に飛んでいく雑魔。
 片方は祠の傍で待機していた者たちへ、もう片方は舞たちへ。
 舞とレオンが雑魔をたたき折る。
「お見事お見事! でも優れたショーを見せるにはそれなりの時間が必要だ。今はまだその時ではないのでね。
 ボクは準備のために失礼するよ」
「そのショーの演目とやらは何なの? 大人しく話を聞かせてくれる筈は……ないわよね」
 フィルメリアが機導砲で兜を狙って吹き飛ばす。
「レディ、初対面の挨拶に随分物騒じゃないか。ボクが歪虚じゃなかったら死んでいたかもしれないよ?」
 吹き飛ぶ兜を腕を伸ばして掴むと歪虚は大げさに肩をすくめて見せた。
 人であれば頭部がある部分に揺らめく不定形の炎は色も安定せず陽炎のようだ。
「デュラハンか」
「ご名答」
 かちゃり、と軽い装着音を響かせながら再び蛙に似た兜が鎧と接合される。
「植物の雑魔化……今度は神霊樹の若木そのものを汚染でもするつもりですか」
 アルシュナが普段の自信なさげな口調から一転、鋭く問いかけると歪虚ははぐらかすようにクスクスと耳障りな声で笑う。
「演目は舞台の幕が上がるまでのお楽しみさ。ただ、一つじゃないとだけ教えておこうかな」
 歪虚の周りに次々と刀剣の形の、宝珠を核とした雑魔が顕現する。
 一体一体はさほど力を込めて作っているようには見えないが、全て破壊すれば負のマテリアルにこの地が穢される恐れのある宝珠が数十体。
「お近づきの印にボクの名前もサービスで伝えておこう。
 ボクはべアルファレス。どうぞお見知りおきを、同胞の仇である憎くて愛しいハンターの紳士淑女諸君」
 一斉にべアルファレスを挟む形で対峙していたハンター双方に向けて刃が飛来する。
 一瞬気を取られた隙にその姿は忽然と消え去っていた。
「次の舞台の幕が上がるまで暫しのお別れだ。お題は見てのお帰りで。
 ――帰れない時は、命を頂くことになるけれど、ね」
 クスクス、と陽気さの中にどこか陰鬱な影を滲ませた笑い声がこだまする中、飛来する雑魔をハンターたちが宝珠を避けて叩き折るように無力化させていく。
 全ての刃が消滅した時には既にべアルファレスの姿は何処にもなかった。
「まだまだ厄介ごとが続きそうだね……アイツ、まだこの山にちょっかい出してくるだろうし、何かあった時はいつでも力になるよ、小夜子さん」
「かたじけない。異変を発見した際は助力をお願いする。
 どうも私一人の手には余るようだ」
 舞の言葉に小夜子が黒曜の瞳を眇めながら答えた。
「こうも後手後手に回らざるを得ないとは……」
 討ち漏らした雑魔が不意打ちを仕掛けてこないか、辺りを見渡しながらレオンが少しだけ苛立ちを露わにした。
「今回はあまり力を籠めていなかったようだが、力を籠める時間を与えると厄介な敵になりそうな雑魔だな。
 意のままに動く刃物の雑魔の群れか……」
 取り残された宝珠を拾い集めながらヴァイスが眉間にしわを刻む。
 宝珠は単独で一つの雑魔でもあるのか、刀剣部分を破壊して消滅させても宝珠の方はその形をとどめていた。
「この宝珠、嫌な感じがする……破壊せずに、持ち帰った方がよさそうだ」
「確かにそうですね。下手に破壊して、この地を巡るマテリアルが穢されてしまっては敵の思う壺になる気がします」
「この地を巡る力の流れが関わってる可能性があるわね。
 何なのかは、分からないけれど……」
 エルフであるユーリ、リシャール、アニスの三人はそれぞれ何か大きな力の流れがある事と、それが自分たちにとって好ましいものを感じ取っていた。
 その力を何らかの形でべアルファレスが利用しようとしているのではないか、という仮説を立て、小夜子には引き続き山の警備と何かあった際すぐにソサエティに知らせてくれるように頼んで、一行は山を下りた。
 次の惨劇という名の演目を防ぐために自分ができることを探しながら。

「なかなか遊びがいのありそうな子たちが揃ってるねぇ。さて、何処までボクの思惑通りに動いてくれるかな?
 楽しいショーは綿密な計画と同時にアクシデントがあってこそ、だよねぇ。
 そういう意味ではここはとてもいい場所だよ。不確定要素がたくさんある。
 ラキエルは面白い場所を残してくれたなぁ、ふふ……これからが楽しみだ」
 ハンターたちから十分に距離を取った場所でべアルファレスの紡ぐ陽気でいながら陰鬱な笑い声に、鳥たちが逃げていく。
「まずは彼……それとも彼女かな。どっちでもいいけど、主役に起きてもらわないとねぇ。
 起さざるを得ない状況を作ってあげればハンターの紳士淑女諸君が勝手に動いてくれるかな」
 策略を巡らすべアルファレスの声を聞いたハンターはいない。
「さぁて、どっちにしろ爆発する仕掛けを仕込んでおこうか。
 小夜子君も今は席を外しているしね」
 ハンターたちが去った後の祠に戻ってきたべアルファレスは祠の扉を開け放つ。
 宝珠に閉じ込められていない、負のマテリアルが静謐を穢し始めるのに、そう時間はかからなかった。
 山が完全に平穏を取り戻すまでには、まだ幾ばくかの時間がかかる事が明確になった瞬間だった。

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重体一覧

参加者一覧

  • 龍奏の蒼姫
    ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239
    エルフ|15才|女性|闘狩人

  • ヴァイス・エリダヌス(ka0364
    人間(紅)|31才|男性|闘狩人
  • 行政営業官
    天竜寺 舞(ka0377
    人間(蒼)|18才|女性|疾影士
  • 堕落者の暗躍を阻止した者
    レオン・フォイアロート(ka0829
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人

  • リシャール・ヴィザージュ(ka1591
    エルフ|29才|男性|疾影士
  • 勝利の女神
    アニス・エリダヌス(ka2491
    エルフ|14才|女性|聖導士
  • 世界より大事なモノ
    フィルメリア・クリスティア(ka3380
    人間(蒼)|25才|女性|機導師
  • 城壁での攻防に勝利した者
    アルシュナ・ウィンゲーツ(ka5052
    ドワーフ|12才|女性|舞刀士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
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ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/06/06 18:49:20
アイコン 相談卓だよ
天竜寺 舞(ka0377
人間(リアルブルー)|18才|女性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2015/06/08 00:06:19