虹を食い荒らす狼藉者

マスター:蒼かなた

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/07/19 22:00
完成日
2015/07/24 19:05

みんなの思い出

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オープニング

●虹に翳りあり
 ジグウ連山北部、そこにはレゲンイリスという大鉱山がある。
 先の辺境で起きた大規模な作戦の末に取り戻した土地であり、その後に大勢のハンター達を動員して奪取した大鉱山だ。
 100年近くの間放置され、歪虚に荒らされていた所為で準備には手間取ったが、今は問題なく採掘が再開されている。
 そして今も其処からとれる鉱石などの資源は、辺境の新しい結束の地となった開拓地『ホープ』へと運ばれているのだ。
 そんな辺境の発展を支える大鉱山なのだが、新たなトラブルが舞いこんでいた。
「化け物が出た、ね」
 長い黒髪を背中へと払いながら、ラナ・ブリギットは報告書を読む。
 辺境に生きるヴァルカン族の族長である彼女だが、何の因果か大鉱山レゲンイリスの責任者でもあった。
 ちょっと前に暫くの宿り木としてパシュパティ砦に向かったのに、あっという間にとんぼ返りである。暫くは大丈夫だろうと高を括っていたが誤算だった。
 その為に報告も遅れ、採掘場のいくつかがストップしている状況である。復興がまだ完全に終わっていないホープではここの資源が是が非でも必要だ。すぐにでも採掘を再開しないといけない。
「で、こいつは歪虚なのかい?」
 報告書を読む途中でラナはその青い瞳を、正面に座るラナの右腕役であるラッヅに訪ねる。
「恐らく、としか言えませんね。見た奴の話じゃミミズみたいな奴だったってことですが」
 目撃者に寄ればそいつ等はゴリゴリと何かを削るような音がしたかと思うと、突然坑道の穴を突き破って現れたらしい。
 見た目は、体中に尖った角のようなものを生やしたミミズのような姿をしていたと言う。そいつらは現れると同時にやたらめったらと暴れ回り、数名だが死傷者も出ている。
 その死者が出た、といった項目を見たところでラナの目の角が上がる。
「私の家で狼藉三昧とはいい度胸じゃないか」
「いや、別にここは族長の家じゃ……」
 ラッヅはラナを落ち着かせようと声を掛けるが、それを聞かずにラナは立ち上がり、魔導ガントレットをその腕に展開させる。
「今すぐ行って、ぶん殴って潰してやる」
「誰か族長を止めろー!」
 ラッヅの素早い判断により、ラナは鉱山に飛び込む前に取り押さえられた。

●ハンターオフィス
 その日、ハンターオフィスに『緊急』と銘が打たれた依頼が張り出された。
 緊急、と言う事もあってその場に居合わせたハンター達がその依頼に名乗りを上げる。
「皆さん、突然の依頼の召集にも関わらず参加していただきありがとうございます」
 オフィスの職員はそう言って初めに、ハンター達にお礼をする。そしてすぐに依頼の内容についてを説明しだす。
「今回の依頼は、辺境の大鉱山レゲンイリスでの雑魔退治となります」
 ハンター達の目の前にはレゲンイリスの事についてや、今回の依頼の概要が表示される。
 鉱山に現れた雑魔、その所為で採掘が止まり、結果として辺境にある開拓地『ホープ』の復興に影響がでそう、といったあらまし。
 そして現れたのはワーム型の雑魔であること。その数は断定できないが十数匹はいると思われる。尚、このワーム達は群れで行動する習性があるようで、決まって1つの場所に集中して現れているらしい。
 確かに大変な事態であるが、わざわざ緊急と銘打つほどの依頼だったのかは少しばかり疑問だ。そんなハンター達の疑問に気づいたのか、オフィス職員が説明してくれる。
「実は、その鉱山の責任者である辺境の族長さんがお冠らしく、このままだと1人で突撃しかねない状況だそうで……」
 なるほど、と誰もが納得出来るものではないかもしれないが、ハンター達も一応事情は飲み込めた。
「何れにせよ辺境の危機に変わりはありません。皆さんの力で、どうぞこの事態を救ってください」
 最後にぺこりとオフィス職員が頭を下げた。

リプレイ本文

●鉄は熱い内に
 鉱山の入り口はレゲンイリスの山の中腹にある。
 その入り口の前で直立不動を貫いている人物が1人。ヴァルカン族の族長であり、この鉱山の管理者であるラナ・ブリギットその人である。
 そんなところに、緊急招集を受けてやってきたハンター達が到着した。
「ようやく来たか、遅かったね」
 棘のある言葉がラナの口から発せられた。それはハンター達に向けられるべきものではないのだが、熱くなっているラナはその辺りはお構い無しのようだ。
 この状態を想定していたハンター達はある者は眉を顰め、また苦笑を漏らして、まずはこのお冠の族長との話し合いが必要だと判断した。
 ラナはハンター達が着いたらすぐさま突入するつもりだったのか、背を向けて洞窟内へと向かおうとしていた。それをまたラッヅに止められ、睨むような目つきをしながらハンター達に振り返る。
「なんだ、討伐依頼を受けたハンターじゃないのかい?」
「その通りだが、ちょっと落ち着いたらどうだ、じゃじゃ馬娘さん」
 アバルト・ジンツァー(ka0895)は口元の赤い髭を親指で擦りながら、努めて冷静に平坦な声で語りかける。
「じゃじゃ馬でも、走れない馬よりはマシだろう?」
「そうかもしれないが、それが君であっては困る。前線で戦うばかりが族長として、責任者としての身の処し方ではあるまい?」
 アバルトの言葉にラナは眉を顰め、その目をしっかりと見て告げる。
「何を言ってるんだい、お前さんは。族長として、責任者としての勤めを果たす為に私が前にでないでどうする」
 ラナの語る口調や語気から窺う限りで、それはさも当然であると認識して言っているように聞こえた。
「いいからちょいと待てや。慌てて出ても失点は取り返せねぇのは確かだぞ?」
 そこで会話に混じったのは榊 蔵之助(ka1529)だ。今の言葉を取っ掛かりに、そう考えたのだろうが、次の瞬間にはラナから睨むような視線を向けられる。
「失点? ふざけたことを言わないで欲しいね。仲間が殺されたんだ。点数や他への対面を気にして私が動いてるとでも言うのかい」
 それは純粋な怒りであった。蔵之助としては単純に言葉を間違えただけかもしれないが、その『考え方』の違いが露呈したことは大きなマイナスだ。
「でもあんたは責任者なんだ。それが危険に飛び込むのは不味いんじゃないか?」
 そうだろう? と告げるようにリュー・グランフェスト(ka2419)はラナに説得の言葉をかける。
 ラナはその言葉に表情を変えるが、それはリューの言葉が何を言っているのか分からない、といった困惑の顔だった。
「お前さん達にとっての責任者ってのは、危険を避けるものらしいね。だが、生憎とここは違うんだよ」
 ピシャリとリューの言葉を一蹴するようにその言葉を切り捨てる。
「他の国やリアルブルーの世界がどうかは知らないが、辺境の族長って言うのは皆の先頭を進むべき存在なんだ。目の前にある避けられない危機には、真っ先に飛び込んでその道を示すのが族長の務めだ。亡き同胞の無念を晴らすのも、勿論私が率先しなければならないんだよ」
 それは確固たる信念の下に紡がれる言葉だった。ラナの言葉通り、辺境の部族において族長とは誰よりも先に立つ者、としての役割を担うことが多い。
 日常においては道の行く先を決め、戦場においてはその武勇を示し、その『力』を持って部族の中央にいるのだ。そして彼女も、ヴァルカン族の族長としてその中央であろうとしているのだ。
「そう。けど、そんな貴女を真っ先に止めたのはそこの彼よ」
 鬼非鬼 ふー(ka5179)はそう言いながら、ラナの後ろに立つ男――ラッヅを指した。
「貴女の言うその同胞が、貴女を止めてるの。着いてきていないのよ。これはどういうことなの?」
「……ラッヅは無駄に過保護だからな」
「それはないぜ、族長」
 少しバツの悪そうな顔をしたラナは、答えになっているのかいないのか、そんな言葉を返した。それを聞いたラッヅは苦笑いを浮かべている。
「君子危うきに近寄らず、よ。規模は違えど同じ一族を束ね統べる者として、それくらいの言葉は知っておきなさい」
「それは……一族を束ねる身でありながら、こんな依頼に参加しているお前さんに、そっくりそのままお返しするぞ」
 説得されかかったが、そこで小さな矛盾を見つけたラナは、途端に強気な態度へと戻ってそう言い返す。
「私はいいのよ」
「なら私も問題ないだろう」
 両者一歩も譲らず、といった状態になってしまった。
「まあ、2人とも。そんなしかめっ面ばっかりしてたら……いや、その怒った顔もまた素敵だぜ」
 そんな2人の間に割って入ったのは神門 聖十郎(ka3602)だった。
「レディ達、一息つくことをお奨めするぜ。そうだな、まずは紅茶でも用意しよう。甘いお菓子の変わりに、俺のとっておきの話を……」
「そんな暇はない」
「あと気安く触らないで欲しいわ」
 ラナとふー、2人の手を取ろうとしていた聖十郎の手が、揃って叩き落とされた。
「でもラナさん、1人で行くのは本当に危ないと思うんです」
 一度場が仕切りなおされたところ見計らい、レオン・フォイアロート(ka0829)がラナに話しかける。
「お前さんは、確かあの時も参加してくれていたな」
 ラナはレゲンイリス奪還の戦いの時のことを思い出し、その参加者の中にレオンの顔があったことを思い出す。
「はい。思い出していただけて何よりです。あの時は力を合わせて、皆で一緒に頑張りましたよね」
「ああ、そうだな。あの時のことは、感謝してるよ」
 レオンの言わんとしていることを感じ取れたのか、ラナは少し言葉を切りながらそれに頷く。
「それじゃ、落ち着いてきたところで折衷案だ。ラナ族長、あんたも一緒に雑魔退治をする。但し、1人で突っ走ったり無茶はしない。これでどうだ?」
 このままじゃあ話は平行線だろうと、柊 真司(ka0705)はそういって互いの妥協点を踏まえた案をだす。
「そうだな。やはりラナも自分で落とし前を着けなければ納得できないだろう。だから敢えてこう言う、俺達に協力させろ」
 ガーレッド・ロアー(ka4994)も真司の案に賛成して、改めてラナに雑魔退治を手伝わせろと、そう言う。
 ラナは腕を組んだ後、ふうっと一つ息を吐いて顔を上げた。
「分かった、無茶はしないよ。だから頼む、奴等をぶっ潰すのを手伝ってくれ」
 ハンター達は顔を見合わせ、それぞれの反応を示しながらその言葉に返事する。そして9人分の影が坑道の奥へと入っていった。

●狼藉者に裁きを
 坑道の地図とラナの案内を頼りに、ハンター達は一気に鉱山の下層までやってきた。
 雑魔が現れた所為で今この階層には人がいない。それ故に、ハンター達の声や足音だけが良く響く。
 そしてそれに釣られるかのようにして、ワーム型の雑魔達はすぐさまその姿を現した。
「やっぱり、振動を頼りに相手を知覚しているようだなっ」
 叩いていた地面から飛び出してきたワームを間一髪で避け、聖十郎は地面を転がって距離を取る。
 ワームはすぐさま壁面にその頭と思わしき部分をぶつけると、ドリルのように頭部を回転させて壁を掘り進み、あっという間にその中へと消えて行く。
「揺れと音で大体の位置は掴めそうですね」
「と言っても、あちこちから音も揺れも感じるぞ」
「どうやら、団体さんのようです」
 背中合わせになっていたレオンと蔵之助は同時に盾を構える。そこに鈍い衝撃が伝わり、ガラスでも引っかいたような甲高い音が響く。
 レオンは上に、蔵之助は下に盾を薙ぐように振れば、盾の表面に食らいついていたワームが天井と地面に頭をぶつける。すかさず剣を振るうが、その体は意外と硬くその表皮を傷つけたところで、また壁面の中へと潜り込んで行く。
「ここでは場所が悪いわ。もっと広い場所に移動するわよ」
 ふーは足元の地面の中へ消えていくワームに2発の銃弾を打ち込んだ後、皆に向かってそう告げる。
 今いる場所は直線の通路。そのあちらこちらからワームが現れ、前後にいるもの同士でも連携が取りにくい。
「そうだな。では道は自分が開く」
 アバルトは通路の先へと銃口を向ける、そこではこの先へは通すまいとしているのか、数匹のワームが頭を揺らしていた。
 それらに向けて引き金を引けば、マテリアルの充填された無骨な銃は性能以上の力を発揮して弾丸を吐き出した。
 ワーム達はそれを嫌がるようにして身をくねらせ、穴の中へと戻っていく。
「今だっ」
「それじゃあ俺が先に行くぜ!」
 真っ先に飛び出したのはリューだ。まだ顔を出しているワームの頭を振動刀で叩き切り、道の先を行く。その途中、天井の一角から顔を出したワームに、リューは振動刀を下段に構えると、打ち上げるようにしてそのワームに向かって振り抜いた。
「邪魔だぜっ。ファースト流、ソニックブーム!」
 マテリアルが作り出した衝撃波が、ワームの体に叩き込まれる。ワームはざくりと切れた傷口から体液を垂らしながら、穴の中へと引っ込んでいく。
 数十メートルも走れば、ハンター達は分岐路となっている1つの小部屋へと辿り着いた。幸いに採掘道具や、鉱石収納用の木箱も置いていない。迎撃するにはもってこいの場所だ。
 ハンター達が円陣を組むようにして配置したところで、岩壁や天井から数匹のワームが顔をだす。
「オーケー、これならよく見える」
 真司は天井からぶらさがる数匹に狙いを定めて、歯車仕掛けの杖を向ける。その先端から生まれた小さな三角形は、回転しながらその一辺の長さを大きくし、覗き窓のようにして真司の目の前に展開する。
 そしてカチリと歯車が音を鳴らした瞬間、三条の光がそれぞれワームの体にぶつかり、その皮膚を焼く。
「やはり数が多いです。まずは減らしましょうか」
 レオンは剣を立てるようにして構え、その刃を顔の傍へと寄せる。そして目の前の地面を破って現れたワーム、そして奥の壁で蠢くワームを視線に捉える。
 一足、強い踏み込みと共に刀を持つ腕を腰の後ろへと引き、二足、一直線上に捉えたワームへ向けて足から腰へ、そして体へと捻りを加えて、構えた刀を力の限りに突き出す。
 僅かな抵抗と共に、地面から現れたワームの体を貫き、壁にいたワームの腹も裂く。だが、壁のワームはまだ息がありその体を大きくくねらせ暴れだす。
 しかしその体にはすぐさま弾丸が撃ち込まれて、体液が撒き散らされる。そこでレオンは刀を再び構え、動きの鈍ったワームの体を大きく縦に切りつけた。
「油断禁物よ、フォイアロートの」
「はい。助かりました」
 ふーは撃ち終えた弾倉を取り替え、トドメにとさらにそのワームにもう一発撃ち込んだ。
「お、あ、あ、あ!」
 そんな吠える声と共に大きく振りかぶったリューは、振動刀を横に薙ぐ。僅かな抵抗感が手に残るが、そのまま強引に力を籠めて、刀をそのまま振り切る。その一撃で両断されたワームだが、地面に落ちた頭の部分はまだ生きているのかその場でのたうっている。
「うわっ、まだ動くのかよ。ワームだけあって、生命力は無駄に高いな」
「全くだ。ファンタジーにも程がある」
 聖十郎は体内に満たしたマテリアルで筋力を強化し、握った拳を振り下ろしてその地面に転がってたワームの頭を砕く。
 ハンター達は互いに連携し、ワームの奇襲に対応しながら確実に1匹ずつ仕留めていく。
「これで半分は減ったか?」
 ガーレッドの機械的な篭手から光が伸び、それが刺し貫いたワームのうちの一体が、そのまま天井からぶら下る。
「まだ半分、そうだろう?」
 そう口にしたラナは、手の先から肩に近いまでの腕を覆う魔導ガントレットにマテリアルを注ぎ込む。ガントレットは淡い光を放ち、それはそのまま破壊の力となって、ラナはそれを握りこむ。
 ラナの視界の端に現れる1匹のワーム。それを見逃さず、ラナは身を躍らせてそれに飛び掛っていく。だが、最初に現れたワームから一拍遅れて現れたワームが2匹、ラナの体を挟むようにして回転させるその頭を叩きつけようとする。
 だが、そのワームの攻撃がラナへと届く前に、ガーレッドの発動させた光の防壁が左側を、盾を構えた蔵之助が右側を守るようにして現れる。それぞれのワームは防壁と盾に阻まれ弾かれる。
 ラナはその間にワームに肉薄し、そのままワームの頭を殴り飛ばす。その一撃でワームの頭は砕け飛び、残った体は力なく地面に落ちた。
「ラナ族長、無茶しないって約束はどうした?」
「なに、ちゃんとお前さん達が守ってくれたんだから問題ないだろう?」
「まあ、お前に怪我をしてもらっちゃ困るんでね」
 ニィと笑うラナに、蔵之助とガーレッドはやれやれといった様子で肩をすくめる。
 襲いくるワームは次第にその数を減らし、その数が減るごとに次の個体が倒される時間は短くなっていく。
 この後、最後の一匹を倒すまでに、残り数十分と掛からなかった。

●太陽の下の虹
 ハンター達がレゲンイリスの鉱山の入り口に戻ってきた時には、丁度太陽が沈んでいく時間であった。
「ふう、いい夕日だ。狼藉者どもも片付いたし、実に清々しい気分だね」
 ラナは少し汚れたマントを叩き、入る前とは正反対のいい笑顔を浮かべている。
「まあ、そうだな。約束も……一応は守ったし、文句はないが」
 そう言って真司は溜息を吐く。『一応』と付けるように危なっかしい場面もあったが、そこのフォローも含めて成功したしこれ以上言うことはないだろう。
「とりあえず、生きてる証に感謝、ってとこだな」
 そう今回のことをまとめながら、蔵之助は夕日の下で口元に葉巻を運ぶ。
「ブリギットの、いざという時ほど冷静に、よ。まだ危なっかしいけど、それを忘れなければきっと大丈夫よ」
「そうかい。まっ、私はやっぱり戦いは下手だしな。次までにはもう少しマシにしておくよ」
 ふーの言葉に一度頷くも、敢えて的違いの答えをしているのか、ラナはにんまりと笑ってそう返した。
「ところでお嬢さん方。この後食事でもどうだい? そう、互いの親睦も深める為に……」
「夕食くらい食べてきな。どーせこれから帰るんじゃ夜更けになるだろう」
「そうね。鉱石の炒め物でも出てくるんじゃないなら、お邪魔するわ」
 聖十郎を敢えてスルーし、女性二人は鉱山麓の街へと歩いていく。
「そういや、亡くなった人の遺品も回収しないとなー」
「そうですね。ワームがまだ残ってる可能性もありますし、2~3日は様子見で残りましょうか」
「次元の彼方でまた会おう!」
 リューとレオンもそれに続くように、その背の後についていく。ガーレッドは決まり文句を決めた後に、同じくその後に続いた。
「ふっ、それでも俺はめげはしないぜ」
「さっさと行くぞ」
 眩しい夕焼けを眺める聖十郎の背を、心中を察したアバルトが軽く押した。

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重体一覧

参加者一覧

  • オールラウンドプレイヤー
    柊 真司(ka0705
    人間(蒼)|20才|男性|機導師
  • 堕落者の暗躍を阻止した者
    レオン・フォイアロート(ka0829
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • 孤高の射撃手
    アバルト・ジンツァー(ka0895
    人間(蒼)|28才|男性|猟撃士
  • 戦場の眼
    榊 蔵之助(ka1529
    人間(蒼)|66才|男性|闘狩人
  • 巡るスズラン
    リュー・グランフェスト(ka2419
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人

  • 神門 聖十郎(ka3602
    人間(蒼)|26才|男性|霊闘士
  • (自称)別次元の戦士
    ガーレッド・ロアー(ka4994
    人間(蒼)|28才|男性|機導師
  • 能力者
    鬼非鬼 ふー(ka5179
    人間(蒼)|14才|女性|猟撃士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
アバルト・ジンツァー(ka0895
人間(リアルブルー)|28才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2015/07/19 09:41:37
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/07/19 09:07:16