夜空に花咲く、夏祭り

マスター:瑞木雫

シナリオ形態
イベント
難易度
やや易しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2015/08/03 07:30
完成日
2015/08/31 00:56

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出? もっと見る

-

オープニング

 ――数日前のこと。
「ねぇ、今度ある街で花火大会をするのよ。皆さんもお越しになって?」
 頬をゆるめるように笑いながら、自由都市同盟のお嬢様・ロザリーナことロゼが貴方達を誘った。


●夏祭りを楽しもう!
 ――真夏の夜が始まる頃。
 提灯の暖かく淡い光が闇に浮かび、照らし、とある催しの在処を示している。
 そうして誘われるように歩いていくならば、遠くから徐々に、祭囃子(まつりばやし)が聴こえてくるだろうか。

 そう、今日は自由都市同盟の某所にて開催されるお祭りの日。
 何千発も打ち上げられるという花火を観にやって来る人達も居れば、「商売のチャンス!」……と言わんばかりに沢山の商人が集まって数えきれない程の規模へと膨れ上がった屋台を楽しみにやって来た人達も居て。
 何はともあれ目出度く大盛況となっているようだ。

 並ぶ屋台には美味しいものが勢ぞろい。
 艶やかさが魅力的な――林檎飴、蜜柑飴、葡萄飴。
 ふんわりと口どける綿菓子。
 ジェオルジの美味しい焼きトウモロコシ。
 ポルトワールで獲れた自慢の海鮮焼き――イカ、タコ、ホタテ、鮎。
 多彩な味のバラエティーに富んでいるカキ氷。
 濃厚なソースが絡む焼きそば。
 パルムに模られたキャラクターカステラ。
 そしてこんなに暑い夜は喉も渇くでしょう、よく冷えたラムネやビールも。
 ――更には『酒も飲めて、食事も出来て、花火も見れる』というのをアピールした多数の飲食店が手を組んだ共同食事処なるものも設置されているようで、お客さん達がまるで宴会のように盛り上がっている様子も見受けられるだろう。

 他には勿論、お祭りならではの屋台も沢山出店している。
 お祭りの風物、金魚すくい。
 ひとつひとつの柄が違って可愛らしいヨーヨー釣り。
 動物やパルムなどなど……色んな顔が並ぶ、お面屋さん。
 射的では、景品が様々であり、お菓子や玩具のようなものも並んでいるようだ。
 特大のパルムぬいぐるみ達なんかはもう、易々と落とされる気は毛頭ないの如く威風堂々とお客さん達を静観の構えである。

 さあ、貴方も。
 お祭りの屋台を楽しみませんか?

 ―――そしてそのあとは。

●夜空の花
 ―――ひゅるひゅるひゅる……ドン! ドン!
 パラパラパラ…………。

 夏の夜空に咲く大輪の花は色鮮やかで美しい。
 弾けるように咲いて、儚く空に溶け込んで。
 次々とまた花が咲いていく。

「綺麗ね……」

 ロゼは思わずうっとりと呟いた。
 ――夜に咲く花、というのもなんだか素敵。

 打ち上げられる花火は一つ一つ、色も形も違って。
 人々の心をわくわくさせていた。

 ロゼは想う。
 多くの人は、きっと。
 美しい場景を眺めると、心が癒されるのだろう。

 恋人と手を繋ぎあっている人も。
 家族で一家団欒をしている人も。
 友人と賑やかにはしゃいでいる人も。
 酒飲み仲間とほろ酔いながら楽しんでいる人も。

 ――皆で想いを共有しあいながら。

(そういうのって幸せなことよね……)

 ……なぁんて感じながら。

リプレイ本文


「お祭り、で……花火……。こっちの世界にも……あるんですね……」
 人で賑わい溢れる場景を――
 故郷のリアルブルーを重ね合わせながら、浅黄 小夜(ka3062)と藤堂研司(ka0569)は夏祭りを見渡して。
「世界が変わっても人の営みは変わらないんだな」
 つまり最高ってことさ、と涼やかな藍染浴衣で身を包む研司が満面の笑顔を浮かべて云った。
「小夜さん、一緒に行こう。今日は遊びつくすとしようぜ!」
 清らかな白地の浴衣には水の紋が浮かび黒猫と金魚が戯れて――深紅の兵児帯を蝶結びした小夜は、はんなり目を細め、「はい……」と楽しそうに応える。
(お兄はんは……いつも、一緒に……遊んでくれて……。ほんまお優しい方、です……)
 はぐれないようにと差し伸べられた研司の手を、そっと繋ぎながら。

(鍛錬も喫茶店の片付けもあるから来る気はなかったけれど……。ルピさんが奢ってくれるらしいし、仕方ない)
 それにしても兄から夏祭りのお誘いなんてどういう風の吹き回しかしら……、と心の中で不思議がる蒲公英(ka3795)。
 そんな彼女を見て、ルピナス(ka0179)は心の中を読めたらしくぽつりと零した。
「別にいいじゃないか、気が向いただけだよ」
 ――とだけ。

「失礼、君がロゼ君かな?」
 リフィカ・レーヴェンフルス(ka5290)は薔薇の香りがするお嬢様――ロザリーナ(kz0138)を見つけると、優しい声音で尋ねた。
 ロゼは振り返るとリフィカの顔を見つめ、首を傾げる。
「えぇ、私がロゼよ。何処かでお会いした事があるかしら?」
 実は初対面の二人。
 ならばどうしてリフィカがロゼを知っていたのかというと、理由があって。
「以前、甥から君の家の見事な薔薇の話を聞いていてね」
 そして詳しく聞いていると、リフィカの甥がロゼの友人であることが分かり、ロゼは吃驚しながらとても喜んだ。「まぁ! お会い出来て光栄よっ!」……と。
「もし良ければ、この後、ご一緒しても良いかな…?」
 その返事は勿論――
「喜んで!」


「凄く似合っているな。本当に綺麗だ……」
 レイス(ka1541)はエイル・メヌエット (ka2807)の浴衣姿を見て、思わず瞬きを忘れてしまっていた。
「ふふ」
 エイルは悪戯っぽく、翠眸を細めて微笑む。柔らかな色の髪を結い上げて、飾りには櫛を。
 花鳥風月を想わせる浴衣を着こなす姿は美しくて、レイスの胸が高鳴ってしまうのは無理もない。
 ……だが実は、エイルの方もどきどきしている。
 彼は浴衣を着るのは初めてだったらしく「おかしくないだろうか」と尋ねるが、エイルは首を振って、笑って、傍に寄って。
「レイスさんこそ、やっぱり男前ね」
 そしてどちらからともなく指を絡めるように手を繋ぎあっていた。
「レイスさん、林檎飴食べたい」
「あぁ、いいな。行こうか」
「レイスさんは何食べたい?」
 エイルが尋ねるとレイスは「暑いし、かき氷とかも良いかも」と提案する。
 お勧めにはレモン味を推しながら。

 男女どちらの浴衣を着せて貰うべきか。その選択に迷いながらも一先ず男物の藍色の浴衣を凛々しく纏っていたルシオ・セレステ(ka0673)。
 ルシオは性別を隠しており、友人達は私をどちらと思っているのかな。なんて、気になったりもしていたところ……友人のエイルを遠くに見付けて。
 微笑ましそうに頬を緩めるだろう。敢えて声を掛けずに、そっと見守っていた。

「ふふー♪ 似合いすぎて驚きだろう!」
 焔之迦(ka3896)はえへんとしながら、大輪の牡丹柄の浴衣姿でくるりと回った。
 結い上げた髪。
 蝶を模った透かし細工の飾り簪は、美人な焔之迦にぴったりだ。
「綺麗だ。よく似合ってる」
「っ!」
 即答した珂々火(ka3930)の反応に吃驚した焔之迦は、ちょっぴり視線を外す。
「あ、あんたにしてはやけに素直に褒めるね……」
「褒めて悪いか?」
「いや、……嬉しいけど」
 変な奴だな、と珂々火が言うと、「なんでもない! 屋台廻ろ!」と、焔之迦は誤魔化して走り出す。
「お嬢、迷子になるなよ」
 危なっかしくて、つい一言。
 そんな彼に、焔之迦は無邪気に笑った。不思議と、珂々火の前では甘えてしまうのだ。

 アルバ・ソル(ka4189)は目を細めて、エステル・ソル(ka3983)に首を傾げる。
「なにか欲しいものはあるかい、エステル。なんでも言ってごらん」
「お兄様っ!」
 エステルはぎゅっと抱き着いた。
 アルバはエステルにとって、最愛のお兄様。
 大好き なお兄様とこうして久しぶりにお出かけできて、エステルはとても幸せで……。

 ヨルムガンド・D・アルバ(ka5168)には果たさねばならない使命があった――
 ハンター仲間から『とある情報』を耳にして。
(ありとあらゆる屋台飴を……俺は制覇する)
 真っすぐ揺るぎない澄んだ瞳。
 飴への情熱を秘めて、ヨルムガンドは雑踏の中へと足を踏み入れる。

 ――早く会いたい……!
 その一心で来未 結(ka4610)はミューレ(ka4567)の姿を探していた。
 彼が遺跡調査に行って以来、会えていなくて――それが五日間。でもようやく、この場所で。彼と会えるんだ。
 ……それが、嬉しくて。
「きゃっ……ご、ごめんなさいっ」
 知らずに小走りになっていたようで人とぶつかりながら。
「あはは、ぶつかってしまいました……」
 彼の事ばかり頭に浮かんで……。
 すると。
「だーれだ?」
「……っ」
 不意に後ろから抱きしめられた結の体。
 その腕は優しく、暖かくて、そして……優しい香り。
 愛情深く、そよかぜのように包んでくれるこの人は――
(ミューレさん……)
「い、いじわるしないで下さい……」
 感極まってそういうだけで精一杯なのに、ミューレは 結の胸を締め付けるような言葉を続ける。
「寂しかった?」
「……っ」
 心臓がばくばくして、苦しい。
(寂しかったです……)
 でも言葉にはしなくて、秘密。
 ……けれどそれは、秘密事にはなりきれなかっただろう。
 それはお互いの顔を見合った瞬間に、気付いてしまうものだから。



「射的……」
 を、発見した瞬間、ミオレスカ(ka3496)の目の色が変わった。
 屋台の食べ物を堪能するつもりでやってきたのだが――これを見つけてしまったら、挑戦せずにはいられない。
「なるほど……あれが一番の難関な景品ですね」
 ばっちり目があう、特大パルム。
 絶対落ちません! とでも言うような迫力に、猟撃士の血は燃え盛る。
「――過信ですが、私が獲れなければ、おそらく、誰も落とせないでしょう」
 先ずは銃のクセを掴むために小物を狙って練習を。
 そして本番となるこの一発は、ミオレスカのプライドに賭けて―――

 パンッ!

「人が多いな……。
 はぐれないように手を繋ぐか?」
 華彩 惺樹(ka5124)は妹の華彩 あやめ(ka5125)が心配でたまらない様子で――
「……今度は迷子になんてなりませんから。もう、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ、兄さん」
 あやめがそう言っても気に掛けているようだった。
 どうやらあやめは惺樹に溺愛されているらしい。
「あっ、兄さん! りんごがまるごと飴になってますよ! 一緒に食べましょう!」
 お祭りの屋台のものを食べる事は実家では父親に禁止されていたのもあって――あやめは本当に嬉しそうにはしゃいでいる。
 そんなあやめへの惺樹の眼差しは温かく、優しい。
「あぁ」
 林檎飴を手にすると楽しそうに喜ぶ姿が、惺樹には嬉しかった。
 そして、浸る。
(――幼い頃、三人で行った夏祭りを思いだすな)
 自分と、あやめと、姿 を消してしまった姉との……大切な思い出を。

 さあ、全屋台制覇と行こうかっ!
 ……ということで、レイオス・アクアウォーカー(ka1990)は屋台を制覇するべく(特に飲食系)、とことん食べ歩く。
「そして美味い料理をキンキンに冷えたビールで流し込む。くーっ、最高だ!」
 屋台飯にビール。
 なんて最高の組み合わせなんだろう。
 お祭りならではの贅沢なひとときを味わいながら、転々と巡り歩く。

 遠火 楓(ka4929)は緑目茶虎猫の玉露の散歩ついでに寄ってみていた。
「……随分賑やかだね」
 髪に紅い蝶の簪を飾り、赤い椿が咲く濃紺の浴衣姿。
 桃のフルーツ飴を口にしながら、玉露とのんびり散歩。そこで見つけたのが――
「金魚掬いとか懐かし」
( 結構上手い自信あるんだけど……)

「スノウさん、いたずらはいけません!」
 野生に目覚めた愛猫のチンチラのスノウが金魚に悪戯しないよう、エステルがさっと金魚を遮りつつスノウを持ち上げた。
 スノウは持ち上げられてしまうと無抵抗になり、手足がぷらーん。

 ――というのをまさに今眺めてから。
「……」
 楓はちら、と玉露の方を見る。
 すると玉露は「?」とでも言っているかのように、首を傾げていて。
 玉露を抱き上げ、もふん。
(やっぱり玉露が金魚で……いや金魚と遊びたがるだろうからやめとく)
 そんな楓の心の声を知ってか知らずか、腕の中の玉露は甘えるようにすりすりと懐き、にゃーんと鳴いていた。

「騎士を目指すものとして 民の生活を知ることも大事だけれど、実の所あまり得意ではないのよね。ほら料理とかも見た感じそんなに美味しそうじゃないし、これなら自分で作った方が満足なものができるんじゃないかしら」
「そう言わずにさ。それに、こういうのは外で食べるものなんだよ」
 蒲公英は渋っていたが、それでもルピナスはとりあえず焼きそばを買って妹にあげる。受け取っても気が進まない様子だった蒲公英だが、一口食べてみると――
「あら……」
「ん?」
「美味しい」
「――それは良かった」
 ルピナスは頬を緩めていた。
(食べ物なんて食べられればいい方だけど……
 美味しそうに食べているのを見ると、
 美味しいような気がしてくるから不思議だな)

「小夜さん、欲しいも のは何でも言ってほしい!」
 研司は張り切って言った。
 年長者のお兄さんとして、奢ってあげたくて。
「ふふ、ええんですか……? ありがとう……ございます……」
 小夜はお言葉に甘えて――
 気になっていたお面や、水風船。
 お祭りらしさをたっぷり満喫しながら、微笑む小夜。
 研司は小夜が楽しそうだと、なんだか嬉しくて。

 林檎飴、海鮮焼き、焼きそば……。
 珂々火と半分こにして食べ歩きを堪能していた焔之迦に、珂々火は「暑いだろう?」と買ったラムネを差し出して。楽しそうに談笑しながら、焔之迦が一口。その時、彼女の目に留まったのは……。
「金魚、ひらひらして可愛いな」
「金魚か……」 
「珂々火、捕まえてくれ! 育てたら焼き魚 にできるな!?」
「食うのか?」
 思わぬ焔之迦の提案に焦る珂々火。
「それなら……いや、あれにしよう。あっちの方がうまいぞ」
「ん?」
 ――珂々火が焔之迦に渡したのは彩りが美しい金魚の飴細工。

 林檎飴。葡萄飴。蜜柑飴。苺飴。杏子飴。綿飴。練り飴。ひも飴。水飴。ペロキャン。……等々。
 屋台飴制覇を狙って器用に飴を両手いっぱいに買い込んでいたヨルムガンドはご満悦の様子。
「美味しそう……どれから食べよう、かな」
 大好きな飴に思わず目移りしながら。

「うーん……林檎と葡萄と苺と……。どれにしようか、悩んじゃいます……」
 エステルは眉を下げながら、でも瞳はきらきらと輝かせて、真剣に悩んでいた。
 全部食べたいけれど 、小食だから一つに絞らなくちゃいけなくて。
 水色地に朝顔咲く――愛らしい浴衣を纏う妹を、アルバは目を細めて見守る。
 ぷらん状態のスノウを見て、そんな抱き方をしちゃいけないよ、と注意も挟みながら。

 ルシオは屋台の甘味に舌鼓をうっている。
「甘くて美味しい……」
 アツアツ出来立てのベビーカステラ。
 練乳たっぷりのかき氷。
 思わず頬っぺたが落ちてしまいそう……いや、耳が垂れ下がってしまうくらいの。
 人目につかないところでこっそりもぐもぐしながら、至福のひとときを。

 食事処の席についた研司と小夜は、屋台で買って来たお祭りならではのおやつを早速もぐもぐ。
「綿飴も……林檎飴も……変わらん味……」
 小夜は目を細めて ほっこりする。
「だな。かき氷もクレープも……それからたこ焼きも!」
 二人は楽しく談笑しながら、楽しい時間を過ごしていく――。

「甥から君の家の見事な薔薇の話は聞いているよ。本当に薔薇を愛しているんだね」
 落ち着きのある物腰でリフィカは優しく目を細めて。
 ロゼはこくりと頷く。
 ――えぇ、とっても!
「あら! あちらの屋台、なんだか盛り上がっているようねっ。行ってみ……きゃっ!」
「……おっと」
 ズテン!
 ……と転んでしまう前に、リフィカがそれを阻止して。
「良かった、怪我はないね」
「ご、ごめんなさい……私ったら」
 ドジな自分を恥ずかしがりながらも、ロゼはにっこり微笑む。

 ――盛り上がっていたのはどうやら射的。
 様々な景品を……そして誰も落とす事は不可能だと思われていた本日初の特大パルムをもGETしていったという凄腕のスナイパーが現れてからというもの、チャレンジャーが続いているようだ。

 彼氏としては、彼女に良い所を見せたいもの。
「――任せろ。無駄に険しい槍使い疾影士は伊達ではない」
 そう言って、照準を合わせるレイス。
 エイルはというと、そんな彼を愛おしそうに見守っている。
 そして無駄に真剣に無駄に洗練された無駄の無い無駄な動きで目標を狙い、「あれがいいな」とエイルがリクエストしていた景品を一発で狙い撃ち!

 パンッ!

「ほら、あげるよ」
「え……ルピさんが取ったものでしょう? なんだか悪――」
「いいから」
 もふっ。
 射的の景品で獲れたふわっふわで可愛いぬいぐるみを、ルピナスは蒲公英に押し付ける。
(偶には兄らしいことしておかないとね)
 ――とは口にせず、ぬいぐるみを抱く蒲公英を見て、ほんの少しだけ満足そうに微笑んだ。

(特大のパルムぬいぐるみ? 良いね。その挑戦、受けて立つぜ!)
 腹が膨れて腹ごなしに射的をしに訪れたレイオスは、熱く燃えた。
 なんでも難攻不落とされていたそれを狙い落した凄腕が居たとなると、自分も黙っちゃいられない!
「特大パルムを落す二人目は、俺だ!」
 レイオスが高らかに宣言すると周囲は大いに盛り上がる!
「景品を落とすほど強くないのはいつものことだ。だったら別の方法で威力を上乗せしてやるのさ」
 そう言うと、レイオスは突如ぐるぐる回りだす。
 グルグルグルグルグル―――……!
 つまり、高速で回転し、その遠心力で景品を 落としにいくという寸法だ。
 そして。
「よしっ、貰ったー!」

 パンッ!

『おおおお!!』
『すげぇ! マジで獲っちまった!』

 レイオスはなんと、あの特大パルムぬいぐるみを見事GET!
 観客からの盛大な拍手に包まれながらパルムぬいぐるみを受け取る―――が。
「とはいえ男のオレがぬいぐるみを持ってても扱いに困るし、貰ってくれ」
「きゃー! いいの!? ありがとう!!」
 偶々その場にいたロゼはパルムぬいぐるみを貰いつつ、「宝物にするわーっ」と大喜びしている。
「さてメシの続き―――………あ、ヤバい。さっきの回転で酔いが一気に回って来た」
 そしてぐるぐると世界は回り倒れそうになったレイオスを、『わぁ! 大丈夫か!』 と観客達が支えつつ色々とドタバタしていたとか。

「ロゼ君、良かったらどうぞ」
「……!」
 射的の景品で獲れた薔薇を抱く、愛らしい犬のぬいぐるみ。
 ――さっき犬を飼っていると聞いたから。
 というようなリフィカの優しい微笑み。
「ありがとう、嬉しい……! リフィカさんって本当に紳士的なのね……」
 ロゼは犬のぬいぐるみを大切そうにぎゅっとする。
 ロゼが夏祭りをたっぷり充実できたのは、リフィカのおかげだろう。

「あ……」
 ヨルムガンドはあるものを見つけた。
 ――飴細工。
(初めて見た……)
 それは飴が大好きな彼には堪らない芸術品。
 繊細な美に見惚れ、ドキドキ、瞳はきらきらと輝く。
『お。なんか買ってくかい?』
 屋台の主に声を掛けられ、こくりと頷いたヨルムガンド。
「えっと……えっと……猫が良い。青い瞳の……」
 今日は全ての飴屋台を制覇し、堪能した。
 満足感を覚えながら、記念すべき最後の飴を受け取る。
「かわいい……」
 まるで宝物。
 見つめながら目を細めていると……。

 ――。

 大空に弾ける、夏の音。

「おぉ……」

 屋台から窺えた場景に思わず声が出てしまった。
(綺麗だなぁ……)


 ――祭囃子に惹かれて足を運ぶ華彩 理子(ka5123)は、夏祭りの情景を見つめ、目を細めた。
 懐かしく、美しい想い出が蘇る。
 忘れもしない……嘗てあのひとが達者だった頃のこと。
 理子の華奢な指先を優しく包む―――愛情に満ちた彼の手に、ひかれて。
 今日と似た景色を眺めたことがあったのだ。
 そして、また昔には。
 弟と妹を連れ、歩いたことも。
 体の弱い妹を労わりながら、笑顔をほころばせ、三人で仲良く――。
 喜んでくれるのがとても嬉しかった想い出。
 二人とはもう、長らく逢っていない。
 如何に過ごしておりましょうか――……弟と妹に想いを馳せながら、遠くを見つめていた。
 ふと、目が遭ったふたりはまるで。
 惺樹とあやめによく似ている。
(郷に残る二人も今頃、健やかに育っておりましょう――)
 想いを馳せていると、心なしか、自分を呼ぶ弟達の声が聴こえる気がした。
 しかし彼らが此処にいる筈は無い――緩やかに背を向けて、黒山に紛れ、喧噪を掻き分けていく。 

「……え?」
 あやめは一瞬言葉に詰まる。
 振り返った惺樹も彼女の視線の先に気付くと、思わず動揺してしまうだろう。
「理子……」
 無意識に名を呟く。
 その声に孕むのは禁断の想いゆえ――。
「姉さん……? 姉さんッ!」
 あやめは必死に理子を呼び止めようと、声を張り上げる。
 惺樹もあやめと共に必死に後を追いかけた。
 だが虚しくも届かないまま――
 諦めざるを得なくなるだろう。
「……見失っちゃい、ましたね。……。……でも、元気そう……でした、よね?」
「あぁ……」
「元気なら、また、会えます、よね……?」
「――そうだな」
 この時、惺樹は理子を見失ってしまって落胆する想いよりも、生きてくれていた――その安堵の方が勝っていた。
 あやめは祈るように、願う。
「……来年は、三人で来たいですね」
 ――幼い頃の想い出のように。

「お。始まったようだね」
 リフィカはそう言うと人混みに流されてしまわないようロゼをしっかりガード。
 彼女が大好きだという薔薇の話をしながら、和やかな時間を共に過ごしていくのだった……。

「お兄様 、お空にお花が咲いてます!」
 エステルは夜空の花に感動していた。
 初めて見る大輪の華。
 美しい橙の瞳に映るのは、花火と、そして微笑んでいる兄の微笑み――
 心から慕う彼を、ぎゅっと強く抱きしめる。
「お兄様、大好きっ!」

「一緒に飲もうぜー藤切ー」
 藤切(ka4813)に後ろから抱き着いて、ねだるようにぐりぐりと頭を押し付けてじゃれる時雨(ka4272)。
 酒盛りに絶好の夏祭りの夜。
「一人じゃつまんないからさー」
 ……それに藤切と一緒の方が楽しいし、と。
 花火を肴に、酒はどんどんと進む。
 そして止む事を知らない気さくな座長の絡みに、座員である藤切の方は何処か満足そうにしていた。
「俺の分まで騒ぎゃあ良いだろうよ、叱りゃしねぇよ」
 はしゃぐ事は なく、見ているだけ。
 ゆったりマイペースに祭りを楽しむ……というよりは、お嬢の楽しんでいる様子を愉快げに見つめながら。

 鵤(ka3319)は花火の鑑賞会場より少し離れた林の中で背の高い大樹を見つけた。
 大地を蹴り上げた瞬間、宙を飛ぶほどの跳躍をして――太い枝へと着地する。
 蛍火のようにぽつぽつと浮かぶ提灯の明かり。
 空には打ち上げられる華。
 何気に良い眺め――と思いつつ、腰を下ろす鵤。
 花火大会の観覧場では今頃大勢の鑑賞客が賑やかに楽しんでいることだろう。
 それもまた良し。
 しかし今日はそんな気分では無かった。
(最近は何やら賑やかなことの方が多くてねぇ……)
 賑やかなのもいいが、久々に一人で静かに過ごしたいということだ。
 今宵は月の綺麗な夜。
 懐から取り出したのは藍色のぐい呑み2個――。
 その両方に酒を注いで、一つは自分用、もう一つは体の上に。
 予め持参した日本酒セットを呑み比べつつ、静かに花火を鑑賞していた。
 語る事も、零すこともなく――。

 川辺の涼しい絶景の場所で、空に咲く――花火の花見。
 綺麗だ。
 とても。
 ……綺麗だったから。
「……一緒に見たかった、ね」
 ルシオはぽつ、と呟いた。
 彼が今、隣に居てくれたなら……。
 いつか一緒に世界中を旅しよう―――
 そう、約束を交わした日の彼の声を思いだしながら、ただ、世界を見つめていた。
 優しく吹く夜風は、まるでルシオを撫ぜているかのようだっただろう。

「 こっちの世界……の花火は……小夜のいた世界の……花火と……違うんかなって、思うてましたけど……」
「花火も、変わらないな……」
 花火に見惚れながら、研司は零す。
 ――昔、職人さんが来て、技術を……?
「俺は、こっちの世界に料理で何を残せるか……」
 小夜はちらりと見上げた。
 胸に秘める熱い想いが、彼の眸に宿っている。
「……まずは楽しく生きることから、だな!」
 そしてその言葉が研司らしくて、小夜はやんわり笑んでいた。
 きっと研司なら、残せるだろう。
(お兄はんのご飯はとっても……美味しいから……)

 愛し合う二人は寄り添いながら舟に乗って、花火を見上げる。
 今日の想い出を振り返り、愛しさを募らせながら。
「ありがとう、エイル。これからも、ずっと傍に―― 」
 また来年も同じように過ごしたい。
 そんな想いと共に囁くレイスの横顔を覗きつつ、大切にされている幸せを感じる。
「レイスさん……」
 背の高い彼の頬に届くように、そっと背伸びを。
 ……ちゅ、と柔らかく触れる頬への不意打ちのキス。
「――幸せな時間をありがとう」
 夜空に煌めき、降り注ぐ花火の光。
 時間を止めてしまいそうな幸せを共に過ごしながら――
 愛を誓い合う二人の指輪はきらりと輝きが溢れだしていた。

「楽しんでるかー! 藤切ー!」
 時雨は戯れるように寄りかかる。
「!」
「って、うぉ!?」
 ――すると時雨の体は受け止められるというよりも、共倒れに。
 藤切が押し倒されるがままぐらりと傾ぎ、横になったからだ。
「……どうした?」
 特に気にした様子もなく涼しい顔の藤切。
「いやいや……おいおい大丈夫か?」
 目を丸くしながら、時雨は藤切の様子を窺う。
 酒を勧めれば嫌な顔一つせずに受け取り、おまけに背筋をぴんと伸ばして受け答えもしっかりしていたから分かりにくかったのだが――もしかして酔っているのだろうか、と。
 じー。
 そんな時雨に、藤切はハッキリ言った。
「大丈夫に決まってるだろう」
「そうか……大丈夫か。お前が大丈夫って言うんなら大丈夫だな!」
 あっさり信じる時雨。
「ならもっと飲もう!」
 時雨は、藤切が実は酒に弱かったとは露知らないまま、賑やかに、酒をついで―――
 打ちあがる花火の元、畦一座の酒宴はずっとずっと楽しく続いていたとか。

「さあ、おいで」
 結の手を優しく導くミューレ――此処は静寂に包まれた、夜空の華の色が落ちる美しい水面の傍。
 繋ぎ、寄り添いながら。
「綺麗ですね……」
「うん、綺麗だね」
 結は花火に感動しながら零しつつちらっとミューレを窺う。
 ――目が遭うと、「えへへ……」と照れ笑い。
 そんな結が愛おしくなってミューレは心から想い抱いた。
「でも、どんなに綺麗な花火でも、君にはかなわないよ」
 頬を染めて、微笑む。
 彼の言葉に結の瞳はきらきらと煌めいて、そして真っ赤になって。小さく紡ぐだろう。
「幸せ、です……」
 そうして結が少し寄りかかると、ミューレは優しい腕で彼女を包んでいた。
 ――僕も幸せだよ、と。

 焔之迦と珂々火は観覧場で座りながら、花火を眺めていた。
「……花火……綺麗だねえ……」
 焔之迦が花の色彩を楽しむ横で、珂々火も一つ一つを目に焼き付けていた――
(打ちあがって終わり。俺の見た物は俺だけの物。手元には残らない、それがいい)
 そんなふうに儚く散る花を眺めて。
 すると、焔之迦が珂々火の浴衣の袖をぐいっと引っ張った。
「珂々火、また来年も夏祭り行こう」
「?」
 唐突のことに首を傾げる珂々火。
「お前ときたら連絡も寄越さないで旅に出っ放しだからな。――約束くらいさせなよ」
 修行と称して旅に出されてからというもの――放浪を続け故郷に戻らないままだった珂々火を見つめる焔之迦は、ぽつりと呟く。恐らく、もしかしたら、焔之迦は寂しかったのかもしれない。
 ――だから、約束。

「はぁ……煙草吸いながらのんびり花火ってのも乙なもんだね」
 楓は玉露と一緒に、静かでなかなか良い席を見つけて花火鑑賞を楽しんでいた。
(本当は酒もあればよかったんだけど……買い忘れたし仕方ない)
 ――とはいえ、玉露も楽しそうだし……最近バタバタしてたし、そこそこ気分転換にはなったかな。なんて。
「あの、ここ、いいですか?」
 聞き覚えのある声の方へと振り向いた楓と目が遭ったのは、
 ミオレスカ――が隠れてしまいそうな程でかいパルムぬいぐるみ。
「!?」
 よいしょ、と特大パルムを隣に置いて花火を見物するミオレスカ。このパルムは一体、と楓が質問すると「射的で獲れました」と答えて。
 他にも小さな景品が獲れていたようだがそれはすれ違う人にプレゼントしたのだという――
「あ、そうだ、一つだけ残っていたんでした」
 そう言って取り出したのは――
「すみませんが、持ちきれませんので、貰っていただければ」
「私に?」
 愛くるしさ満点の狐のぬいぐるみ。
「……ありがとう」
 楓はクールにお礼を述べたが、ほんの少し、嬉しそうだったかもしれない。

 大きなお屋敷、手入れの行き届いた広い庭――
 ハンターになるまでは殆ど外の世界に触れられないままだった。
 それが今、ひとりで歩き、初めて綿菓子を買って――
 涼やかな藍の落ち着いた浴衣で身を包むマリア・ベルンシュタイン(ka0482)は、なんだかドキドキしていた。
 その時、マリアは花火の観覧場である人物を見つける。
「あれは……ロザリーナさん?」
 ――自由都市で夏祭りがあるとハンターオフィスで皆を誘っていたロゼ、だ。
 するとロゼの方もマリアに気付いて、満面の笑顔をむける。
「まぁ! 来てくれたのね、マリアさんっ」
 観覧場の盛況な喧噪の中、二人のお嬢様は出逢い、そして話に花を咲かせていた。 
 今迄の生活、好きな花、二人は似ている所も違う所もあって――
 マリアから勧めて貰い、綿菓子を一口食べるロゼは、そんなマリアに親愛の情を覚えつつ。
 人々の命を繋ぎ守るという決意を強く胸に抱くマリアが、本当に綺麗だと心から想い抱いていた。
 人を照らす光のような、慈愛に満ちた彼女。
 ロゼがマリアを好きになるのは、必然のことだ。
 そしてこのあとも。
 ロゼの為に竪琴を奏でてくれた穏やかな旋律の贈り物――
 マリアからいっぱいの幸せをくれたロゼは、後日、彼女に薔薇の花を贈るだろう。
 鮮やかなオレンジの、絆の花言葉を込められたロゼの大好きな花だったのだとか。

 ――花火がもう、終わる頃。

 ルピナスに蒲公英が言った。
「ルピさん、これ……」
「ん?」
 ふと見下ろすならば、その先には金魚。
「私飼い方知らないからルピさんにあげるわ」
 ぬいぐるみを抱きながら言う蒲公英に、ルピナスは目を細め――
「名前は何にしよう。
 ジョセフィーヌ? アリエッタ……は違うな」
 ……なぁんて。
 金魚の名前を考えながら、兄妹で歩く帰り道。
(こういう日も悪くないね……)

 様々な感動、
 様々な幸せ、
 人それぞれの人生があり、
 交じり、
 そして想い出となって溢れた今日――

 最後の一発は今日一番の大輪の華。

 夏祭りの締めに相応しい、煌びやかな、美しい華。

「………」
 ――終わった。
 鵤は注ぎっぱなしにしていたぐい呑みを一気に飲み干した後、大木から飛び降りる。
 花火が終わるとやけに静かで、涼しい風を受けながら立ち去っていくのだった。




 ――今宵が皆様の夏の憩いとなれますように――
 

依頼結果

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参加者一覧

  • その心演ずLupus
    ルピナス(ka0179
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • 《思いやる》心の聖女
    マリア・ベルンシュタイン(ka0482
    人間(紅)|20才|女性|聖導士
  • 龍盟の戦士
    藤堂研司(ka0569
    人間(蒼)|26才|男性|猟撃士
  • 杏とユニスの先生
    ルシオ・セレステ(ka0673
    エルフ|21才|女性|聖導士
  • 愛しい女性と共に
    レイス(ka1541
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • 王国騎士団“黒の騎士”
    レイオス・アクアウォーカー(ka1990
    人間(蒼)|20才|男性|闘狩人
  • 愛にすべてを
    エイル・メヌエット(ka2807
    人間(紅)|23才|女性|聖導士
  • きら星ノスタルジア
    浅黄 小夜(ka3062
    人間(蒼)|16才|女性|魔術師
  • は た ら け
    鵤(ka3319
    人間(蒼)|44才|男性|機導師
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカ(ka3496
    エルフ|18才|女性|猟撃士
  • 騎士を目指す麗人
    蒲公英(ka3795
    人間(紅)|18才|女性|霊闘士
  • 雲に寄せる慕情
    焔之迦(ka3896
    人間(紅)|18才|女性|霊闘士
  • 優しき瞳の雲
    珂々火(ka3930
    人間(紅)|25才|男性|霊闘士
  • 部族なき部族
    エステル・ソル(ka3983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 正義なる楯
    アルバ・ソル(ka4189
    人間(紅)|18才|男性|魔術師
  • 「畦一座」座長
    時雨(ka4272
    人間(紅)|18才|女性|霊闘士
  • 共に紡ぐ人を包む風
    ミューレ(ka4567
    エルフ|50才|男性|魔術師
  • そよ風に包まれて
    来未 結(ka4610
    人間(蒼)|14才|女性|聖導士
  • 「畦一座」座員
    藤切(ka4813
    人間(紅)|38才|男性|舞刀士
  • 狐火の剣刃
    遠火 楓(ka4929
    人間(蒼)|22才|女性|舞刀士

  • 華彩 理子(ka5123
    人間(紅)|25才|女性|聖導士
  • この力は愛しき者の為に
    華彩 惺樹(ka5124
    人間(紅)|21才|男性|舞刀士
  • また、逢えるように
    華彩 あやめ(ka5125
    人間(紅)|16才|女性|魔術師

  • ヨルムガンド(ka5168
    人間(紅)|22才|男性|猟撃士
  • 兄者
    リフィカ・レーヴェンフルス(ka5290
    人間(紅)|38才|男性|猟撃士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 夏を楽しみに。
浅黄 小夜(ka3062
人間(リアルブルー)|16才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2015/08/02 02:10:22
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/08/03 04:25:34