穴ぐら娘に光明を

マスター:紺堂 カヤ

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/08/10 12:00
完成日
2015/08/15 01:21

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 歯車の廻る音、金属と油の匂い、計算式の美しさ。
 それに愛猫のあたたかな背筋。
 これだけが、幸福のすべてであった。
 けれどそれは、ある日突然失われることとなる。

 大切なものを失った娘の前で、彼らは勝利を祝った。
 よかった誰も傷つかなかった。よかった悪しきモノは消えてなくなった。
 消えてなくなったのは、悪しきモノだけではないことに、誰も気がついていなかった。

 少女が「穴ぐら娘」とよばれるようになる、三年前のことである。



「穴ぐら娘を、穴から出して欲しいんですわ」
 禿げ頭の町長が、汗を拭き拭き、ハンターたちにそう話し出した。
「三年ほど前のことですわ。いきなり、町のはずれの山とも呼べない斜面に穴を掘ってそこへこもるようになったのは。ええ、三年です。以来ずーっと、あの穴ぐらで、ひとりで暮しておるんですわ。別に誰も、迷惑なんぞしとりませんのですが、ここのところ、あの斜面周辺の地盤が緩んでおりまして、穴ぐら娘のすみかも崩れてしまう可能性があるんですわ。それをわかってるのに、見殺しにはできませんでしょ。……でもねえ、私らがどんなに言葉を尽くしても、出てきてくれないんですわ」
 町長は、はあ、とため息をついた。
「機械いじりの好きな子でね、親元を離れてこの町で時計の修理なんかをしてましたわ。ちょっと変わってはいましたが、明るい良い子なんですわ。……三年前のことが、そんなにショックだったんでしょうかねえ。雑魔がこの町に出たんですわ。スライムのようなやつでしたなあ。すぐに、あなた方のようなハンターに来てもらいましたから、町民は誰も怪我することなかったんですがね、あの穴ぐら娘が大事にしていた猫がやられましたんですわ。脚が悪かったようですな、逃げ遅れたんでしょう。そら、もう、ひどい悲しみようでねえ、ダイチ、ダイチ、って泣き続けて……、ああ、ダイチってのは猫の名前ですわ」
 おしゃべりな町長からその「穴ぐら」の場所を聞き出したところで、ハンターたちは早速、問題の穴ぐらへ向かった。


「お話はわかりました。穴を出ましょう」
 暗闇から、澄んだ声がした。
 辿り着いた穴の前で、ハンターたちが事情を説明すると、町長が言葉を尽くしても穴を出ることを了承しなかったという穴ぐら娘は、あっさりとそう言った。姿は、まだ見せぬままに。当然、どんな表情をしているかはおろか、どんな髪色であるのかということすら、知ることはできないでいる。
「けれども、私はここに三年暮らしておりました。それなりに荷物がありますので、それを片付けたいのです。申し訳ありませんが、中へ入って手伝っていただけませんでしょうか」
 ハンターたちはその頼みを了承した。穴の前で話をするだけで報酬をもらってはきまりが悪いような気がしていたからだ。
 暗い、目の前の者の背中すら見えないほど暗い穴の中へ入り込んだそのとき。
 ハンターたちの横を、何かが走り抜けた、と思ったら。

 ガチャン

 穴の入り口に、重い仕掛け扉が下された。
 穴全体に振動が走り、小石や土くれがパラパラと落ちてきた。地盤が緩んできているというのは確かであるようだった。
「お望みどおり、穴から出て差し上げたわ! 今度は、あなたたちが穴に閉じこもるがいい! そこで、私の思いをよく考えればいいわ!!」
 穴ぐら娘の甲高い声が、扉の向こうから聞こえた。


 ハンターたちはあまりに驚いて呆然とした。行く手を遮る重い扉は、剣などではとても破れそうになかったが、スキルの組み合わせ次第では突破できそうであった。
 どうやって、この穴を出たらよいか。
 闇に満たされた穴の中であったが、穴ぐら娘がこの中で生活していた痕跡はそこここに見受けられ、着替えなどの他に工具やノート、それに作りかけの義手のようなものが見つかった。その中に。謎の文字が書きつけられた紙片がわざとらしく作業机に置いてあったのも、見つけた。
「いなご めいさんちだ」
 その紙片には、そう書かれていた。
 穴の中の空気が、急にしん、と静まった。
 何かかすかに得体の知れない音が、カタカタと鳴っているようだった。
 ここに、穴ぐら娘は、三年もこもっていたのである。

リプレイ本文

●闇
 重い音をさせて穴を閉じた扉は、六人の退路を塞いだ。と同時に、光源を断った。唐突に到来した暗闇。カタカタ、というかすかな機械音だけが不気味に振動を作っていた。
「わぁあ、く、暗くなってしまいましたっ……!!」
 真っ先に狼狽を現したのは、アルマ・アニムス(ka4901)である。
「暗いところ、こわい、です……っ」
 閉ざされた空間で、その声は妙に歪曲した響きを持ち、他のハンターの焦りを煽ることとなってしまった。
「ええっと、こうも暗いと足元気をつけなきゃだよね、ってぇえええ」
 セリフとは裏腹に、不用意な動きで何かにつまずいてしまったらしい時音 ざくろ(ka1250)が派手な叫びをあげたかと思うと、ひゃああ、という甲高い悲鳴が上がった。アルフェロア・アルヘイル(ka0568)のものだ。
「あのっ、どなたか、私の、その、体にですね、手が……」
「ん、なんかあったかいし柔らかい……」
「も、もしかしてざくろちゃん!?」
「はわわわわわ、事故だから!!」
「何やってるのよ、ざくろん。あ痛っ、足踏まないで!」
 アルフェロアとざくろのやりとりにアルラウネ(ka4841)が加わって、真っ暗な穴ぐらはにわかに騒がしくなった。それを断ち切ったのは、一筋の光。
「LEDライトを用意しておいて正解でございました」
 ライトの持ち主、リュシア・エルミナール(ka5208)が言った。冷静さをかけらも失っていない口調だ。
「ライトなら私にも用意がある」
 そう言って、パルケット(ka4928)もLEDライトを取り出した。それを皮切りに、アルフェロアやざくろもそれぞれ明かりを灯し、穴ぐらの中の闇は途端に霧散した。
「アルマさん、落ち着かれましたか?」
 シャインを使用して光を得たアルフェロアがアルマに声をかけると、アルマは恥ずかしそうに笑って頭をかいた。
「はい、おかげさまで……。皆さんの騒ぎを聞いていたら、不思議と落ち着きました」
「役に立てたようで良かったよ!」
 騒ぎの発端であるざくろが悪びれもせず笑うのを、アルラウネが呆れたような横目で眺めた。
「さあ、どうしようか。とりあえず、ここから出ることを考えなくてはいけないか……」
 立ちふさがる扉の前で仁王立ちし、パルケットが呟いた。扉を上から下まで、じっくりと眺める。リュシアもそれに加わって、内側から開けられる仕掛けがないものかと扉に触れてみる。
 ざくろ、アルラウネ、アルマは、すっかり明るくなった穴の中を興味深そうに見回していた。
「鍵とか落ちていないかしら。まあ、そう簡単にはいかないわよね。ん? これは何かしら、義足? でも、作りかけみたいだわ」
 アルラウネが作業机らしきデスクの周囲を覗き込み、鈍く銀色に光る義足に似たものを拾い上げた。同じく作業机に近づいたざくろは、一枚の紙片をつまみ上げる。
「こっちは何だろう……? 何か書いてあるよ」
「ええと? 『いなご めいさんちだ』?」
 横から覗き込んだアルマが、紙片の文字を読み上げた。
「いなご? あの昆虫の? めいさんち……、イナゴの名産地の出身なのかな。確かに食用にもなる昆虫ではあるけど」
「暗号、と考えるのが自然なような気がするわ」
 首を傾げるざくろに、アルラウネが助言をする。
「どうして暗号なんでしょう、穴ぐら娘さんは……、あれ? あなぐらむすめ、さん……、もしかしてこれ、アナグラム、では?」
 早々に紙片の暗号を解くポイントに気がついたアルマが声を上げると、ざくろも顔を輝かせてうんうん、と頷いた。
 アルフェロアはというと、しきりに扉の外を気にしていた。
「娘さんは、きっとまだ、扉のすぐ近くにいるのではないかしら」
 そう呟きながら扉に近づくと、その扉の見分を終えたらしいリュシアが頷いた。
「たぶん、近くにいらっしゃいます。人の気配がありますから」
「そしてやはりと言うべきか、扉の内側に開閉装置はない」
 パルケットが全員に伝わるように言い、紙片に向かい合う面々を一瞥してから今後の行動を宣言した。
「彼女の意図を理解するのが一番重要だね。暗号はその手助けになるかもしれない。解読はそちらに任せることにして、私はさっきから気になっていた音のする方へ行ってみることにする。全貌理解のために機械音の正体を解明しないと」
「私もそちらへ同行させていただきましょう」
 リュシアが奥へ進む意思を見せたのにパルケットが頷いて、二人はまだ闇を湛えている穴の奥へと進んだ。
 扉の前に一人残ったアルフェロアは、扉に向かって、いや、扉の向こうの穴ぐら娘に向かって、つとめて穏やかな声をかけるのだった。
「ねえ、聞こえているかしら? 少しお話ししましょう?」


●謎
 穴ぐらの奥、とはいえ、もともとがそう深い穴であるわけではないため、パルケットとリュシアは音の発生源である機械をなんなく見つけることができた。
「動かしたりはせず、用途や操作法を調べてみたほうが良いでしょうね」
 リュシアのその言葉に頷いて、パルケットは慎重に機械に近付いた。機械は一見、大きな計算機のようであった。ボタンがいくつもついており、窓のように見える画面がある。上部に振り子がついていて、カタカタという音はこの振り子が原因であるようだった。
 二人が機械を調べ始めてからほどなくして、扉近くで暗号を解いていたアルマとざくろの声が、奥まではっきりと聞こえてきた。
「解けた!!」



 ダイチ ごめんなさい
 これが、暗号の答えであった。
 穴ぐら娘の愛猫の名がダイチであるということに気がついてからは解読が早かった。
「穴ぐら娘でアナグラム……ダジャレ? いや、きっとこれが彼女の心の棘」
 暗号を解読して嬉しそうにしていたざくろだったが、すぐに表情を引き締めた。アルマも、神妙な顔で頷く。
 わざとらしく置かれたアナグラムの紙片。アルラウネが見つけた作りかけの義足。それらは、穴ぐら娘のダイチへの思いを如実に語っていた。
「ねぇ、ほんとはダイチの事気付いてほしくて、それでざくろ達を閉じこめたんだよね。その時みんな無事だったわけじゃないって……そして、君は助けられなかった事を今も悔やんで」
 ざくろは、扉の前に立って穴ぐら娘に言葉を向けた。アルフェロアがそっと見守っている。
「でも、もう一緒に町に帰ろうよ。この中を見て君のダイチへの想い一杯わかった、ダイチも君が大好きだったんだろうなって、だからこの危険な場所に君が居続ける事を、ダイチも望んでないって思うよ」
 扉の向こうから……、返答は、なかった。
 ざくろは少し眉を下げて息をついたあと、自分のランタンを持ち上げた。
「この暗号の解読結果、奥で役に立つかも。ざくろ、機械音の解明組に合流してくるよ」
「私も一緒に行くわ」
 アルラウネが、ざくろの隣に立った。
「わかりました、お願いします」
 アルマは二人を見送って、扉を見つめた。「ダイチ ごめんなさい」は、穴ぐら娘がダイチに謝っている言葉ではないと、そう感じた。
「……ダイチ君に、謝ってほしかったんですよね。犠牲があったことを、理解してもらいたかった。一緒に弔って、悲しんでほしかった。違いますか?」
 扉の向こうで、かすかに、息を飲む気配があった。
 ダイチを助けられなかったのは、彼女だけではない。雑魔に立ち向かったハンターたちにとっても、同じはずだったのだ。なのに、彼らは「助けられなかった」とは扱わなかった。そのハンターはもちろん、アルマたちではない。だけれども。
「生まれた犠牲を見過ごしただけでなく、傍で悲しむ人がいた事を見なかったのは完全にハンター側の落ち度です。僕で良ければ、代わりに謝罪します。穴ぐら娘さん、ダイチ、ごめんなさい。すみませんでした」
 見えていない、とはわかっていたけれど、アルマは頭を下げた。
 しばらくして、扉の向こうから、震えた声が返ってきた。
「ごめんなさい……、あなたたちを閉じこめるのは筋違いの八つ当たりなのだと、わかってはいたの……。でも……っ」
 泣いているのだ、とわかって、アルフェロアは扉にぴたりと体を寄り添わせた。穴ぐら娘をはやく、抱きしめてあげたい、と。


●光
 ざくろからアナグラムの解読結果を伝えられたパルケットは、機械を前にぼんやりと頷いた。穴ぐら娘が抱いている気持ちが、後悔であれ悲しみであれ、彼女はその中にあってもこの機械を作ったのだ。機械好きとしての好奇心は、まだなくなっていないことがわかる。
「探究心や好奇心の根本は前進する心、だと思ってる。そんな子が、ただ後悔やわだかまりにとらわれているだけってことはない……と思うんだけどね」
 パルケットの独り言のようなセリフに同意するでも反論するでもなく、リュシアは再度、機械を見回した。そして、あることに気が付く。
「機械から、パイプが伸びているようですが……、これはもしかして、あの扉へ続いているのではないでしょうか」
「え? どれどれ?」
 ざくろが、リュシアの示す先をランタンで照らした。機械の後ろから数本、上に向かって伸びているパイプは、穴の天井を真っ直ぐ、出入り口の方へ向かって走っていた。出入り口の方、すなわち、扉の方へ。
「うん、扉に続いていそうだね! やっぱりこの機械、扉の開閉装置なんだよ。どう操作すれば開くかな? 開けゴマ、みたいにさ、アナグラムの解答を叫んだら開く、みたいなことかな?」
 ざくろが言うのを、パルケットが冷静に首を横に振って否定した。
「音声認識の装置はついていないから、それは違うと思う」
「ボタンがついているし、それで入力するのではないかしら?」
 アルラウネが指摘する。と、四人の背後からそれを肯定する返事が届いた。
「その通りのようです。その機械に、キーワードを入力すれば、扉は開くとのことですよ」
 アルフェロアが、微笑みながらやってきた。その眼尻には、わずかに涙が光っているように見えた。彼女のすぐ後ろから、アルマも姿を現す。
「穴ぐら娘さんが、教えてくださったんですっ!」
「そっか、話、聞いてくれたんだね。で、そのキーワードって? やっぱり、あの、ダイチごめんなさい、なの?」
 ざくろが首を傾げると、アルフェロアがいいえ、と微笑んだ。
「それは、直接入力することでお伝えしましょう。アルマさん、お願いします」
「は、はいっ」
 緊張の面持ちで、アルマが機械のボタンを押す。それによって入力されたのは、三文字であった。
『ANA』
 ギギギ、という音がして、穴の中に、光が差し込んだ。明るさが、戻ってきたのだ。



 穴の出入り口で、静かに涙を流す穴ぐら娘に、アルフェロアが飛びつかんばかりに駆け寄った。
「ごめんなさい、ごめんなさいね……」
 アルフェロアの謝罪の言葉に、穴ぐら娘は首を横に振った。
「謝るのは、私の方です。ご迷惑を、おかけしました」
 閉じこめたときの、苛烈な勢いはもうそこにはない。ざくろはにっこり笑って、穴ぐら娘に自己紹介をした。
「ざくろは時音ざくろ、よろしくね……良かったら、名前教えて貰えないかな」
「私の名前は、先ほど入力していただいたキーワードです」
 穴ぐら娘は、人差し指で涙をぬぐいながらそう言った。
「え? じゃあ……」
「はい、アナ、と言います」
「ええと、お名前がアナ、だから穴ぐら娘、で、それで、アナグラム、ですか……?」
 あっけにとられたような表情で、アルマが問いなおした。穴ぐら娘はあっさり、はい、と頷く。
「安直すぎたとは、思っています」
 苦笑する穴ぐら娘、いや、アナに、アルフェロアが微笑んだ。
「いいえ、いいお名前です。……さあ、アナさん、引っ越しのお手伝いを致しますわ」
「えっ、手伝ってくれるんですか?」
「そもそもお手伝いを頼まれたからこそ、私たちは穴の中へ入ったのです。さあ、始めましょう」
 リュシアがそう言って、真っ先にテキパキと片付けを始めた。アナは目を丸くしつつも嬉しそうに笑って、お願いします、と頭を下げた。
 衣類は主にリュシアとアルフェロアが、その他生活雑貨をざくろとアルラウネが、移動に注意を払うべき機械をアルマとパルケットが担当することとして、皆は片付けを始めた。どう片付けたらいいか判断に迷うものは、アナに伺いを立てる。そうしながら、アルラウネが、作業机の下で見つけた作りかけの義足をアナに差し出した。
「これ、猫の……、ダイチのなんでしょう?」
「そうです。完成する前に死んでしまったけれど……。ありがとうございます、見つけてくださったんですね」
「そういえば、ダイチ君のお墓というのはどこにあるんですか?」
 二人の様子を見て、アルフェロアが口を挟んだ。アルマも、顔をのぞかせる。
「それ、僕も気になっていたんです」
「お墓は、ないんです。ダイチの遺骸は、埋葬できるほど残らなくて……、木端微塵、というか」
「それは……、すみません」
 悪いことを言った、というように首をすくめたアルフェロアとアルマに、アナは笑って見せた。
「いいんです。この、見つけてくださった義足を位牌代わりにして、ずっと持っていようと思います」
「ここを出たら、どうするの? 町へ戻る以外の選択をしてもいいと思うけど。だって自分の事を理解しようともしない人達の元で、わざわざ過ごす必要はないと思うもの」
 アルラウネが少々厳しいとも取れる発言をした。アナはちょっと考えてから、そうですね、と頷く。
「町の人は悪い人達じゃありません。でも……、旅に出てみる、っていうのも面白いかもしれませんね」
「……話してるところ悪いけど、ちょっといい?奥の機械、動かすのに訊きたいことが」
 穴の奥からパルケットが声をかけた。はい、とアナが応じて、留め具の位置などを説明する。その合間に、パルケットはそっと口を開いた。
「探究心が、まだあるみたいで良かった」
「え?」
「機械が好きなのは、私も同じだから。探究心がある限りは生きてる充実感を感じられると思う、かな」
 特に表情は変わらなかったけれど、彼女なりの励ましの言葉であったらしい。アナは、涙をこらえるような曇った声で、ありがとう、と言って、微笑んだ。穴の出入り口の方から、アルフェロアがざくろに注意している声が聞こえてきた。次いで、さぼってないもん、というざくろの声も。
 アナは、声のする穴の出入り口を見やって、目を細めた。彼らが開いてくれた扉から、光が溢れるように入り込んでいた。

依頼結果

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MVP一覧

  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワースka4901

重体一覧

参加者一覧


  • アルフェロア・アルヘイル(ka0568
    人間(紅)|19才|女性|聖導士
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 甘えん坊な奥さん
    アルラウネ(ka4841
    エルフ|24才|女性|舞刀士
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • 鈍色の探究者
    パルケット(ka4928
    人間(蒼)|21才|女性|機導師

  • リュシア・エルミナール(ka5208
    人間(蒼)|22才|女性|疾影士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 穴ぐら脱出大作戦!(相談)
時音 ざくろ(ka1250
人間(リアルブルー)|18才|男性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2015/08/09 15:21:13
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/08/07 00:34:26