• 深棲

【深棲】雛鳥の翼

マスター:神宮寺飛鳥

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2014/07/26 07:30
完成日
2014/07/31 03:02

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

「あの~、すみませ~ん! ユニオンリーダーのタングラムさんはいらっしゃいませんか~?」
 リゼリオにある帝国ユニオンAPV。そこへユニオンリーダーを訪ねてやってきた一人の少女が居た。
 歳の頃は十代半ばくらいだろうか。長い栗色の髪、可愛らしいが驚くほどではない顔立ち。別に大きくも小さくもない胸。実に平均値な魅力しか持たない身体を包んでいるのは帝国軍の下級兵士が着用する黒い制服である。
 しかし通常の制服からはアレンジが加わっているのか、上着の裾が長い。特徴といえばそのくらいである。
「あのぅ……? もしかしてご不在、でしょうか……?」
 今日もAPVは沢山のハンターでごった返しているが、喧騒で少女の声は掻き消えていた。片手を軽く前に出しつつ、少女は小刻みに震える。
「あわわわわ……これはもしかしていじめでしょうか? 私は今絶賛いじめられ中なのでしょうか……?」
 涙目で振動する少女の姿に気づき、一人のハンターが声をかけた。すると少女はぱあっと明るく笑みを浮かべ。
「あの、私、ワルプルギス錬魔院所属、イルリヒト機関から派遣されてきました、ベルフラウ二等兵と言います! タングラムさんはご不在でしょうか?」
 ――イルリヒト機関。あまり聞き慣れない名前だが、その前についている錬魔院の方は聞き覚えがある。
「あ。イルリヒトっていうのは、帝国軍の覚醒者養成機関の事です。帝国唯一の軍学校で、エリート兵が日夜訓練を重ねているんですよ!」
 と、別にあるのかないのか何とも言えない胸を張り、別に聞いていないのに教えてくれた。
「私達は正式に帝国軍十師団に配属されるまでの間、あちこちで実戦形式の実習を行うんです。それで、こういう指示が出まして……」
 おずおずと両手で差し出された指示書を受け取るハンター。そこに目を通すと大体の事情は把握出来た。
 APVのタングラムの紹介を受けてハンター数名と共に戦場へ向かい、そこで任務を遂行する事。それが少女がAPVを訪れた理由のようだ。
 しかしハンターは知っていた。タングラムなら少し前にハンターを引き連れて依頼に向かってしまったのだ。
「あうぅ、そうでしたか……。そうすると私はどうしたらいいのでしょうか? 作戦開始時刻までにハンターさんが一緒にきてくれないと、私一人で歪虚と戦う事になってしまいます。自慢ではないのですが私はとってもよわっちいので、多分あっさり死んでしまうと思います。死ぬのはとっても痛くて苦しいですから、それはそれは困ってしまいます……」
 良くわからないがしょんぼりした様子。しかし意を決したように笑みを浮かべ。
「でも仕方りません。命令は絶対ですから。私一人で歪虚に突っ込んできますね。親切なハンターさん、ありがとうございました!」
 ぺこりと頭を下げて立ち去ろうとする肩を掴み首を横に振るハンター。少女はきょとんと首を傾げ。
「え……? もしかして、ついてきてくれるんですか?」
 またぱあっと笑顔を作ると、正面からハンターに抱き付いた。
「ありがとうございます! 優しいんですね、ハンターさん……。私は落ちこぼれで常日頃皆に冷たくされているのでとても感動しました!」
 なんだか不憫なようなそうでもないような気がしてきたが、ともあれこのまま放っておくわけにもいかない。
 詳しい話を聞こうとユニオン内のテーブルへ案内しようとした時、ベルフラウの背中にある箱型の剣のような物が目に入った。
「これですか? これは“聖機剣”という錬魔院の試作兵器です。私達イルリヒト生の多くは試作兵器のテストも行っているんですよ」
 聖機剣を抜いて構えるベルフラウ。するとマテリアルのラインが箱に走り、展開して剣の形状に変化した。
「クルセイダーのスキルと物理近接攻撃、その両立の為に作られた武器なんです。これがあればへっぽこの私でも戦えます!」
 それ別に普通にロッド持てばいいんじゃないか? と少し思ったハンターだが、とりあえず感心してあげるとベルフラウは満足そうに笑いながら言った。
「――まあ、水中では使えないんですけどね!」

リプレイ本文

「なるほど。私は伝話番をすればいいんですね!」
 短伝を手に張り切るベルフラウ。カグラ・シュヴァルツ(ka0105)は頷き返しつつ。
「よろしくお願いします。……ところで、何故水着なのでしょう?」
「これが水中戦に特化した装備だと聞きました。皆さんも水着ですよね?」
 実はカグラ以外は皆何かしら水着を装備していた。特に十六夜(ka0172)はベルフラウ同様、水着以外の衣類は纏わないスタイルである。
「私は水中に入る気満々だからね」
「でしょうね。しかし私は水中に入るつもりはありませんから。そしてベルフラウさんも水に入らない役割です」
 小首を傾げ、それから驚き。
「もしかして私は水着になる必要がなかったのですか!? しかし万が一船が転覆する可能性も……」
「ないわけではありませんが……そうならないようにベストを尽くすべきでしょうね」
 小刻みに振動するベルフラウはとてもエリートと言う雰囲気には見えない。と、そこへ十六夜が背後から飛びつく。
「折角の可愛い水着が台無しになっても残念だし、今日は船の上で大人しくしててね~」
「やれやれ……面倒そうな嬢ちゃんだ」
「ふぅむ……この娘一人では間違いなく狂気どもの餌になるのがオチだな」
 十六夜に背後から胸を触られ高速振動する様子にヴォルフガング・エーヴァルト(ka0139)は呆れたように呟く。バルバロス(ka2119)も同意するように腕を組み。
「まあ、手助けも偶には悪くない」
「何分危なっかしいからな。俺達も油断せずに行こう」
 近衛 惣助(ka0510)はベルフラウの無謀さに命を軽視する考え方を見ていた。
 兵士とは死と隣り合わせの役職である。だからこそ、生きる事には前向きでなければならない筈だ。
「それがあの子を教育した者の指導なのか? 確か、帝国の……」
「ワルプルギス錬魔院のイルリヒト機関……か」
 口元に手をやりながら惣助の疑問に応じたのはルトガー・レイヴンルフト(ka1847)だ。ルトガーはベルフラウへ歩み寄ると、背中に担いでいる箱型の装備をしげしげと眺めた。
「聖機剣……クルセイダー用の試作兵器か……興味深い」
 ルトガーの視線にきょとんとするベルフラウ。男はベルフラウと視線を合わせるように腰を曲げると穏やかに微笑みかけた。
「ベルフラウと言ったかな、お嬢さん。他にも色々な試作兵器があるのだろうな? 少しそれを見せてもらえないだろうか」
「ごめんなさい、私が持っているのはこれだけなんです。一人の生徒に一つずつが基本なんですよ」
「という事は、機関の兵士一人一人に合わせて作られた専用装備とも言えるのだね」
「はい! 聖機剣のデータを集めて、量産化に貢献するのも私の役割なんですよ!」
 嬉しそうに自分の事を語るベルフラウ。ルトガーはその話を興味深そうに聞いている。
 といってもベルフラウ本人に興味があるわけではなく、その矛先は装備やそれを研究している錬魔院、ひいてはイルリヒト機関に向けられていたのだが。
「機関の事になると急に饒舌か。使命感を持って仕事をしているのはいいが、もう少しそれ以外の事を吸収できる柔軟さがあればな」
 ヴォルフガングの言葉に頷く惣助。カグラは溜息を一つ。
「これではエリートというよりは……洗脳教育、ですね」
 先行き不安になるハンター達。そんな中、ミィナ・アレグトーリア(ka0317)が挙手し。
「ところで、軍の援護ってなにしたらえぇのん?」
「軍人さんは素人ではないのでちょっとの事では大丈夫ですが、船が破壊されそうになったり、苦戦していた場合は援護してほしいとの事です」
 カンペ丸読みだが一応説明してもらえた。
「確か、情報収集も期待されているんだったな。面倒だが歪虚の動きは記憶に留めておこう」
「聖機剣が実際に稼働している所を見てみたいものだが……まあ良い。あまり食指は動かないが、歪虚の調査でもして場を繋ぐとしよう」
 ヴォルフガングの言うように、今回はベルトルード近海の敵の調査も兼ねている。ルトガーもそれは承知の上、まずは仕事からと渋々ベルフラウの傍を離れた。
「うん。じゃあまずは準備からやね。海に漕ぎ出す前に、ちゃあんと準備しとくんよ!」
 ミィナの声に頷くハンター達。今回は色々と細工を考えて来てある。上手く行けば、きっと効率的な戦いが出来る筈だ。


「海って潮風が気もちえぇなぁ~」
 船に乗り海上に出た一行。ミィナは髪を編み込み、何ら煩わしさも感じず風を受け身体を伸ばす。
 オールで船を漕ぐのが似合っているバルバロス、そして並走する軍の船を横目に周囲を監視する惣助の三人がこの船の乗組員だ。残りのメンバーはどこにいるかというと、三人の前を進む双胴船に集中していた。
 この双胴船は貸し出された二つの船に手を加えて即席で仕立てた物で、足場として船を安定させる為に一役買っていた。これなら多少の事では転覆しないだろう。
「双胴船は無事に機能しているようですね」
 ロープの結びを確認するカグラ。ルトガーはせっせと木の板を海面に放り投げ、ベルフラウが不思議そうに首を傾げる。
「何をしているんですか?」
「こうしておけば、水中から見た時船と板を見間違えるかもしれない。そうならば囮になるし、そうでないならば相応の知性があると確認する事が出来る」
 敵がどのような手段で人間を探しているのかは不明。その手段を絞る事が出来れば調査としては十分な成果だろう。
 状況が変化したのは間もなく。ベルフラウの短伝に歪虚発見の連絡が入った。既に交戦開始している軍の船を援護する為、ハンター達も現場へ急行する。
「おー、やってるやってる。第四師団への援護は吝かじゃねぇが……こっちにも来てやがるな」
 海面からも見える幾つかの影。ヴォルフガングは十六夜に目くばせし、得物を手にそれぞれ飛び込む姿勢に入る。
「兵士の援護にはこちらが向かう!」
「よろしくねー。こっちはここに留まって迎撃に徹するから。手が空いてたら救援もするけど……多分空かないだろうね」
 双胴船は他の船よりも大きいからか、他よりも敵が集中しているようだ。十六夜は軽く体を伸ばし、ヴォルフガングと共に海へ飛び込んだ。惣助はその様子を見送り、軍の船を襲う敵へと照準を合わせる。
「近くまで漕ぎ着けたらワシも海中へ向かう。船の守りは任せたぞ」
「うん。怖いけど……皆がいるから平気なのん! 手伝うって決めたんだから。ちゃんとお仕事はするんよ!」
 ぎゅっと強く杖を握り締めるミィナに頷き返すバルバロス。三人が友軍援護に向かう中、双胴船では既に戦闘が開始されていた。
 船上から猟銃で敵影を狙い撃つカグラ。狙いは正確だが、水中では敵に利があるのか命中率は思う程伸びない。水面から水中への射撃は感覚的にもズレがある。
「修正しなければいけませんね……」
 ルトガーも機導砲で迎撃するも、思うように敵の数を減らせない。水中にいる二人は三体の半魚人が急接近してくるのを前に構え直す。
 勢い付いた銛の一撃を受けるヴォルフガング。十六夜は刀で攻撃を弾き、すかさず反撃を繰り出すが半魚人はこれを回避。また距離を取る様に周囲を移動し始める。
 負傷は大した事はない。問題は敵にきちんと攻撃を当てる事だ。二人は次の攻撃に備え、敵の動きに集中する。
 再び銛の一撃。二人ともダメージを受けたが、素早く反撃に出る。それぞれ自分に襲い掛かってきた半魚人を切りつけるが、フリーになった三体目が双胴船へ向かっていた。
 船に近づかせまいと銃撃するカグラ。動きも読めていたので命中はしたが、構わず飛び上がり船に乗りつける半魚人。慌てて聖機剣をぶん回すベルフラウだが何故かはずし、足元を滑らせすっころびそうになる。
「動かないでください、私の仕事が増えます」
 カグラがベルフラウを受け止める間にルトガーが機導砲を撃ち込み半魚人を海へ突き落した。落下してきた半魚人は先の攻撃で消失し、それを目端で捕えヴォルフガングは目の前の敵に集中する。
「折角の試作兵器を海に落とさないようにな」
 聖機剣を一瞥するルトガー。一方、新たな敵を確認したカグラ。大きなエビが真っ直ぐ双胴船に近づいてくる。
 目を見開き、敵の動きを銃口で追う。放たれたマテリアルを纏った弾丸はエビの甲殻を食い破ったが、即死には至らない。
 水中に逃げるように姿を消したエビが次に現れたのは、船の近くに浮いていた木板を粉砕する時であった。鋏で一撃で真っ二つにされた板にベルフラウはまた震えている。
「あんなの船に当てられたら沈んでしまいます!」
「だがあまり利口とは言えんな。板と船を識別出来ないようではね」
 ルトガーの機導砲を受けるとエビは水中に沈んでいく。それを下で待っていたヴォルフガングと十六夜はエビへと襲い掛かる。船を壊され全員水中に投げ出された方が状況は悪化してしまう。優先すべきはこちらの方だ。
 ハンドサインで連携を取り、二人は距離を詰め刀を振るう。だがエビは素早く頑丈で仕留め切る事が出来ない。
 この隙にと船に上がろうとする二体の半魚人。だが二人は追撃しない。ダメージは与えてあるし、船の上には待機している仲間がいるからだ。
 真正面からエビに突き進むヴォルフガング。繰り出した刀をエビは鋏で受けるが、その間に回り込んだ十六夜がエビの側面から刀を突き立てた。
 取りついたまま刃を深く甲殻の隙間にねじ込み、一息に振り抜く。エビが悶える間にヴォルフガングも同じく刀を突き刺し、そのまま刃を貫通させた。エビは仰け反り暴れると力尽きたように動かなくなる。
 一方船上では乗り付けた半魚人がルトガーに襲い掛かっていた。しかし上がってくる瞬間を狙い、カグラとルトガーがそれぞれ迎え撃つと、体力の減っていた半魚人はあっさり撃破される。
「……まだ敵が来るようですね。ここに集中しているようです」
「船が大きいからかもしれんな」
 そんなやり取りをする二人に突然マテリアルの光が注いだ。傷を癒したのはベルフラウのようで、息継ぎに上がってきたヴォルフガングと十六夜にもヒーリングを施している。
「あら、ありがとうベルフラウちゃん」
「私、回復だけは得意なんです!」
「いいんじゃないかね。何も出来ないよりはちったぁマシだろ」
 敵が近づいてくるのを確認し、ハンター達はまた戦闘へ切り替える。一方軍の船の援護に向かった三人も戦闘に入っていた。
 船を降りたバルバロスは水中で大剣を振るう。まともに振っては命中精度は悪い為、スキル全開でぶん回していく。
 水中なので叫び声は上がらないが、その表情には鬼気迫る物があった。船を襲っていたエビに真っ先に突撃し、大剣を振るう……が、かわされてしまう。
 お返しにと鋏で切り付けられるバルバロスだが、構わず剣をぶん回す。やはり避けられるがめげず、繰り出された鋏に大剣を合わせ、そのまま逃がさぬように強引に刃を食いこませていく。
「兵に被害は出したくない。忙しくなると思うが頑張ろう」
 惣助は友軍の船に乗り込んでいる半魚人を銃で狙い撃つ。別の船の兵士を狙っている所に放たれた横槍は難なく敵を貫いた。
「間抜け面に風穴開けてやる」
 友軍支援に集中する惣助。一方ミィナは自分達の船に飛び乗ろうとしてくる半魚人にマジックアローを撃ち込む。
「半魚人さんには悪いけど、海へ帰ってもらうのん!」
 ミィナの魔法は正確で、飛び乗ってきた半魚人の急所を鋭く貫く。更に水中で苦戦するバルバロスを確認し、杖の周囲に風を集め始める。
「大丈夫、ここからでも届くんよ。風よ……お願いするのん!」
 魔法の斬撃が水中のエビに直撃する。これで怯んだエビの腹に大剣を捻じ込むバルバロス。当たれば粉砕できる威力。エビは一瞬で絶命し動きを止めた。
「ぶふぅっ! いい援護だったぞ。どれ、向こうの船を手伝ってやるとするか」
 息継ぎに上がってきたバルバロスのサムズアップに応じるミィナ。惣助と共に友軍の船に乗り込んだ半魚人を狙撃し、その間にバルバロスが接近する。水中から飛び出したバルバロスに友軍は驚いていたが、大剣で半魚人を薙ぎ払うと味方と分かり胸を撫で下ろした。
 粗方敵を殲滅したハンター達だが、ここからも何度か遭遇戦が発生した。敵の数は多くはなかったが、相手に有利な水中戦はハンター達を疲労させていった。


「やれやれ……えらい目に遭ったぜ。たかが半魚人風情に随分手間を取られた」
「羊や軟体動物よりは斬り甲斐あったよね。もう少しじっとしてくれてたら尚よかったけど」
 港に着いたハンター達は船を返却し一息吐いていた。水中に潜っていたヴォルフガングと十六夜はタオルで体を拭き、スキルで応急処置を行っている。
「すみません。皆さんを回復していたら回数が切れてしまって……回復しか出来ない役立たずなのに、これでは役立たずの中の役立たずです」
「このくらいかすり傷だ。放っておいても死にはせん」
 腕を組み答えるバルバロス。生傷もだいぶ残っているが、彼的にはノーカンらしい。
「だいーぶ痛めつけられてるように見えるんよ……」
 苦笑を浮かべるミィナ。せっせとハンターの治療をするベルフラウに惣助はため息を零す。
「他人の傷は熱心に癒すなら、命の重さも分かる筈だ。きみはもっと自分の命も大事にしろ。今回の依頼、俺達がついてこなかったら一人でどうするつもりだったんだ?」
「それは、私一人でもなんとか……」
「なるわけがないだろう。なったとしても捨身では意味がない。生への執着が薄い奴は良い兵士になれないぞ」
 基本的にベルフラウは明るいのだが、やはりどうも自分の価値を軽んじているように思えてならない。
「黙ってても助けてくれる人ばかりじゃないんだ、必要だと思ったなら声を上げて主張しろ」
「ベルフラウちゃんは回復もしてくれたし、それにやる気だけは皆も認めてるよ。ねっ?」
 同意を求めるようにウィンクする十六夜。ヴォルフガングは頬を掻き何とも言えない表情だ。
「お舟でじっとしてて、回復してたなら役立たずなんて事はないんよ。きっと皆も助かったのん」
「まあ……とてもエリート兵の働きとは言えなかったと思いますが……」
 カグラの言葉にびくりとするミィナ。だがそのまま男は続ける。
「それでも何かを成そうと努力していた……それは事実だと思います」
「全くだ。ところで……そろそろいいかな?」
 しきりに頷き、笑顔で聖機剣を指差すルトガー。ベルフラウはぱあっと笑顔を浮かべ、満足げに聖機剣の変形ギミックを披露するのであった。

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重体一覧

参加者一覧


  • カグラ・シュヴァルツ(ka0105
    人間(蒼)|23才|男性|猟撃士
  • Stray DOG
    ヴォルフガング・エーヴァルト(ka0139
    人間(紅)|28才|男性|闘狩人

  • 十六夜(ka0172
    人間(蒼)|20才|女性|闘狩人
  • 幸せの魔法
    ミィナ・アレグトーリア(ka0317
    エルフ|17才|女性|魔術師
  • 双璧の盾
    近衛 惣助(ka0510
    人間(蒼)|28才|男性|猟撃士
  • クラシカルライダー
    ルトガー・レイヴンルフト(ka1847
    人間(紅)|50才|男性|機導師
  • 狂戦士
    バルバロス(ka2119
    ドワーフ|75才|男性|霊闘士

  • 田中 陽子(ka2175
    人間(蒼)|18才|女性|機導師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
近衛 惣助(ka0510
人間(リアルブルー)|28才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2014/07/26 02:38:46
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/07/22 23:25:07