• 幻森

【幻森】嘆きの叡智

マスター:四月朔日さくら

シナリオ形態
イベント
難易度
やや難しい
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/11/01 19:00
完成日
2015/11/06 06:42

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 大幻獣ナーランギ。
 その姿はリアルブルーのものが見れば、あるいは東方に伝わる伝説の神獣と見まごう姿なのだが――そのナーランギは今、静かに息をついていた。低く、深みのある声で、ナーランギはぽそりと言葉を漏らす。
『所詮この世は盛者必衰……白龍も亡き今、綻びが生まれるのも、必定なのだろうな……』
 なにかを悟っているかのような――いや、諦めきっているかのような瞳で。
「そんなことないっス! ハンターの皆さんが、この森と、ナーランギ様を守りたいって……思ってくれているはずっス!」
 ツキウサギがそう言って励ますも、歯切れの悪い口調にナーランギはやはり吐息をこぼすのみ。
 たしかにハンターたちはナーランギのことをまだほとんど知らない。
 だからこそ、彼らに全ての望みを託すのは危うい――それは考えてしかるべきことだろう。
 だが、ツキウサギは知っている。
 ハンターの、時に愚直なまでの優しさと、そしてこの世界を憂いている現状を。それはきっとナーランギの思いに共鳴する――ツキウサギはそう信じているのだ。


「まったくチューダも、肝心なことを肝心なときに忘れてるもんだから、困った幻獣王だよ」
 聖地、大霊堂の大巫女はチューダの言葉に頭を抱える。
 白龍にもしものことがあったら――なんて、半年も前にその白龍は姿を消してしまっているというのに。
 幻獣の森に住む幻獣たちは不安に違いない。こうしている間にも、その幻獣の森の綻びというのは日一日と大きくなっているのだから。
「ハンターには申し訳ないけれど、幻獣の森に赴いてもらうしかないねぇ。その目でどうなっているか確かめること、そしてそこに住まうという大幻獣達と接触して、我々に心を開いていただかないと……」
 大巫女はそう言うと、さらさらとペンを動かしはじめる。
「これから先の戦いで、幻獣のマテリアルを狙う歪虚は少なからずいる。フェンリルの時みたいにね。それを防ぐ為にも、幻獣の森の現状や、大幻獣の思いというのをきちんと受け止めないといけない」
 そう言いながら書簡を書き終わると、大巫女は祈るように呟いた。
「この世界には幻獣の力がまだ必要なんだ、どうか世界を見捨てないでおくれ……」

 そしてハンターたちは集まった。
 幻獣の森へ向かう為に。
 大幻獣と、対話を果たす為に。

リプレイ本文

――それは、不思議な姿をしていた。
 大きな亀に絡まった、こちらもやはり大きな蛇。
 しかしその瞳は知性を帯び、そして同時に愁いを帯びていた。
 全てを諦め悟った、そんなさびしい瞳。
 ――幻獣の森の奥深く、大幻獣ナーランギは静かに佇むのみであった。



 幻獣の森にいる大幻獣・ナーランギ――その名前がハンターたちに知られたのは、随分前のようで最近だ。
 はじめは、白龍がファリフたちに託した言葉にあった、姿も知れない幻獣だった。彼が信頼していると言うことでその力は相当なものだったに違いないが――
 自称幻獣王、チューダの取り返しのつかない失態も明るみになり、そしてハンターたちはその大幻獣ナーランギのもとに向かうため、最近出現した――いや、それまではナーランギの結界で姿を隠していた――『幻獣の森』という場所に向かうことになったのである。
「チューダ様も反省されていたとは言え、この状況がいろいろとまずいのも確かです……というわけで、チューダ様から伝えたい言葉があるならと思い、記録してきました」
 ある意味における幻獣王マニア、ソフィ・アナセン(ka0556)がそう言って書簡を携えている。
 チューダの失態――それは白龍の身に何かがあったとき、幻獣の森のナーランギに伝えるという約束を忘れていたと言うことだ。
 白龍は聖地奪還の際に力を使い果たし、既にこの地に存在していない。そして幻獣の森を護るためのマテリアルは、その白龍からもどうやら受け取っていたらしく、そのため白龍が消滅したことによってそれまで姿を潜めていたはずの幻獣の森の結界に綻びが生じ、幸か不幸か日の目を見ることになってしまった。
 もともと幻獣というものはマテリアルを普通の生物よりも遙かに持っている存在であり、歪虚に狙われるのもある意味では道理のかなった話であるがゆえに、多くの幻獣達が身を潜めるようにして生きているのだという。あるいは既に、長い年月の間に歪虚に襲われ、消えた種もあるであろう。
 それを考えると、チューダの行動はたしかに大失態であるが、それを挽回するチャンスになるのではないか――幻獣にとっても、人類にとっても、おそらく今は文字通りの瀬戸際。この機会にナーランギと接触することができるかも知れないというのは、またとないくらいの好機ではある。
(嘆くのが悪いとは言わないさ……悲しむのも、正常なことだしな)
 龍崎・カズマ(ka0178)はそんなことを思う。嘆きという言葉はたしかに負の方面に寄った言葉だが、それは知性あるものなら誰もが持つことのある感情。
 それにけちをつけるのは、やはり間違っているだろう――彼はそう考える。
「俺はリムネラ経由で各国から書簡を募りたいと思ったんだが……まあ、今はなかなか忙しいらしくてな。リムネラのお墨付きだけでも貰えたのは重畳という感じなのかも知れないが」
 ナーランギに今必要なのは癒しと優しさ、そして共感と理解――そう思っているザレム・アズール(ka0878)も、手の中の書簡をじっと見つめる。リムネラ――と言うかガーディナ――に頼み込んで書いてもらった書簡には、彼らの言葉が決して口先だけのものではないことを示すための思いを綴ってもらった。
 大幻獣がこの言葉をどう受け取るかは分からないが、それでも人間と幻獣が手を取り合うその具体的論拠や実行可能な提案、そんな具体性を帯びたものがナーランギの心を揺さぶってくれる、そしてそうやって手を取り合うことも不可能ではない――彼はそう信じている。
 ――しかし、ハンターたちはまだ知らない。
 ナーランギの、その嘆きの深さを。


「あっ、ハンターさんたち、よく来てくれたッス!」
 大幻獣ツキウサギ――長靴を履いて杵を背負った、ウサギに似た風貌の幻獣が恭しく頭を下げた。ふわふわした毛並みをもつツキウサギに、思わずチョココ(ka2449)が抱きついてしまう。
「今回はよろしくなのですわー!」
「とんでもないッス! こちらこそよろしく頼むッス!」
 ツキウサギはハンターたちに好意的な感情を持っている。
 それもあってなのか、今回の件もおそらくどこからか情報が伝わったのだろう、幻獣の森の入口近くでツキウサギが出迎えてくれていた。
「森の中は少し迷いやすくなってるッス。特にナーランギ様の居場所まで行くには、案内がいないとまず確実に迷ってしまうッス。幻獣の森ができたときに、ナーランギ様が施した術の影響ッスけど……どうかはぐれないようにして下さいっス!」
 そう言うと、ツキウサギはハンターを導くかのように森の中へと誘う。それはあたかもリアルブルーのおとぎ話にありそうな、そんな風景だ。
 ハンターたちも、高鳴る胸を押さえつつ、森に一歩足を踏み入れた。
 以前の依頼などで幻獣の森の付近にやってきたハンターがいないわけではない。しかし大幻獣ナーランギの住まう場所はその中でも特に奥の奥、最深部なのだと言う。流石にそこまで足を踏み入れたことのあるハンターはいない。おそらく幻獣にしたって、弱いものはそこに訪れたことはないのではないだろうか。
 そんな中を、ツキウサギは丁寧に道案内していく。
「……よい森だ、な。実家の裏手にあった山を思い出す」
 そう思わず呟いたのはオウカ・レンヴォルト(ka0301)、本人は口べたではあるがせめて力になることができたらと参加したというわけだ。
「そういえば、俺は詳しく知らないんだけれど……ナーランギってどういう感じの幻獣なのかな?」
 そう尋ねたのはエアルドフリス(ka1856)、恋人でもあるジュード・エアハート(ka0410)とともにこの森を歩いている。同じようなことはリアリュール(ka2003)も思っていたらしく、接見に際してはどんな作法があるのかと興味深げに尋ねていた。
「ナーランギ様はこと護りということにかけては白龍様にも匹敵するクラスの大幻獣ッス。だからこそこの森も見つかることなくあったッスからね。ただ、性格はおとなしいというか……少し悲観的なところがあるッス。だからこそ今のこの状態を憂いてしまっているわけッス……ハンターさんには申し訳ないッス」
 なるほど、格という意味ではかなり上位の大幻獣らしい。星輝 Amhran(ka0724)も、
「蒼の世界の聖獣に似た姿と言うことなら、力を持っておるのもうなずけるな」
 としたり顔で何度もうなずく。
「それならなおのこと敬意と誠意を持って接さないといけないな」
 エアルドフリスは小さく身体を震わせる。そばにいるジュードがそれを励ますようにして、ぽんと肩を叩いてやった。
 たしかに、森の中は見るものが見れば純度の高く濃密なマテリアルに富んだ場所であるとすぐに見抜くことができるだろう。ハンターはそう言う能力に長けているわけではないが、それでもこの場所の心地よさというものは十二分に伝わってくる。
 だが、それ故に何人かのハンターは気づいた。
 多くの生き物たちが、こちらの動きを注意深く――それも決して歓迎しない雰囲気で――見つめていることに。
「んな、みんな怯えているのな?」
 そのことに気づいた黒の夢(ka0187)は、そっと言葉を、いや歌を紡ぐ。周囲にいるであろう、見つめているであろう、力弱きものたちに、自分たちは脅威ではないと伝えたいがために。
 しかし、彼女の歌を聴いても剣呑な気配は消えることなく、むしろ少しふくれあがる有り様。
 この森にいる幻獣という存在はこれまで人間に頼ることをしなかったこともあってか、闖入者達を歓迎する気持ちにはなれないのだろう。
「そういえば、先日猫幻獣さんたちとも共闘する機会があったのですが」
 そう言いだしたのはUisca Amhran(ka0754)。彼女曰く、彼らの助力もできれば得たいのだという。
「人間の言葉を解することができる幻獣というのは大幻獣というくくりに入るッス。あなた方の仰る猫幻獣も、この森では大幻獣ッスよ」
 ツキウサギはそう言って、彼らの助言も得られるようにと約束をしてくれた。
 そして言いながら、大きな足でぴょんぴょんと前へ進んでいく。
 ウサギを模した大幻獣であるだけに、足のばねが人間よりもうんと発達しているのだろう、足の遅いものはあっという間において行かれそうだ。
「本当はさ、ナーランギに出会う前にできるだけ多くの幻獣とあって話をしたりしておきたいんだが、……それじゃあ難しそうだな」
 リアルブルー出身にして目指すは大宇宙の冒険家、紫月・海斗(ka0788)がそんなことをツキウサギに言ってみるが、彼らは小さくため息をつくばかり。
「そうッスね……もともと人間と会話のコミュニケーションを取ることができるのは大幻獣と呼ばれる存在になるッス。ナーランギ様や大霊堂にいるチューダはもちろんのこと、自分たちツキウサギも大幻獣と言うことになるッス。だけど、大幻獣も幻獣の中ではほんの一握りで、普通の幻獣は『理解』することはできるかも知れないッスけど、『交流』することが難しいッス」
 ツキウサギの説明はわかりやすい。餅は餅屋、幻獣のことは幻獣に聞くのがたしかに一番手っ取り早かろう。
「……あと、これはこの森に入った皆さんならわかるかも知れないッスけど……幻獣の多くはナーランギ様と意見を同じくしているッス。もし説得したいとしても、幻獣の力を借りるというのは難しいと思うッス」
 幻獣の森を護りたいと思っている方が少数派なのだという、この厳しい現実をハンターたちはたたきつけられた気分だった。


 そんなこんなで迷いそうになりながらも歩いて一時間ほど。
 目的地である、幻獣の森の最深部に、ハンターたちは到着した。
「自分たちはここから見守っているッス。どうか、成功を祈ってるッス」
 ツキウサギとはその少し前で別れ、そしてハンターたちは息を飲みながらナーランギのいる場所へたどり着く。

 だれもがまず思ったのは、その巨大さだった。
 亀の周囲に蛇の絡みついた姿――そう聞いてはいたが、その亀というのが大型のロックタートル級であり、今回集まったハンター全員がぐるりと囲んでも十分に余裕のある図体をしている。
 そしてまた、ハンターたちに向かって鎌首をゆるりともたげた蛇――ナーランギの本体であろう――は、人間の胴くらいの太さを持っていた。
 その大きさ、そして神秘性に、思わず誰もが目を見開く。
 その大幻獣がツキウサギなどとは比べものにならないほどのマテリアルを保持していることも、一目でわかるくらいだった。
「――何をしに来た、人の子よ」
 ナーランギは低く深みのある声で、ハンターたちに問いかける。
 誰もが一瞬呆然としていたが、すぐに気持ちを切り替えたのは流石ハンター、と言うべきだろう。
「ナーランギ様、はじめまして」
 そう、はじめにナーランギに声をかけたのは、蒼い髪と瞳の印象的な少女だった。
「私はメトロノーム・ソングライト(ka1267)と言います。今、この幻獣の森の窮状を、ナーランギ様はご理解なさっていますか? たしかに盛者必衰は世の理……しかし親から子へ、そして更にその子へと受け継がれていくものが在ることもまた真理ではないでしょうか……?」
 しかし、大幻獣は悲しげな瞳を少女に向け、そして言う。
「されど、この森だけでなく、世界が終わってしまうのならば、受け継がれる物もなくなってしまう……それもまた理であろう?」
 その瞳には冗談という言葉はなかった。
 ナーランギは、本当に世界が終わってしまう可能性も考え、そしてその結果として彼なりに考えた結論が『諦観』なのだ。
 全ては白龍が消えたときに決まっていたことなのだ――そう、彼は信じている。
「そっ、そんなことないよ! ざくろたちも協力したら、幻獣の森は絶対守れるよ、だから諦めないで……! ここにいる幻獣達のためにも……!」
 時音 ざくろ(ka1250)が励まそうとするも、
「しかしこの森の幻獣たちは生存を望んでいるか? 否、そうではあるまい。誰もが諦めの瞳を、我によこす。……お主達もここに来るまでに幻獣と話すことがかなわなかったであろう?」
「そ、それはそうだけど……ッ」
 ナーランギの言葉に、ざくろもたじたじとなってしまう。
 そう、幻獣たちはハンターを避けるようにしており、話しかけることすらままならなかった――ここまで案内をしてくれたツキウサギ以外のほとんどの幻獣達がハンターという存在を疎んじていることは、目に見えて明らかだったのだ。
「……たしかにそうだよ。そうだけれど、黒龍や白龍が俺たちに遺してくれた言葉やファリフさんたちと一緒に戦場を駆けたフェンリル。人も幻獣も賢明に抗って、そうやって世界が護られて、今があるのに……遺された俺たちが抗うことをしなかったら、白龍たちの思いを踏みにじるのと変わらないんじゃない?」
 ジュードの言葉はたしかに、的をついてはいる。いるのだが、ナーランギの嘆きはその言葉だけで揺らぐようなことはない。
「しかし、白龍はもういない。何故か。それは、白龍の消滅することもまた、この世の理だったからだろう……結果、この森の存在が明らかにもなった。我らが護るべきものは、もはや、ないのだ」
 この幻獣の森が美しいのにどこか陰鬱な印象を持っているのは、ナーランギたちのそう言う心の表れなのかも知れない。
「それを救うために力を貸してくれと。それこそ、理を越えたおこがましい行為ではないか?」
 ナーランギはそう言って、ひとつ大きなため息をついた。
 瞳に浮かぶ嘆きの色は、決して消えることを知らない。
 裏を返せば、それほどまでに彼の嘆きが深く、ゆえ、説得も難しいということを示している。
 しかしそれでも、未来に目を向けて欲しい。そう思うハンターは少なくなかった。
 それまで静かに話を聞いていたキヅカ・リク(ka0038)は、ゆっくりと言葉にしていく。
「もしも滅びが定めだったら、僕たちはもうとっくに居なかったんじゃないか、そう思うんです」
 彼はリアルブルーの出身だ。だから、はじめはこの出来事がまだ遠い別世界の出来事のように感じていたという。
「でも、違う。散っていった白龍や黒龍の想いを継いで、僕たちは今ここにいる。それは絶望のためじゃない、希望のためなんだ」
 リクは半分泣き笑いを浮かべていた。
「受け継いだものが無駄だなんて、そんなこと考えたくない。生きて、笑って……そうした時間が無駄だなんて、考えたくないんだ。だから……わかって。助けてよ、ナーランギ……!」
 リクの言葉は、最後は震え声だった。
「そうだ、チューダ様からお言付けを預かっているんです」
 ソフィがそう言って、書簡をとりだし、読む。
 そこにはチューダの切々とした謝罪の言葉が記されており、どうかハンターたちにも力を貸して上げて欲しい、と言う言葉で締めくくられていた。
 しかし、それを読み終わったナーランギはひとつため息をつきながら、
「……だから、我にどうしろというのだ」
 そう言い放つ。
「チューダはたしかに過ちを犯したのかも知れぬ。しかし、それとても理のひとつだったのやも知れぬ。チューダが我に伝えられなかったことも、もしそう言うことだとするのであれば、これはもう逃れられぬ運命の歯車というやつであろうよ」
「そこまで言っちまうのかよ、ナーランギ」
 苛立ちを含んだ声でそう言ったのは海斗だ。
「俺たちはたしかに幻獣のものの考え方というのはわからねぇ。しかしもしよかったら、ナーランギ、あんたの考え方というものを教えてくれないか」
 まっすぐ見据えた瞳は、決して逸らすことなく。話を聞くまではてこでも動かない、と言った風で。
 ナーランギはやがて諦めたかのように話し始めた。彼がこの極地にあって、なにをどう考えているか――そんなことを。


「――そもそも、世界には多くの生物がいて、幻獣がいて、そして歪虚がある。あるいは、他の何かも存在するだろう。その中において歪虚の存在はたしかに他の存在には脅威だが、歪虚にとっても覚醒者のような存在は脅威に当たるのはわかるだろう。……そして近年、その均衡はおそらく変わった。そして今、緩やかにではあるが幻獣は滅びへの道をたどりはじめている。それはつまり、幻獣という存在の意味が失われつつあるということかもしれぬ。……無論、幻獣といっても十把一絡げにできるわけではない。トリシュヴァーナ達のように、この定めに抗うものもいるだろう。しかし、この森は白龍からのマテリアルの助けもあって存在していた、いわば幻獣にとっての隠れ里のような存在だ。そこに今、お主達のような、どこのものとも知られぬハンターたちが侵入したりもあったり、あるいは歪虚の目に触れて襲われることも増えてきたりもあったりと、確実な変化が生じている……チューダが連絡を怠ったからと言っても、それを攻めることはできまい。これはどちらにしても星の決めた定め、ヒトの言葉で言う天命のようなもの。それに抗い、覆すなど――できるわけもない。もう、我はこれ以上運命に抗うことは無理と悟ったのだよ」
 ナーランギの言葉は難解で、そして同時に深い悲しみに満ちていた。しかし、言いたいことはわかる。
 ナーランギは、もう全てを諦めてしまっているのだ。悲壮な覚悟を、決めてしまっているのだ。
 ナーランギの言葉を借りるならば、これはもはや決まってしまった運命であり、覆すことはできない。だから、幻獣たちは滅びるまでの時間に身を任せるのみ――そう言いたいのだろう。
 そしてナーランギの意見は、この森の大多数も同意しているのだろう。先ほどから不気味なほどに静まりかえっている森は、ナーランギの言葉に呼応するようにして、ざわざわと一瞬葉を揺らめかせた。

「……それでも、人は手を取り合おうと願っています。辺境の巫女の一人でもあるリムネラから、その旨の手紙も預かりました。あなたは、決して孤独な存在ではないんだ。同じ地に生きる同胞として、歪虚を退け未来へ進もう、ナーランギ」
 ザレムは、そう言ってガーディナで預かった書簡を見せる。しかし、ナーランギはそれがどうしたというのかという顔つきで、大きくひとつため息をついた。
「ヒトはたしかにそう言うであろう。しかし、ヒトの意見と我らの意見が同じであると決めてはならぬ。この森の幻獣は、そなたたちを受け入れたか? ツキウサギのようなものは確かに助けを求めていたが、裏を返せば他に人を支持する幻獣に、それほど多く遭遇できたのか?」
 言われてザレムは唇をわずかに噛んだ。彼らを支持している幻獣は、この森には本当に数えるほどしかいない。ツキウサギや、先日の猫幻獣のようなものくらいで――
「……そうです、猫幻獣さんたちは共闘してくれました」
 ウィスカが小さく頷く。しかし、ナーランギはそれでも首を小さく横に振るのみだった。
「たしかにあやつらは協力してくれたのかも知れぬ。ヒトに好意的であったからな。けれど、それがこの森の総意ではないこと、我は既に語ったであろう?」
「――でも、ナーランギ様。考え方を変えれば、綻ぶと言うことは、再生の時期が来たという受け取りかたもできると思います。綻びを繕い、より強固なものとするための」
 リアリュールは静かに言う。大きな身体のナーランギに対し、彼女はあまりにもちっぽけだが、それでも問いかける。
「結界はなんのためにあったのですか? ひとりで嘆いていても始まりません……白龍様以外にも、お友達はいらっしゃらないのですか?」
「……長い年月を生きる我を友と呼ぶものはそうおらぬよ。この幻獣の森を支え続けてきた我はときに信仰の対象になることもあるが――友として受け入れてくれたものはこの森には少なくともおらぬ」
 それは、あまりにも――寂しく、そして悲しい話。
 尊ばれる対象だったことが、ナーランギの心をかたくなにさせてしまったのだとしたら、何とも皮肉である。
「では大幻獣ナーランギ、あなたはこのままこのクリムゾンウェストが滅びの道を歩むのをただなにもせずに見ているだけなのですか?」
 その言葉に、ナーランギは小さく頷く。
(このような様子では、もし歪虚に襲撃されたところを助けて、私たちのもつ気概や意気込みを見せたとしても、滅ぼされることこそが天命だったとしか言いそうにありませんね……)
 エルバッハ・リオン(ka2434)も、ヒトと認識その他がまったく異なる幻獣という存在に、ただただそんなことを思うのみ。
 しかしそれはおくびにも出さず、着々と何かの準備をしていた。


 エルバッハやチョココなどが準備をしているなにか、というのは――八島 陽(ka1442)らが思いついたという、ちょっとした宴のようなものだ。ゆえ、彼とそれに賛同している一部のハンターはまだナーランギと挨拶を交わしていない。
 ミオレスカ(ka3496)もそんなひとり。予め用意していた秋の味覚を陽といっしょに山のように準備している。また、幾人かのハンターたちはその場で音楽を奏でることで、心を和ませることが出来ればと思っている。
 今回の発案人のひとりでもある陽はもともとリアルブルー出身の学生だった。そこで、リアルブルーの神話をベースに、ナーランギの住まい近くでハンターたちと宴を開いたら、興味を持ってくれるのではなかろうか――と言う考えなのだ。
 もっとも、ここまでのハンターたちとの会話で、ナーランギはもともとかたくなだった心を更に閉ざしてしまいそうな状態になっている。たとえ心づくしのもてなしをしたとしても、ナーランギが喜んでくれるとは思えないのが現実だ。
 それでも、陽はナーランギに伝えたかった。リアルブルーと、そしてサルヴァトーレ・ロッソのことを。
 リアルブルーには幻獣と呼ばれる存在はない。
 その代わり化学文明がクリムゾンウェストのそれよりもうんと発達しており、それを正しく制御することができれば、あるいは歪虚であっても脅威ではないだろう――と。
 それに、先日から南下中の夢幻城――。
 これがもしもこの幻獣の森のことを知れば、城ごと襲いにくる可能性も否定できない。それは彼の正義に反することだ。
(幻獣がいなくなってしまうのは、やはりさびしいからね。たとえ喋ることのできない幻獣でも一緒にいるのは楽しいし……も椎谷だと言われたって守り抜きたいんだ)
 たとえ、この森の全ての幻獣に嫌われたとしても、彼は幻獣を嫌いにはなれない。
 それはそう言うものなのだ。
 相手に嫌われたからと言って、それと同じだけ嫌うことは、普通の人にはなかなかできない。
 そう、それは彼の言葉を借りれば――痛みなんて、なんだい! と言うことになるのだろう。
 ナーランギのもつ痛みと同じものを受け止めるのは無理というものが在る。あるいは、ナーランギの言葉でハンターたちが傷つき落ち込まないとも限らない。
 実際、ナーランギの嘆きと憂いは想像を遙かに超えており、これを覆すだけの材料はまだ誰にも見つけられていない。
 でも、それでも。
 ナーランギの抱えるものを、少しでも受け止められるのなら。
 いやだと言われても、彼らはこの幻獣の森の存在を護りたいのだ。
 無論ナーランギもその意見が分からないわけではない。
 多くのハンターたちが、この状況を打破するために集まってくれている、それは理解している。
 しかし、ナーランギはもうこの世界に一種の絶望感を抱いている。それを覆すのは、余程のことがない限り、難しいのが現実だ。


 いっぽう、ナーランギに対する説得はまだまだ続いていた。
 無論ハンターたちも焦りの色が見え隠れしている。おそらく、ここまでかたくなとは誰も思っていなかったのだろう。そして、ナーランギの嘆きの深さも。
 ナーランギの目の前にどっかと座っていたカズマは、ゆっくりと口を開いた。
「いのちが生きてそして死んでいく、これは自然の摂理だろう。それでも、新たないのちの芽生えや、その成長というのは歓びでは無かったのか? そしてそんないのちを、沢山見てきたんだろう、ナーランギ。それならこの先、白龍を継ぐものが生まれないと限らないじゃないか」
 それはたしかに一理ある言葉だ。
 事実、白い龍という意味では、リムネラの側に居るヘレがまさしくその姿をしている――もっとも、まだおさないが。繋がっていくいのちを見捨てたくないと、カズマは声を大にして言いたいのだ。
「しかし、それは理想でしかないのだよ。若いの」
 ナーランギは相変わらず視線を合わせようとしない。彼が目の前に居ても、ずっと。「……たしかにこれまでに失ったものは大きいし、それを俺たち人間と同じに当てはめて考えるのはおこがましいことかも知れねぇ。俺は唯一の身内を歪虚の手で失い、覚醒者となってからは世界を、歪虚をうらんで復讐心から戦ってきた。――だけど手を差し伸べてくれる人がいて世界は変わった。今手を取り合うことで世界は変わろうとしている、そして変えられると俺も思っている。ヒトと幻獣のよりよい関係も、作れると思うぜ、俺は」
 春日 啓一(ka1621)も目つきの悪い双眸でじっとナーランギをにらみつけながら、そう言った。
 目つきの悪さは生まれつき。言葉の悪さも、ある意味持って生まれた特性だ。
 しかし、彼の言葉は真摯で、そして揺らぎを知らない。それは、彼が思いやりがないというのではなく、ぶっきらぼうな性格であることを示している所以なのかも知れない。その分、愛想というものをほとんど持ち合わせていないが、それでも彼はここまでそれでやってきているのだから、ヒトを動かすだけの言葉をきちんと知っていると言えるだろう。
「そう。人間と幻獣が協力すれば歪虚王も倒すことができるのです。先日、東方で歪虚王獄炎を倒すことができたのも幻獣たちの力もあってこそでしょう。その際黒龍は消滅してしまった――誰にだって危険性は伴います。でも、抗ってもなにも変わらないのかも知れません。それでも、無為に滅びる以外の道をともに歩んでいけるのなら、これほど心強いことはないでしょう」
 エアルドフリスも強くそれを主張する。紅薔薇(ka4766)も、それに続けるようにして言った。
「巫女のもとにはヘレという白龍の幼子がいるが、まだ結界の維持は無理じゃろう。トリシュヴァーナは力を貸してくれるであろうが、白龍が信頼を置いていたというイステマールはいまだ所在が分からぬ。たしかに黒龍様という大きな犠牲もあったが、歪虚王を滅ぼすことはできた。これは今までのこの星の歴史を考えるに、とてつもないことじゃ。故に大幻獣ナーランギ殿、妾たちは今こそ幻獣に恩を返したいと思っておるのじゃ。……そしてもしもお主らが人類とともに戦ってくれるというのであれば、妾たちはまた、歪虚王すらも切ってみせる所存じゃ」
 が、その言葉を聞いたナーランギは、ひどく皮肉げに言い放った。
「つまり、そなたたちは幻獣が滅びるのを見ているだけなのだろう? それなら、我ら幻獣はこのまま静かに滅びを迎える方が良いのではないか?」
 ナーランギの言葉は、ひどく胸に突き刺さる。しかし、と言葉を紡いだのはアルト・ヴァレンティーニ(ka3109)だった。
「それでも、では何故あなたは結界を張っているの? 本当はあなたも受け入れたくないんじゃない?……幻獣は、特に信仰の対象にもなる大幻獣はとても長く生きると聞いてるよ。きっと貴方もだよね。でも、では、今生まれたばかりの子はどうなるの? たしかに白龍と黒龍は滅んだ。でもそれは、ボクらにその先を任せて、信じて、託したからだ。次世代として繋いでくれたからだ。歪虚王を討ち取ることができたのも、その犠牲なしではできなかった。世界は確実に変わっているんだ、ナーランギ。――ボクはその思いを、更に次の世代へと受け継がせていきたいんだ」
 すると、ナーランギは寂しげに笑った。
「次の世代、次の世代。未来、未来。お主らの言うことは、途方もなく絵空事でしかない。今ある現実をみてもなお、お主らは未来へ託したい――そう言うのか? 今ある世界が、破滅に向かって歩んでいるとわかってなお抗うというのか? きれい事ばかり並べ立てても、意味が無い。我は……もう疲れてしまったのだ。そなたたちの言う、絵空事のような未来を信じることに」
 その声はたしかに疲れ切ったものだった。
 笑い声も、どこか空虚なものだった。
 信じることを諦めてしまったナーランギにとって、彼らの必死の説得は空を切るばかり。空回りばかり起こして、ナーランギの心へ揺さぶりをかけることはいまだにできていない。
「それでも――それで諦めてしまうのは寂しいですよ」
 アルマ・アニムス(ka4901)と名乗ったエルフはそう言って笑った。
「ナーランギさんはとても強く自分の意見を持っていらっしゃる。僕は、そんなナーランギさんのことを好きになりました。もふもふはなさっていませんけどね」
 アニマはクスクスと笑う。慎重に相手の様子を探りながら観察していたこともあってか、言葉の選び方も丁寧だ。
「ナーランギさんだけじゃ在りません。皆さんのことが大好きなんです。だから、僕はまだ弱いけれど、できることをしたいな、って」
 しかし、その言葉もまるでのれんに腕押し。ナーランギはさびしそうに、見ているだけ。
「……そうだ、手土産に酒を用意してきたんだが」
 思い出したようにそう言ってやや無理矢理でも笑顔を作ったのは、グリムバルド・グリーンウッド(ka4409)。酒をナーランギの前になみなみ注いでおいて見せてから、自分も同じ酒を少量口に含み、そして言う。
「世の中に変わらないものなんてないだろうが、その全部が全部悪いってわけでもないと俺は思う。結界が綻んだことは幻獣にとっては危険にさらされることになったが、逆を言えば俺たちはそのおかげでナーランギ様達にあうことができた。そう言う新しい縁を築くための過程だと考えれば、少しはましにならないかな」
 酒を口に含んだことで舌がやや軽くなったのだろう、グリムバルドは笑った。
「森を護るのが難しいというのなら、俺たちがいる。白龍様や黒龍様が装してくれたように……今度は俺たちが助けられたら、と思う。諦めずに力を合わせて立ち向かえば、意外と何とか成るものさ。これまでの戦いも、そうだったからな……だから、どうかそんなに悲しまないでくれ」
 グリムバルドは寂しそうに微笑んだ。
「しかし、我は――」
 ナーランギの心がわずかに揺らいでいるように見えた。
「滅びるのが定めなら、それを受け入れる。この森の幻獣たちも、それを是としておるのだ……」
「――だけど、幻獣だけでも、ヒトだけでも、世界の安寧と平穏を取り戻すことはできません。貴方の不安を振り払うお手伝いをさせていただくことはできませんか?」
 諦めることはいつだってできるのだから、せめて足掻くことはできないか――そう言ったのはミノル・ユスティース(ka5633)。
「それから、約束を守れなかったことを悔やんでいるチューダのために、今一度、仲間たちのために挽回する機会を与えてはいただけないでしょうか」
 チューダの行動はたしかに、言い方を変えれば裏切りにも繋がる。
 しかし、本人がそれをひどく悔やんでいること、そしてそれを擁護したいという声は少なからず在ること、それを考えるとこんなことを考えてしまうのも仕方が無い。
「チューダの行いもまた定めではある……許すも、許さないも、ない」
 ナーランギはそう言って、また酒をそっと口に含む。存外気に入ったようだ。
「……そう言えば、ツキウサギさんはどう思っていらっしゃるんですか? ナーランギ様のこの気持ちなどを」
 そう言ってツキウサギに目をやったのは夜桜 奏音(ka5754)だ。さまざまな種族の血が入り交じった彼女は、ちょっとした心配りもできるタイプなのだろう、ツキウサギの反応をそっと待つ。
「ナーランギ様……自分たちは、ナーランギ様に生きてて欲しいッス。このままじゃいけないって、ナーランギ様も分かっているはずッス!」
 ツキウサギが、そう、言葉にした。少しばかり、けんか腰に。
「この森はたしかに危険になったというのはわかるッス。でも、それだけでこの森がすぐに滅びるとも、幻獣がすぐに滅びるとも、決まっていないッス。人間達は、この状況を打破するために抗うっていってるッス……自分たちは、その手伝いをしてみたいッス! 今までずっと護られていたけれど、今度は自分たちが攻撃に出て護る番ッス!」
 ツキウサギの言葉は、非常にもっともだった。
 それまでずっと、幻獣の森で護られ続けていた存在だった幻獣達。外でなにが起きているかも知らぬまま、安穏と暮らしていた幻獣達。
 その間に、外界では多くの変化があったのだというのに、知らずに過ごしてきた幻獣達。
 ――好戦的な性格を持つツキウサギにしてみれば、今回の件で外の世界を知ったことで、それまでのありようが歯がゆく思えたということもあるのだろう。
「ナーランギ様、自分たちはもっと外の世界を見てきたいッス。これはただの好奇心だけじゃなくて、ナーランギ様が今の外の世界を知るきっかけにもなるとおもっての言葉ッス」
 ナーランギはその体格、そして役目故にこの幻獣の森を離れるのは難しいだろう。しかしフットワークの軽いツキウサギがナーランギの目や口の代わりになることは十分可能だ。
 そして外の世界を知れば、ナーランギの考えも少しは変わるかも知れない。今はかたくななまでに世界を憂いているナーランギだが、幻獣達の側からそう言う働きかけがあれば、あるいは変化も生じるかも知れない。
 ――たとえ今は、この森の幻獣達の多くがナーランギの意見に同調しているとしても、それを少しずつ軟化させていくことは、できるかも知れない。
「そうです。これまで大変だったかも知れませんが、こうやって手を取り合うことで切り開くことのできる未来もあると思います」
 奏音はほっこりと微笑んだ。
 これまでの話から考えるに、ナーランギは『未来』という言葉に対して否定的な意見を持っている。ハンターたちが未来のために、と言う言葉を繰り返していたことも食傷気味だったらしく、かなり疲れた様子を見せていたナーランギだったが、先ほど口にした酒や幻獣たちの心境の変化というものも少しずつ表れてきた。
 そこへ、陽達が用意した食事を運んできた。
 陽気な音楽を奏でながら、集まったハンターたちが宴に興じていると、香りや音に惹かれてきた幻獣たちもこそこそと様子をうかがっている。
「食べていいんですよ?」
 ミオレスカの言葉に、そっと手を出したのは小柄な幻獣だった。
 ひったくるようにしてパンをとり、物陰でもぐもぐと食べている。
 音楽もまた心を和ませるひとつのきっかけにもなった。
「……未来というのはたしかに滅びる定めにあるのかも知れない。しかし、それを……このまま無為に迎えさせてしまうのもしのびない」
 ナーランギはそう、ぽつりと呟いた。
 それは小さな心の変化だったかも知れない。
 けれど、その言葉を引き出したのはハンターと、そしてツキウサギの熱心な言葉であったこと。
 それを忘れずにいれば、きっと道違えずに進めるのではないだろうか。
 無論まだ障害は計り知れないほどに多い。
 それでも、進むべき道は開かれた。


 幻獣の森の奥深く。
 大幻獣ナーランギは今もそこで静かに佇んでいる。
 しかしそれまでの表情と少しだけ違って見えるのは、きっと気のせいではないだろう。


 ――そしてその接見から数日後。
 辺境の大首長でもあるバタルトゥ・オイマトが幻獣の森に向かったという話が、幾人かのハンターの耳に届いたのだった。

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参加者一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸(ka0038
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 虹の橋へ
    龍崎・カズマ(ka0178
    人間(蒼)|20才|男性|疾影士
  • 黒竜との冥契
    黒の夢(ka0187
    エルフ|26才|女性|魔術師
  • 和なる剣舞
    オウカ・レンヴォルト(ka0301
    人間(蒼)|26才|男性|機導師
  • 空を引き裂く射手
    ジュード・エアハート(ka0410
    人間(紅)|18才|男性|猟撃士
  • ふわもふマニア
    ソフィ・アナセン(ka0556
    人間(蒼)|26才|女性|魔術師
  • 【魔装】の監視者
    星輝 Amhran(ka0724
    エルフ|10才|女性|疾影士
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 自爆王
    紫月・海斗(ka0788
    人間(蒼)|30才|男性|機導師
  • 幻獣王親衛隊
    ザレム・アズール(ka0878
    人間(紅)|19才|男性|機導師
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • アルテミスの調べ
    メトロノーム・ソングライト(ka1267
    エルフ|14才|女性|魔術師
  • 真実を見通す瞳
    八島 陽(ka1442
    人間(蒼)|20才|男性|機導師
  • 破れず破り
    春日 啓一(ka1621
    人間(蒼)|18才|男性|闘狩人
  • 赤き大地の放浪者
    エアルドフリス(ka1856
    人間(紅)|30才|男性|魔術師
  • よき羊飼い
    リアリュール(ka2003
    エルフ|17才|女性|猟撃士
  • ルル大学魔術師学部教授
    エルバッハ・リオン(ka2434
    エルフ|12才|女性|魔術師
  • 光森の太陽
    チョココ(ka2449
    エルフ|10才|女性|魔術師
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカ(ka3496
    エルフ|18才|女性|猟撃士
  • 友と、龍と、翔る
    グリムバルド・グリーンウッド(ka4409
    人間(蒼)|24才|男性|機導師
  • 不破の剣聖
    紅薔薇(ka4766
    人間(紅)|14才|女性|舞刀士
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • ゲルタの彼氏?
    ミノル・ユスティース(ka5633
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
  • 想いと記憶を護りし旅巫女
    夜桜 奏音(ka5754
    エルフ|19才|女性|符術師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
エアルドフリス(ka1856
人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|魔術師(マギステル)
最終発言
2015/10/31 17:47:30
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/11/01 01:38:47