骨となったハンターと大きな少女

マスター:春野紅葉

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/11/07 12:00
完成日
2015/11/16 07:08

みんなの思い出

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オープニング

●大きな少女の小さな冒険譚
 ユリヤは小さな村に産まれた大きな少女だ。13歳でありながら気付けば身長が170センチを超える、比較的大柄な女の子である。
 そんなユリヤは今、村の近くにある洞窟にいた。小さな洞窟の中、静謐な雰囲気を湛えるそこには、遥か昔、村を救ってくれたという4人のハンターを祀る祠があるという話を、父から聞いたことがある。
「うーん? ここら辺のはず、なんだけど」
 反響した自分の声が、どことなく冷たい響きを伴って耳に返ってくる。
「あっ、あった。これが祠ね」
 鎮座するそれは、ユリヤでは少し身体を屈めなくては入り口を覗く事が出来ない。
「えっと、これの奥……にっと」
 祠に一応、お参りした後、注連縄のような物を潜って奥へと進む。水が大地に滴る音と、ユリヤの足音、そしてユリヤの吐く息だけが冷え冷えとした洞窟に響く。
「あれ、ね」
 坂のようになった足場を滑らないように気を付けながら降りて行くと、少し広い空間に出た。
「寒い……なにここ、こんなに寒いなんて聞いてない」
 あっという間に全身に鳥肌が立ち、身体が震えだす。地下であるとはいえ、その寒さは異常と呼べるものだ。周囲を見渡したユリヤは、広い空間の隅、一つの棺桶を見つけた。
 棺桶には真上から見ると一本の剣が足の方に剣先を向けるような形で嵌め込まれている。
「これ、だよね……うう、速く出よう、なんか寒いし」
 ユリヤの目的は、この剣だった。昨日、村の悪餓鬼共と遊んでいたユリヤは、お姉ちゃんとしての格を見せ付ける意味もあって、肝試し代わりにこの剣を取ってくると約束していた。
「よし!」
 木の軋む嫌な音がしながらも、剣は比較的、簡単に抜けた。ずっしりとした重みは、農作業で鍛えられている身体でも些か取りまわしにくい。
「さ、帰ろっと」
 剣を持ってそそくさと立ち去ろうとしたときだった。何か擦れるような音が鳴った。変な声が出そうになるのを抑えて振りかえる。
「……気のせい、かな」
 疑問を気のせいだと思い込むように確定形に変えて反芻しながら、ユリヤは走りだす。しかし、次の瞬間、足が滑って思いっきり転倒してしまう。
 それに続くようにして、それまでの音などとは比較にならない大きな音がした。それは何らかの落下音のように聞こえ、思わず喉が鳴る。何かが地面を踏みしめるような――しかしそれでいて不自然な、からりとした音。
「な、なな、なに、あれ!?」
 装飾品と甲冑に身を包んだ――骨。そう、骨としか言いようがなかった。肉が一切なく、どうして動いているのか理解できないそれを見た瞬間、ユリヤは悲鳴を上げながら再び走り出した。

●一報来たり
 その日、村はざわめき立っていた。
 ユリヤが行方不明、それ自体は実を言うとそこまで珍しくなかった。
 彼女は小さな冒険と称してはたびたび2、3日ほど行方不明になっていたから、最初は両親もまたかと思っていただけで、心配はしてなかった。
 ざわめき立ったのは、昼間になってから、前日にユリヤと遊んでいた子供達の親がユリヤの両親の元に現れたのだ。
「まさか、ユリヤは入ってしまったのか? あそこに」
「ハンターさんを呼ぼう。最悪の事態になってしまったら……すまない」
 ユリヤの父と、その向かいにいる子供の父親の1人が語り合う。その横では子供の母が平謝りを続け、ユリヤの母が対応していた。
「母ちゃん、腹減ったー」
「アンタはちょっと黙ってて!!」
 子供を黙らせながら、母親は目を赤くして泣き腫らす。
「スケルトン化したハンターさん達を静めて安置したあの祠に向かうとは……あそこだけは危険と言っておけばよかった」
 悔恨に拳を握るユリヤの父の隣で、それまで気丈にいたユリヤの母が震える手でその拳を包み込んだ。
 ハンターたちの元へ、依頼が通達されるのは、この数時間後だった。

リプレイ本文

●寂れた小さな村で
 依頼を受けたハンター達は、アティニュス(ka4735)と鍵谷 ユーディ(ka5549)の提案もあって、村で話を聞くことにした。ユリヤ自身の事や、村の英雄のことを聞いてから行った方が効果的だと判断したのだ。
 村長と、ユリヤの両親を前にして、まず切り出したのはアティニュスだった。頬に手を当てて、ゆったりとした笑みを浮かべている。祠があるという洞窟の場所についての質問を終えたアティニュスだったが、1つ気になる事があった。
「洞窟には村を守ってくれたという人たちを祀ってあるのですよね?」
「そうじゃ。遥か昔、この村の近くには竜の類がおったとされとるんじゃが……彼らはそれを討ってくれたんじゃ」
 杖を突きながら、村長だという老人が小さく頷いている。何処となく他人事のようにも見えるのは、何故であろうか。
「では、なぜその人たちを村ではなく、離れた洞窟に……?」
 村を救ってくれた英雄ならば、別に村の中で埋葬してあってもいいはず。わざわざ、村の外に――敢えて悪く言うならば、隔離するように埋葬しているのなら、理由があるはず。
「彼らの願いなんじゃよ。そうすることで永劫護ってくださるという事じゃそうな」
 淡々とした声だった。あらかじめ用意された返答のように聞こえなくもない。
「……それより、早くユリヤを! 時間は多分ないです!」
 何かを庇うようにユリヤの父が言った。そちらに視線を投げかけて、アティニュスは笑みを浮かべたまま、もう一度、村長の方を向いた。
「分かっていますわ。ではせめて、彼らの名前を」
「知りませぬな。伝わってございませぬのじゃ」
 どこか苛立ちを感じる声音であった。話は終わりだと言わんばかりに、老人は踵を返す。
「墓に埋まっているのは何人?」
「4人だったかのう……?」
 ユーディの質問に対して、少し虚空を見上げるようにしてそれだけ漏らし、老人は姿を消した。
「ユリヤちゃんの格好や、彼女の事を教えて貰えますか?」
「今日は……赤い服で行きました。身長は……そちらのお姉さんより少しだけ大きいです。それから――」
 声を震わせながら、ユリヤの母はユリヤがハンターに憧れていること、視線の先、そこにいた黒髪の女性――火艶 静 (ka5731)を見て、比較的身長が低めな桃色の髪の少女、アシェ-ル(ka2983)が少し驚いたように目を開く。
「私達が必ず連れて帰ってきますから」
 アシェ-ルの言葉を皮切りに、6人は村を出て、洞窟へと走り出した。

●邂逅
 洞窟を見つけるのにそれほど時間はかからなかった。洞窟特有の、ひんやりとした空気が6人の身を包む。仄暗く、足元を取られかねない洞窟ではあるが、各々が持ってきた灯り用の物品と、定期的にアシェ-ルがLEDライトを配置していくおかげで、帰りはそれほど暗さによる不安はなさそうだ。

「ここは……遺跡か何かでしょうか……?」
 呼びかけを行いながら進む中、静がぽつりとつぶやいた。
「天然の洞窟の割には、手が入っているようにも見えるし、そうかもしれないね」
 ミイラの手を食べながら、墨城 緋景(ka5753)は周囲を見渡していた。
 洞窟の中は、天然物なのかごつごつとした岩肌なのだが、足場は湿り気がある程度で、進むのにそれほど難儀はしない。まるで削り取って道を作ってあるかのように。
 祠という事を考えれば、参拝するために道を作っていることも不思議ではないのかもしれない。
「それにしても、祠かぁ。僕らは振り返らないから、よくわからないなぁ」
 鬼ゆえに死者を祀ることに意義を見出せない緋景が、呟きながら洞内のあちこちにランタンの光を向ける。負のマテリアルが沈殿している場所や、雑魔が住みつきそうな場所がないかを探索するためだ。しかし、今のところは洞窟が続くばかりでそれらしき物は見当たらない。
「ユリヤさんは冒険心のある人なんですね……。私は1人でこんなところに入りたくないです」
 各々の方法で持ち合わせた灯りである程度は明るくなっているとはいえ、暗く、冷たい洞窟の雰囲気に、アシェ-ルは1人で入っていたらと想像して少し身震いした。

「あれのようじゃぞ」
 誰もが一目見て老練な猛者と分かるような大男、バリトン(ka5112)の声が響く。一同が視線を向けると、そこには確かに祠と思しき物が鎮座していた。洞窟内の道幅のちょうどど真ん中に配置されている。
 まだ真新しい風にさえ見える祠に巻き付けられた注連縄は、人間でいう成人男性のちょうど腰から少し上、潜るにも跨ぐにも難しい絶妙な位置から伸びて、壁に結び付けられている。
「これ以上先へは行くなと言わんばかりじゃの……」
「でも、ここまで来る間にユリヤ君は見当たらなかったから、この奥に行ってるんだろうね」
 ユーディが祠へ礼をしてから、そっと注連縄を超えて奥へと入って行く。それに他の5人も続いた。

 祠の奥へと入り、少し経った頃、アティニュスが呼びかけを止めるように指示を出した。途端に不気味なまでの静謐な空気が漂い出す。じっと耳を凝らしていると、洞窟のさらに奥から、何か音が反響しながら進んできているように思われた。
 各々の手元にあった光が、そちらに向けられる。未だ姿は見えないが、そちらにいるのは間違いなさそうだった。
 音を頼りに進むと、崖のようになっているその下に、赤毛の女性がいた。服が半ば破けているのが、遠目でも理解できる。
 最初に動いたのはバリトンだった。地面を蹴って跳躍すると、飾り気のない無骨な大剣を抜き、振り降ろす。鉄塊の如きその巨大な武器から逃れるようにスケルトンたちが後退し、その隙に他の5人も間に割って入っていく。
「ユリヤさんですね……?」
 恐怖からか、言葉が出ないらしい女性――いや、少女ユリヤは、静に小さく、そして何度もうなずいてみせる。
「落ち着いて。何があったのか教えて頂けますか?」
 怯えるユリヤを落ち着かせ、しりもちをついている彼女を立たせた後、アティニュスが微笑みながら問いかけた。ユリヤは恐る恐る、起きたことを伝えていく。
「ユリヤさん、貴女が冒険好きだとは教えて貰いました。ですが、貴女にとって冒険とはなんですか?」
 まだ理解が行き届いていないのか、呆然とするユリヤに対して、アティニュスは優しく語り掛ける。
「村を救ってくれたという方々の祠……お墓から副葬品を取って来てしまったのなら、それは冒険ではありません……泥棒ですよ」
 続けるように静が言う。ユリヤは顔を俯けてバツが悪そうに落ち込んでいく。
「それは……その……」
「戦いを生業にする者は、己の武器を大事にする」
 不意に、かぶせるような形でバリトンが言った。再び近寄ってきたスケルトンたちが振るう武器を、その大剣で弾くバリトンは、振り返る事をせずにスケルトンたちと相対していく。
「命を預けるものじゃからな。それを奪われたとあっては、怒り、彷徨い出てもおかしくあるまい」
「ユリヤさん、その剣はスケルトンさんに返しましょう?」
 アシェ-ルが見上げるようにしながら、真っ直ぐにユリヤに言葉をかける。ユリヤは、少しの間逡巡を見せると、やがて剣を一番近くにいた静に手渡した。
「では、これはお返ししましょう……」
 剣をスケルトンの近くへと持って行き、そっと地面に横たえる。その後、静はもちろん、バリトン以外の4人も各々の武器を抜いた。
 スケルトンたちは僅かに警戒した様子でユリヤを含めた7人の様子を窺っているようだった。
 バリトンを殿に、7人が徐々に洞窟の外へと向けて動き出すと、スケルトンたちも同じように動きながら、大剣の元へと近寄っていく。
「このまま帰ってくれたらいいんじゃがの」
 今回の任務はユリヤの救出だった。そう言う意味では、このまま送り届けさえすれば、もう任務は完遂したことになる。事実、スケルトンたちがそのまま退いて行くのなら、放っておくこともハンター達は視野に入れていた。
 しかし、スケルトンの1体は大剣を握ると、それを振り上げ、ゆったりとした動きでハンター達の方を向いた。
「退くつもりは無さそうね」
 アティニュスがぽつりと呟くのを合図にしたかのように、スケルトンたちが一斉に動き出した。真っ直ぐにハンターの方へと動き出したスケルトンに対して、道を塞ぐようにバリトンが立ちふさがる。他の面々はその様子を横目に、ユリヤを連れてその場から走り出した。

●反撃
 来た道を通り抜けるのは、それほど難しくなかった。剣戟の音が洞窟の中で響き渡りながら、7人は遂に洞窟の外へと到達した。
 バリトンの後ろから、ぞろぞろと姿を現わしたスケルトンが、日の目を浴びる。改めて外に出てみると、スケルトンたちはそれぞれ特徴的な骨の欠損が見えた。
 大剣を持つスケルトンは、動いている時に見えるのだが、後頭部の頭蓋骨が全て崩れ落ちているようだ。ダガーで二刀流にしている者は肋骨に当たる部位が全てぽっきりと折れている。ショートソードを持つスケルトンは左腕が肩口から消失、メイスを持つ者は顎下が砕けているようだ。
「バリトン君、さすがだねー」
 緋景が言う。
「わしはやっとらんぞ。スケルトン共が死んだ原因は、何か鈍器の類で勢いよく叩かれたこと、かのかもしれんのう」
 メイスのスケルトンはともかく、他の3体の傷は、相当な重傷になっただろう。
「ここまでくれば、大丈夫よね? ユリヤさん、邪魔にならない場所まで下がっておいてくれますか?」
 アティニュスが後ろに庇うようにしていたユリヤにそう指示を出してバリトンに並ぶ。その瞬間、肌が浅黒く、髪が白く染まっていく。その後ろではユーディもその容貌を変質させつつあった。美しい身体に巻き付くように蛇が浮かび上がり、首筋で自分の尾を喰らってウロボロスと化す。更に、左頬には金属のようなラインが浮かんだ。それまでの美しさを禍々しさが更に引き立てていく。
 最初に動いたのは大剣を持ったスケルトンだった。バリトンがそれを無骨な大剣で捌く。続くようにして、悠然と、それでいて確かな威風を持って大上段に大剣を構えたかと思うと、電光石火の如く踏み出し、斬り降ろした。無骨な大剣に圧され、スケルトンの身体が軋む音が鳴る。
 その隣ではダガーを二刀流で持つスケルトンの攻撃を躱したアティニュスは、鞘に収めた日本刀から、濃密に練りこまれたマテリアルが輝きを放つ。
 次の瞬間、マテリアルの輝きと共に、紅蓮の焔を纏った刃が、吸い込まれるようにスケルトンを袈裟切りに裂いた。炎はスケルトンの身体を僅かに焼き、防ごうとしたのか胸辺りに来ていた右腕部分を粉砕している。
 静の前にはメイスを持ったスケルトンがいる。バランスが取りにくいのか、大降りに振るわれたメイスに対して、静はその名の通り、静穏とした空気を漂わせながら、眼を閉じていた。ただ閉じているのではない。呼吸を整え、冷静さを取り戻し、確実に1刀を浴びせるための前準備。
 目を開くよりも前、瞬く間に動いた静は、スケルトンへと斬撃を放ちながら立ち回っていく。
 そんな前衛3人に負けず、ユーディ、緋景、アシェ-ルはユリヤを守るようにしながら、スケルトン4体のうち、前衛が手の回らない1体へと、或いは前衛の援護をするように、各々の方法で攻撃を浴びせかけていく。
 広い外での戦闘でもあり、武器の取りまわしや自分達の行動に余裕があるハンター達は、徐々に、そして確実にスケルトンたちを破壊していった。

●終わりを迎えて
 戦闘が終わったハンター達がユリヤを連れて村へ戻ると、村の入り口で待っていたらしい彼女の母親が走り寄ってきた。母親は安堵するように泣き腫らしながら彼女を抱きしめると、次いでその頬をぶった。乾いた音が響き、ユリヤが少し動揺を見せたようにハンター達の所からも感じられる。
 しかし、ユリヤも自分がしたことを分かっているのか、叱り始めた母に対して、項垂れながらもその言葉を聞いている。
「……終わったみだいだね。帰ろうか」
 ユーディがそう言って一同が各々、同意する中、母に再び抱き寄せられていたユリヤがハンター達の方へと走り寄ってくる。
「その……ありがとうございました」
「元気なのはいいんじゃがな」
 立ち止まり、深く腰を曲げたユリヤに最初に語り掛けたのはバリトンだった。顔を上げたユリヤに対して、なお見上げるような大男は、真っ直ぐに少女を見る。
「せめて、親に心配かけんようには配慮しておけ。小さな気配りができるかは、ハンターにも重要だぞ?」
「はい……」
「今回のように盗人のようなことをせず、誰かの想いを踏みにじるのではなく、どうやったら、それを守れるのか。考えれるようになれ」
 不出来な子供を叱りつけるように、バリトンは続けた。その人によっては圧されたようにも思える言動の後、柔らかい笑みを浮かべる。
「度胸はあるようじゃし、後は心がついてくればいいハンターになれるじゃろうよ。頑張れよ」
 それだけ言うと、バリトンはそっとユリヤの前を退いた。
「根性試しもいいけど、考え無しは駄目だよね。よし、君の将来をボクが占ってあげよう」
 楽しそうに笑いながら、緋景はタロットを取り出すと、呆気にとられたようにも見えるユリヤの前で、占いを始める。
「……『魔術師』の逆位置。まだまだ実力不足ってことだねー。でも、今日みたいに1つの困難を乗り越えられたら、君はまた成長できるよ」
 預言となるか、ただの気休めか、緋景は笑みを絶やさずにユリヤの肩をぽん、と軽く叩いた。
「そうだね。技能も力量も大切だケド、各々に不得手があり得手がある。適材適所、ってヤツだね」
 ユーディはそう言うと笑う。
「ユリヤさん……」
 ユリヤを仰ぎ見るような体勢になりながらも、アシェ-ルはおずおずといった風にも思える声でユリヤを見た。
「スケルトンは……村の英雄ではありません。あれは、負のマテリアルの何かです。でも、だからといって盗んでいいわけじゃありません。もう、盗んだりしては駄目ですよ?」
「はい。もうしません」
 もう一度、ユリヤが腰を曲げて感謝の意を漏らす。それを見届けて、アシェ-ルは穏やかに笑った。

 ほんのりと村の秘密を残しつつも、その村を後にしようとしたとき、不意にアシェ-ルが声を上げた。
「洞窟内に置いて来たライト。回収しないと……だ、誰か、一緒について来てくれませんか~」
 声を震わせるアシェ-ルを中心に、今までの緊張が取れたようにハンター達の表情が緩む。
「そうじゃの。結局、ハンター達の武器も戻さなくてはならんしの」
 倒された4体のスケルトンが使っていた武器は、そのまま洞窟の入り口近くにまとめて置いてあるだけだった。
「もう一度、あの洞窟に入りましょうか。最後に見回りしてから帰ってもいいでしょう……」
 静が続くと、6人は再び洞窟へと向かっていった。

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MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • 東方帝の正室
    アシェ-ル(ka2983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 世界に示す名
    アティニュス(ka4735
    人間(蒼)|16才|女性|舞刀士
  • (強い)爺
    バリトン(ka5112
    人間(紅)|81才|男性|舞刀士

  • 鍵谷 ユーディ(ka5549
    人間(蒼)|15才|女性|機導師
  • 森の主を討ち果たせし者
    火艶 静 (ka5731
    人間(紅)|35才|女性|舞刀士
  • 凶悪カエル討伐隊
    墨城 緋景(ka5753
    鬼|20才|男性|符術師

サポート一覧

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依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/11/03 22:28:59
アイコン 相談卓
墨城 緋景(ka5753
鬼|20才|男性|符術師(カードマスター)
最終発言
2015/11/07 00:09:45