クリスマスパーティのスタッフになろう!

マスター:星群彩佳

シナリオ形態
イベント
難易度
普通
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
8日
締切
2015/12/15 19:00
完成日
2015/12/28 08:27

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 十二月には各地で様々なイベント・行事がある。
 その為、グラズヘイム王国で名門貴族と名高いウィクトーリア家の長女であるルサリィ・ウィクトーリア(kz0133)は、毎日仕事で忙殺されそうになっていた。
 僅か十歳ながらも父の片腕として仕事をしているのだが、今月に入ってからは多忙を極めている。
 勉強や習い事を一時ストップして、空いた時間を全て仕事に充てているほどであった。
 ルサリィの秘書兼メイドであるフェイト・アルテミス(kz0134)は主人以上に忙しく、睡眠時間が減っている。
「……フェイト、メイクで誤魔化しているけれど、顔色悪いんじゃないの?」
「ルサリィお嬢様こそ、お疲れのご様子が隠せていませんね」
 ルサリィの仕事部屋で、二人はお互いの顔を見てため息を吐く。
「仕事が忙しいのはもちろんのことなんだけど、毎日何かしらのご招待を受けては外出しているからね」
「年末年始はどうしてもこうなりますから……。次の案件に移ってもよろしいですか?」
「ええ」
 ルサリィはフェイトから差し出された書類に目を通すと、椅子に深く寄りかかる。
「『孤児達に行う慈善活動について』……ね。今ならやっぱり、クリスマスパーティをするのが良いと思うわ。いつも使っているイベント屋敷会場、孤児達にパーティをやってあげられるぐらいの時間は空けられるわよね?」
「はい。孤児達にはクリスマスパーティを楽しんでもらった後、そのまま屋敷に泊まれるようにいたしましょう。ですが人手のことで、少々問題がありまして……」
 言いづらそうに、フェイトは表情を曇らせた。
「何よ? 孤児達にクリスマスパーティを開いてあげるのは毎年恒例だから、イベントスタッフは前もって雇っていたでしょう?」
 ウィクトーリア家では貴族の義務として、孤児達に慈善活動を行うことを重要としている。
 孤児院や教会など、場所は変われどクリスマスパーティは毎年行っている為、イベントスタッフも前もって予定をおさえているはず――だった。
「それが……今年はスタッフ全員が風邪をひいてしまったようでして、『クリスマスまでに完治は難しい』と医者がおっしゃっておりまして……」
「はっ? 風邪? ……って、スタッフ全員全滅ってことぉ!?」
 思わず立ち上がったルサリィに、フェイトは申し訳なさそうな顔でコックリと頷いて見せる。
 一言で風邪と言っても、子供達が一番感染しやすい病気だ。しかも他人からうつされた風邪は、治りにくいと言われている。
「何でまたそんなことになってんのよ? クリスマスには仕事があるって、前から分かっていたことじゃない!」
「確かにウィクトーリア家では毎年、クリスマスにイベントスタッフ達の予定をおさえておりましたが、彼らは他でも働いておりますから……。聞いたところによると、クリスマスイベントが各地で行われていまして、屋外での仕事が続いたせいで風邪をひいてしまったらしいです」
「……あー、確かに十二月になってもまだ雪は降っていなかったから、外でイベントを行うところは多かったわね」
 ウィクトーリア家が雇うイベントスタッフ達は子供向けの劇をしたり、楽器の演奏や歌を聞かせたり、ゲームを企画したりと、十二月は特に繁忙と言えた。
 天気が良い日が続いた為に、屋内よりも屋外の仕事が多かったのだろう。しかし寒い屋外の仕事が続けば、スタッフ達の体に異変が起きても不思議ではない。
 椅子に座りなおしたルサリィは、眉間にシワを寄せながら腕を組む。
「クリスマスまで、もうそんなに時間はないわ。……こうなったら、ハンター達を頼りましょう」
 ルサリィの意見を聞いて、フェイトにしては珍しく顔をしかめる。
「しかしお嬢様、いくらハンターの方々とはいえ、クリスマスの夜にはご予定があるのでは……」
「二・三時間ぐらいなら大丈夫よ! パーティでイベントスタッフの代わりになってもらうとは言え、ウチの使用人達がサポートをするから、終わればすぐに帰れるわ! 孤児達の世話はウチで見るんだし、片付けもしなくていいのよ!」
「はあ……。それでは依頼をしに、行きましょうか」

リプレイ本文

☆ハンター達による聖夜のパーティ

○クリスマスソングで盛り上がろう!
 十二月二十四日、午後五時。ウィクトーリア家が所有するイベント屋敷会場のホールには、招待された孤児院の子供が三十人と、スタッフ役のハンター達がいた。
 ホールの中心では、音楽を担当するハンター達が準備をしている。
 女性サンタクロースになって持参した楽器を演奏するのは、ゴールデンハープを持つリューリ・ハルマ(ka0502)、ハンドベル・サームエコーを両手に持つアルト・ヴァレンティーニ(ka3109)、竪琴を持つナーディル・K(ka5486)とフィルメリア・クリスティア(ka3380)、女性ハンター四名だ。
 そして男性サンタクロースになって楽器を演奏するのは、持参したリュートを持つ鞍馬真(ka5819)と、ウィクトーリア家に用意してもらった鉄琴を演奏するギュンター=IX(ka5765)、男性ハンター二名。
 合計六名の音楽担当組は打ち合わせの時、まずは子供達の心を掴む為に楽器を演奏しながらクリスマスソングを歌うことを提案した。
 サンタクロースに扮したハンター達のそういう姿を見せることによって、興味と関心を引かせる作戦だ。
 そして六人は明るく楽しげなクリスマスソングを二曲ほど、楽器を演奏しながら歌って見せる。
 すると子供達の緊張は徐々に解れていき、表情は柔らかいものへとなっていく。
 楽器演奏と歌を終えると、六人は子供達に笑顔を向けて、声をかけた。
「ゴールデンハープを演奏した私は、リューリというの。よろしくね!」
「ボクの名前はアルトだよ。ハンドベルでクリスマスソングを演奏してみないかい?」
「竪琴を演奏した私は、ナーディルと申します。歌を教えられますので、一緒にどうですか?」
「私はフィルメリアよ。竪琴の他に、ハーモニカと横笛を持ってきたから吹いてみない?」
「リュートを演奏した私は、真という名だ。タンバリンと横笛も持ってきているから、演奏してみるのはどうだ?」
「私はギュンターと申します。私達と一緒にクリスマスソングを演奏したり、歌ってみませんか?」
 六人の誘いで、子供達は群がるように近付いて行く。
 そして六人が子供達に簡単に楽器の演奏や歌を教えた後、全員で合わせてみることになった。
 しかし子供達の顔には再び緊張が走り、強張ってくる。
 そこへ女性サンタクロースになった琴平詩音(ka5217)と顔出しトナカイの着ぐるみを着たヴァイス(ka0364)、そして少年サンタクロースになったユキヤ・S・ディールス(ka0382)が子供達の前に現れた。
「みんな! まずは楽しくやろうよ。上手く歌おうとか演奏しようとか、そういうのは考えなくて良いからさ!」
「そうだぜ。せっかく年に一度のクリスマスなんだ。楽しまないと損だぞ!」
「僕達はみなさんに、楽しんでもらう為に来たんです。難しいことを考えずに、楽しくいきましょう」
 元気付けるような三人の言葉で、子供達は少し微笑む。
 ――そしてゆっくりと穏やかに、明るく優しい子供達の歌声と楽器の演奏がホールに響き渡った。


○いろんなゲームをして遊ぼう!
 音楽の時間が終わった後、子供達は立食でクリスマスの料理やお菓子、飲み物などを美味しそうに味わう。
 その間にゲーム担当組はホールの至る所で準備をしているのだが、他のハンター達はできるだけ子供達の視線がそちらに向かないようにする。
「さっきの楽器の演奏と歌、上手だった」
「ええ、とても素晴らしかったです。……おや、ナーディルが舞台に上がります。きっと美しい演奏と歌声を聞かせてくれますね」
 真とギュンターは子供達の話し相手になり、ナーディルは一人舞台に上がってイスに座り、引き続き竪琴を演奏しながら歌う。
 ゴールデンハープを控え室に置いてきたリューリは、ペットの虎猫とフェレットを肩に乗せてホールに戻ってきた。
「このコ達、もっふもふで可愛いでしょう? 優しく撫でてあげると喜ぶから、触ってみて」
 リューリが屈んで目線を合わせながら声をかけると、子供達はパアッと明るい表情で虎猫とフェレットに触れる。
 そしてアルトはハンドベルを控え室に置いて、ペットのシェパードとイヌイット・ハスキーを連れて来た。
「このコ達とも遊んでね。人間の言葉が分かる賢いコ達だから、話しかけてあげてよ」
 アルトは凛々しい顔立ちをしている犬二匹に少しおびえる子供達に、優しく接し方を教える。
 また顔を隠したトナカイの着ぐるみを着ている龍崎・カズマ(ka0178)は、スローイングカードを使って子供達に手品を見せていた。
 子供達から見えない眼は、こっそりゲーム担当組の様子を窺っている。
「……まだしばらく準備に時間がかかりそうだな。だがそろそろ子供達も見ているだけでは飽きてくるだろう。ここいらで趣向を変えるか」
 トナカイのマスクの中で呟いた後、カズマはスローイングカードを子供達へ差し出した。
「どうだ? カードマジックを覚えてみないか? 手品は見ているだけでも面白いが、実際にやってみるのも楽しいもんだ。カードマジックを覚えて、他のヤツらに見せてやると良い」
 子供達が喜びの声を上げたので、カズマはカードマジックを教え始める。
 そして女性サンタクロースになったミラ・ユスティース(ka5631)は、連れてきた虎猫二匹にサンタクロース風の衣装を着せていた。
「今夜は虎猫サンタクロースだよ。子供達と遊んであげてね」
 ミラが虎猫達に声をかけると、「分かった」と言うように「にゃー」と鳴く。
 子供達がはしゃぎながら虎猫二匹を抱っこすると、ミラは舞台に上がっているナーディルに手を振って見せる。
 すると曲のリズムが穏やかなものから強弱あるものへと変わり、ミラはホールの中心で踊りだした。
「人の目を引くのは、やっぱりダンスだよ。クリスマスソングの中には踊りやすい曲があるのが良いね。パーティのラストは子供達と一緒にダンスをすることになっているから、今から興味を持たせないとね」
 子供達の視線がミラへ集中している間に、男性サンタクロースになった柊真司(ka0705)と、少女サンタクロースになったリーラ・ウルズアイ(ka4343)はゲームの準備を進めている。
「たまにはこういう依頼に参加するのもいいな。子供達と一緒に遊ぶことは、楽しくて良い息抜きになる」
「そうね。私はこう見えて、子供が好きなのよ。だから傷付いているあのコ達に、夢や希望を持たせてあげたいわ」
「……そうだな。ちなみに俺は持ってきたトランプで、ゲームをするつもりだ。子供でもよく知っているババ抜きで、勝った子に賞品をあげるというのはどうだ?」
「良いと思うわ。私は女の子チームと男の子チームに分けて、お題を絵にして伝えていくゲームにしようと思っているの。いわゆるお絵かき伝言ゲームね。お題を最後まで上手に伝えられたチームに、賞品を贈るつもりなの。お題はそうねぇ……『イケメン真司サンタ』なんてどうかしら?」
 リーラに意味アリげな視線を向けられて、真司は顔を引きつらせた。
「大却下だ! クリスマスらしく『サンタクロース』や『トナカイ』、『天使』あたりにしておけ!」
「あら、残念。でもまあ実物が目の前にいたら、お話にならないしね。そのあたりにしとくわ」
 そして二人は、それぞれ持ってきたゲームの賞品の確認をはじめた。
「俺はキャンディステッキ、チョコレート、キャンディ、クッキー、マカロンを持ってきた」
「私はポテトチップス、チョコレート、キャンディ、マシュマロ、クッキー、マカロンよ」
 クリスマス用にラッピングしたお菓子達を見て、二人は何とも言えない微妙な顔付きで首を傾げる。
 二人はゲームの賞品の内容を前もって打ち合わせしたわけでもないのに、物の見事に『お菓子』とかぶったのだ。
「子供なら、お菓子を一番喜ぶと思って持ってきたんだが……」
「……虫歯にならないように注意する必要があるわね。歯ブラシセットも用意すれば良かったかしらね」
 そんな真司とリーラの背後を、少女サンタクロースの弓月幸子(ka1749)が大きな布製のサイコロを両手で抱えながら歩き、その隣では少年サンタクロースになった鳳凰院ひりょ(ka3744)が大きな紙を両手で抱えながら歩き通った。
「ボクのお手製巨大布サイコロ、今夜に間に合って良かったよ。せっかくのクリスマスパーティ、子供達がみんな笑顔になれるように頑張ろうね!」
「ああ。俺もスゴロクに使う盤を、大きな紙に描いてきたしね。子供達がコマとなって、盤の上に乗れるサイズにするのはちょっと大変だったけど」
 ひりょが紙に描いた盤は、ホールの床に敷かなければならない。子供達は盤の上に乗りながら、幸子お手製の布サイコロを振って進むのだ。
 二人の腕には、ゲームの賞品を入れた紙袋がかかっている。
「ちなみにボクはゲームの賞品として、携帯ゲーム機にスネーク笛、そしてスローイングカードとヘルメス印の占いカードを二つ持ってきたよ。あっ、ちゃんと子供達には使い方と遊び方を教えるからね。カードの面白さを、子供達に知ってもらいたいなぁ」
「俺が用意したのはフリルリボンに猫耳カチューシャ、スニーカーに肉球グローブだ。ポテトチップスはゲームを終えたらみんなで食べることに……って、弓月、何でちょっと引いているのかな?」
 幸子は何故か、ひりょが持ってきた賞品の内容を聞くと身を引いた。
「だってひりょさんが持ってきた物って、女のボクより可愛らしい物が多いから……」
「こっ子供向けなら、こういう物を選ぶだろう? 何も俺の趣味ってワケじゃないからな! たまたま持っていただけだよ!」
「……まあそういうことにしておくよ。スゴロクではボクが実況中継をするから、ひりょさんはルール説明をお願いね。小さなコでも分かりやすく説明をしなきゃ」
「そうだね。……ところでいつまで離れているんだよ?」
「ふえっ!? えっと……ホラ、ボクが持っている布サイコロを落として、ひりょさんが足を引っかけたら大変だから……だよ。アハハ……」
 幸子とひりょの間には、約二メートルほどの微妙な距離ができていた。


 ホールの壁際のスペースには、顔出しトナカイの着ぐるみを着た星野ハナ(ka5852)のコーナーが既に出来上がっている。
「うふふ♪ ペットのパルムとフクロウの福ちゃんで子供達の興味を引きつつ、トランプで遊んだり、タロット占いをやってあげるのですぅ。もちろんトランプ勝負ではちゃんと負けますし、タロット占いでは良い事だけを伝えてあげましょう。年長さん達はもうお年頃ですし、やっぱり恋占いですかねぇ? 甘酸っぱいですぅ♪」
 クネクネと体をくねらせていたハナはしかし、パルムとフクロウの冷たい眼差しに気付き、咳を一つして場の空気を変えた。
「ごっほん! ちゃんと子供達へのクリスマスプレゼントも持ってきましたよぉ。キャンディにマシュマロ、マカロンは三つも持ってきたですぅ。やっぱりクリスマスと言えば、甘ーいお菓子ですよねぇ♪ 私の所へ来てくれたコ達に、食べさせてあるのですぅ」
 ハナは楽しそうに鼻歌を歌いながら、準備を進める。
 しかしハナのはしゃぐ姿を見ていたザレム・アズール(ka0878)は、複雑な表情を浮かべた。
「……ああいうタイプに恋愛相談をしたら最後、食い気味に話しかけてきそうだ。まっ、俺はアニマルセラピー担当だから関係無いが」
 顔出しトナカイの着ぐるみを着たザレムはペットの白猫を七匹連れてきており、ホールの中で隠れられる場所を探している。
「『白猫探しゲーム』というのは、結構良いアイディアだと思う。ホールのどこかに隠れている白猫を見つけ出して、俺の所に連れてきてくれた子供達にはハロウィンキャンディセットのアメをあげるつもりだ」
 パッと見は分からなくても、子供でも見つけやすい場所に白猫達を隠していく。
「お前達、子供らに見つかる前に動いちゃダメだぞ? 近くまで探しに来たら、鳴いて居場所を知らせるんだ」
 ザレムに頭を撫でられた白猫は、「了解した」と言うように「にゃあ」と鳴いた。
「七匹全部見つかったら、今度は触れ合いをさせよう。このコ達はおとなしく触らせてくれる良い猫だし、フワフワ・もふもふしてて触り心地が良いからきっと癒される」
 そう言っているザレム自身が、白猫を夢中になって撫でている。
 なので白猫は飼い主を現実へ戻す為に、「うにゃっ!」と力強く叫んで驚かせた。
 その光景を微笑ましく見ていたユキヤだが、ふと我に返る。
「おっと、抽選箱を作っている途中でした。それにしても、子供達を喜ばせてあげるパーティ企画は素敵ですね。みなさん、いつもより張り切っているように見えます」
「ユキヤ、お待たせ。クジ引きの景品、持ってきたわよ」
 フィルメリアはハロウィンキャンディセットとデコレーションケーキを、クリスマス用にラッピングして持ってきた。
「ありがとうございます、フィルメリアさん。それでは番号札を貼り付けますね」
 ユキヤはクジと同じ番号を書いた紙を、それぞれ貼り付ける。
 子供達には抽選箱の中に手を入れてもらい、番号が書かれた紙を一枚取ってもらう。紙に書いてある番号と、同じ番号を貼り付けてある景品をプレゼントするのだ。
「本当はさっきの演奏で使った竪琴とハーモニカ、それに横笛も景品にしようと思っていたんだけどね。楽器の演奏を教えた子供達がえらく気に入っちゃったみたいだから、そのままあげたのよ」
「それも良いと思いますよ。この機会に音楽の素晴らしさに気付いてくれたら、僕らも嬉しいですから」
「そうね。私はこう見えて子供が好きだから、今夜は良い思い出にしてあげたいのよ。子供達には思いっきり楽しんでもらって、心から笑顔になってもらいたいわ」
「あたしもそう思う! だから景品を持ってきたよ」
 詩音は満面の笑みで、六枚の四神護符をユキヤへ差し出す。
 しかしユキヤとフィルメリアは、目が点になる。
 それでもユキヤはすぐに四神護符を受け取って、頭を下げた。
「あっありがとうございます、詩音さん。なかなか渋い景品ですね」
「どういたしまして!」
「……でもそれってクリスマスプレゼントより、お正月プレゼントに向いているんじゃあ……」
「フィルメリアさん、しっ! 本人は厚意として、提供してくれたんですから」
「ユキヤ、待たせたな。クジ引きの景品を持ってきた」
 そこへ真が持参した景品を持ってきたので、ユキヤは話題を変えられることに心底ホッとしながら笑顔を浮かべる。
「ありがとうございます、真さん」
「私はエクトプラズム風船ガム、キャンディステッキ、チョコレート、キャンディ、マシュマロ、QG人形だ。子供向けの景品なら、お菓子を多めにした方が良いと思ってな」
「お菓子好きの子供は多いですから、助かります」
 ユキヤは詩音と真が持ってきた景品にも、番号札を貼っていく。
「おーい、ユキヤ。コレも景品に加えてよ」
 女性サンタクロースになった冷泉雅緋(ka5949)が、声をかけてきた。
「あたしのはチョコ餅とクッキーだよ。お菓子で目の色を変える子供は多いからね。どうせなら喜んでほしいと思って」
「同感です。――さて、準備が整いましたし、そろそろはじめましょうか」


 舞台に一人上がっていたナーディルは、ホールの雰囲気が変わりつつあることに気付く。
「……そろそろゲームを開始する時間のようですね。テンポが少し早い曲を演奏して、盛り上げましょう」


 ギュンターは周囲の状況を把握して、一旦子供達から離れる。子供達にはできるだけゲームに参加して、プレゼントを受け取ってもらいたいと思っているのだ。
「ですが私は子供が欲しがるプレゼントはよく分かりませんので、とりあえず無難に子供達全員分のマフラーをウィクトーリア家で用意してもらいました。様々な色や種類のマフラーがありますので、きっと子供達が気に入る物があるでしょう。……ん?」
「ふぉっふぉっふぉ。メリークリスマス、ギュンター」
 男性サンタクロースの恰好をしたハクロウ=V(ka4880)は、プレゼント入りの白く大きな布袋を担いでホールに入ってきた。
「ハクロウ……。あなたがこういった依頼に参加するとは、珍しいこともあるものですね」
「たまにはこういう依頼も悪くないと思うての。戦ばかりでは、腰が持たんのじゃ。して、わしのサンタクロース姿はどうじゃ?」
「クリムゾンウェストの中では、一番良く似合っていると思いますよ」
「うむ。ちなみにわしはこのプレゼントを使って、ゲームをしようと思うておる。ホールの各所にプレゼントを隠して、子供達に見つけてもらうというのはどうじゃ?」
「プレゼント探しゲームですね。パーティでは定番ですけど、良いと思いますよ。……ちなみにプレゼントは何を選んだのですか?」
 不意にギュンターの視線が厳しいものとなり、ハクロウが担ぐ白い袋を真剣に見つめる。
「正月が近いからのぉ。ベーゴマや凧、カルタなどをウィクトーリア家で用意してもらったんじゃよ。グラズヘイム王国ではなかなか見かけぬ物じゃし、ええじゃろ?」
「……物凄くあなたらしいチョイスですよ。まあ珍しい物ですし、きっと喜ばれると思います」
「うむっ! ところでギュンター、物は相談なんじゃが、プレゼント探しゲームを手伝ってくれんかの? ほれ、わしも歳じゃろう? 一人で子供達を相手にするのはどうもなぁ……」
「まあ私より年上の方に、無理はさせられませんからね。では私のプレゼントは他のサンタクロースやトナカイ達にお願いして、子供達に配ってもらいましょう」
「それと他にも手伝ってくれる者を見つけんとな。ジジイ二人だけでは、いろいろと心許無いしの」
 二人はキョロキョロと周囲を見回すと、少女サンタクロースの恰好をしているステラ・レッドキャップ(ka5434)がプレゼントを三個ほど持って歩いている姿を見つけた。
「ああ、ちょうど良いところに。ステラ、少々いいですか?」
「ギュンターさん、こんばんは! どうかしました?」
 ギュンターに声をかけられたステラは、ニッコリ微笑みながらこちらへ歩いてくる。
「実はハクロウと私でプレゼント探しゲームをするつもりなのですが、子供達の相手をするのが年寄二人だけでは何かと不安でしてね」
「よければ手伝ってくれんかのぉ?」
「私でよろしければ喜んで。ちょうど持ってきたマテリアルブローチとダイヤモンドリング、それに携帯ゲーム機を使って、同じゲームをしようと思っていましたから。これら三つの品は、ハクロウさんとギュンターさんのプレゼント探しゲームに使ってください」
「おおっ! 流石はステラじゃ。子供心をよう分かっておるプレゼントじゃな」
「贅沢品もありますが、こういうチョイスはやはり若者がした方が良いですね」
「そっそんな……」
 頬をポッと赤らめて、ステラは二人から顔をそむけた。
「……ただ余っていたアイテムを持ってきただけであって、前から準備していたんじゃないからな!」
 ステラは本来の少年の声でボソボソッと呟きながら、照れた表情を浮かべる。
「あっ、あちらの二人にも声をかけてみますか」
 ギュンターは詩音とトナカイの着ぐるみを着たトウゴウ・カイ(ka3322)が並んで歩いている姿を見て、声をかけた。
「お二人とも、時間がありましたらこちらを手伝ってくれませんか?」
「良いですよー」
「僕達は何をすればいいんですか?」
 ギュンターは事情を説明して、自分が配るはずだったプレゼントを二人に代わりに配ってほしいと頼んだ。
「三十人分もありますので、ソリの形をした台車に載せて控え室に置いてあります。結構な重さがあるので……」
「それなら僕がソリをひいて、詩音がプレゼントを渡していった方が良いね」
「そうだね。それじゃあ控え室に行くよ」
 詩音とトウゴウは、張り切って控え室へ向かう。
「ギュンター、そろそろプレゼントを隠さんと。他のゲームは既に始まっておるのじゃ」
「そうですね。では他にも手が空いている方に声をかけて、子供達全員にプレゼントが届くようにしましょう」


 そしてホールの至る所で、様々なゲームがはじまった。
 子供達はゲームを楽しめる上に、賞品や景品を貰えるので喜んで参加している。
 真司によるトランプのババ抜き対決、リーラによるお絵かき伝言ゲーム、幸子とひりょのお手製巨大スゴロク、ハナによるタロット占いとトランプゲーム、ザレムが行っている白猫探しゲーム、ユキヤが行っているクジ引き、そしてハクロウとギュンターが中心となっているプレゼント探しゲームらが、一気に場を盛り上げた。
 しかしゲームに参加した子供達の中には勝負に負けたり、プレゼントをなかなか手に入れられない子も出てくる。
 ヴァイスはホールの中を見回っている時、十歳の男の子と八歳の女の子が暗い顔で壁際に立っているのを見つけた。
「ん? お前ら、ゲームに参加しねぇのか?」
 しゃがみ込んで話しかけると、二人はどうやら兄妹でパーティに参加していたものの、上手くプレゼントを手に入れることができずに拗ねているようだ。
「まっ、勝負事は時の運だからな。でもまだ誰の手にも渡っていないプレゼントがあるはずだ。ほら、俺の肩に乗れ。高い所から探した方が、見つかりやすいだろう?」
 兄妹が恐る恐る両腕を伸ばしてきたので、ヴァイスはひょいっと持ち上げてそれぞれ左右の肩の上に乗せる。
「怖くなったら言えよ」
 そして歩き出して間もなく、二人はシャンデリアの内側に二つのプレゼントがあるのを見つけた。
「……まあすぐに見つけられたのは良いけどよ。何で子供の視線が届きにくい場所に置いたんだ?」
 不思議に思いながらもヴァイスは手を伸ばして、プレゼントを取って二人に渡す。
 その様子を見ていたギュンターは微妙な怒りの表情を浮かべながら、早足で逃げるハクロウを追う。


 一方でハナの所には、十二歳になる三人の女の子達が来た。
「メリークリスマスですぅ。あら、可愛い女の子達ですねぇ。何かご用ですかぁ?」
 女の子達はザレムが連れてきた白猫達を探しているようだが見つけられずに、ハナの占いを頼りに来たらしい。
「そうきましたかぁ。女の子って、何歳でも強かなんですねぇ。でもまあザレムさんからは『占いで探しちゃダメ』とは言われてないですし、良いですよぉ」
 ハナは早速タロットで白猫達が隠れている場所について、占ってみる。
「えぇっと……、『全身トナカイ着ぐるみ男がキーマン』? ……どういう意味なんでしょお?」
 訳が分からずハナと女の子達が首を傾げていると、カズマが通りかかった。
「……もしかして、カズマさんが『そう』なんですかぁ?」
「ん? 何のことだ?」
 このパーティの中で、顔を隠しているトナカイはカズマのみ。
 全身トナカイ着ぐるみ姿のカズマが立ち止まると、突然白猫が三匹、どこからともなく出てきて飛び付いた。
「うをっ!? 何だ、この猫どもはっ!」
 白猫達にくっ付かれてアタフタするカズマを見て、女の子達はハナの占いが当たったことに驚く。
「流石ケモノに好かれやすいカズマさんですねぇ。飼い主のザレムさんが、暗雲を背負って怖い顔でこっちを見ていますよぉ」
 カズマは恐る恐るハナの視線の先を見ると、「俺の猫達があんなに懐くなんてっ……!」と恐ろしい声で呟いているザレムがいた。
「げっ!? 猫どもを早く連れて行けぇ!」
 カズマが叫ぶ姿を見て、少し離れた場所にいた雅緋はクスクスと笑う。
「あらまぁ、男前が形無しだねぇ。……おや、あそこに男の子が一人ぼっちでいるわね」
 雅緋はソファ椅子に一人で座っている、六歳の男の子を見つけた。
「お坊ちゃん、一人でどうしたんだい? ゲームに参加しないの? 良いプレゼントを貰えるよ」
 しゃがんで視線を合わせながら尋ねると、逆にゲームの種類が多過ぎて何に参加したら良いのか迷っていると言う。
 雅緋は笑みを浮かべたまま立ち上がると、開催されているゲームを改めて数えた。
「……合計七種類、ね。まあダブって参加しても良いんだけど、子供にはそこまで考えられないわよねぇ。じゃああたしが景品を提出したゲームに参加しないかい? クジ引きだから、すぐにできるよ」
 すると男の子は嬉しそうに頷く。
「それじゃあせっかくだし、あたしと手を繋いで行こうか」
 雅緋が手を差し出すと、男の子は喜々としてその手を握った。
「ユキヤ、まだ景品は残っているのかい?」
 ユキヤは雅緋が手を繋いでいる男の子を見て、すぐに事情を理解する。
「ええ。はじめたばかりですし、ウィクトーリア家が用意したプレゼントもありますから、当選率は高いですよ」
「それじゃあこのコにクジ引きをやらせてあげて」
「良いですよ。では、中に入っている紙を一枚取ってください」
 ユキヤは抽選箱を両手で持って、男の子に手入れ口を向けた。
 そして男の子が引いたクジの番号を見て、ユキヤはクスッと笑いながら景品を渡す。
「コレも縁と言えるんでしょうね。雅緋さんのチョコ餅が当たりましたよ」
「ホントかい? 良かったね」
 男の子はチョコ餅を貰って、嬉しそうに微笑んだ。
「ユキヤ、次はこのコがクジを引いても良いか?」
 真が抱っこをして連れてきたのは、三歳の少女だった。
「はい、どうぞ」
 少女が手を伸ばして引いたクジの番号を見て、ユキヤは眼を丸くする。
「……聖夜の奇跡ですね。彼女が当てたのは、真さんのQG人形です」
「本当か? 良かったな。この人形は『見ていると何となく元気が出てくる』と言われているんだ」
 QG人形を手に入れた少女は、幸せそうに満面の笑みを浮かべた。
 その光景を見ていたステラの右手には五歳の男の子の手が、左手には九歳の女の子の手が握られている。二人ともプレゼント探しゲームの参加者で、ステラは同行しているのだ。
「クジ引き一つでも、ドラマがあるんですね。……それに比べてミラさんは、一体何をしているんですか?」
 ステラが視線を移動させた先では、ミラの右腕には十一歳の女の子がぶら下がり、左腕には四歳の男の子がぶら下がり、そして肩車をしている七歳の男の子がいる。
「クックリスマスだから、人間ツリーをやってみようかと……」
 子供達が喜びはしゃいでいるせいか、止め時が分からなくなっているらしい。
 ミラは無理に笑顔を作っているが、額には脂汗が滲んでいた。
「――で、これからどうします?」
「できればもうそろそろ、人間に戻りたいなぁと……」
「はあ……、仕方ありませんね。ミラさんに群がっている子供達、あちらのクジ引きでお菓子が当たるようですよ。美味しいお菓子、食べてみたいと思いませんか?」
 優しく微笑みながらステラが話しかけると、三人の子供達は眼をキラーンッ☆と輝かせてミラから降りる。そして真っ直ぐに、ユキヤの所へ走って行った。
「たっ助かったよ……」
「調子に乗るから、そんな目に合うんです。手が空いたのなら、こちらのプレゼント探しゲームに付き合ってくださいね♪」
 ステラの迫力がある笑顔を見て、ミラは黙って頷くしかない。
 そこへ詩音と、プレゼントが載ったソリを引いたトウゴウがホールに戻ってきた。
「みんなー! 全員分のプレゼントを用意したから、今から配りに行くよ!」
 詩音が元気いっぱいに声をかけると、子供達は歓声をあげる。
 そして子供一人ずつ、ギュンターが選んだプレゼントを詩音が渡していく。
 その途中でトウゴウは、十三歳の少年と十四歳の少女が少し暗い顔をしているのを見つけて声をかける。
「メリークリスマス! プレゼントをどうぞ」
 プレゼントを手渡ししても、微妙な笑顔を返されるだけ。
「んー……あっ、そうだ! 良かったら、このソリに乗ってみない? 楽しいと思うよ」
 口ではそう言いつつも、半ば強引にトウゴウは二人をソリに乗せる。既にプレゼントは半分以上配り終えているので、二人が乗れるほどのスペースはあった。
 そしてトウゴウはソリを引きながら、詩音の後ろを歩いてついて行く。
 すると少しずつ二人の表情は和らぎ、興味深げに周囲を見始める。
 そんな二人の様子を見て、トウゴウは柔らかい笑みを浮かべながら独り言を語った。
「……一ヶ所に留まっていると、見える景色は狭い。けれど誰かの手を借りながらでも動いて見れば、世界は楽しいものだって気付ける。生き続けることは良い事だと思えるんだから、こちらの世界も素晴らしいものだよ」
 ホールで盛り上がっている中、舞台にいるナーディルにゴールデンハープを持ったリューリと、クレセントリュートを手に持つアルトが近寄る。
「お疲れさま、ナーディルさん。楽器演奏を交代するよ」
「パーティは後半だけどね。ナーディルさんが雰囲気に合わせた曲を演奏してくれたおかげで、かなり盛り上がったよ」
「お二人にそう言っていただけると、楽器演奏者冥利に尽きます。ですがホールスタッフになった皆様のおかげで、子供達は笑顔になっています。……いろいろと辛い経験をしたのでしょうが、今この瞬間だけはそのことを忘れて、幸福に満ちているのならば良いと私は思います」
 ナーディルは竪琴を大事に抱えながら、ゆっくりと立ち上がった。
「ではラストのダンスの時には、またご一緒に楽器を演奏しながら歌いましょう。それまで私も子供達に、パーティを楽しんでもらいます」


 ――その頃、外では真っ白な雪が降り始めていた。
 けれどパーティを楽しんでいる子供達は誰一人気づかず、全員この瞬間を楽しんでいたのだった。


<終わり>
 

依頼結果

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MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • 虹の橋へ
    龍崎・カズマ(ka0178
    人間(蒼)|20才|男性|疾影士

  • ヴァイス・エリダヌス(ka0364
    人間(紅)|31才|男性|闘狩人
  • 遙けき蒼空に心乗せて
    ユキヤ・S・ディールス(ka0382
    人間(蒼)|16才|男性|聖導士
  • 元気な墓守猫
    リューリ・ハルマ(ka0502
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • オールラウンドプレイヤー
    柊 真司(ka0705
    人間(蒼)|20才|男性|機導師
  • 幻獣王親衛隊
    ザレム・アズール(ka0878
    人間(紅)|19才|男性|機導師
  • デュエリスト
    弓月 幸子(ka1749
    人間(蒼)|15才|女性|魔術師
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士

  • トウゴウ・カイ(ka3322
    人間(蒼)|17才|男性|猟撃士
  • 世界より大事なモノ
    フィルメリア・クリスティア(ka3380
    人間(蒼)|25才|女性|機導師
  • うら若き総帥の比翼
    ひりょ・ムーンリーフ(ka3744
    人間(蒼)|18才|男性|闘狩人

  • リーラ・ウルズアイ(ka4343
    エルフ|15才|女性|魔術師

  • ハクロウ=V(ka4880
    人間(紅)|70才|男性|舞刀士
  • 慌てんぼうのサンタさん
    琴平 詩音(ka5217
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • Rot Jaeger
    ステラ・レッドキャップ(ka5434
    人間(紅)|14才|男性|猟撃士
  • 美しき演奏者
    ナーディル・K(ka5486
    エルフ|27才|女性|疾影士
  • ノリノリでGO!
    ミラ・ユスティース(ka5631
    人間(紅)|25才|女性|疾影士

  • ギュンター=IX(ka5765
    人間(紅)|65才|男性|符術師

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 静かに過ごす星の夜
    冷泉 雅緋(ka5949
    人間(蒼)|28才|女性|聖導士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 子供達のクリスマス
ひりょ・ムーンリーフ(ka3744
人間(リアルブルー)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2015/12/15 00:45:43
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/12/15 00:52:59