ビューティー・アンド・ザ・ビースト4

マスター:神宮寺飛鳥

シナリオ形態
ショート
難易度
難しい
オプション
  • relation
参加費
1,500
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2016/07/25 22:00
完成日
2016/07/29 17:20

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

「問題は、奴が今でも“皇帝”として絶対的なカリスマを有している事だ」
 ヒルデブラント・ウランゲル。腐敗した貴族主義を破壊し、エルフハイムとの内戦を終わらせた男。
 革命王、師子王、絶火王、猛る雷鳴、騎士殺し。
「奴は北伐の途中で失踪した。混乱する世論を納める為、当時冒険者だったヴィルヘルミナを皇帝に仕立て上げたのはお前だったな」
 バルトアンデルス城、オズワルドの執務室。タングラムはその机の前で仏頂面を浮かべる。
 机に輝くは絶火剣シャイターン。王の証としてナサニエルが作った機械剣。
 かつてこの国を興した英雄ナイトハルト・モンドシャッテが率いた十人の騎士、十騎兵は、今の師団制度の元にもなった伝説だ。
 彼らが手にしたそれぞれの武器を現代風に再現した絶火器。その最初の一振りがシャイターンだという。
「仮にこいつで奴が本物だという裏付けが取れてしまったら、奴には利用価値が生まれてしまう」
「彼を知る人間ならば、見れば確信するですよ。彼は本物です」
「ヴィルヘルミナがああなっちまった今、確かに王は必要だ。だがそれは今じゃねェし、ヒルデブラントまで記憶喪失ってのはマズい」
「最悪なのは、二人の王がその資格を有したまま、別々の道を示してしまう事……反政府組織や歪虚にとって、彼らは最高の切り札足り得る」
「だが、ヒルデブラントは鎖につないでいう事を聞くような奴じゃねぇ。縛れば絶対に反発する。いっそ、記憶喪失のまま片田舎で静かに暮らしてくれればそれがいいんじゃねぇか?」
 険しい表情でため息を零すオズワルド。タングラムが答えあぐねていると、静かに窓が開き。
「どうやら、そうも言っていられないようですね……」
「カレン!? 窓から入ってくるんですか……ここ何階だと……」
「一応、密偵ですので……久しぶりですね、アイリス」
 男は音もなく部屋に降り立つとどこか気を許した風に声をかけた。
 花の仮面を外した男の素顔は柔らかな笑みを浮かべている。ただし、その顔はほとんどが焼け爛れていたが。
「今はタングラムで通ってるですよ。カレンは……成程、絶火隊ですか?」
「“ベルフラウ”を追いかけるのに、この役職は便利でしたからね。私の事はともかく……」
「カレン、動きがあったのか?」
 静かに頷き、男は花の仮面を装着する。
「予想通り、接触してきました。グロルリッターと、紫電の刀鬼です」

 ――人間に動きがあるというので、言い与えられた任務は監視だった。
「よお。お前、いっつも見てるだけでいいのか?」
 その監視を気にも留めないヒルデブラントの笑顔には、なんだか妙にやる気を削がれた。
 ヒトとヒトとが争う内戦。革命戦争の最中にあっても、彼の瞳には光があった。
 人間というのは、どうあがいたところで瞳に負を宿すものだ。
 どれだけ正義を信じても、どれだけ明日を祈っても、思い通りにならない未来を前にすれば臆して当然。
 大勢の血が流れ、多くの屍を積み上げてなお光を見る者。それは最早英雄ですらなく、怪物の類だろう。
「ていうか見てるだけって暇だろ? オレと組まねぇか?」
 あろうことか、歪虚である自分に男はそんなことを言った。
 当然部下たちにはボコボコに反発されていたが、忠告を受け入れるほどまっとうではなかったのだ。
「お前いつも首から上燃えててみっともねぇし、それ弱点である霊体を露出させてるってことだろ? これやるからよ、つけとけよ」
「What? なんですか、コレは?」
「え? 知らないの? ヘルメットだよ。これがありゃ、見た目的には人間と変わらんだろ? そしたら、ダチにもなれんじゃね?」

「見つけたね」「あれが主様の宿敵」
 山の木々に紛れるように、樹上より見下ろすのは本当になんてことはない田舎の農村だった。
 男手のほとんどを兵隊にとられて、もう終わっていくのを待つだけの小さな村を見下ろし、紫電の刀鬼は憂鬱に浸っていた。
「革命王」「ヒルデブラント」
「ソーですかネー。本当にソーなんですかネー。Othersの空似じゃないデスか?」
「刀鬼、主様に嘘ついた」「ヒルデブラントは生きてた。どうして嘘ついた?」
「ギクギクッ! いや嘘なんて……だからミーが直々に確認に来たデースよ?」
 そうだ。だからわざわざ自分の目で確認に来たのだ。
 あの男はかつて帝国が単独で行った北伐戦の最中、妨害に現れたナイトハルトと一騎打ちを演じた。
 敗れたヒルデブラントは瀕死の重傷。地形が変わるような戦いの中で崩落に巻き込まれた彼を救ったことに、深い理由はなかったはずだ。
「ミーは、英雄(ヒーロー)というやつが大嫌いデス。救世主(メサイア)なんて大嫌いデス。ヒトという生き物は、いつも彼らにすべての重荷を背負わせる」
「何を?」「言ってるの?」
「それはいい。ヒトは弱い生き物だから。でも、英雄はそれでも立ち上がってしまう。理想を追いかけてしまう。その挙句にあるものが、どれだけ血に染まった栄光でも」
 ヒルデブラントが望んだのは、きっとあんな未来ではなかった。
 革命が成就すると真っ先に始まったのは元平民による貴族階級への攻撃。
 偏見と弾圧を押しとどめたはずが、また別のところからドロリと吹き上がり、血を欲する。
「“血の宿業”……ボスはそう言っていたデスね」
「ヒトはみんな同じ」「死と滅びを求めている」「魂の安息」「嘆きの終わりを」
 すっと立ち上がり、刀鬼は己に問いかける。
 彼はきっと、人間に利用されるだろう。そうしてまた望まぬ戦いを押し付けられる。
 それでも笑って受け入れるのだろう。人々の業の器となって、祈りを刃に変えて。
 誰かを守るということは、誰かを殺すということ。それは、世界がヒトに強いた宿命。
「なんデスかねぇ」
 北方で竜とヒトとの戦いを見た。刀鬼は実は結構、竜をリスペクトしていた。
 彼らは純粋な戦いの権化だ。ヒトとは違う。そう思っていたのだが。
「翻弄される英雄の運命……死後もそれが続くとしても、ユーは……前に進むことを望むのデスか?」
 颯爽と木を飛び降りる刀鬼が何を言わんとしているのか、デーゲン・ボーゲンには理解できなかった。
 ただ、グロル・リッターとしての任務に従い、ヒルデブラントを捕らえること。
 そしてその痕跡を残さぬよう、村のすべてを焼き払う事だけを考えていた。

リプレイ本文

 真昼の陽光に晒されたとあっても、デーゲン・ボーゲンの二色の光はハッキリと目視できた。
 世界の隅に取り残された小さな村は、今や避け得ない壊滅の危機に貧していた。
 この村の防衛戦力は記憶喪失の男がただ一人。その抵抗も手にした農具が折れ、万事休すとなる。
「農具でミーの相手をするのは無理デスネー。これでもソサエティが名指す十三魔の一体デース」
「ぐ……くそ。大抵の怪物は農具でなんとかなったんだが……世界は広いぜ……」
 今の男に足止めできるのは紫電の刀鬼だけ……いや、これも刀鬼側が付き合ってくれているだけのこと。
 圧倒的に有利な戦況を確認したデーゲン・ボーゲンは村を破壊しに向かった。
 二体の射程距離と破壊能力は圧倒的で、弓に変形すれば容易に遠距離から村を吹き飛ばす事ができたのだ。
 超長距離からの光の狙撃は、民家を一つ一つ貫いては吹き飛ばしていく。
 ハンターらが現場に駆けつけた時には、既に半分以上の家屋が吹き飛び、道端には老人の死体がいくつも転がっていた。
「距離的に間に合うはずないっすが、やっぱり既にやられてるっすね……!」
 走りながら舌打ちする神楽(ka2032)。この射撃能力には覚えがある。
「デーゲン・ボーゲン……村全体が射程内っすか。止めに行かないとあっという間に村が消えるっすよ!」
「前にシェリルがやりあったグロル・リッターかぁ……まずは距離を詰めないとなぁ」
 神楽に続いてヒース・R・ウォーカー(ka0145)が走りだす。しかし、デーゲン・ボーゲンはハンターよりも村に照準を合わせていた。
「ハンターだ」「関係ないね。全部ターゲット」「高威力狙撃モードから、拡散追尾モードへ」
 変形させた相棒を担ぎ、発砲。放たれた光は幾つもの小さな光の矢に拡散し、村へと降り注ぐ。
 光を集中させた狙撃より威力は低く狙いも甘いが、街そのものを吹き飛ばすにはこちらの方が向いているのだ。
 接近を試みるハンターが光を掻い潜る中、デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013)とハッド(ka5000)は村人を庇い、その身を晒す。
「でーげんなんたらよ、見よ! これが王の威光である!」
「ブハハハハ! この程度の攻撃、この暗黒皇帝デスドクロ様に傷をつけることはできねぇぜ!」
 高笑いする二人に、庇われた少女は呆然とするが、直ぐに我を取り戻し倒れた老婆に駆け寄った。
「おばあちゃん、しっかりして! おばあちゃん!」
 倒れた老婆を片腕で担ぎ上げ、デスドクロは森を指差す。
「この婆さんは俺様が運んでやる。お前たちも森に逃げこむんだ!」
「この村にはまともに動けない人もたくさんいるの! 私だけ逃げられないよ!」
「ブハハ、無用な心配だな。動けない奴は俺様が運ぶ。ただの凡人かつお子様であるお前が出しゃばる場面じゃないぜ」
「我輩が超聴覚で困っている者を探そう。ここは我々王チームに任せるがよい!」
「俺様は王ではなく暗黒皇帝だがな!」
 二人が村人の避難誘導を始めた頃、残りのハンターは真っ直ぐに農場の歪虚を目指していた。
 デーゲン・ボーゲンが放つ光の矢を前にアウレール・V・ブラオラント(ka2531)は臆することなく突っ込んでいく。
 このグロル・リッターはそれぞれ光と闇、二種類の属性を持つ。
 その攻撃属性は光の矢にも現れ、白い矢と黒い矢、それぞれを視認する事ができた。
 アウレールは左右の手にそれぞれ構えたガラティンとクルヴェナルで攻撃属性に合わせ防御する事で、矢を切り払いながら接近していく。
「ヒルどん、無事かのッ!?」
 呼びかけるカナタ・ハテナ(ka2130)に振り返り、ヒルデブラントは目を丸くする。
「お前達は……ハンターって奴らか!?」
「動きがSpeediデスネー? 村に見張りでもつけていましたか……考える事は同じデスね」
 ヒースは日本刀を抜き、刀鬼へと斬りかかる。しかし最小限かつ目にも留まらぬ速さで回避した刀鬼は機械刀を軽く振り。
「ミーも今日は本気でGOするデスヨー。死んでも文句は言いっこなしデース!」
 刀鬼が刃を振るうと、その先端から雷撃がほとばしる。その光は鞭のようにしなり、地面を薙ぎ払いながらヒースへと襲いかかった。
 雷の波動を回避するヒースだが、その直後、一瞬で目の前に光を帯びた刀鬼の姿が現れる。
 回避もできず刃で受けるが、見た目の軽やかな動作からは想像もできない程、一撃は重い。
「ボクはヒルデブランドを表舞台に出したくないんだよねぇ。あの男を助けたお前と、少なからず思惑は一致すると思うんだけど、ねぇ!」
「そうかも知れないデスが、それはユーとミーのお話デース。人間が物事を決める時、優先されるのは個ではなく総デスヨ!」
 受け止めきれずヒースが後方へ弾かれた頃、アウレールはデーゲン・ボーゲンへと走りながら絶火槍を投げつけていた。
 神楽も同時にファミリアアタックでパルムを発射。これに対処すべく、デーゲン・ボーゲンは弓から人型に変化する。
「ハンター」「主様の邪魔をする」「危険な人間」
「お前らが来てるって事は、今の暴食は剣豪が率いてるっすか? ケケケ、力押しで誘拐とかオルクスと比べたら脳筋っすね。これは今後は楽になりそうっす」
 神楽の挑発にデーゲン・ボーゲンは露骨に反応を示す。
 顔を見合わせると、二体はそれぞれ腕の部分だけを剣に変形させた。
「主様侮辱した」「主様はオルクスより優れてる」
「うお~乗せやすい奴らっすね~……所詮はお子様っすよ……ケケケ」
「あれが革命王、ヒルデブラント……」
 構えたまま目端で男を捉え、アウレールは呟く。
 今の男からは革命を成した偉大な英雄の気概を感じる事はできない。
 見るからにみすぼらしい農夫そのものだったし、きっと今の彼はそれ以上の存在ではないのだ。
「よし、なんだかよくわからんが、この場はお前たちに任せた! オレは村が心配なんでな!」
「ちょ、ちょっと待つっす! 村人は仲間が避難させてるっすからここで双子を食い止めるっす!」
「そう言われてもオレは向こうが気になるから向こうに行く! 細かい事は知らん!」
 神楽が呼び止めるも全く聞かず、農夫は村に走っていく。唖然とする神楽だが、既にデーゲン・ボーゲンが襲い掛かってくる。
「ぬあー! 槍も渡せてないっすー!? 全然人の話を聞かないっすよあのおっさん!」
「ふん、型破りは知れたことだろう。カナタ、ヒース、我々の装備を持っていけ!」
 刀鬼の狙いはヒルデブラントだ。故に、彼が村に向かうのならばそれを追いかけるのは当然。
 カナタ、ヒース、タングラムはその二人に付いて行くしかない。ヒルデブラントに武器を渡すなら、彼らに託す他ないのだ。
「敵の分断は成ったのだ。一先ずは我らで村への攻撃を阻止しつつ、ここで抑えこむぞ!」
「仕方ねーっすね……味方が来るまで踏ん張るっすか!」

「ま、待つのじゃヒルどん! 村に行ってはならん!」
「経験上、こうなっては止まらないですよ! しかしこのままでは刀鬼を村に招き入れる事になります!」
 カナタ、ヒース、タングラムの三人では刀鬼の動きを封じられない。
 こと機動力に関しては刀鬼は十三魔でも抜きん出た能力を持つ。当然、その動きを三人だけで封じるのは不可能。
 だが逆に言えばヒルデブラントもそれは同じことで、一瞬で追い抜かれ、道を塞がれる事となった。
「む、村に逃げたら戦場になるデスよ……相変わらず直情的デスね~?」
「くそっ、なんて足の速さだ!?」
「あー……刀鬼の移動速度を知らないので、計算に入ってないのじゃな……」
「記憶喪失って厄介だねぇ……っと」
 ヒースは神楽のボロフグイとアウレールのフンケルンを男へと手渡し。
「ちょっと都合が変わったけど、とりあえず持ってなよぉ」
「おう、ありがとよ。ところであいつを振り切る方法はなんかないのか?」
「残念じゃが無理じゃ。単純な機動性能では桁が違う。とりあえずこちらで次の手を打つので、じっとしておいてくれぬかの?」
「そりゃ内容によるぜ! 俺は一刻も早く村に行きたいんだ!」
 悪びれなくニカっと笑う男にカナタは冷や汗を流す。
 この男、全くコントロールできない。本当に言葉の通り、内容によってはまたおかしな行動を取るだろう。
「ん~? なんだか連中、こちらに向かってきておらぬかの?」
 デーゲン・ボーゲン班が狙撃を中止させたおかげで避難誘導は順調に進んでいる。
 ハッドは村人たちに馬を使うように誘導し、デスドクロは動けない老人等を運んでいたが、村の近くでヒルデブラント達と刀鬼が睨み合う様子に首をかしげる。
「ちっと段取りとは違う事になっているようだが、俺様レベルになるとアドリブで動けるから正味問題ねぇな」
「とは言え村に突っ込んで来られては困ってしまうの~」
「おじちゃんは私達が心配で戻って来ちゃったんだ……おじちゃんも逃げなきゃダメなのに!」
 少女の言葉に二人は振り返る。少女は涙をこぼしながらうつむく。
「わかってたんだ……おじちゃんを私達がこの村に縛り付けてる事も、おじちゃんが色々な人に狙われてる事も……悪いのは私達なんだ……」
「ん~、それはちと違うのぅ。確かにおぢさんはこの村を大事に思っておる。命の恩人たちに報いたいのじゃろ~」
「だが、誰かが悪いって話じゃねぇ。お前さんが悪を名乗るなんざ百億年早いぜ! しかし、おっさんはお前たちを守る為に戦っているのも事実だ」
 ヒルデブラントは笑っているが、とても正常な判断ができる状態ではないのだろう。
「あのおっさんは俺様たちがなんとかしてやる。だからまずはあのおっさんを自由にするためにも、お前たちは森に逃げこむんだぜ」
 少女は涙を拭って頷くと、村の外にいる男へと叫ぶ。
「おじちゃーーーーん! 私達は大丈夫だから! ちゃんと自分で逃げられるから! おじちゃんは、自分の事を考えていいから!!」
 ヒルデブラントはその言葉に目を丸くし、耳を傾ける。
「この派手でちっちゃい人と、黒くてでっかい人が助けてくれるから! 私も手伝うから! みんな、大丈夫だから!!」
 男はその声を受けて力強く拳を振り上げる。これで一先ず、これ以上状況がややこしくなることはないだろうか。
「うむ。我らも急いで避難を終えて駆けつけようかの」
「ああ。よし、凡人は助けあって避難するぞ。一人で逃げられるなんて思い上がるんじゃねぇぞ! グハハハハ!」
 少女がデスドクロ、ハッドと共に走り去るのを確認すると、カナタはほっと胸を撫で下ろす。
「ではヒルどん、ここはカナタたちに任せて、ヒルどんは向こうのデュラハンの方に……」
「あ~。あの子はさっき大丈夫っつったんだが。ま~、大丈夫なわけねぇんだよな~」
 男の筋肉がみしみしと隆起し、こめかみには青筋が浮かび上がる。
「こっから遠巻きに見ても既に何人か死んでんだろ。久々に頭に来たぜ。生きて帰れると思うなよ、テメェ」
 明らかに覚醒した後、男は素早く刀鬼に槍で襲いかかった。
「待つのじゃヒルどん! あえて闘う必要はないッ!」
「やれやれ……これは、闘いながら……というか、あの男を守りながら話をするしかないんじゃないかぁ?」

 デーゲン・ボーゲンは、グロル・リッターと呼ばれる、不破の剣豪に仕える騎士達だ。
 双子の騎士は確かに、単一個体ごとの戦闘力は他の騎士に及ばない。デーゲン・ボーゲンは、二体の組み合わせで力を発揮する。
 だからこそ、双子は確信する。自分たちはグロル・リッターの中でも、特に連携に長けていると――。
「だというのに……」「こいつら……」
 闇の子の刃も、光の子の剣も、アウレールは的確に同属性の武器で弾き受けていく。
 どんな角度からどのように攻撃してもアウレールの防御を崩せない。
「主様の剣たる」「僕達」「私達が」
 光と闇の剣戟がマテリアルの瞬きとなって火花を散らす。そこへ神楽が栄光の手に乗せたパルムにマテリアルを纏わせ、投擲する。
「パルム、君に決めたっす~!」
 マテリアルを帯びたパルムの突進は、アウレールに気を取られた闇の子に命中。
 それそのものが大きなダメージにはならない。だが、魔法攻撃はデュラハンにとって天敵。
 外殻たる鎧を崩せずとも、衝撃は内部の霊体に伝わり、隙を作ってしまう。
 その瞬間、アウレールのガラティンが袈裟に繰り出され、鎧を切り開いた。当然光の子がカバーに入り、闇の子は鎧を再生させる。
 デュラハンは核を破壊しない限り完全に撃破はできないし、外殻も再生する。だが、その再生が追いつかない。
「ケケケ……たった二人相手に無様っすね~! グロル・リッターってこんなモンだったっすか?」
 余裕の表情の神楽だが、実際のところは少し違う。
 二人が“耐える”能力に非常に優れているのだ。敵を倒すには至らない。手数も火力も二人では補えない。
 だが、耐えるだけならば問題ない。アウレールには高い基礎防御力に属性の守り。そして神楽には無尽蔵とも思える再生能力がある。
(そしてこいつらは煽っとけば他所にはいかないっす。せいぜいここで足止めさせてもらうっすよ!)
「難儀な物だな、グロル・リッター。私は決して貴公らを認める事はない。だが、その在り方には羨望の念を抱かずにはいられぬ」
(お? アウレール君も煽るんすか?)
「何時如何なる時も、主君に忠誠を誓い、主君の為に戦い主君の為に怒る。忠する道こそ違えども、その志は真実だ」
 不破の剣豪ナイトハルト。それは帝国の騎士道が、英雄伝説が産んでしまった化物だ。
 それに仕える闇の騎士達がいかに高潔であっても、ヒトと交わる事はない。だが……。
「私は一度は現実から目を逸らした臆病者だ。信じるべくを信じ抜く事ができなかった。これ即ち不忠なり。故に――騎士のその先を征く者よ。私に道を示せ。その刃を以って、我が迷いを断ち切らん!」
 二体の騎士は顔を見合わせると、その手をしっかりと繋ぐ。
「騎士の剣は己が為にあらず」「名誉」「忠義」「切望を叫び」「王道を紡ぐ」「そこに曇りはなく」「過ちもない」
 二体のデュラハンが分離し、一つに合体していく。
 小柄で幼い騎士の姿は既にそこにはない。光と闇、その二つを束ねた美しい騎士の姿があった。
「合体した瞬間に負のマテリアルが跳ね上がった……これがこいつらの本来の形っすか!」
 デーゲン・ボーゲンはその両肩に光を収束させる。二色の拡散する光の本流。それは農園を薙ぎ払わんと、熱となって放たれた。

 ヒルデブラントは止まらず、刀鬼へと襲いかかる。
 だがそこには明確な実力差があった。刀鬼はあらゆる攻撃を完全にかわし、防ぐだけの機動力を持っている。
 ヒルデブラントの攻撃に“本来”の力が戻り始めているのはハンターにもわかったが、今の彼では刀鬼は倒せない。
「致し方なし……ヒルどんを支援しつつ、交渉するのじゃ!」
「わかってるさぁ。行くぞぉ、タングラム」
 タングラムが投擲する短剣の束を刀鬼は片手で全て薙ぎ払うが、ヒースはワイヤーウィップを刀鬼に巻きつける。
 続けてカナタがレクイエムを放ち行動を封じた上でヒルデブラントが槍を繰り出すが、それでも刀鬼は槍を掴んで受け止めると、周囲に雷撃を放射してヒースとヒルデブラントを吹き飛ばした。
「ぐっ、感電で身体が……こいつの雷撃、ここまでだったのかぁ……」
「ヒース!」
 動きが鈍った所へ繰り出される機械刀。ヒースは目を見開き、のけぞるように回避する。
 切っ先はヒースを捉えたがそれは影、即ち残像だ。だがそこから反撃に乗り出すほどの余裕がない。
「刀鬼どん! 我らはヒルどんを保護しにきただけじゃ! 帝国もヒルどんを帝位に戻す事はない!」
「ア~ハン? そうなのですか、マスクガール?」
「確かにそうです。帝国はヒルデブラント様を再び戦場に戻すつもりはありません。……そうでなければ、私も彼を連れ戻すのは反対ですからね」
 カナタが話しかける最中もヒルデブラントは刀鬼に攻撃しているが、片手間でも全く命中する気配がない。
「だとしても、それはユーたちの都合デース。本人がどう思うかは全く別。彼は見ての通り、他人の言葉に従うタマじゃないデース」
 それは交渉する上で痛いところだ。そもそも、他人の都合はヒルデブラントが素直にいうことを聞く事が大前提。
 彼が勝手に行動し、その結果をコントロールできないのであれば、他人の方針など意味がない。
「ボクや帝国は英雄を求めていない。今ヒルデブラントに表舞台に立たれても、様々な思惑に利用されかねない。そうなれば血が流れる事になる……特に弱者の血が、ねぇ」
「それはきっとどんな英雄も望んだ事ではない筈デスヨ。しかし、そうなってしまう。何故か? それがヒトの宿業だからデス」
 ヒルデブラントの腹に蹴りを入れ吹き飛ばし、刀鬼は燃える村を振り返る。
「ヒトは弱い。故に弱者は強者を、英雄を求める。英雄は弱者を庇護し、必要とされて縛られる。それが合理的かどうかは関係ない。“そういう生き物”なのデス」
 記憶喪失のヒルデブラントがこの村の為に戦った事を、刀鬼は偶然だとは思わない。
 彼にはもっと他になせる事があったのに。弱者がそれを良しとせず。事が起きれば英雄は戦い、そして死んでいく。
「それはユー達も同じこと。異世界から召喚された救世主は、弱者の願いに応えて戦い続ける。その中でユー達が倒れても、弱者はきっと次の救世主を探すでしょう。それではいけないと知りながら、救世主は守ってしまう。ただ、それが“弱い”というだけで」
 ヒースは目を細め、刀鬼の言葉を聞いていた。
 それは本当にごくわずかだけ感じ取れる彼の情熱。いつもどこかでふざけた剣士が見せる執着。
 剣豪も刀鬼も同じだ。英雄という言葉に振り回されている。
 こうなったのは彼らが英雄だったからだ。だからこそ彼らはきっと、己の過ちを許せずにいるのだろう。
「“英雄”は、“守護者”は使い捨ての救済装置に過ぎない。それでは世界を救えない」
「――は。まるで“世界を救いたがってる”みたいじゃないかぁ、刀鬼?」
 ヒースは笑う。前々から思っていたのだ。こいつは他の歪虚と少し違うと。
 こいつだけは――明らかに行動方針が。胸に秘めた志が、他の歪虚とは違うのだと。
「刀鬼どんは、以前ヒルどんを救ったのなら悪くは思っておらぬのじゃろう? 我らはヒルどんの秘密を守る! 今回は見逃してほしいのじゃッ!」
 説得しながらカナタは内心焦っていた。目の前の歪虚は、とても数名のハンターでどうにかできる強さではない。
「無論、このままでは不可能じゃろう。故に、我らがデーゲン・ボーゲンを倒せたのなら、提案を呑んでもらいたいッ!」
 そう。ここで刀鬼が見逃したとしてもデーゲン・ボーゲンが報告すれば同じことだ。
「デーゲン・ボーゲンが倒されれば、コイツの正体を報告するのはお前だけ。ボクらはお前を利用する事でコイツが狙われる可能性を減らす。お前はボクらを利用しコイツが表舞台に出ないようにする。さぁ、どうする?」
「ちょっと待て。お前ら一体何の話をしてんだ? お前らこいつの仲間なのか?」
「「ん」」
 カナタとヒースが同時に目を向けた先でヒルデブラントは怪訝な表情を浮かべていた。
「お前らさっきから一体どういうつもりだ。村を焼いたコイツに見逃してもらうだぁ? 逃がすわけねぇだろが!!」
(ああ……こいつ、ヴィルヘルミナより遥かにバカだなぁ)
「そーではないのじゃッ! このメンバーでこの場所じゃそもそも勝つのが不可能なのじゃ! 逃がさないんじゃなくて見逃してもらうのが正しいの!」
「あぁ? なんでだよ? 戦いなんてやってみなきゃわかんねーだろ? 運良くオレの一撃があいつの急所に命中するかもしれないじゃん」
「それはそーじゃがそんな運任せの戦いにヒルどんの命を賭けるわけにはいかぬじゃろッ!?」
「オレの命なんだからオレが好きなように使えばそれでいいじゃねーか。ダメならそんときゃそん時だぜ」
 カナタと言い争うヒルデブラントの様子からヒースが視線を移すと、刀鬼とタングラムの目が死んでいた。いや、目は見えないが。
「ライオンキングは全然変わってないデスネ~」
「あの人ずーっとアレで革命できちゃった奇跡人ですからね。人の話全然聞かないから」
「なんかお前ら大変だなぁ」

「ぶっは! 田園地帯が壊滅っす! なんつー射程と威力……!」
 振り返り状況を確認した神楽へデーゲン・ボーゲンが襲いかかる。
 光の右手と闇の左手、それを文字通りの手刀として繰り出すのだ。
 振り下ろされるその攻撃をそれぞれ同じ属性の武器でアウレールが受け止める。
 そこへ後方から銃声と共に攻撃が飛来した。デスドクロとハッドが駆けつけたのだ。
「ブハハハ! 暗黒の時代、到来!」
「我輩はバアル・ハッドゥ・イル・バルカ三世。王である! 村人はもう安全じゃぞ~!」
 戦馬に乗って駆けつけた二人を目端に捉え、神楽は慌てて手招きする。
「こいつの遠距離攻撃は離れれば離れるほど拡散するっす! まずはとにかく距離を詰めるっす!」
 言わずもがな、魔砲撃の予備動作に入っていたところに神楽はパルムを叩きつけ、わずかに発動を送らえる。
 横に向けて振る雨のように、拡散する光の矢が地面を吹き飛ばす。デスドクロとハッドは完全にかわしきれなかったが、直撃は免れた。
「俺様より派手に攻撃しやがって……許せねぇぜ!」
「亡霊型は核を破壊すれば勝ちっす! 鎧を壊してくれたら核を俺が壊すんで頼むっす!」
 アウレールはデーゲン・ボーゲンの双剣と打ち合いながら属性で持ちこたえ、カウンターでの反撃でダメージを蓄積させていく。
 今のデーゲン・ボーゲンは命中部位によって属性が違う。それを正確に狙う事は難しかったが、防ぐ事に関しては変わらない。
 二刀流とカウンターでアウレールが一人でもデーゲン・ボーゲンを押さえ込めるなら、他のハンターは攻撃に専念できる。
「ゆくぞパルムん! 輝け、黄金のスケール! 回転魔球……ファミリアアターーーック!」
 走る馬上でパルムを掴み上げると、ハッドはこれを力いっぱい投げつける。
 マテリアル帯びたパルムは砲弾のようにデーゲン・ボーゲンを打つ。そしてデスドクロも駆け寄りながら魔法を発動する。
「合体してデカくなってんなら丁度いいぜ!」
 収束したマテリアルは黒く燃え盛る球体となり、デスドクロの掌に浮かび上がる。
「この大地を破壊したくねぇ……力は一万分の一に絞るぜ! 集え漆黒! 闇の流星となりて、俺様の時代を照らせ!」
 顕現した炎の槍を、まるで槍投げのようにデスドクロは力いっぱい解き放つ。
「――冥き蓋然性の炎星(ネメシス)!」
 炎の槍がデーゲン・ボーゲンへと突き刺さる。二人の攻撃は魔法であり、防いでもデーゲン・ボーゲンには隙が生まれる。
 それをアウレールは見逃さなかった。雄叫びとともに駆け寄り、ガラティンで斬りつける。
「どちらの属性かわからずとも――!」
 胸に当てた刃は弾かれた。ならば属性は光。
「この両手には、闇光あり!」
 続けてクルヴェナルを突き入れると、鎧を貫通。デーゲンボーゲンの胸に開けた穴を、アウレールは力いっぱいこじ開ける。
「今だ、カグラ!」
「チャンス! 行けっす、パルム!」
 アウレールと入れ違いに放たれたファミリアアタックは、鎧の内側に突撃。
 霊体に直接ダメージを受けたデーゲン・ボーゲンは膝をついたが、まだ健在である。
「畳み掛けるっす! 霊体を再生して動き出す前に!!」
 四人のハンターはデーゲン・ボーゲンを一斉に攻撃。
 怯んでまともに反応できない状態でこれには耐え切れず、デーゲン・ボーゲンの霊体は外殻を保持できなくなったのか、鎧が爆ぜるように四散した。
 残されたのは核と思しき刃の破片だけである。
「やっぱり、主様が一緒じゃないと」「そうだね……私達は、主様の刃だから」「でも……不思議だね」「人間にやられるのは、そんなに嫌じゃない」
 アウレールが核を砕くと、鎧も塵と成って消えていく。
「主様……」「もう一度、お会いしたかった……」
 
「オレはこの村に残るぜ」
 戦いが終わった後、ヒルデブラントはそう言った。
 梃子でも動かないと言った様子で、カナタは困ったように肩を落とす。
 側にはまだ刀鬼がいる。交渉はまだ終わっていない。彼をどこかに隠す算段がつかないのなら、刀鬼は行動を再開するだろう。
「こんなになっちまったのがオレのせいなら、あいつらを守るのがオレの義務だろ」
「その気持はわかるがの。もう無理なのじゃ」
 ハッドは村を見渡しながら言う。酷い有様だ。もうまともに村は機能しないだろう。
「帝国で保護してもらうのじゃ。村人も故郷を離れたがらないかもしれぬが、村人の命が一番大事じゃろ~?」
「いいか。中ボス君たちがこんな辺鄙なところまで出張ってきたのは、おっさんが目当てだ。おっさんがここにいる限りまた狙われる。何度だって村は焼かれるぜ? それをわかれよ」
 デスドクロの言う通り、ここにヒルデブラントがいること自体が危険なのだ。
「なんでこうなっちまうんだ? オレは本当に皇帝ってやつなのか?」
「え? 記憶喪失? じゃあアンタの娘と俺が婚約してる事も覚えてるるぶっ」
「ん? 誰と誰が婚約していると……? 興味深いな、私にも聞かせてほしいのだが?」
「アウレールくん、ただのジョークっす、ジョーク!」
「ていうかオレに娘いるのか!?」
 笑顔で首を締められる神楽の言葉に慄くヒルデブラント。アウレールは手を放し。
「そうだ、革命王。貴公には娘がいる。貴公の革命は終わった。だが、私達の革命はまだ終わっていないのだ」
 アウレールは王の前に立ち、その瞳を見つめる。
「この国は、未だ与えられた革命に惑う幼子。貴公の革命のその先を紡ぐのが我らの使命、そして貴公の娘はその責務を果たそうとしておられる」
 腕を組み考え込むヒルデブラント。そこへ、村の少女が声をかける。
「おじちゃん、行っていいよ」
「お前ら……だがよぅ、オレが来たせいでお前らは……」
「違うよ。私達楽しかったもん。幸せだったもん。悪いのはおじちゃんじゃない。悲しい事ばかりの世界だよ」
 男は目尻に涙を浮かべ、少女を強く抱きしめる。
「すまねぇ……ありがとな」
「安心せい~。歪虚の戦災じゃし、村人ごと帝都で保護を申し出ればオズワルドんのじーちゃんは呑むじゃろう」
「ま、楽しい夢は終わりって事っす。帝国軍が出迎えにくるので、全員で移動する準備を済ませるっすよ」
 カグラはそう言って仮面とローブを渡す。男は素性を隠す必要があった。これ以上、災厄を呼ばぬ為に。
「残念だが村人を守れるのはお前じゃねぇ。帝国軍に任せて、お前は自分に出来ることをするんだな」
「どうやらそうらしい。腹は括ったぜ。……ところでオレたち似てない?」
 仮面、マント、大男という意味で。
「デーゲン・ボーゲンは退けたようデスし、ミーからボスには上手く言っておくデス。ただし、見逃すには条件がありマス」
 刀鬼は話がまとまるのを待っていたように切り出す。
「ボスが望むのは皇帝との再戦デス。記憶も力も戻らぬ今のライオンキングを連れ戻しても意味ありまセーン。だから、ユーたちで戻すのデス。嘗ての獅子王の記憶と力を、彼に」
 刀鬼はそう言って背を向ける。
「その時、改めて迎えに来るデース。SeeYou Again!」
 雷となり、刀鬼は去っていった。歪虚からの一方的な通告。だがそれは予言として成就するだろう。
 カウントダウンは始まったのだ。先送りにされた、約束の……。

 こうしてヒルデブラントは村人と共に帝都バルトアンデルスにて保護された。
 それは秘密裏に処理され、ごく一部の者にしか知らされる事はなかった。
 そして、姿を消したヒルデブラントが、村人たちと再会する事も、二度となかった。
 ただ感謝と謝罪の言葉を認めた手紙を受け取り、村人たちは彼との別れを理解するのだった。

依頼結果

依頼成功度大成功
面白かった! 11
ポイントがありませんので、拍手できません

現在のあなたのポイント:-753 ※拍手1回につき1ポイントを消費します。
あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!

MVP一覧

  • 真水の蝙蝠
    ヒース・R・ウォーカーka0145
  • ツィスカの星
    アウレール・V・ブラオラントka2531

重体一覧

参加者一覧

  • 完璧魔黒暗黒皇帝
    デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013
    人間(蒼)|34才|男性|機導師
  • 真水の蝙蝠
    ヒース・R・ウォーカー(ka0145
    人間(蒼)|23才|男性|疾影士
  • 大悪党
    神楽(ka2032
    人間(蒼)|15才|男性|霊闘士
  • 猫の守り神
    カナタ・ハテナ(ka2130
    人間(蒼)|12才|女性|聖導士
  • ツィスカの星
    アウレール・V・ブラオラント(ka2531
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • 夢への誓い
    ハッド(ka5000
    人間(紅)|12才|男性|霊闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013
人間(リアルブルー)|34才|男性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2016/07/25 20:14:13
アイコン タングラムさんへの質問卓
神楽(ka2032
人間(リアルブルー)|15才|男性|霊闘士(ベルセルク)
最終発言
2016/07/23 14:08:58
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/07/20 23:39:19