• 血盟

【血盟】憎悪の追跡者

マスター:神宮寺飛鳥

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2017/02/21 22:00
完成日
2017/02/25 17:18

みんなの思い出

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オープニング

 凍てつき、荒れ果てた大地を何日も歩き続けようやくたどり着いた小さな集落は、既に歪虚の侵攻で滅び去った後だった。
 襲撃を受けてまだ日が浅いのか、崩れたテントには生々しい血痕が染みつき、人々の死体があちこちに転がっている。
「……なんということだ。こんなところにまで、既に北荻が広がりつつあるのか」
 北方王国リグ・サンガマから南へ、ひたすら歪虚を避けて逃亡を続ける一団には重要な使命があった。
 それは、青龍の巫女をグラズヘイム王国へ亡命させること。そして、青龍から託された重要な魔法書を届けることだ。
 そう、“この状況がなんだかは知らないが、それだけは理解している”。
 リグ・サンガマの高位の神官が身に纏う、豪華な――しかし度重なる逃亡でくたびれた外套の裾を翻し、少女はあなたの顔を見詰める。
「あまり長いは出来ぬことは承知だが、せめて弔ってやりたい。部族の作法はわからぬが、歪虚になって出るようではあまりにむごいじゃろう」
 少女はそう言って杖を手に死体のそばに歩いていく。
 あなたは“この場に長くとどまっては危険である”という焦燥感に駆られながらも、死体を火で清めるため、ひと所に山を作った。
 作業は夜になるまで続いた。死体を燃やす薪として、キャンプに残された資材を使った。
 鈴のついた神官の杖を鳴らし、少女は祈りの言葉を紡ぎ続ける。
 こうして誰もいなくなった辺境部族の集落で死者を弔うのは、これで三回目だった。

 リグ・サンガマの大地からグラズヘイムの領土までは、気が遠くなるほどの距離があった。
 国が万全であれば、本来は転移術を使えば事足りる。だが、国は既に歪虚に呑まれた。
 巫女とこの一団を送り出すだけで、同胞らは多大な犠牲を払った。五体満足に国を逃れただけでもうけものだろう。
 ある森の中に足を踏み入れ、小休憩を取りながら古びた地図に視線を落とす。
 徒歩でグラズヘイムに向かうのは自殺行為だ。
 王国と辺境の間には北部辺境領と呼ばれる亜人族の支配領域があり、ここの亜人らは人間に対し容赦ない。
 この少人数で亜人の支配領域を強行突破しようものなら、たちまち捕まってしまうだろう。
 辺境の人々を巻き込むことには気が引けたが、やはり転移術が安定して使える場所を目指すしかない。
「やはり、聖地リタ・ティトの白龍様を頼るしかないか……」
 気がかりなのは、この一団を歪虚は血眼になって探しているということ。
 奴らに物事を考える理性があるとは思っていなかったが、逃亡生活を続ける中で気付いた。
 明らかに、歪虚の中にこの少女を狙っている個体が混じっている。
 少女は日に日にやつれ、今もびっしりと顔に汗を浮かべ、肩で息をしていた。
 元々龍園育ちのお嬢様だ。こんなことにならなければ野山を走ることなど一生なかっただろう。
 満足な食事もとれず、急ぎの旅である事も少女の肉体に負荷を与えていた。
「問題ない。これでも青龍様と血の契りを結んだ者……泣き言を言っては皆に笑われる」
 強がりの笑顔にあなたが頷き返したその時だ。
 強い負の気配を感じる。イヤなニオイが森に吹く清涼な風を怪我している。
 ――歪虚だ。それも、あの“特異”な……。
 少女を先に苦し、あなたは武器を手に振り返る。
 木々の間を縫うように走り、奇妙な怪物が寄ってくる。
 リグ・サンガマを滅ぼした歪虚たち。そこに交じっていた妙な個体。
 黒い影の様な光で覆われた体は獣のようであり、虫のようでもある。
 大きな口から牙をむき、ハアハアと荒く息を繰り返し、怪物は素早く手足を動かし這いよってくる。
『ミツ、ケタ……キキ、キキキキキ』
 ヒトを模した不気味な鳴き声を漏らし、怪物はあなたへと襲い掛かった。

リプレイ本文

 ケタケタと歯を鳴らすような笑い声を上げながら怪物はまっすぐと神官の少女――いや、ナディア・ドラゴネッティへと迫る。
 繰り出される爪の一撃を受けたのは、間に入った岩井崎 旭(ka0234)。ハルバードで弾き返すと周囲に視線を巡らせる。
「いっけねぇ。こりゃすっかり迷っちまってる気がするぜ。ま、よくあることだけどな!」
 怪物はに爪を立てながら滑り、大きく口を開く。
『ニンゲン、ニンゲンダ! ゲヒヒヒィ、タベタイヨォオオ!!』
 途端に怪物が身に纏う黒いマテリアルがより増大するのを感じた。
「ヤダー! 僕虫超苦手なんですヤダー! しかもなんか喋ってるー!」
 鳥肌と脂汗を浮かべながら加茂 忠国(ka4451)が身震いする。
 だが、忠国の態度は大げさでない。その場の全員が言い知れない嫌悪感を覚えていた。
「歪虚……これがボクらを追ってきたっていう……?」
「こんな奴見た事も無ぇ……その癖ヤバイのだけはわかる、ってどんな電波だよっ!」
 困惑するブレナー ローゼンベック(ka4184)と瀬崎・統夜(ka5046)。
 怪物が発射したオーラを剣で切り払うブレナー。同時に統夜が拳銃の引き金を引くが、怪物は跳躍し、木々を蹴って舞うように回避する。
「早い……それになんて移動速度だ……!?」
 一瞬で間合いを詰めてくると、間もおかずに爪を繰り出す。
 やはり狙いはナディアへの突破と見た紅薔薇(ka4766)はブレナーの横にピッタリと着き、二人同時に剣を合わせて敵を足止めした。
「狙いはナディアじゃ! 密集して敵を通さぬように意識せよ!」
「やっべーな、新手が来てるぜ! こっちだ、走れ!」
 優れた感覚で増援を悟った旭が味方を誘導する。駆け寄る敵は一体増え、二体がぞろぞろと追いかけてくる。
 しかもその移動力は明らかにハンターよりも早い。つまり、単純な追いかけっこでは逃げ切れない道理。
「紅薔薇さん!」
 エイル・メヌエット(ka2807)が綏魂奏を用いて逃げ足を封じた所へ、紅薔薇は素早く次元斬を放った。
 黒い光が花のように渦巻き、森の木々すら巻き込んで吹き飛ばしていく……だが、敵はお構いなしに真っ直ぐ攻撃を突っ切ってくる。
「馬鹿な……直撃の筈じゃぞ」
 ダメージは与えられている。だが、怪物は自らの身を案じるより何よりも攻撃を優先していた。
「エイルさんに手出しはさせませんよ!」
 まだエイルの行動阻害を受けたままの敵に忠国のアイスボルトが命中する。
 もう一体には統夜が威嚇射撃で移動を妨げている間、ブレナーはアイスボルトで凍結した個体へ駆け寄り深く剣を突き立てた。
「ごめんね、君がどういう理由で襲うのかは知らないけれど彼女を渡す訳にはいかない……!」
 手応えはあった。怪物は呻き声を上げ、身震いしながら崩れ落ちる。だが――。
「ブレナー、下がれ!」
 統夜の声に反応し飛び退く瞬間、むくりと起き上がった怪物が腕を振るい、爪に引っかかったブレナーの頬に血が垂れる。
 更に統夜の銃撃を受けても怯まぬ所へ紅薔薇が駆け寄り、その足に刃を滑らせた。狙いは脚部の切断だ。
 血飛沫を上げながら吹き飛んだ足。だが、その足がモゾモゾと動き、本体と接合しようとしている。
「ヒイーッ、激キモなんですけどー!? まだ再生するんですか!?」
 青ざめる忠国。ブレナーは血に染まった自らの刃を見つめ、何故かありえない感覚に切っ先を震わせていた。
(ボクは今……何を刺したんだ?)
 ごくりと、生唾を呑み込む。何故か気が乗らない。何故か、アレを傷つけたくないと感じる。
 だってアレは――。
「足を狙うのじゃ! 再生している間に距離を稼ぐ!」
「……っとぉ、悪い! 前からも来てるぜ!!」
 ナディアと共に走っていた旭が叫ぶ。正面から、更に二体の接近が確認された。
 旭は迷わず霊呪を発動し、精霊を纏い巨大化する。
「出番だ師匠! 目覚めろ、サレオオオオオーーーースッ!!」
 そして巨大化することで身をもって敵の進路を塞ぎ、二体の攻撃を一身に受け止める。
「こいつら、リグ・サンガマを滅ぼしたのの仲間か! ……あれ? なんで俺、そんなこと知ってるんだっけ?」
 ズキリと痛む頭、そこに本来知るはずのない記憶が蘇ってくる。
 そう、リグ・サンガマは滅びたのだ。目の前の怪物たちの手で――。
『コロスコロスコロス!』
『オナカガスイタヨォ……キヒヒヒ!』
「笑ってんじゃねーよ! 行くぜ、黒いの!」
 旭の連続攻撃は敵の回避を許さず、狙い通り足に突き刺さる。
 それでも襲いかかるもう一体の攻撃。旭の能力ならどうとでも対処できたが、今はナディアを背にして動けない。
 怪物が旭の肩にかじりつき、その肉を食い千切った。
「のじゃロリ少女(NOT和風)はこちらに! そのままでは彼が動けませんので、そして僕と一緒にアースウォールに隠れましょう!」
 ナディアを引き寄せながらアースウォールを展開、その裏に身を隠す忠国。
「射線を通さなければ、魔法による不意打ちも防げますからね。ところで吊り橋効果ってご存知です?」
 後続の敵を行動不能に追い込んだハンターが旭の支援に駆け寄る。
「ブレナーくんは後続の再生に備えて加茂くんについてあげて……!」
「援護する! 一気に行くぞ!」
「旭殿、下がられよ!」
 背後からの声に飛び退く旭。その瞬間、紅薔薇が鞘から刃を解き放ち、次元斬が怪物を纏めて切り裂く。
 そこへ統夜がレイターコールドショットを放ち、怪物の身体を凍結させる。
「守るって決めたんだよ……もうあんなのは……」
 銃を握り締める統夜の脳裏に、多くの人々が犠牲になっていく記憶が蘇る。
 燃え盛る街、道端に倒れる市民、倒れていく仲間……だが、これはどこの記憶だ?
 空を飛ぶ竜、降りしきる雪――これは、リグ・サンガマの……。
「……あんなのはごめんなんでな! くたばれ!」
 エイルが聖剣を振るうと光の波動が広がり、飽和する光を避けきれず二体の歪虚がダメージを受けると、すかさず旭がハルバードで足を斬り払う。
「こいつらの身体どうなってんだ? ここが足であってんのか!?」
「わからないの……さっきからずっと観察しているのだけれど……」
 じっとと敵を見つめ、エイルは困惑する。
 エイルは医者ということもあり、生物の肉体的構造には明るい方だと言える。
 だがそれでも、この怪物の肉体がどういったものなのか理解できなかった。
 関節は平然と逆向きになるし、頭と尻すらどちらかわからない。
 黒いオーラで目視が封じられているというだけではなく、単純に一般的な生物学に当てはまらないのだ。
「歪虚といえども普通は肉体の構成には法則性がある……でも、この敵にはそれがない……?」
「後方の敵が再生して襲ってきます! 皆さん、早く!」
「のじゃロリちゃんは行ってください! 僕はブレナーくんと一緒に足止めしますから!」
 奇声を上げながら駆け寄る怪物へアイスボルトを放つ忠国。怪物はお返しにとオーラ弾を放つが、ブレナーはこれを両断する。
 守りの構えを取ったブレナーなら、怪物の攻撃をいなすことは可能だ。
 だが、そこへもう一体の怪物も再生を終えて突っ込んでくる。そうなるとブレナーと忠国だけでは抑えきれない。
「先にいけ! ……大丈夫だ。必ず護る」
 後方へ銃を連射しながらナディアを前方へ向かわせる統夜。旭はへナディアを託すと、紅薔薇とエイルはまだ動いているもう一体へ攻撃する。
「再生は徐々に遅くなっておる。攻撃することには意味がある! やるぞ、エイル殿!」
 エイルがオーラ攻撃を盾で受け止め、レクイエムで敵の回避能力を下げ、そこへ紅薔薇が横薙ぎに刃を繰り出し、両足を切断する。
『イタイイタイイタイ! イヤダイヤダイヤダ!!』
 それでも這って迫る怪物の頭部へ刃を振り下ろし、行動不能に追い込んだ。
『ギヒヒヒヒッ! アガ、グ……ギ……タス、ケ……』
「これで少しは止まるじゃろう……しかし、コレは何なのじゃ? あの時の北の戦いでも、こんな奴は見たことが無いのじゃ」
 龍奏作戦でも、こんな敵はいなかった。あそこで交戦したのは強欲の眷属と狂気の眷属。こんな醜い化物はいなかった。
「それにこやつら、何か無性に気に食わぬ。生理的に受け付けぬというか、絶対に倒さねばならぬ気がしてくる」
「そうかしら? 私は別にそうは感じないから……紅薔薇さんの感性に関係があるってこと?」
「加茂くん! だめ! こんなところでっ! って言われたいランキング1位のエイルすわぁーーーん! のじゃロリ(和風)ちゃーーーん!! ヘルプ! ミーーーー!!」
 全力疾走してくる忠国。その背後ではブレナーと統夜が二体の歪虚相手に苦戦を強いられていた。
 紅薔薇とエイルは頷き合い、後続の敵を行動不能にするために走り出した。

 戦闘は長時間に渡り続いた。
 結局のところ、まともに相手をしていてはきりがないと、行動不能に追い込んだ敵を残して一行は先を急いだ。
 再生は繰り返す度にどうやら遅くなるらしく、最終的には逃げ切ることができたのだ。
「どーやら他に敵はいないみたいだぜ。とりあえずここらは安全だ」
 偵察に出ていた旭が戻り、仲間達に告げる。
 もうじき森も抜けられるだろう。だがここまで走りっぱなし……小休止は必要だ。
「はい、お水をどうぞ。それとチョコレートも」
「すまぬな、エイル。こんなところまで付き合わせてしまって……しかし、これはなんじゃ?」
 チョコレートを怪訝な様子で眺めるナディア。そう、ハンターらはこの少女がナディアだと認識できた。
 最初はわからなかったのだ。だが、実際にナディアと出会った事のある者がそれと気づいた瞬間、認識は全員に共有されていた。
 また、ハンターの中には恐らく“本来ここにいるべき人物”の考えも共有されているようだった。
「頭の中がふわふわしておる……まるで物語の登場人物にでもなった気分なのじゃ」
 紅薔薇は振り返り、エイルとナディアを見つめる。神官とそのお付きの巫女といった設定か。
 エイルはナディア治療を施し、ドレスの汚れを拭い、ほつれを繕っている。
「大丈夫。必ず無事に送り届けてあげるからね」
「……しかし、さっきのヤツらはなんだったんだろうな」
 統夜は誰かの記憶を振り返り、思い出していた。
 間違いない。北方王国リグ・サンガマを滅ぼした歪虚の中に、先程の怪物もいたのだ。
 そして、それから逃れる為に自分たちはナディアと“契約の書”を護送していた。未来のハンターシステムのために。
「わからないけど、何か明確な意志みたいなものを感じたんだ」
 ブレナーが攻撃をした瞬間。その刃が敵を貫いた瞬間。
 感じたのは、悲しみや怒り、突き刺すような憎悪の感情だった。
 他者の痛みに敏感なブレナーには、あれがただの怪物だとは思えなかった。
「自分でも甘い事を言っているとは思うけど……本当に攻撃してよかったのかな。何か理由があったんじゃ……」
「やらなければやられていた。それに、アレは人殺しの怪物じゃ。看過出来る存在ではない」
 しかし一方、紅薔薇はきっぱりと否定する。その様子に忠国は首を傾げる。
「ボクもさっきの虫はキモいから嫌いですけど、紅薔薇ちゃんはそういうのとは違うみたいですね?」
「ううむ……すまぬ。自分でも上手く言えぬのだが、アレはダメじゃ。なんというか……憤怒? そう、憤怒の眷属と同じニオイがする」
「普通の歪虚じゃないってか? 何がどうなっているのやら……やれやれ。これ以上の厄介事は勘弁願いたいんだがな」
 統夜が肩を竦める。一方、旭は森の中で見つけてきた果実をナディアへ手渡していた。
「ほらよ。なんか思い詰めてそうだったからな。甘いもんでも食って、少し笑った方がいいぜ」
「笑う……? それは無理じゃ。わらわは莫大な犠牲の上に生き永らえている。使命を果たすまで、笑うことなど許されぬ」
 エイルは目を伏せ、誰かの記憶を振り返る。
 最初はもっと大人数の護衛がいた。だが、逃げる途中で何度も歪虚に襲われ、命が喪われていった。
 それだけではない。この時代、大量の歪虚が北から世界中に襲いかかり、歴史上類を見ないほどの数の人類が減少していた。
 この世界は信じられないほど沢山の犠牲の上に成り立っている。それを思い知らされ、息が詰まりそうだった。
「契約の書を届け、必ずリグ・サンガマを救ってみせる。わらわはそのためだけに生き延びたのだから……」
「暗いですYO! 僕も記憶混ざってるんでここまで何があったかなんとなくわかってますが、それでも女の子が悲しい顔をしているのはイヤです!」
「そうだぜ。あんたは笑ってんのが一番似合ってる」
「……? おぬしら、わらわが笑ってる所など見たことあるのか?」
「いやー、それは……ない?」
 首を傾げる旭と忠国。その様子にナディアは苦笑を浮かべた。
「あ、笑いましたね!?」
「呆れただけじゃ」
「さあ、そろそろ行きましょうか」
 エイルの言葉を合図に一行は――リグ・サンガマの龍騎士隊は立ち上がる。
 騎士らは巫女を守り、暗い森を抜けた。どこまでも続く草原を抜け、目指すは白龍の聖地、リタ・ティト。
「青龍の巫女殿。お主の行く道は長い道のりになるが、頑張って欲しいのじゃ。300年ほど経ったら、また会いに行くからの」
 その約束はきっと果たされる。けれど、絶対に果たされない。
 ライブラリの記録によれば、ナディアに同行した龍騎士隊、総勢28名中、リタ・ティトまで到達できたのは2名のみ。
 その2名も、ハンターズソサエティが設立して間もなく、戦場で命を落としたのだという――。

「こらーっ! おぬしら、サボってないでちゃんとライブラリの資料整理を手伝わぬか! こっちは報酬支払っとんじゃぞ!」
 叫び声に我を取り戻したハンターらは、リゼリオのソサエティ本部で目を覚ました。
 手には誰のものともわからない過去の資料があり、目の前には神霊樹がそびえ立っている。
「なんかここ数日ボーっとしてるヤツ多いのうー」
 ブツブツ言いながら山積みの本を抱えて歩いて行くナディアの背中を見送り、ハンターらは奇妙な現象を思い出し、顔を見合わすのだった。
 この現象が正しく観測され、血盟作戦が開始されるのは、もう数日後の話である。

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MVP一覧

  • 戦地を駆ける鳥人間
    岩井崎 旭ka0234
  • 不破の剣聖
    紅薔薇ka4766

重体一覧

参加者一覧

  • 戦地を駆ける鳥人間
    岩井崎 旭(ka0234
    人間(蒼)|20才|男性|霊闘士
  • 愛にすべてを
    エイル・メヌエット(ka2807
    人間(紅)|23才|女性|聖導士
  • 刃の先に見る理想
    ブレナー ローゼンベック(ka4184
    人間(蒼)|14才|男性|闘狩人
  • それでも尚、世界を愛す
    加茂 忠国(ka4451
    人間(蒼)|15才|男性|魔術師
  • 不破の剣聖
    紅薔薇(ka4766
    人間(紅)|14才|女性|舞刀士
  • 【魔装】希望への手紙
    瀬崎・統夜(ka5046
    人間(蒼)|28才|男性|猟撃士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/02/16 21:41:15
アイコン リタ・ティトを目指し【相談卓】
エイル・メヌエット(ka2807
人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2017/02/21 15:39:44