ミルメコレオの叫び

マスター:四方鴉

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
3日
締切
2014/10/14 19:00
完成日
2014/11/01 09:18

みんなの思い出

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オープニング

●地中より這い出す脅威
 王国領内、とある山村。
 山を切り崩し、農耕地を増やす中その脅威は姿を現していた。
「やれやれ、やっと目標の半分か……けど、これが終われば少しは生活が楽になるかね」
「そうだな……早いところ済ませて、来年からは楽したいもんだ」
 汗を拭い、積み上げられた残土をとりのけ、整地する。
 切り開き作り上げるという作業はとても困難ではあったが、それらを乗り越えれば耕地の増加、それに伴い生産される穀物は増大し、余剰分を販売する事で生活も楽になる事は確実。
 将来的にも開墾は必要な事であり、村民達は子の、孫の代を楽にさせようと奮闘していたのだがそれを邪魔する存在が湧き出してきた。
「おい、大変だ! 雑魔がでたぞーっ!」
「どこからだ!? 怪我人はいるのかっ!?」
「こっちだ、早く逃げろー! 土の中から沸いて来てる!」
 切り崩された土の中、這い出す影は多量の雑魔。
 個々の大きさはまばらだが、全て同じ形状、土中の生物でる蟻をベースにしたものだが……その前半分が異形である。
「な、なんだよ、蟻からライオンが生えてやがる……!?」
「うわぁっ、噛み付かれたぞ! 前足もヤバイ威力だ、逃げろっ!」
 ライオンの半身、そして蟻の半身。
 胸部までがライオンの強靭な身体であり、そこから下が蟻という異形の雑魔は次々と土中より出現し、その膂力をもってして人々を追い回し、開墾の成果を破壊していく。
 数分後、残されたのは破壊された農具と散らばる残骸、そして我が物顔で土中から仲間を掘り出す雑魔の姿が残るのみである。



「ミッションの概要を説明します。今回の依頼は、とある山村に出現した雑魔の退治となっています」
 いつもは妙なハイテンション、わけのわからぬ妄言を言うはずの受付嬢が妙に真面目に、ハンター達に説明を行っていた。
 今回、彼女が紹介する依頼は単純な雑魔退治、ただし数がやや多いという代物である。
「ターゲットは、斜面を切り崩し開墾していた土地から出現した雑魔となります。
 外見は、リアルブルーの伝承にある想像上の生物、ミルメコレオに酷似していますが性質、能力は別格……自然死するような脆弱性はなく強靭な膂力と数を活かした攻撃を行う物と推測されます」
 ライオンの上半身、蟻の下半身という伝承上の生物。
 だが、伝承とは違い今回出現したものはかなりの戦闘力を持つことが接触時点の報告で分かっており、遠巻きに監視する村人からの報告では山から下りた猪を弄り殺した事が分かっている。
 それに加え羽根持つ個体が数体存在、これらの戦闘力は通常の個体に比べて高い上、単純な格闘以外の攻撃手段も持つという。
「依頼の概要は以上です。今回は、細かなミッションプランはありません。皆様に全て任せます。あらゆる障害を排除して、目的を達成してください。
 ハンターズソサエティは、皆様を高く評価しています。良いお返事を期待していますね」
 胡散臭い満面の笑み、それを浮かべ受付嬢は説明を完了。
 訝しげに見つめるハンターを他所に、取りまとめた資料を押し付け雑魔退治へと送り出すのであった。

リプレイ本文

●まて、それは障害じゃないぞ!?
「排除しちゃっていい『あらゆる障害』には、胡散臭くて情報をきちんと出してるか判らない担当者も含まれるのかしら」
「受付嬢さん討伐作戦(仮)、僭越ながら私もお手伝いしますよぉ♪」
 出発前、ハンターズソサエティの一角にて。
 文佳(ka2076)とセリカ(ka2816)がとぉーってもいい笑顔で、今回の依頼を説明していた受付嬢に詰め寄っていた。
 せっかくキャラ変えに挑戦したのにこの仕打ち!
 女性の締上げは耽美だと誰かから聞いた知識を元に文佳は詰め寄り、逃げる受付嬢をセリカがガッシリホールド完了。
「あじゃぱー!? ちょ、ま、何か変な音がしそうですってば! だれかー、たすけてー!?」
 文佳に指をつかまれ、にへら、とダークな笑いを見せられた受付嬢は必至で支援を要求するも援護はなし。
 仕方ないね、自業自得だね、と蔑みと哀れみを含んだ目線だけが彼女に注がれるだけであった。
「ま、今回は折るだけで許したげるわ。次は斬り落とすからね」
 本気か冗談か分からないセリフを言いつつ、ちょっとした脅しなんかしちゃう文佳さん。
 ひとまず弄りはこの辺で、とセリカの拘束からも解放された受付嬢ではあったが、二名が転送された後上司に14番相談室に連行されたそうである。
「いやー! 14番って死亡確定じゃないですか、ちょー!?」


●高所への道は
「ううむ、柵や穴でも掘れれば良いが、時間に余裕はないか」
「ええ、高所に移動する事を考えれば畑の傍に用意するのも難しいですから」
 戦場とされる開墾地、近づきつつ言葉を漏らすスーズリー・アイアンアックス(ka1687)に古川 舞踊(ka1777)が答えていた。
 山を崩しての開墾地、高所を取れる戦場ではあるも相手の移動力は高い。
 後衛が身を隠し、相手の進軍を阻止する工夫はあれば良いが今回ばかりは少々実行が難しく、速やかな移動が選択されていた。
「まだ気付かれてはいないと思いますが、急ぎましょう」
「ああ、前線は支えるがここで戦うのは辛いものがある」
 警戒しつつ歩を進めるカトレア(ka1585)と榊 兵庫(ka0010)が言葉を交わし、木々の合間から見える畑の様子を凝視。
 銃撃、魔法を主眼とした後衛が高所、崖上に陣取る事が出来ればそれは大きなアドバンテージ。故に一同は気付かれぬよう迂回をしたが、少々工夫が足りなかったか一頭のミルメコレオが木々の動きに異変を感じ、ハンター側へと歩を進める。
「あちゃー、気付かれたっぽいですねー。どうします、突っ込んじゃいますー?」
「このままここで乱戦になるのは問題だな。すまんが、足止めを願いたい」
 前半分がライオン、後ろ半分がアリという不恰好な雑魔・ミルメコレオであるがその足取りは軽い。
 見つかり乱戦になるならば、此方から打って出るまでと覚悟を決めたコーデリア・カラーズ(ka2721)が鞘より片刃の短刀、スクアーロナイフを引き抜けば一手あれば迂回は間に合うとヤーコフ・ズダーノフスキー(ka2364)が判断、前衛と後衛が行動を確定。
 8人のハンターが顔を見合わせ、無言で頷くと同時に行動開始。
 木立が揺れるのも気にせず畑に向かって兵庫、舞踊、コーデリア、セリカが。
 高所を目指しカトレア、スーズリー、文佳、ヤーコフが走り出す。
 無防備にも接近していた一頭のミルメコレオ、それに多大な衝撃を与えつつ戦いは幕を開けるのであった。

●強襲
「さー、崖の方には行かせませんよー?」
 速度を活かし一気に肉薄、茂みより飛び出したコーデリアに対応できずミルメコレオの鬣が切り裂かれ、黄金の毛が周囲に飛び散る。
 突撃の勢いそのままに彼女はミルメコレオの側面を駆け、そのまま背面へと回りこみ。
 後ろを取られてはまずいと反転するも、それは次なる攻撃を無防備な身体へ受ける最悪の一手であった。
「後ろががら空きだ、畳み掛ける」
 続けざまに飛び出すは兵庫、長柄武器フラメアが持つ特有のリーチを活かし刺突ではなく距離を空けての叩き付け。
 接合部分にねじ込むように槍は命中、何かを砕いた感触と同時にミルメコレオはV字状に身体を曲げ、呻き声を上げていた。
「ちゃーんす! あ、でもあたし、か弱いのであんまり激しい戦闘とか苦手なんですけどぉ」
 生じた好機、逃さず追撃仕掛けるセリカ。
 か弱い、激しいのは苦手とか自己申告してますがやってる行動はとっても過激。
 勢い活かし踏み込んでタックル、攻撃ではなく体崩しを狙って押し倒し、そのまま蟻の腹部に圧し掛かる。
 コーデリアの斬撃、兵庫の打撃から繋がる一連の攻撃。
 多脚であるが故の安定性を上回る連続攻撃はミルメコレオの自由を奪い去り、更なる攻撃の機会を生み出していく。
『グラァア!』
 このままでは仲間が死ぬ。
 異変に気付き、畑の中で惰眠を貪っていたミルメコレオ達が叫び声と共に走り出す。
 数の上では自分達が圧倒的、そして一気に距離を詰める速度もある。仲間を襲う敵対者に死を。
 殺意を込めた突撃、しかしながらその突撃を妨げる一筋の光条が。
 その光は仲間を庇おうと駆ける1頭のミルメコレオに命中、雄雄しき鬣を焼き焦がし、残る固体も遠方からの攻撃を警戒してかその場で足を止めていた。
「ふふ、行かせませんわよ」
 魔導計算機、アルケミストデバイスを手にした舞踊が木々を掻き分け柔和な笑みを浮かべつつ姿を見せる。
 先の攻撃は彼女のもの、単純に近接攻撃だけではなく遠距離攻撃の手段もあると見せ付けたことでミルメコレオ達の注意は完全に4人に集中、唸り声を上げつつも数の優位を活かし飛び掛る機会を伺う。
 茂みからの遠距離攻撃、それらを警戒しつつもハンターを見つめるミルメコレオ。
 対する4人はセリカの押さえ込んでいたミルメコレオに再度の攻撃を仕掛け、まずは一匹目の駆除を完了していた。
『グルル……ガァァ!』
 仲間の死、それを前に激昂したミルメコレオが走り出す。
 駆け出す動きに合わせ、戦場に甲高い羽音が響き猛攻の合図となり、残る固体も一気呵成に攻め立てる。
「っとー、これは結構まずいかもですねー」
 左右からの猛攻、緊張感の無い間延びした口調ながらも危険を察したコーデリアが後方へと飛び退くが、それを見越して更なる1頭が真正面から飛び掛り、強烈な衝撃と共に彼女を弾き飛ばしていた。
 ここで押し切らんとばかりに別の固体も標的変更、身体を屈めてコーデリアを狙い跳躍するも空切る音がその攻撃を阻止していた。
「おっと、数が多いからって多対一には出来ないんでね」
 ニヤリと笑い、兵庫が真一文字に槍を振るえば飛んだミルメコレオの腕に命中、空中にて軌道を逸らされた攻撃は標的を失いその爪は誰も居ない地面を抉る。
 横からの妨害、しかしながら手数があると別の個体が動きを見せたがそれらを阻止するのが連携というもの。
「はーい、また押し倒しちゃいましょうねーっと♪」
 最前線に立つセリカ、先ほどと同じく狙いは相手の転倒。
 力強く踏鞴を踏み、体重をかけてロングソードを押し付けるが今度は相手も応戦、左足の毛皮で受け止めその場で何とか踏み止まった。
 しかし、やはり蟻の足では踏ん張りが利かず。押し込まれ、ぐにゃりと足が曲がったところで支えを失い盛大にミルメコレオは転倒するがそれはセリカも隙を晒す行為と同義。
「あたーっ!? か弱い乙女に何するのっ!」
 別の個体に飛び掛られ、思い切り吹き飛ばされるセリカを狙い、次なる個体が歩を進める。
 しかし、その攻撃を許さぬと舞踏が猛進、デバイスから生じた強烈な電撃がミルメコレオの脇下に叩き込まれその動きを止めていた。
「このまま、一気に決めさせて頂きます」
 ミルメコレオの行動阻害、直後に生み出す光の剣。
 振り下ろされた舞踏の斬撃、それはまともな抵抗も受けず最も脆いと見える接合部分に吸い込まれるように命中。
 一瞬の硬直、そして直後に噴出す赤黒い体液はミルメコレオに多大な損害を与えた事を意味していた。
 初手の強襲、それを決めた前衛達は損害を受けつつも戦線構築、戦いは後衛が崖上に到着した事でよりハンター優位へと傾いていく。

●頭上の脅威
「プランが無いのは構わんが、あれではただの丸投げだ。それはさておき、かかろうか」
 前衛4人が時間を稼ぎ、その間に崖上に到着した4人。
 受付嬢のノープラン、少し悪態を付きつつもアサルトライフルの照準線を合わせつつヤーコフが呟けばそれが無慈悲な銃撃の合図となる。
「牽制はスーズリーが引き受けよう。弱点部分への攻撃は任せたい」
 此方もヤーコフと同じくアサルトライフルを装備、眼下を駆け回るミルメコレオを狙うスーズリー。
 狙い定めて引き金を引けば、乾いた発砲音と共に放たれた銃弾が羽持つ個体の頬掠め、数本の体毛が地面に落ちる。
 高所よりの攻撃、それに応じて顔を上げるも同時に響いた新たな銃声。
 直後、ヤーコフが放った銃弾がライオンの半身へ多数命中、たまらず後方へと飛び退くがそれは次なる攻撃の布石である。
「本当にライオンと蟻が繋がってる、のね。面妖な」
 うんざりしたように呟きながら文佳が崖下を覗き込み、その手に光る矢を生成。
 銃弾の雨から逃れるように飛び退き、顔を上げたミルメコレオの目にした光景、それは崖上に仁王立ちし手首を捻った文佳の姿。
 直後、最も脆い接合部分に輝く光の矢が命中、激痛に目を見開きながらも叫びを上げ、新たな襲撃者の存在を仲間に知らせるのは獣としての本能か。
 残る全ての固体が崖上の敵を察知、即座に1匹が反応し崖へと突撃、軽やかに駆け上がるもその登頂を阻む影一つ。
「後衛を狙いますか。ですけど、好きにはさせませんよ」
 駆け上がったミルメコレオの登頂阻害、顔を崖から出した瞬間顔面に叩きつけられたのは後衛の中、いつでも仲間を庇えるように控えていたカトレアが振るうメイスの一撃。
 グシャリと鈍い音を響かせ、飛び上がったミルメコレオはバランス崩し地面へ落下、何とか着地までに体勢を整え落下ダメージだけは防いだが後衛狙いの突撃は失敗。
 数的優位はミルメコレオに、されど地形の優位はハンターに。
 徐々に後衛の援護を受けやすい、崖側に前衛が回りこむ中戦いは次なる段階へと進んでいく。

●掃討戦と消耗と
 地形の優位を取ったものの、それ以降の戦闘は激しい物となっていた。
 個々人の戦術Lvでは其々が必要以上の事をこなす形であるが、前衛後衛を分散する時点で若干摺り合わせに不足があった。
 結果として崖上、崖下から同時に攻撃を仕掛けられず、相互支援が可能な距離へと前衛が移動する間が発生し、ミルメコレオの激しい抵抗が発生したがそれをねじ伏せるは個々人の力か。
「手数の差は、やはり響いてきますわね」
「まあ、最初が最初だったからな。だが、これ以上は押されんさ」
 舞踏と兵庫、背中合わせで立つ事で互いをカバー、複数のミルメコレオが飛び掛る機を窺うもそれより早く2人が駆ける。
 正反対の方向に飛び出す両者、まずは兵庫が繰り出された鋭き爪の一撃を槍で受け止め、衝撃をいなしながらミルメコレオの側面を駆け抜ける。
 そのまま直進、羽持つ個体と距離が詰まれば腕を一押し。
 不愉快な羽音を鳴らす透明の羽、体との付け根に穂先が食い込み切り落とせば、直後に刺さる光の矢。
「ふぅん、頑丈な顔と腕を盾代わり、ね。けど、上からじゃ防ぎきれないようね」
 上方からの角度をつけた攻撃を警戒、さらには地上の突撃と多方面の攻撃に対処を要求されたミルメコレオ、それらの隙を付いた文佳の一撃。
 飽和攻撃を凌ぎ切れなかった個体はさらにその損耗を強いられ、早期に倒れる事は目に見えていた。
「動きを止めましたよ、追い討ちを」
 兵庫と文佳の連携が羽根付きを追い込む中、舞踏もその役目を果たしていた。
 豪腕の一撃を受け、苦痛に顔を歪めつつ彼女はデバイスから電撃を発生、ダメージを受けつつも通常個体は電撃にて動きが鈍る。
「さっきの怨みですよー」
「そうそう、あたしはライオンや巨大蟻ほど頑丈じゃないけど、その分、相手の弱点をついて蹴倒す方向に獰猛なの。がおー!」
 生じたチャンス、それを逃さずコーデリアとセリカが突撃。
 コーデリアの鋭い斬撃は脆い接合部分をザックリ切り裂き、力任せに踏み込んだセリカの一撃が足を断ち、彼女が無理に突進した事でミルメコレオは転倒する。
「数を減らす好機だな。駆逐する」
「ああ、作ってくれたチャンスだ、無駄にはしない」
 ヤーコフ、スーズリーが構えたアサルトライフル。
 両者が狙うは電撃を受け、斬撃から転倒したミルメコレオ。
 照準線を合わせ、もがく相手が立ち上がる瞬間引き金を引いたのはヤーコフ。
 発砲音と共に蟻の腹部に穴が空き、黄色い体液が撒き散らしつつのたうつミルメコレオ。
 しかし、容赦はしないと続けざまにスーズリーが発砲、激しいマズルフラッシュと共に接合部分に銃弾が命中すれば、ライオンの半身と蟻の半身は空中で別れ力なく大地に落ちる。
「さて、回復の仕事はこれからです」
 そして、同時に癒しの光にて消耗多きセリカを癒すカトレア。
 強引な攻撃、その反動で受けた傷など全て癒すと回復を施す彼女の手によりミルメコレオの攻勢で倒れる者は出る事無く、連携の前に1匹、また1匹と数を減らせばハンターの勝利は揺るがない。
 数分間の攻防、その果てに前衛が傷を残すも全てのミルメコレオは開拓地よりその姿を消していた……

●後始末
「少し荒れてはしまいましたが、開拓に支障はないですね」
「ええ、外れた銃弾だけでも回収しておけば大丈夫そうです」
 脅威の去った開拓地の中、カトレアと舞踏が戦いの痕跡を確認し後の作業の為にと銃弾を取り除く。
 多少連携が上手くいかない部分もあったが個々人の行動でカバー、激戦ではあったが開拓地への損害も少なく十分な成果であろう。
「さー、戻ったらまた受付嬢でも弄ろうかしら」
「あ、あたしもまたやりますよー」
「んー、私も酷い目にあったのでー、手伝ってもいいかもですねー」
 肩を回しつつ文佳が呟き、ノリノリで応じるセリカとなんとなく混ざろうとするコーデリア。
 そんな3者を眺めつつ、ああいう説明をしたのなら仕方ないさとヤーコフが頭を振った。受付嬢の命運は尽きたといっていいだろう。
「後衛が高所を取れたのは良かったが、別の戦い方もあったかな」
「そうだな。ま、何が正解かはその時次第、その場その場で最善を打てばいい」
 別の戦術、可能性。
 効率的な戦い方には様々なパターンがあり、それらを思案するスーズリーに兵庫が笑いつつ言葉を返す。
 戦いに常に通じる正解など無い。
 様々な可能性を考え、その中でより適した物を選び実行する事こそが重要であろう。
 静寂を取り戻した開拓地、人々の脅威はもう、存在しない……

依頼結果

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MVP一覧

  • 雷牙祓う癒し手
    カトレアka1585
  • 咄嗟の護り手
    古川 舞踊ka1777

  • セリカka2816

重体一覧

参加者一覧

  • 亜竜殺し
    榊 兵庫(ka0010
    人間(蒼)|26才|男性|闘狩人
  • 雷牙祓う癒し手
    カトレア(ka1585
    エルフ|28才|女性|聖導士
  • 金剛不壊
    スーズリー・アイアンアックス(ka1687
    ドワーフ|20才|女性|猟撃士
  • 咄嗟の護り手
    古川 舞踊(ka1777
    人間(蒼)|22才|女性|機導師

  • 文佳(ka2076
    人間(蒼)|26才|女性|魔術師

  • ヤーコフ・ズダーノフスキー(ka2364
    人間(蒼)|43才|男性|猟撃士
  • 消火マスター
    コーデリア・カラーズ(ka2721
    人間(紅)|14才|女性|疾影士

  • セリカ(ka2816
    エルフ|26才|女性|闘狩人

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
古川 舞踊(ka1777
人間(リアルブルー)|22才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2014/10/14 18:50:59
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/10/11 12:35:58