黒狼のさがしもの

マスター:鷹羽柊架

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2017/05/27 19:00
完成日
2017/06/03 20:17

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 夜のドワーフ工房は昼間の喧騒が消え、とても静かだった。
 工房の一角、工房管理官の執務室には明かりがともっており、歓談という和やかな雰囲気ではなく、静かな空間だ。
 広い応接テーブルの上に広げられたのは、辺境ドワーフが有する採掘場から辺境郊外の町までの地図。
 その上にはいくつかの小石が並べられている。
「歪虚は五体。採掘場と町までの間を確認するように走っていたそうよ」
 口を開いたのはカペラだ。右端の椅子に座って地図を指さしていた。
 どうやら、採掘場にて仕事をするドワーフより話を聞いたようだ。
「採掘場を漁ろうとはしなかったのは気になる点だけど、当該する歪虚は狼型。作業に向かっていったドワーフに危害を加えなかった時点で知能は高いと思うし指示を受けている歪虚と想定しているわ」
 更に説明を加えたのはドワーフ工房の女性技師であるフォニケだ。彼女は技師の仕事の他、調整役として事務方の仕事もしている。
「此方の見解は更に高クラスの歪虚の斥候と判断した。何か心当たりはないか?」
 客の向かいに座っている工房管理官のアルフェッカは素直に真向いに座っている部族なき部族のメンバーに問う。
 テトと山羊は目を配り視線を交わす。
「人間ならルックスの件があるからわかるが、現在残されたメンバーで高いクラスの歪虚につけ狙われる可能性は考えつかない」
 結論を出した山羊の言葉にテトも頷く。
「なら、こっちで片付ける」
 そっちも大変でしょという意味を込めてアルフェッカは視線をテトへと向ける。
「にゃぁ……」
 どこかげんなりした様子のテトは鳴き声を上げた。
「でも、シバ様には息子がいらっしゃって先に亡くなられてった聞いたことがあったわよね」
 フォニケが言えば、シェダルも頷く。
「あのクソジジイなら、よそに愛人とかありえますにゃ」
 確実に大巫女にも同じことを言うだろうと付け加える。
「あの人。モテたからな」
 山羊の言葉に「どんだけワイルドなじーさんなのよ」という感想を抱いたのはカペラだ。
「黒犬の兄様は誠実な方ですにゃ……にゃけど、テトは兄様が嘘をつくような人と思いたくにゃいという考えもありますにゃ」
「いずれは、黒犬の兄様にお話を聞かなければなりませんにゃ。とりあえず、今回の雑魔討伐お手伝いしますにゃ」
 そう言ったテトにアルフェッカは「頼む」とかえす。
 話が落ち着くと、場がまったりしてシェダルがお茶を淹れなおしてくれる。
 シェダル、やっぱりあっついよとお茶の温度に文句を言っているアルフェッカを見て、ファリフも熱いお茶を淹れてもらっていた話をしてくれたことをテトは思い出す。
 ファリフは辺境の戦士として高い素質を持ち、成長している。
 いかなる苦境にも耐え、向かい、打ち克つ強さもある。
「……兄様が人買いから競り落とした人間は皆、強い心を持ったものを買っていたそうですにゃ」
「そう聞いてるわ。ファリフほど、強くはないけど」
 テトの呟きにカペラが頷く。
「無事だといいわね」
 フォニケが言えば、テトは「はい」と小さく返事をした。

リプレイ本文

 出発するなり、わしっとテトの肩を掴んだのは。星野 ハナ(ka5852)
「テートーちゃーん! 一緒に倒しましょぉ~」
 そのままテトはハナに連れられたというか、拉致に見える。
 大丈夫だろうと思いつつも、アイラ(ka3941)はテトの心配をしてしまう。
「でも、テトが見た目あまり落ち込んでないようでよかったな」
 そう呟いたのはオウガ(ka2124)だ。くるくると表情が変わり感情の起伏がわかりやすいテトが普通の様子でいたのは少しだけ安心できた。
「なんだが、事情があるようだな」
 ハナの後姿を見つめつつ、レイア・アローネ(ka4082)が呟く。
「騒がしくて済まない。我々の方で行方不明者が出てきたり、仲間が死んだりと慌ただしくてな」
「そうか、早く事象が収まるといいな」
 納得したレイアに山羊は気遣いを感謝する。
「とりあえず、探索にでるよー」
 どこかのんびりとした声音で歩き出すのは玉兎 小夜(ka6009)。
 まずは敵がどこにいるかの確認。
 山羊達をはじめとした部族なき部族のメンバーは持ち場へと戻る。
 超聴覚をもつハンターならば、向こうを走る足音がまばらに聞こえていた。
「……あの狼達何を探していたんだろうな」
 ぽつりと呟くオウガの表情をフィリテ・ノート(ka0810)が窺う。
「この先にある街って、オー君達が調べていた町よね」
「ああ……エーノス族っていう部族の女達が連れ去られた先なんだ」
 頷いたオウガの言葉にレイアがため息を吐いてその方向を向く。
「この辺りなのよね。ペンダントを拾ったの」
 俯いてアイラが土と岩が混じりあう地面を見つめる。
 小夜が横目で視線を彼女の方へと向けると、とある方向へ顔を動かしていた。
 アイラと同様にオウガもまた、同じ方向へ警戒している事に気づいたフィリテは覚醒し、戦闘に備える。

 軽々とハナに連れていかれたテトはやっと下ろしてもらい、地に座ってゼーハーと肩で息をしていた。
「大丈夫ですかぁ?」
 ハナが気遣うと、テトはこくこくと頷く。
「ビスさんのことはぁ、気にしなくてもいいと思いますよぉ」
 テトに視線を合わせてしゃがみこんだハナが気遣う。
「だってぇ、部族なき部族の皆さんはシバさまの子供だと思いますしぃ。ビスさんはたぶ……」
 ハナが自分の考えを告げようとした瞬間、地を駆ける足音に気づく。
 この地に誰が走ろうかはこの地下に住まうドワーフには関係ないことだが、歪虚だけは許されない。
 そもそも、ガールズトークを中断するなど言語道断なのだ。
 口に出さずとも、思いは一つ。
 歪虚はブッコロ。

 駆けてきた狼の数が一匹足りないことに気づいたのはレイアだ。
 どうやら、ハナの方向にも向かっていった模様。
「一体なら大丈夫だと思うわ。先に片づけて合流するのがいいと思う」
 冷静に判断したアイラの言葉をレイアは信じることにする。
「じゃぁ……早く始めよう」
 緩やかに斬魔刀「祢々切丸」を構えたのは小夜だった。
 霊闘士の超聴覚を頼らずにもこちらに向かってくる音は聞こえているし、姿も見えている。
 相手は知能高い狼型歪虚。
 敵意を持たなければ襲ってこないと報告があった。
 しかし、今ここにいるハンター達が受けた依頼はその歪虚を討伐するというもの。
 一匹たりとも逃してはならない。
 前に出たのはレイアとオウガの二人。
「リテ、俺から離れんなよ!」
 オウガはフィリテの前に立って声をかける。
「うん!」
 肩越しに振り返る恋人の目を合わせたフィリテはワンド「ユグドラシル」をぎゅっと握りしめて頷いた。
 術を発動させたのは魔術師であるフィリテだ。
 意識を高め、マテリアルの流れを感じ、こちらへ向かってくる狼たちへと狙いを定める。冷気が集まり、一本の矢のような氷が虚空に浮かぶ。
 フィリテがワンドを掲げると、氷の矢が先を走る狼の右前脚に突き刺さる。
 衝撃のダメージの直後、患部である前足の付け根に冷気が集まり、凍っていく。
 三本でも走行は可能であるが、動きが鈍る。
 狼達は目の前にいる連中を得物へと認識した。
 マテリアルを燃やし、ソウルトーチを発動させたのはレイアだ。
 黒い髪が炎のようなオーラに揺らされ、狼達の気を引く。
「来い」
 静かに告げたレイアは剣を抜いた。
 暗い色合いに光る黄金の刀身を持つロングソード。
 その刀剣が狼たちへと向けられる。
 先頭を走っていた狼の動きが鈍くなると、後続の狼が追い抜き、一体の狼がレイアへとその鋭い牙を立てようと堰切るように一層早く駆け出す。
 無敵の怪物を倒す兎が狼を見据える。しかし、狼は自身を見据える白い兎には気づいていないのか、レイアの方へと向けていた。
「お利口さんじゃないのかい?」
 愛らしい声音と共に白い兎……小夜が納刀状態の斬魔刀「祢々切丸」の鯉口を切る。
 緩やかにも見える小夜の抜刀には無駄がなく、飛びかかってきた狼へ自身も跳び、弧を描くように刃を狼へと当てていった。
「でやぁ!」
 黒い刀身に白銀の波紋の怪しさに気づくのは知能ではなく、本能だろう。
 慌てて身を捩った狼は辛うじて致命傷にはならなかった。
 斬りつけられた狼が着地しようとした場所にいたのはアイラだ。そして、彼女は術を展開させており、無防備に見えた。
 しかし、それが罠と気づくのは瞬きの時間にも満たない。
 アイラの前に見えたのは土と砂が混じった地面ではなく、無数の幻影の腕。
 その腕はまやかしでもハッタリでもなかった。
 我先にと言わんばかりか、腕は狼を待ち受けては指先を伸ばしている。
 腕の一本が狼の前足を掴むと、その力で一気に腕の中へ引きずられていく。
 獲物がかかったことがすぐに分かったのか、腕達は狼を求める。毛並みを掴み、下顎と上顎を複数の手が掴んでいき、引っ張り合う。
 小夜が傷つけた腹にも複数の手がかけられており、傷口を引き裂けあっている。
 もがいているうちに腕が口の中に入ってきて舌を引っ張られてまともに危険を伝える遠吠えが出来なくなった。
 数分もせずに腹と口を引き裂かれ、狼は絶命する。
 知能あるモノならば、ここにいるハンター達の危険性がどれほどものか理解できる。
 狼もまた退却を考えたが、ある狼が本能的に察知する。
 何かが来ると。
 オウガの後ろに立っていたフィリテがレイアとオウガの間へワンドの先を向ける。
 彼女の緩やかにウェーブがかった髪が揺れた瞬間、地を這うように雷撃が狼たちへと走っていく。
 気づいた狼もいたが、瞬きよりも早い稲妻より逃れることが出来ず、二匹の狼に直撃して動きが鈍っている。
「狼は狩る! これは兎の本能!」
 鋭く叫ぶ小夜の宣言は彼女にとって絶対。
 彼女の身体より長い黒の刀身を鞘より抜き放ち、動きが鈍った狼の首を狙う。
 斬りかかる態勢に入ると一気に間合いを詰め、必死に逃げようと身を捩る狼の首へ刀身を斬りつける。
 小夜が狼の相手をしている間、別の狼が彼女を狙う。
 助走なしの跳躍で小夜の細く柔らかな肌を噛みつこうとしていた。
 それを見ていたのはレイアだ。小夜を狙う狼を見据えて間合いを一気に詰める。
 狼が最後に見たのは黄金の刀身に彫られた蛇だ。
 それが迫り、狼の身体を叩き切るかのようにレイアが斬り裂いた。
 身を斬られようとも身体をもがき、体勢を整えようとしていた狼をアイラのファントムハンドが足を掴み、引きずって離した。
 状況を見極めていた一体の狼はオウガの後ろにいるフィリテに狙いを定める。
 うまくいけば退路を得られるのだろうかと判断した。
 素早く行動に移した狼は一気に加速し、迂回するようにフィリテの側面を狙う。
 殺気に気づいたフィリテの表情が強張るが、悲鳴を上げることはなかった。
 そう、彼女の傍には大事な人がいる。
「悪いな」
 そう断ったフィリテの大事な人……オウガは構えていた霊槍「マイステイル」を狼へと投げつけた。
 槍は狼の胸に突き刺さり、衝撃で前足が上がったが、狼は気にすることもなくそのまま走り、フィリテを狙う。
「リテには指一本触れさせねぇよ!」
 オウガは恋人を守るように腕を伸ばし、声を張り上げると、ブロウビートの影響もあり、狙いをオウガへと向けた。
 マテリアルが高まっていくと同時にナックル……拳の周囲に熱気が集まる。
 瞬間、ナックルの周囲に赤い光りが炎のように纏う。
 腕を引いたオウガは狼が飛び込む瞬間を見計らって渾身の拳を狼の顔へとぶつけた。ナックルの熱気とファイアエンチャントの赤い光で狼の毛や皮膚が燃えたように焼けただれる。
 ワイルドラッシュを展開しているオウガは更に狼に突き刺さっている自分の槍の柄を手にして背負い投げるように槍を振りぬき、地に叩きつけた。
 最後の一匹は遠吠えをした。
 何を伝えるのかはわからないが、レイアが即座に動く。
 レイアの気配に気づいた狼は遠吠えを途中で切らせたが、身を低くして一気に駆け出す。
 守りの構えをしたレイアはブレないように息を止め、ギリギリまで引き付けて狼の頭めがけて突いた。
「……はぁ……っ」
 レイアの腕が爪に引っかかられて一筋の血が流れるが、すぐに治る浅い傷である。対して、狼は絶命している。
「テト君の方へ行きましょ」
 狼の命が断たれているのか確認したアイラはテトとハナがいる方向へ行こうと提案し、全員が頷いた。
 途中、山羊とルックスがハンター達と合流し、何度か白い光に驚いて向かっていると言われたが、ハンター達は何の仕業なのかは理解している。
 超聴覚を展開している霊闘士には聞こえていた。
 テトの叫び声を。
 その一言で表情が変わり、全員を急かして走り出す。

 少し時間は巻き戻して……。
 歪虚と遭遇したハナとテトは即座に戦闘態勢をとった。
「テトちゃん、他に歪虚がいないか警戒してください」
「わかったにゃ……!」
 こくこくと必死に頷くテトを見たハナは即座に歪虚へと向き直る。
 現れた歪虚は狼型一体。
 目的の歪虚だろうが、集まってきた獣だろうが、見逃すことなどはしない。
 ハナは一瞬にして術の準備を行い、即座に結界を巡らせる。
 一度ではなく、二度、三度と念入りに徹底的にダメージを与えていた。
 その間、テトは警戒をしていたが、三回目の陣が発動したと同時に叫んだ。
「くる……にゃにかが……来るにゃ!!」
 その叫びはハナにも伝わっており、周囲へ視線を巡らせると、狼が来た方向にあった岩の上に人影があった。
 青みを帯びた美しい銀の髪。透けるような瞳、テールコートのような服を着て、うさ耳付きシルクハットを被っている美少年。
「これはこれは、ファリフ姫が愛でる猫嬢ではありませぬか」
 気障に笑う美少年にテトは恐怖する。
「……アクベンス!」
 テトの叫びは辺境の荒野に響いた。

 嘘だろうと思いたかった。
 こんな時点でこの名前が出てくるだなんて。
 ハンターにも聞き覚えがあるだろう。
 絵姿は公表されてないが、去年の冬頃から存在が明らかになった人型歪虚アクベンス。
 不意打ちを使い、ファリフ・スコールを守護していた大幻獣フェンリルのマテリアルを喰ったと報告があった。
 そして去年春頃にハンターに手酷い痛手を負い、撤退。
 秋の終り頃、ハンターと再戦し、撤退。
「絶対、守るから……!!」
 間に合ってほしいと悲痛な声でアイラは願いを口にした。

 アクベンスと対峙するハナであったが、彼はきょろきょろと周囲を伺う。
「どうやら、私のお使いは皆殺されてしまったようですね」
「貴方が放っていた斥候でしょうかぁ」
 問われたアクベンスは肯定した。
「ええ、この辺りで探し物をしているハズなのですが、心当たりは? 愛らしいお嬢さん?」
「残念ながらぁ、私ぃ旦那様がいるんですよぉ」
「おやおや、どのような?」
 アクベンスは瞬時にハナの眼前に近寄り頬を触れる。頭の中の芯がぼうっとするような甘い匂いが彼女の嗅覚を刺激するが、気合で抵抗する。
「レディの柔肌にぃ、軽々しく触れるものではないですよぉ!」
 叫んだ瞬間、発動される陣にアクベンスは焼かれていたが、横から槍が投げつけられた。
「アクベンス……テメェ……!」
「貴方だったのね」
 怒気を思いっきりさらけ出したオウガとアイラが唸るように睨みつける。
「おや、皆さんお揃いで」
 そう言うと、アクベンスは両手を上げて無抵抗と表現した。
「実は、私の探し人が向こうの町にいるようでしてね」
 アクベンスが向けた方向は先日から部族なき部族のメンバーが調査をしている町だ。
「害を為そうとするならば、急ぐことはないだろう」
 テトを守るように立ったレイアが刀身をアクベンスへと向ける。
「同じとは思いたくないけど、兎としては見逃せない」
 レイアの剣と交差するように小夜の刀がアクベンスの首元へ向けられた。
「ゆっくりしたいのですが、探し人に嫁がど出来たようでして」
 放られたアクベンスの言葉にハナは目を瞬かせる。
「当人抜きですが、ここではこういうべきなんですよね。お兄さんは許しませんよ?」
 薄ら笑みを浮かべてアクベンスがハナへ言えば、「違う」と否定の声があがった。
「ビィさま!」
 振り向いたハナが声を上げると、ビスはこの事態に呆れた様子を見せる。
「海狸姉様があの町で死にましたにゃ……」
 震える声でテトが言えば、「邪魔だったからな」とビスは返す。
「お前なんだろ! ストルを買ったのは!」
 ルックスが堪え切れずにビスへ詰るように叫ぶ。言葉を浴びたビスはルックスを見ると「終わった話だ」と返した。
「ああ、あの娘が助けを呼んでいた少年ですかね」
 代わりに応えたのはアクベンスだった。
「最期まで彼女は貴方を呼んでました。誇り高く可憐でした」
 そう言うなり、アクベンスは飛びずさっていき、ビスも同じタイミングでその場を去る。
 小夜が追ったが、いなされてしまって深追いはやめた。
「嘘だ……」
 ルックスが茫然と呟く言葉は荒野に吹く風が攫う。
 同時に茫然としていたのはテトだ。
「テト君……何でも言ってね。友達だから……」
 アイラの言葉にテトは迷うように吐き出せない言葉を吐き出そうとしていた。
 そんな姿を見ていたフィリテは勇気を振り絞ってテトの背を摩る。
「テトは……黒犬の兄様を仲間と思ってますにゃ……こうにゃれば、兄様を裁かねばにゃりませぬにゃ……っ」
 大粒の涙と一緒にようやっと吐き出された言葉はテトにとって辛い決断を迫られていた。
 小さな体躯のテトに部族なき部族を纏める重圧を垣間見たレイアはこの件が彼女にとってよき結末であることを思うばかりであった。

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参加者一覧

  • 恋人は幼馴染
    フィリテ・ノート(ka0810
    人間(紅)|14才|女性|魔術師
  • 援励の竜
    オウガ(ka2124
    人間(紅)|14才|男性|霊闘士
  • 太陽猫の矛
    アイラ(ka3941
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • 乙女の護り
    レイア・アローネ(ka4082
    人間(紅)|24才|女性|闘狩人
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 兎は今日も首を狩る
    玉兎 小夜(ka6009
    人間(蒼)|17才|女性|舞刀士

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依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/05/26 12:52:56
アイコン 狼歪虚を倒しましょ
星野 ハナ(ka5852
人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター)
最終発言
2017/05/26 23:48:48