• 交酒

【交酒】はじめての西方

マスター:猫又ものと

シナリオ形態
イベント
難易度
やや易しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2017/05/29 22:00
完成日
2017/06/13 06:23

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 ――1週間ほど前。
 詩天、若峰。黒狗城の執務室。三条家軍師、水野 武徳(kz0196)と九代目詩天、三条 真美(kz0198)は向かい合って座っていた。
「……詩天の民からの陳情書は全て目を通しました。急ぎの必要があると判断したものはこちらに。あとは武徳に任せます」
「畏まりました。約束を果たされた以上、拙者もそれに応えねばなりますまい」
「それでは……」
「西方行きを許可致しましょう」
「やった!! ……あ、いえ。ありがとうございます」
「ただ、今回拙者は所用があり同行出来ませぬ。以前お話した約束事は守って戴きたく存じます」
「約束事……独りで勝手にあちこち行ってはいけない、でしたよね」
「左様に御座います。……宜しいですか、真美様。今回は東西交流の祭の下準備として、代表で西方に向かって戴きます。お忍びという訳には参りませんからな。護衛をつけますが、決して彼らから離れませんよう」
「はい」
「……繰り返しになり申すが、貴方様は大事な御身。くれぐれも無茶はなさいませんように」
「分かっています」
 武徳の言葉に、真美は素直に頷く。
 東西交流の祭の為の下見を兼ねて西方へ行きたいと言い出した真美。
 詩天の復興のこともある。すぐに向かうのは難しいと窘めた武徳だったが、真美は譲らなかった。
 そこで武徳は、西方に行く許可を出す条件として真美に課題を出した。
 詩天の現状確認の為、各地からやって来ている使者の報告を全て聞くこと。
 寄せられている民からの陳情書全てに目を通しておくこと。
 ――無理だと諦めるならそれでもいい。西方に行くまでの時間稼ぎが出来る。
 やり遂げた場合もまた、詩天の復興が早く進む……。
 ……とまあ、三条家軍師はこんな腹積もりだった訳だが。
 まさかこんなに早く真美が課題を達成するとは思わなかった。
 ――王としての資質というよりは、余程西方に行きたかったのだろうというのが伺えて……それ故に、武徳の心配は尽きなかった。
 まあ、こうなったからには仕方がない。護衛役を務めるハンター達に委ねるしかない――。
 武徳はため息をつくと、真美の護衛を依頼する為に動き出す。


「紫草様。詩天の真美姫が西方に向かわれるとの報せが入りました。護衛役のハンター様を探されているとか……」
「ほう? それは興味深いですねえ」
 朱夏(kz0116)の報告に目を細める立花院 紫草(kz0126)。
 歪虚の侵攻で被害の大きかった詩天。
 復興に尽力するべき時期に何故に西方へ……?
「……ああ、なるほど。そういうことですか。まあ、復興資金を稼ぐのにはいい手かもしれませんね」
「紫草様?」
「いいえ、何でもありませんよ。こちらの話です。……折角ですし、私もこの機会を利用させて戴くとしましょうか。朱夏、これからスメラギ様に手紙を書きます。西方まで届けて戴けますか?」
「あ、はい。かしこまりました」


 ――数日前。
「……九代目詩天を出迎えろ? 俺様がか?」
「はい。真美姫の『お友達』になるようにとのことでした」
「ハァ?? ……紫草の奴、何企んでやがる」
「それは私も聞いておりませんので……」
 久しぶりに顔を見せた朱夏に、突然そんなことを切りだされて目を瞬かせるスメラギ(kz0158)。
 すぐさま鋭い目線を向けて来た彼を、朱夏にっこり笑って誤魔化す。
 ――紫草の考えをぶっちゃけた日にはこの人絶対逃げ出すので。
「……っていうか、真美姫??? 九代目詩天って男じゃねーのかよ」
「何でもお家の事情で性別を偽る必要があったとかで……正式な謝罪を受けておりますよ」
「なんだそれ。別に当主が男でも女でもいーじゃねーか」
「……そういう訳にいかぬ事情もあるのですよ」
「アホくさ」
 ズバッと切り捨てたスメラギ。朱夏は紫草からの書面を彼に渡す。
「ともかく、真美姫はまだ幼く西方も初めてでいらっしゃいますから、きちんと案内して差し上げて下さいね。詳しいお話はこちらに。きちんと目を通してください」
「へいへい」


 ――そして迎えた当日。
 真美は身支度を整えると、忘れ物はないかと自室を見渡す。
 お友達に、今度は西方へ行くとお話はしていたけれど、こんなに早く実現すると思わなかった。
 武徳には祭の会場の下見をしてくるように言われたけれど、少しくらい遊んでも大丈夫……かな。
 遊んでいたことは、秘密にしてもらわなきゃ……。
 ここのところ昼は使者の報告を聞き、夜はずっと陳情書に目を通していたのであまり寝ていない。
 西方に行けると思ったら、楽しみで眠れなかったのも事実だ。
 ――西方は一体どんな世界なのだろう。
 いつも自分を助けてくれるお友達が暮らしている国が、ようやく見られる。
 城を出て、言われた通りの道を歩いて、転移門をくぐれば、西方の同盟領リゼリオへと着くはず……。
 九代目詩天は不安と期待に胸を膨らませて、黒狗城から一歩足を踏み出した。

リプレイ本文

「真美ちゃん! 西方にようこそです!!」
「お待ちしておりましたわ」
 快晴のリゼリオの街。爽やかに吹き抜ける皐月の風。
 賑やかな街並みに足を踏み入れた三条 真美(kz0198)は、見慣れた姿……友達であるエステル・ソル(ka3983)と金鹿(ka5959)に笑顔で飛びつく。
「エステルさん……! 金鹿さん……! わざわざ迎えにいらして下さったんですか?」
「おう。俺達もいるぜー」
「久しぶりだね。暫く合わないうちにちょっと大きくなったかな?」
 わしわしと頭を撫でてくるラジェンドラ(ka6353)とバジル・フィルビー(ka4977)に子供らしい笑顔を浮かべる真美。
 龍堂 神火(ka5693)も笑顔で友人を出迎える。
「こっちで会うのは初めてだね、シンく……じゃなかった、マミ、さん」
「呼びやすい方で構いませんよ」
「それはそうなんだけど。でも本名の方がいいでしょ?」
 そう言いながら、ちらりと真美を見る神火。
 彼女の胸元に見覚えのあるペンダントを見つけて、安堵のため息をつく。
 そこにひょっこりとやって来たノノトト(ka0553)が心配そうに真美の顔を覗き込んだ。
「大丈夫? 何か疲れた顔してるみたいだけど」
「ノノトトさんの方が大変に見えますけど……」
「本当そうですよね……。ノトくん、大丈夫?」
「大丈夫だよ! 今日はすっごく楽しみにしてたし!」
 先日の依頼で重傷を負い、包帯だらけの彼を気遣う真美と羊谷 めい(ka0669)。
 元気さをアピールしようと腕を振り回しかけて……痛みに悶絶した少年に、三條 時澄(ka4759)が苦笑する。
「真美もだが、お前も無茶は程々にな」
「うう。面目ない……って、そうだ! まだ紹介してなかったよね! この子はめいちゃん。ボクの大事なひとだよ!」
「えっ。あのっ……! その、羊谷 めいです」
 ノノトトの言葉に耳まで赤くなるめい。真美は2人を見比べて、にっこりと笑う。
「ノノトトさんにはこんな素敵な方がいらしたんですね。宜しくお願いします」
「あっ。こちらこそ……! 仲良くしてくださいね」
 にこにこと笑い合う真美とめいに嬉しそうに笑うノノトト。
 そこに七葵(ka4740)がやって来て、深々と頭を下げる。
「真美様。お話し中失礼します。東方風の装いはこちらでもさして珍しくはありませんが……リゼリオでの主流はこういった服装です。あまり目立たぬ方が視察もし易いでしょう。御召変えされてから街へ出ませんか?」
「……ふむ。洋服のプレゼントとは、七葵殿も情熱的でござるな」
「……!!? 黒戌殿!? いや、そういった意味合いはなくて……!」
 七葵が手にしたドレスとブーツをまじまじと見てしきりに頷く黒戌(ka4131)。
 西方風の衣装に目を輝かせる真美は慌てる彼に気付く様子もなく……。
 そこにすっと、金鹿が割って入った。
「あら。素敵ですわね。私がお着換えを手伝いますわ」
 にっこり笑う彼女。だが目が笑っていない。
 むしろ。痛い。七葵を見つめる視線が超痛い……!
 お姉ちゃんモードが発動した金鹿は怖いぞ!!
「ちょっとわたくし、用事があるのです。後で合流するので、真美ちゃんは皆さんとリゼリオを見てきてください」
「めいちゃん、例の、よろしくね」
 着替えの為に移動しようとする真美に淑女のお辞儀をするエステル。
 小声で囁くノノトトに、めいはこくこくと頷いて……。


 着替えを終えた真美は、すっかり年相応の女の子に見えた。
 往来の向こう側からやって来るスメラギ(kz0158)を見つけた彼女は立ち止まり、その場に膝をつく。
「よう! 良く来たな」
「スメラギ様……!」
「あー。こんなとこで傅かないでいい。やめろって」
「そーですよ。スメラギ様、真美様とお友達になりたいそうですよ。お友達に傅くのはおかしいですよっ」
「ちょっ。アシェール、おま……! それは紫草に言われてだな」
「でもお友達になるんですよね?」
「ま、まあ……そりゃ吝かじゃねえけどよ」
「そういうことなので、気にしないでいいと思いますよ! あ、私はアシェールです。スメラギ様の親衛隊です!」
「親衛隊ってなんだよ!!?」
 真美を立たせて土を払いながら言うアシェ-ル(ka2983)にツッコむスメラギ。
 金鹿の目線に気付いて首を傾げる。
「何だよ」
「いいえ。何でもございませんわ」
 にーっこりと微笑みを返す金鹿。
 大事な友人に近づこうという殿方だ。
 東方の帝とはいえ、おかしな人物では困る。
 ええ、もう。しっかりとがっつりと。この目で見極めなくては……!
 お姉ちゃんモードが発動した金鹿は(以下略)。
 そして黒の夢(ka0187)は屈みこんで真美に目線を合わせる。
「我輩は黒の夢というのな。スーちゃんのお嫁s」
「待った! そういうことは勝手に決めんな。てか、お前決まった相手いんだろ?」
「何だ―。スーちゃん妬いてるのな? 大丈夫なのな! 人の数だけ愛があるのな! 我輩、愛はいっぱい持ってるのな!」
「だから何でそうなr……ギャアアアアアアア! くっつくんじゃねええええ!!」
「こらこら。女性に抱きつかれて悲鳴を上げるのは失礼だろう」
 黒の夢にぎゅーっとくっつかれて悲鳴をあげるスメラギ。
 続いた十 音子(ka0537)の声に、シグリッド=リンドベリ(ka0248)があはは……と乾いた笑いを漏らす。
「ごめんなさい。あんのうんさんも皆もいつもあんな感じで……悪気はないんですけど」
「いえ、賑やかですね」
「そうなのです! 賑やかなのです! と言う訳で! ルンルンニンジャ観光が、リゼリオの街を案内しちゃいます!!」
 旗をフリフリ、ビシィ! とポーズを取ったルンルン・リリカル・秋桜(ka5784)。
 天央 観智(ka0896)が少し考えながら口を開く。
「恐らく何も起きないだろう……とは思うのですが。念のため護衛につかせて戴きますね」
「エルバッハ・リオンと申します。よろしければ、エルと呼んでください」
「初めまして、今回同行するハンターの雨月彩萌です」
 礼儀正しく一礼するエルバッハ・リオン(ka2434)と雨月彩萌(ka3925)にぺこりとお辞儀を返した真美。
 彩萌はスメラギと真美に一枚の紙を手渡す。
「早速ですがこちらを。今日回るお店のリストを考えてきました」
「随分細かく決めてあんだな。適当でよくね?」
「真美様は視察にいらしていると伺いました。時間は有限。お二人も多忙でしょう。効率よく、かつ安全に希望する店舗を巡れる様に計算するのがわたしの仕事です」
「左様に御座いますな。スメラギ帝も真美様も東方の要人。万一があってはならぬでござる」
 彩萌の言葉に頷く黒戌。
 息抜きを考えていたらしい真美が、明らかに萎んでいるのを見て彩萌はこほんと咳ばらいをする。
「……勿論。わたし達は有能な護衛ですから。皆さんの都合に合わせて臨機応変に対処しますよ」
「じゃあ、その臨機応変コースで行きましょうか」
「そうですね。真美さんも色々見て回りたいでしょうし」
「疲れたら乗り物も用意している。声をかけてくれ」
 観智の声に頷くエルバッハ。音子のバイクが軽い音を立てて……リゼリオの街巡りが始まる。


 その頃。エステルはせっせと準備に勤しんでいた。
 そう。真美の誕生日が近い。折角だからお誕生会をしようと思ったのだ。
「料理は俺がやりますよ。幸い腕に覚えがありますし」
「ありがとうです……!」
「お手伝いは任せて! 料理も手伝うわよ!」
「「未悠さんは買い物と飾りつけをお願いします」」
 請け負う鳳城 錬介(ka6053)にぺこりと頭を下げるエステル。胸を張る高瀬 未悠(ka3199)に、2人が即答する。
 無理もない。未悠は既に苺を切ろうとしてまな板ごとズドンと両断していた。
 この調子では料理が完成する前に借りている台所を破壊してしまう。
「お2人は、この宿の護衛ということにしてあるです。宿の人にも話を通しておきました」
「了解です。実際見回りもしておきますよ」
「買い物のついでに見回りもするといいかしらね」
「はい。お願いします……!」
 錬介と未悠の言葉にこくりと頷くエステル。
 3人は速やかに行動を開始する。


「はい! こちらがリゼリオ中心地、一番広い通りになります! お店が色々あるんですよ!」
 ルンルンの観光案内に従いながら歩く面々。
 賑やかな街並み。立ち並ぶ店。東方にはな色とりどりの装飾品。そしてどこからか漂ってくる美味しそうな匂い――。
 見るもの全てに目を輝かせる真美に、スメラギは自分もここに来たばかりの頃はそうだったっけな……と懐かしく思い出す。
「……という訳で、これが西方にある諸国の全てです」
「なるほど……。西方と一口に言っても色々な国があるんですね。勉強になります、エル先生」
「先生はちょっと大袈裟ではありませんか?」
「そんなことありません。教えを戴いた方は皆先生です」
 困惑するエルバッハに真面目な顔で受け応える真美。そうだ、と思い出したように顔を上げる。
「そういえば、蒼の世界と呼ばれる場所もあるんですよね」
「ええ。リアルブルー……僕の故郷ですね。今はエバーグリーンという場所も見つかっていますが……そのお話もしましょうか?」
「是非! お願いします、観智先生!」
「そんなに堅苦しく考えなくて大丈夫ですよ。僕自身の知識の復習にもなりますからね」
 まあまあと宥める観智。この少女は知識欲が深い方であるらしい。
 いいことだな……なんて思いながら続く散策。
 時折、ルンルンがリゼリオのおススメスポットなどを挟んで来る。
 途中、ところどころで誕生日プレゼントを買いに行ったり、誕生会準備に奔走したりで仲間達が消えているのだが、真美はそれらに夢中で気づいていないらしい。
 エルバッハと観智、ルンルンいい仕事ぶりである。
 そこにふと、音子が口を開いた。
「そういえば今日は見合いなんだろう? 一国の帝ともなればもっと格式ばっているものと思っていたが随分緩い感じだな」
「……見合いって、誰と誰のだよ」
「そりゃ、スメラギさんと真美さんのに決まってる」
「ハァ!!? そんなん聞いてねえ!」
「スメラギ様……?」
「あー。いや。真美、お前何か聞いてるか?」
「いえ。スメラギ様とお友達になって欲しいと立花院様からお願いされましたが……。それ以上は何も……」
「あー。そういうことかよ。ったく、紫草のヤツ……!」
「偉い人って大変なんですね……」
 興味ないですが……と続けた彩萌。アシェールは目をキラキラと輝かせて真美の手をガッと掴んだ。
「というか、お二人でデートじゃないですか! きゃー! やだすごい!!」
「ハァ!!? ちょっ。そんな訳あるか!」
「私、後宮でも待女でも良いので、末席に加えてくださいお願いします!!」
「は、はぁ……」
 否定するスメラギをガン無視するアシェールの勢いに押される真美。
 もう既に、アシェールの脳内ではスメラギの子が生まれて国が栄えるところまで一気に進み……。
「はーい。次は小物商に行きますよー! ついてきてくださいねー!」
 グダグダな雰囲気の一行。ルンルンは必死に引っ張っていた。


 ルナ・レンフィールド(ka1565)とユリアン(ka1664)は、不審者の警戒と称して小物屋をあちこち見て回っていた。
 連れだって歩いているけれど。これも誕生日が近いという真美の誕生日プレゼントを探しているからで。
 決してデートなワケでは、ない。
「ユリアンさん! 見て見てこれ可愛い!」
「そうだね」
「これはどうでしょう。東方の人には珍しいかも?」
「東方の人が珍しいもの、か。……ちゃんと見ておけば良かったな」
「ユリアンさん、東方も行って来たんじゃないんです?」
「うん。そうなんだけど。ちょっと立ち寄っただけなんだよね」
「でもお国柄は見て来たんでしょ?」
「ああ。……東方の人は悲しい事も笑って、笑って……受け入れるんだってさ」
 ――でも、その分嬉しい事はより嬉しくあって欲しい。
 そう続けたユリアンに無言で頷いたルナ。
 旅に出た彼と暫く会えない日が続いて……帰ってきてくれた時は本当に嬉しかった。
 以前と笑い方も変わった気がする。
 彼の心の傷は分からない。でも、だからこそ……。
 そんなことを考えていた彼女。喧噪から飛び出して来た人とぶつかる。
「きゃ……」
「大丈夫?」
「はい。大丈夫で……す……!?」
「人が多くて危ないね」
 ユリアンに手を握られていることに気付いて目を丸くするルナ。
 彼に他意はない。本当に危ないと思ったからなんだろうけれど。
 でも。何というかその……! 私も女の子なワケで……!
 全く他意がないというのも複雑なワケでして……!!
「あらあらー。ユリアンさんったら罪作りねー」
 その光景をたまたま見かけた未悠がにんまりと笑う。
「おや、リゼリオにもこんな素敵な方がいたとは。お嬢さん、俺とお茶でもいかがですか?」
 そして丑(ka4498)はと言うと、ナンパに勤しみつつ周辺の警護に当たっていた。
 え? 何でナンパか? そりゃ普段通りを装う為ですよ?


「はい! ここで休憩しまーす!!」
「真美さん、皆もいらっしゃい!」
「リューリさん? あの、ここは……?」
「リューリちゃんのお店だよ。大丈夫。貸切だから」
 雰囲気のいい喫茶店の前で高らかに宣言するルンルン。
 笑顔のリューリ・ハルマ(ka0502)とアルト・ヴァレンティーニ(ka3109)に出迎えられて、真美は目を瞬かせる。
「スメラギさんもお疲れでしょう。どうぞゆっくり……」
 スメラギに席を勧めようとして振り返った彩萌。
 目に入った光景に元々少ない表情が更に能面のようになる。
 何故って、スメラギが黒の夢とシグリッドに挟まれてサンドウィッチ状態になって悲鳴をあげていたので……。
 ――あれは護衛対象者の危機か? いや、相手は一緒に護衛をしていたハンターだ。
 楽しそうだし娯楽と受け取って構わないだろう。
「一国の主ともなると変わった遊びに興じるものですね」
「あれ、遊んでる訳じゃないと思うんですが……」
「そうなんですか?」
「……改めて確認されると自信がありませんね。何と言ってもスメラギさんですから……」
 淡々と言う彩萌に考え込むエルバッハ。
 何だかスメラギさん、すごい信用されてますね!!
「今日はシグリッドに協力して貰って挟み撃ちなのなー!」
「窒息するっちゅーのやめろおおおおお」
「そんなこと言って嬉しいくせにー☆」
 スメラギの後ろから抱きついて、黒の夢に倒れ込むようにくっつくシグリッド。
 間に挟まっている帝の顔が、前より遠い気がして小首を傾げる。
「ん? あれ? スメラギさん小さくなりました……?」
「小さくなってねえよ! お前がデカくなったんだっつーの!!」
「あ、僕そういえば身長一気に伸びましたねえ。……スメラギさんは?」
「うっせー!! 俺様は大器晩成型だ!!!!」
 自分で大器晩成と言ってしまうのはどうなんだろう。
 要するに伸びてないということなんだろうか。
 いやそんなまさか。成長期ですもの伸びないなんてことは……!
 笑い……いやいや。同情心がこみ上げるシグリッド。
 黒の夢達のやり取りを、音子は興味深く観察していた。
「音子ちゃんどうしたのな?」
「いや、スメラギさんはどの程度女性が苦手なのかと思って」
「苦手とは違うのなー。スーちゃんは童t」
「おっとそれ以上言わせねえぞ!!!」
 サラッと事実を言おうとした黒の夢を慌てて遮るスメラギ。
 音子はあー……と納得したように頷く。
「じゃあ、過度な接触が苦手、ということかな」
「そうなのな」
「今は大丈夫そうだが」
「それはホラ、こうするとあら不思議なのな」
 音子の指摘にハイ実践、と言わんばかりに己の豊かな胸をむぎゅっと押し付ける黒の夢。
 スメラギからぶぼっという音がしてシグリッドが慌てる。
「あんのうんさん、そろそろスメラギさん死んじゃいますよ……!」
「あやや。しょーがないのな。あ、リューリちゃん、まみちゃに色々美味しいの食べさせてあげてー」
「はーい。アルトちゃん、運んでもらえるー?」
「任せてー!」
 全員分の飲み物と木苺のクリームを挟んだマカロンをを用意したリューリ。アルトが手慣れた様子でテーブルへと運んで行く。
 それまで静かに扇で真美を仰いでいた丑。
 傅いて、飲み物を恭しく彼女に差し出す。
「さあ、姫君。飲み物をどうぞ」
「あ、ありがとうございます」
 慣れない扱いに恥ずかしそうにしている真美。
 丑はどこのホストかと問いたくなるくらいの厚待遇に時澄が笑う。
「……リューリ。無理を言ってすまなかったな」
「ううん。いいんだよ。丁度真美ちゃんの休憩に使って貰おうと思ってたしね」
「どうかされたんですか?」
「時澄さんがね、このお店で真美ちゃんを休憩させてって頼みに来たんだよ」
「リューリちゃんのお店なら安全だものね」
 リューリとアルトの言葉にあぁ、と頷く真美。
 確かに世界屈指のハンターがいる店なら間違いなく安全だ。
 時澄の気遣いは有り難いが、ちょっと過保護なのでは……。
「お前はすぐ無茶をする。出立まで殆ど寝ていなかったんだろう?」
「それは良くありませんね。寝不足は美容の敵ですよ?」
「ああ。記憶力も奪われるしな。せっかく来た西方の思い出も、それで忘れてしまっては勿体ないだろう」
「そうだよー。西方にはこんな可愛い服もあるんだし」
 ため息交じりの時澄に、真美の髪を櫛で梳きながら言う丑。
 ホストからオカンに変貌しつつある丑に笑いながら、リューリが奥から服を持って来る。
「わあ。可愛らしい……!」
「でしょ。これね、うちのカフェの制服なんだ。アルトちゃんもバイトの時はこれ着てるんだよ!」
「スカート……と言うんでしたっけ。短くありませんか……?」
「そうなんだよ! 真美君からもリューリちゃんに言って!!」
「えー? アルトちゃんすごく似合ってるし可愛いよ?」
「いやいや! パンツタイプ導入しようよ!」
「だーめ。うちはコレ一択だよーー」
 わーわーと言い合っているリューリとアルトに釣られて笑う真美。
 アルトはこの制服を着ても、カッコ良さそうであるが……。
「ねえねえ。真美さん。この制服、子供用もあるけど着てみる?」
「え……。でもまだ、視察が終わっていませんので……」
「そっかー。時間ないか。残念」
 しょんぼりとする真美とリューリ。時澄が励ますように少女の肩を叩く。
「諦めるには早いぞ。リューリ。明日以降に改めて頼んでいいか? 今、真美にオフ日が貰えるように掛け合っているところでな」
「兄様!? ですからそこまでして戴かなくても……!」
「真美さんがあまり自分の欲を出さないから、皆甘やかしたくなるんだと思いますよ。もう少し我儘を言ってもいいと思いますけどねぇ」
「そういう丑さんもお母さんみたいになってますけど……」
「ふふ。……いえね、少し、似た人を知っていて……ついね。甘やかしたくなるんですよ」
 己の故郷におわす麗しき姫君。この少女は、あの人にどことなく似ていて……。
 懐かしい面影に、丑は目を細める。
「ところでスメラギ君、足が好きなんだっけ? 真美君のミニスカートとか見てみたい?」
「お子様の足には興味ねえ……」
「ふーん。お姉さんが好きなの?」
「そういう訳でもねえけどよ……。てかそんなこと聞いてどうすんだよ!」
「ん? いや。リューリちゃんはダメだからね」
「スーちゃん、おねーさんの脚が好きなのな? 我輩いくらでも見せてあげるのな!」
「スメラギ様、私の足も宜しければ……!」
 アルトにからかわれ、黒の夢とアシェールに迫られるスメラギ。
 その光景を見て、スメラギさんもこう見えてモテるんだよなあ……とシグリッドは考えていた。


「そろそろ視察も終了ですね。宿に戻りましょうか」
「はーい。真美さんご案内ですよー!」
 沢山歩いて、色々見て、あれこれつまみ食いをして……そんな1日を過ごした真美は、宿屋に入るなり拍手で迎えられて目を瞬かせた。
 何故って……宿屋が花とリボンだらけになっていて、『真美ちゃんお誕生日おめでとう』という垂れ幕までかかっていたので。
「真美ちゃん、誕生日おめでとうです!! お祝いするです!!」
「ほら、マミ。主役はここ座れ」
「何が好きか分からなかったし、錬介と相談して苺のショートケーキにしてみたの」
「一番オーソドックスだし、嫌いな子もあんまいりないしいいかなって思ったんですよ」
 ラジェンドラにエスコートされて椅子に座る真美。未悠から会場を彩る花と同じもので作った花冠を頭に乗せられ、錬介が出してきたケーキに目を輝かせる。
「食べ物なのにこんなに綺麗なんですね……」
「西方ではケーキに蝋燭を立ててお祝いするんだよ。さあ、蝋燭の火を吹き消して……その前に歌かな?」
「はい! 皆で歌いましょう!」
 バジルの声に笑顔で楽器を構えたルナ。声を出そうとして……思わずユリアンの顔を見る。
 その顔に微かに不安を感じ取ったのか、彼は励ますようにルナの背をぽんと叩く。
「……大丈夫。ルナさんなら。俺も一緒に歌うよ」
 頷くルナ。大丈夫。ユリアンさんがそう言ってくれるなら大丈夫……!
 始まる演奏。それは、西方では皆が良く知っている、誕生日を祝う曲――。
 エステル、バジル、ノノトト、めい、神火、金鹿、錬介、ルンルン、未悠……仲間達の声が重なる。
「せーの……!」
 神火に促され、蝋燭を吹き消した真美。再び拍手が巻き起こる。
「これ。お誕生日プレゼントです。わたくしと同じ名前の腕輪です!」
「僕からはこれだよ。おめでとう、真美」
「私からはこれを……所有者に幸運を齎すそうですわ」
 エステルから星と雫で彩られた腕輪、バジルから小さなクマのぬぐるみ、金鹿からはオルゴール……。
 そしてノノトトとめいが、じゃーん! と愛らしいドレスを見せる。
「ボク達からはこれ! めいちゃんと一緒に選んだんだー!」
「気に入って戴けるといいんですけど……」
「おっ。マジか。俺もドレス持ってきたんだよな」
「僕からもドレスを……皆考えることは一緒ってことですかね」
 困ったように笑うラジェンドラと観智に真美は笑みを返す。
「西方風の服を買って帰ろうと思ってたんです。これで詩天に戻ってからも着られます。沢山贈り物戴いて……宝物が一気に増えました」
「折角の贈り物だ。袖通してみたらどうだ?」
「いいね。ファッションショーしよう!」
 ラジェンドラの提案に頷く神火。その前に……と錬介が暖かい料理を運びながらやって来る。
「さあ、ごはんにしましょう。歩いて来てお腹空いてるでしょう」
「僕、ジュース用意してきたんだ。皆で戴こうか。エステル、乾杯の音頭お願いできる?」
「はいです! ……真美ちゃんが生まれて来てくれた事に、一緒にいてくれることに、かんぱーい!」
 バジルとエステルの音頭で掲げられるコップ。勧められた西方の飲み物。
 錬介が作った料理は煮込みハンバーグ、パスタやサラダ、野菜たっぷりのスープと、あまり癖がない、子供が好きそうなものでまとめられていた。
「さあ、沢山食べてくださいよ。熱いから気を付けて」
「ケーキも美味しいわよ」
 錬介と未悠に料理を渡される真美。戸惑う彼女に、ノノトトがフォークとスプーンを渡す。
「西方ではこれを使って食べるんだよ」
「はい。ノトくん。あーん」
「……めいちゃん、ボク一人で食べられるよ?」
「腕動かしたら身体に響くでしょう? 無理しちゃダメよ」
 お手本を見せようとしたら、めいの手で食事が運ばれて来て慌てるノノトト。
 嬉しいような。恥ずかしいような……というか、真美までこくこく頷いているのは何故なのか!!
「ぐぬぬ……! エステルちゃん! 真美ちゃんにも食べさせてあげて!」
「はいです! 真美ちゃん長旅で疲れてるです! 食べさせてあげるです!」
「えっ。一人で食べられますから……!!」
「ハハハハ。やり返されたなぁ」
「それじゃシン君がフォークとスプーンの使いかた覚えられないよ」
 ノノトトとエステル、真美のやり取りに笑うラジェンドラと神火。
 仲間達の笑顔に、バジルと金鹿の顔が綻ぶ。
「真美が嬉しそうで良かったよ」
「本当。喜んでもらえて良かったですわ」
「はい。こんな風にお祝いして戴いたのは初めてです!」
「ん? 誕生会とかしなかったのかい?」
「家の仕来りや形式上のものはやりましたけど。こうやってお友達にお祝いして貰ったことはなかったので」
「そうでしたのね……」
「じゃあ、これから毎年わたくし達と一緒にお祝いするです。大人になってもずっとです!」
「おー。そりゃいいアイデアだな。誕生日と言わず聖輝節でプレゼント交換とかしようぜ」
 続いたエステルとラジェンドラの言葉に頷く仲間達。
 そういえば、真美は自分達に出会うまで『友達』はいなかったと言っていた。
 この縁が、彼女のこれからの人生に彩りが添えられたらいいと思う。
 そして神火が徐に立ち上がり、懐から四角いものを取り出して机に置いた。
「神火さん、これ何です?」
「トランプって言うんだ。これで遊ぼう! シン君とも遊びたいって思ってたし!」
「遊ぶ……? どんなものなんですか?」
「あ。えーと。東方で言う所の花札に近いのかな……? 大丈夫、ボクがやり方教えるから!」
「えっ。カード!? カード勝負なら負けませんっ!!」
 請け負う神火にカードと聞いて飛び込んできたルンルン。仲間達も寄って来て、トランプの講義が始まる。
 その頃、未悠はスメラギの横で昏々と女性について問い詰めていた。
「ねぇスメラギ、貴方はどんな人にドキドキしたり自分のものにしたいって思うの?」
「は? ……そもそも自分のモノにしたいって思ったことねえや。人なんざ何かで縛るようなものじゃない。好きなとこ行けばいいだろ」
「あらー! それはねスメラギ! 本当の恋を知らないだけよ!! 人間の欲を甘く見ちゃダメなんだから!!」
「うるせえな! 周りは男ばっかだったし、職務に追われて色恋なんて言ってる場合じゃなかったんだよ!」
「そう。恵まれなかったのね……。でも、女性の好みくらいあるでしょ? さあ、キリキリ言いなさい!」
 ずずいっと迫る未悠。そこにばーーん! と神火が割って入った。
「スメラギさん! トランプでボクと勝負だ!!」
「わあっ!? 何だよ!?」
「符術師としてトップレベルの実力……! 貴方とは一度戦わないといけないと思ってたんだ!」
「何か良くわかんねーけど花札なら遊んでやるぞ」
「花札じゃなくてトランプだよ。ルンルンさんも待ってる。行きましょう!」
 そう言いながらスメラギを引きずって行く神火。
 ――あれ。そういえばボク、昔はこうだったのかも……?
 主賓そっちのけでカード勝負に熱くなる仲間達。真美に疲れが見えた為、黒戌が声をかける。
「真美様。お疲れでは御座らぬか。ちょっと休憩なさるといい」
「ユリアン殿がお飲み物を用意して下さいました。どうぞ」
「黒戌様も七葵も、ありがとうございます」
 七葵から渡されたレモンスカッシュ。真美はそれを口に運んで……シュワシュワする口当たりにビクっとする。
「何かびりびりしました……!」
「ああ、炭酸と呼ばれるものが入っておりますから……」
 聞こえる七葵の声。黒戌は友人の顔をじっと見つめる。
 ――スメラギ帝と真美様の縁については、歳も近く立場も鑑みればそれも妥当な所かと思う。
 だが……目の前にいる友人は、それを納得できるのだろうか。
 あくまで臣下として身を案じているようだし、もしそれ以上の想いがあったにせよ立場的に難しかろうとも思う。
 きっとそれは本人も理解していることだろうが――。
「拙者に出来ることは、見守り、応援することだけで御座るかな……」
 ぽつりと呟く黒戌。その目線は、真美にも向けられて――。
「七葵。一つ聞いてもいいですか?」
「はい。自分にわかることでしたら何なりと」
「見合い、というのはした方が良いのでしょうか。詩天の為になりますか?」
 真美の問いに口籠る七葵。小さな王はふう、とため息をついて続ける。
「……私は、秋寿兄様のところに嫁ぐのだと思っていました。父にずっとそう言われておりましたし」
「それについて秋寿様は何と?」
「兄様はいつも曖昧に笑うばかりで。貴方の好きにしたら良いと……」
 遠い目をする七葵。何故秋寿が明言を避けたのか。その気持ちが分かるような気がする。
 ――きっと、幼い従妹の未来を制限したくなかったのだろう。
 ……秋寿が生きていたら何と言うだろう。
 いや。あの方はもういない。
 問われているのは『自分』だ。であれば、彼女に何が言えるのか。臣下として、兄として――。
「見合いは確かに詩天の為になるのかもしれません。ですが、それは同時に真美様の幸せを考えたものであるべきです」
「私の幸せ……ですか?」
「はい。政略結婚ともなれば色々制約も増えましょう。詩天の為に、真美様だけが犠牲になるべきではない。どうか、良くお考えになって下さい」
 俯く真美を見つめる七葵。国にとって、彼女にとって、何が最善なのか――すぐに答えは出ないけれど。
「……真美様?」
 反応のない主を不振に思い、覗き込む七葵。
 真美はスヤスヤと寝息を立てていて……。
「ああ、疲れたんでしょうね」
「はしゃいでましたからねえ」
 顔を見合わせる錬介と丑。七葵は上着を脱ぐとそっと真美にかける。
「お疲れ様でした。おやすみなさいませ、真美様」


 西方の視察を終えたその日。誕生会の和やかな時間が過ぎて――バジルはその様子をスケッチに収めて……。
 その後エステルも眠ってしまい、お姉ちゃんモードの金鹿が男性陣を笑顔で足止め。2人を部屋まで連れて行ったとか。

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参加者一覧

  • 黒竜との冥契
    黒の夢(ka0187
    エルフ|26才|女性|魔術師
  • 優しさと懐かしさの揺籠
    シグリッド=リンドベリ(ka0248
    人間(蒼)|15才|男性|疾影士
  • 元気な墓守猫
    リューリ・ハルマ(ka0502
    エルフ|20才|女性|霊闘士

  • 十 音子(ka0537
    人間(蒼)|23才|女性|猟撃士

  • ノノトト(ka0553
    ドワーフ|10才|男性|霊闘士
  • Sanctuary
    羊谷 めい(ka0669
    人間(蒼)|15才|女性|聖導士
  • 止まらぬ探求者
    天央 観智(ka0896
    人間(蒼)|25才|男性|魔術師
  • 光森の奏者
    ルナ・レンフィールド(ka1565
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 抱き留める腕
    ユリアン・クレティエ(ka1664
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • ルル大学魔術師学部教授
    エルバッハ・リオン(ka2434
    エルフ|12才|女性|魔術師
  • 東方帝の正室
    アシェ-ル(ka2983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • シグルドと共に
    未悠(ka3199
    人間(蒼)|21才|女性|霊闘士
  • エメラルドの祈り
    雨月彩萌(ka3925
    人間(蒼)|20才|女性|機導師
  • 部族なき部族
    エステル・ソル(ka3983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 黒風の守護者
    黒戌(ka4131
    人間(紅)|28才|男性|疾影士
  • 真実を斬り拓く牙
    丑(ka4498
    人間(紅)|30才|男性|闘狩人
  • 千寿の領主
    本多 七葵(ka4740
    人間(紅)|20才|男性|舞刀士
  • 九代目詩天の信拠
    三條 時澄(ka4759
    人間(紅)|28才|男性|舞刀士
  • 未来を思う陽だまり
    バジル・フィルビー(ka4977
    人間(蒼)|26才|男性|聖導士
  • 九代目詩天の想い人
    龍堂 神火(ka5693
    人間(蒼)|16才|男性|符術師
  • 忍軍創設者
    ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784
    人間(蒼)|17才|女性|符術師
  • 舞い護る、金炎の蝶
    鬼塚 小毬(ka5959
    人間(紅)|20才|女性|符術師
  • 流浪の聖人
    鳳城 錬介(ka6053
    鬼|19才|男性|聖導士
  • “我らに勝利を”
    ラジェンドラ(ka6353
    人間(蒼)|26才|男性|機導師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 談話室
エステル・ソル(ka3983
人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2017/05/29 19:58:21
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/05/27 20:48:08