• 血盟

【血盟】百年旅~滝の集落「♭」

マスター:深夜真世

シナリオ形態
ショート
難易度
難しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2017/06/05 19:00
完成日
2017/06/20 02:14

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 午後のティータイムの居間で。
「おお。大きゅうなってからに」
 街に戻ったフラ・キャンディ(kz0121)の所へ、ベンド商会代表のベンドという背を丸めた年配男性が訪れていた。裏の世界では「闇の密売人」として名が通っている。主に寒村の密造酒を一手に引き受け無課税で売りさばいて村を助けていたり、盗品や戦場荒しの横流し品を扱ったり、穏健派のゴブリンと取引をして危険な地域など有益な情報を売りさばいたりしている。敵は多いが特殊な働きをするため味方も少なくない。
「え? おじさん、ボクを知ってるの?」
「そりゃあもう。あんたんのとこのオリーブパイプ、こっちではエルフのパイプとして上流階級にええ値段で売れとんや」
 フラがちょっと前に作って後見人のジル・コバルトに贈ったパイプと一緒の物だ。
「あ。もしかしていつも街の商品を売りに来てる変わった商人って……」
「ワシのことや。もちろん『百年目のエルフ』のこともよう聞かされとったわ。……んで、里が襲われたっちゅうのはそこのジルに聞いた」
 ヒヒヒ、と満足そうなベンド。ジルはフラから贈られたパイプをくわえややそっぽを向いている。

 余談であるが、フラの里に稀に訪れ取引していたベンドは当然、フラと掟のことを聞かされていた。旅立った後のこともそれとなく気に掛けるよう頼まれていたため、元有力商人で内紛に敗北し隠遁を余儀なくされたジルにあの場所を勧め、フラがやって来たら世話するように頼んでいた。
 フラの故郷は、旅立つフラを完全に見放していたわけではなかったのだ。
 なお、ジルがそっぽを向いたのは内部紛争の時にベンドとの取引履歴がマイナスに働いていたことがあったため。

「それより里や。……なんや、歪虚がおるんやて? こっちも人をそろえたるきに、はよ落としてまうで」
「え?」
 ベンドの協力的な言葉にきょとんとするフラ。どうしてそこまでしてもらえるのだろうと不思議な瞳。
「ぎょうさん頼んどいたパイプ、いろいろあって二年くらい納入に行けへんかったんや。うまく在庫が残っとったら納入して首なごぉして待っとるお客はんに高ぅ売りつけるで。もちろん納入のお代はちぃと弾んだるさかい、復興やらに使うとええ」
「うんっ。ありがとう!」
 フラが表情を明るくした時、新たな訪問者が。
「ジルのじいさん、朗報だ」
 ジルの資産管理をしている青年である。
「エルフの隠れ里の精霊から新たなメッセージが届いた。『いいぞ、もうひと押し』だそうだ。あとは、これ」
 青年が見せたのは「イクシード・プライム」と呼ばれる物らしいことが後から判明する。先の戦闘のお礼みたいだったので参加者全員の手に渡るようにした。
「その……精霊からのメッセージを毎回運んでいる魚って、どうなってるの?」
 フラ、素朴な疑問を確認してみる。
「ああ。毎回水をやるよう言われるんで村長宅の池に放しているらしい。いまじゃすっかり池が使者の魚だらけになっているそうだ。これも近く、『精霊の泉』を村に設けてそこに魚を移すらしい」
 疑問が晴れたフラ、ほっとする。
「よし、ほんならもうひと押しや。敵は岩や泥のバケモノやろ? 打撃特化のテニヌ四天王を呼んだるさかい、フラの嬢ちゃんは里に突っ込むとええ」
「みんな来てくれるの?」
 テニヌ四天王とはスキルを使ってテニスをする集団で、フラも加えると「テニヌ五虎将軍」の名で活動もしたりするが、最近はとんとお見限り。
「里に行くのか、フラ?」
 ジル、思わず聞いてみた。
「あ……。えーと……誰か生き残ってたらうれしいから、ボクは掟、守る。もしも……誰もいないのなら……」
「うん。フラは村の代表じゃ。ほかに村人がいないなら代表として恥ずかしくない行動をとるといい」
「うん……掟だからね……」
 フラ、涙目で頷いた。
「ならフラの嬢ちゃんも外で陽動して雇ったハンターを突撃させる係や。……里の地形はちゃんとみんなに説明するんやで?」
「も、もちろん!」
 まずは奪還が先とばかりに話を進めるベンドにはっとして言葉を返すフラだった。

 というわけで、洞窟に突入し切り立つ滝の壁面にあるというエルフの隠れ里「♭」(フラット)で戦ってくれる人、求ム。

リプレイ本文


「入場料代わりだ」
「ほらよ、突っ込みな」
 柊 恭也(ka0711)の雷鳴のような銃撃と、シガレット=ウナギパイ(ka2884)の影のような魔法の塊が放たれる。
 ここはエルフの隠れ里「♭」の入り口たる洞窟前広場では嫉妬の堕落者「ルモーレ」手勢、泥人形や岩人形との戦いが繰り広げられていた。
 二人の遠距離奇襲攻撃を合図に友軍が森から出て長躯突っ込む!
「ぶっ飛ばーす!」
  元気良く全身バネのように駆けるレム・フィバート(ka6552)が岩人形の顎先を殴りつけた。固めた拳に体重を乗せたいいパンチだ。
「泥だらけの奴ぁ掃除に邪魔だどっかにいっとけ!」
 続いて紫月・海斗(ka0788)。光の刃で泥人形をばっさり。
「……お掃除おじさん?」
「おーよ。ヨゴレ役なら任せとけってんだ!」
 次の敵に正対する動きの途中にちらと見て突っ込むレム。つば広帽に手を掛けた海斗がいい顔でにやり。
「遊んでねぇでとっとと突っ込まんかぁ!」
 その後ろから二列目の打撃特化部隊「テニヌ五虎将軍」のタケゾーが追い越し叫び敵にどかーん。「ちゃんとやってるよー」とか「心の余裕ぐらい持とうぜ」とかぶちぶちこぼす二人。
 普段はここで止まったりしない二人だが、作戦なので大人しく下がる。
 そこに、背後からフラ・キャンディ(kz0121)が。
「お願い。里の事、頼むね」
 不安そうな瞳で見詰めてくる。
 この時、洞窟入り口から声。
「よし。敵の気配はない。行ける」
 ひそかに突入行へ直行し、まず確保した鞍馬 真(ka5819)が振り返りちょいちょいと指先で合図している。最初に援護射撃した恭也とシガレットもそちらへ移動を開始していた。
「うん、任された。何とか頑張るよーっ♪」
「おぉよ。秘境があるなら火の中水の中、ってな」
 おー、と盛り上がりそちらへ行くレムとニヒルな笑みを見せる海斗も移動。
 そしてフラ。背後からぽむと手が乗せられる。
「行ってくるよ。期待していて」
 振り返ると霧雨 悠月(ka4130)の優しそうな瞳。
 安心して、とにっこり。
「フラっち……」
 そしてキーリ(ka4642)。悠月とは違い、いつになくキリッとした瞳をしていたが、それは一瞬。すぐに肩をすくめた。
「うん」
 いつも一緒に困難を乗り越えてきた仲間の様子に心を落ち着ける。
「あ、あの、フラさん!」
 最後に、勢いある声とともに手を握られた。
 弓月・小太(ka4679)である。
「小太さん。行けないボクの代わりに、お願い」
 一転、瞳を潤ませ見上げる視線。
「フ、フラさん……?」
「小太さんが……悠月さんも、キーリさんも……いつもいてくれて、本当にありがとう。いつかきっと、ボクもそんな存在に……」
「ま、任せてください。フラさんも外で無理はしないでくださいねぇっ」
 小太、すべてを言わせなかった。さらにやる気が上がり力強く約束して走り出す。
 残ったのは力任せに戦っている守備隊だけだ。
 洞窟入り口で三人を迎えた真も、フラに柔らかく手を振っていた。

 そして洞窟内で想定外の事態が。
 ――どぉん! ぼふっ……。
「何?」
「罠、だな」
 先頭のレムが前方からの爆発音に停止する。即座に警戒する恭也。
「崩されたのか?」
「違うな……それよりこの煙、毒だぜ?」
 真、偵察に行こうとするが煙が流れて来た。くん、と嗅いだシガレットが苦い顔をする。
「ふーん、敵がいないわけねー」
「い、いったん引きましょうかぁ?」
 いけすかないわねー、な感じのキーリに対応策を巡らせる小太。
「いや、こっちは風下。駆け抜けた方が早い!」
 ランタンを持っていた悠月、叫んで走る。火をつけた時に風向きは確認していた。
「なるほど。水辺とそれ以外の温度差ね」
 考えてやがる、と海斗も走る。



 そして洞窟を出ると神秘的な世界が目の前に広がっていた。
「ここが……フラさんの故郷ですかぁ……」
 見回す小太。
 目の前には水量は少ないながらも水が落ち、その周りは岩壁が取り囲むようにそそり立っている。
 壁には三つの段があり、そこにぽつぽつと集落が見える。空気は清らかで、水の音が絶えず響く。植生も苔の比率が増え、木々も水分を含み緑がつややかだった。
「面白そー♪」
「まるでおとぎ話みたいだね」
 レムは手をひさしにつま先立ち。悠月がため息をつくように、外の世界とは空気からして違った。
「ほー。ここでゆっくり一服なんてのも……」
「敵がいるな」
 シガレットも景色を堪能するが、途中で鋭く恭也の声。
「しかも一服してやがる」
 まじかよ、と海斗。自分たちと同じ真ん中の階層の一番奥で背もたれ椅子に座ってパイプをぷかりとふかしている歪虚がいる。
「ルモーレね。リゾート気分なんていいご身分じゃない」
 ジト目のキーリ。
「全体が見渡せるのはいいな。上と下にも敵がいる」
 どうする、と真。
 地形は、手前に上への斜面。同階層の奥にいるルモーレのさらに奥に下への斜面がある。同階層に敵はルモーレだけで、上と下には泥や岩の人形がわらわら。
「それじゃー真っすぐ行ってぶっ飛ばしますかっ!」
「待て、罠だ。ジェットブーツで下の敵から叩く」
 ぐるっと滝の裏を回って突っ込もうとするレムを恭也が止めた。
「引きつけて上下から挟撃、って算段か」
「ジェットブーツならオジサンも用意して来た」
 シガレットの見立てに、海斗が下を指差す。飛ぶの?と目を輝かすレム。
「俺も用意してきた。じゃ、行くぞ!」
 恭也、レムを抱えて下へとジェットブーツ。
「三階は任せてくれ」
「敵の作戦の裏をかく、か。……わくわくするね」
 真と悠月が三階へ走る。シガレットとキーリも続いた。
「オジサン、女の子を運ぶ方が良いんですけどぉー? 恭也、オメェ後で奢れよこの野郎!」
「え、ええと……下までよろしくお願いしますですぅ」
 海斗、残った小太を抱いてジェットブーツで恭也を追う。小太は「間違えられたわけじゃないんですねぇ」とかほっとしていたりも。

 で、着地。
 大きな音に反応し、壁を崩す作業をしていた泥人形たちが振り向いている。
「……ちょい無理があったか」
「ま、一人抱えてこの高さだからねぇ」
 くー、と着地衝撃ですぐには身動きできない恭也と海斗。
「その分暴れるのだっ♪」
 降りたレムは解き放たれた子犬のようにダッシュして手近な敵にパンチを見舞う。ごぼっ、と体の一部がくずれる敵。
「じ、時間稼ぎなら任せてください」
 冷気弾で敵を一瞬固める小太。
 が、敵の数は多く着地した位置関係により自然と左右から囲まれそうになっている。
「用があるのはルモーレですし、邪魔者はさっさと消えてもらうのですよぉー!」
 凛々しく左を向いて一直線貫通攻撃。
 直近の敵をレムが迎え撃ち、左右から近寄る敵を小太が牽制するという良い連携を見せる。
「遮蔽物はないな、右は任せろ。……さぁて、楽しいパーティーといこう」
 恭也、復帰して小太がちょうど背にしていた右の敵を撃つ。
「ええと、確か壊してもコアがあれば復活したはず……あれですねぇ!」
 が、小太がいまやったように最後に残る光体に止めの必要な敵。とにかく手数が掛かる。そしてその関係で正面が手薄。レムがキックにパンチで奮闘しているがあまりに忙しい。
「非力なオジサンにはあんまし寄ってくんじゃねー!」
 当然、海斗も狙われるがアイシクルコフィンぶっ放し。
「オラオラオメェら弾幕薄いよ! ガンガン撃てぇー! 弾代は依頼主請求だ!」
「ちょっと、しもやけになりそうになったよ!」
 フレンドリーファイヤ未遂にひやりとしたレムが振り返ると、海斗ピンチでまあやむなし。
「小太、ルモーレの逆包囲が怖い。右に回ろう」
「火砲集中ですねぇ。分かりましたぁ」
 射撃班は連絡通路を背にしない選択をして攻撃を奥の方にと切り替えていた。
 当然、レムの援護に集中していた海斗の反応が少し遅れ取り残されている。
「って近付くんじゃねぇ! 離れろ! ダンディーパーーーンチ!」
 前衛になってしまった海斗だが、まあ何というか生活力はあるらしい。
「楽しそうっ! ……ラブリーキーーーック!」
「うおおおお、逃げるぜダンディーダーーッシュ!!」
 横からのレムの飛び蹴りに、帽子を押さえ引く海斗。
「え、ええと……僕らも?」
「あー、やらなくていい。付き合いいいのは分かったから」
 ハウンドバレットだからハウンドシュートでしょうか、とか呟いている小太にくぎを刺しつつ援護射撃する恭也だったり。
 やがて敵をほぼ一掃。
 が、その瞬間とんでもない事態になったッ!



 時は遡り、三階に行った四人。
「結構距離の長い坂ねー」
「馬が使えれば早かったんだが」
 そりゃフラっちにも体力着くわとか呟きつつ坂を走るキーリに、戦闘前に森に隠した駿馬を残念がる真。
「それより、破壊した人形から核のようなモノがあるんだよな?」
「うん。だから一撃では倒れないよ。……そうなるとルモーレの動向が気になるね」
 敵の情報を確認するシガレットには、悠月が説明。
 そうこうするうち坂を上りきる。
 段の中間ぐらいで泥や岩の人形が壁の掘削をしていたが、こちらに気付いて岩などの投擲を始めた!
「先手必勝だ、行くぞ!」
 言葉少なに真が大鎌を振りかざし突っ込んだ。
「いつもの通りだね」
 くす、と微笑した悠月が続く。恐れはない。
「精霊さんのために一丁やってやろうじゃねェか」
「……忙しくなりそうだわ」
 魔杖「ランブロス」のシガレットも突入。あんた後衛じゃないの、な感じでキーリは一人後ろからウインドスラッシュ。
 そして、気付いた。
「あら、前回と違うのね?」
 敵が後退したことを。
 近接攻撃が得意であるはずなのに。
 しかも、交代する前に壁に仕掛けていた爆弾を爆発させたではないか。

 このちょっと前、二階のルモーレ。
「……勘弁してくれよ。計画が狂っちまったじゃねーかよ」
 せっかく油断してるふりをしてやっているのに、と背もたれ椅子に転がっていた身を起こす。
「ま、下に行った奴等はともかく、上に行った奴らは似たような運命だがよ。カカカ……」
 せわしく笑って上を見上げていたところ、階上で爆発音。
 これを合図に何かを操作した。
 刹那!

「何か壁際に仕掛けがあるかもしれん」
「分かった、真さん」
「構うか、セイクリッド――」
 ――どぉん……。
「え?」
 キーリは、見た。
 何と、地面が大爆発を起こしたのだッ!
 そして崩落。
 真と悠月、そしてシガレットが巻き込まれて階下に転落した!
「え、ちょっと……」
 そして残った壁側の大地を敵が反転攻勢。
 残されたキーリを狙い押し寄せて来た。もちろん、一人でどうこうできる数ではない。
「やだ人気者じゃない」
 魔法で壁を作っておいて回れ右。嬉しくないわねーと坂道を転がるように下る。

「まさかな」
「いたた……」
「ひでぇな、オイ」
 こちら、落ちた三人。大きなダメージを受けるがそこはハンター。頑丈である。そして落ちる岩に下敷きにされるよりはダメージは少ない。
「ひでぇのはそっちだろうが! せっかく用意した罠を台無しにしやがって」
 寄って来たルモーレは激おこ。攻撃するより説教する方が先という怒り心頭状態だ。
「……なるほど。あのままこっちに来てたらこの岩に下敷きになるところだったのか」
 真、起き上がろうとしてやめた。岩にぐったりともたれたまま罠について聞いてみた。
「準備に苦労したんだぜ、オイ」
「でも、この里を壊すのはね……それとそのパイプ、どこで手に入れた?」
 悠月、ゆらりと起き上がりつつ銀狼のように髪をなびかせて聞く。殺気を隠そうともしない。
「あ? この里に余ってんだ。使ってやってんだからありがたく思うんだな」
 刹那!
「喫煙仲間か? 墜落者じゃなければよかったんだがなァ」
 悠月に隠れるようにしていたシガレット、ここでセイクリッドフラッシュ!
 が、光の波動はルモーレが目の前に立てた影のような闇を身代わりにしてほぼノーダメージ。
「確か一年前にも使ったよね?」
 光の波動のすぐ後ろに悠月が迫っていた。日本刀「白狼」が唸る!
「投げナイフが得意と聞いた」
 真、素早い。
 背後に回って大鎌を振るう。
「くそがッ!」
 ルモーレ、身を反らしながら回転。その動きのまま両手をなびかせるとナイフが出現し、どきゅんと加速し悠月と真に迫る。
 ――ずばっ、とすとすっ。
 相打ちだ。
 勢いあまって吹っ飛ぶルモーレ。
 滝の方角で、転落防止用の縄を杭ごとはずしつつ、滝へ――。
「いや、逃げてるぜ、そいつ!」
 シガレットの指摘。いまなら防がれまいと光の波動を連発したところだ。
「くっ」
 真、ワイヤーウイップ投擲。
 しかし絡んだのはパイプだけ。
 その隙にルモーレ、縄を振り子にして一階に着地成功していた。
「また走るのね……しつこい。展覧会に招待よ!」
 追い付いたキーリ、愕然。腹いせに追ってきた敵に重力嵐の転落展覧会でぐぎりと態勢を崩させる。



 そして一階。
「爆発音?」
「途中でもいいから上がるか?」
 恭也が上を気にする。ダンディーもとい海斗も攻撃の手を休める。
「も、もうちょっとで敵は全滅ですよぅ……」
「ついでに片づけちゃうぞー!」
 奮戦する小太とレムは戦闘に集中。
 結果、全滅を優先することになったが……。
「なんだ、ほとんどやられてるじゃねぇか!」
 ルモーレ、ここで上から登場!
 先のナイフ投げは五本同時に複数的に投擲可能で四人に攻撃。着地の勢いはレムに体当たりして吹っ飛ばすことで軽減した。
「ルモーレ……こんなことをして一体何が目的なのですかぁ!」
「気ままな盗賊生活」
 問う小太に斬りつけるルモーレ。
 ここからレムも復帰し乱戦に。海斗も近接戦闘を繰り広げ、引いた海斗が撃つがルモーレはついて来て乱戦にこだわる。動きが軽快だ。追ってくるレムが楽しそうなほどに。
 しかし、全滅間際で二階斜面近くに移動していたことが幸いした。
「ルモーレ、あんたにあの世の掃除係を任命するわ!」
 ここで二階からキーリが参上。
「キーリ、預かっておいてくれ」
「行ってくるよ、キーリさん」
 真、パイプを預けて走る。悠月も参戦だ。
「しつこい奴らだ」
 シガレットは追ってくる雑魚敵にセイクリッドフラッシュを効果的に。
 ここでルモーレ、面倒くさそうな顔をした。
「やれやれ、どうでもよくなったな」
 パイプがないので増援はもうない。一瞬、滝の方に向いた時、到着間際の真とシガレットが反応した。逃げるとしたらもう滝しかない、との読みだ。
「……あばよ!」
 が、壁伝いに影を伸ばして姿を消した。
 包囲網の逆を突かれた。
 ルモーレ、伸ばした影の先の二階に姿を現し洞窟から逃げるのだった。
 ……フラたちのいる方向ではあるが。

 ハンターたちが追うには残りの雑魚敵突破が必要。
 すぐに追うことはできなかったが、とにかく残敵を殲滅し里は奪還した。

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MVP一覧

  • 感謝のうた
    霧雨 悠月ka4130

重体一覧

参加者一覧

  • Commander
    柊 恭也(ka0711
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 自爆王
    紫月・海斗(ka0788
    人間(蒼)|30才|男性|機導師
  • 紫煙の守護翼
    シガレット=ウナギパイ(ka2884
    人間(紅)|32才|男性|聖導士
  • 感謝のうた
    霧雨 悠月(ka4130
    人間(蒼)|15才|男性|霊闘士
  • メテオクイーン
    キーリ(ka4642
    エルフ|13才|女性|魔術師
  • 百年目の運命の人
    弓月・小太(ka4679
    人間(紅)|10才|男性|猟撃士

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • キャスケット姐さん
    レム・フィバート(ka6552
    人間(紅)|17才|女性|格闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
柊 恭也(ka0711
人間(リアルブルー)|18才|男性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2017/06/05 14:51:34
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/06/03 22:00:50