死人の墓荒らし

マスター:植田誠

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2014/11/08 07:30
完成日
2014/11/16 06:23

みんなの思い出

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オープニング


「よっと……これで最後か? 手間かけさせてくれたぜ」
 そう言って息を吐いたクロウ。その周囲には数体のゾンビが倒れていた。
「あぁ、キッチリ潰しとかないとまずいか。後でよみがえられても事だからな……」
 クロウは魔導ガントレットを足元に向け、丁寧にゾンビの頭部を機導砲で撃ちぬいていく。
 帝国南部、グライシュタット……先日剣機による襲撃が行われた都市だ。
 都市を守る第五師団にも剣機の襲撃は予想外のことであり、被害は思いのほか大きかった。その為、現在復興作業の真っ最中だ。
 だが、その作業中ちょっとした問題が発生していた。
 剣機が輸送を行っていた歪虚を乗せたコンテナ。その中でも未だ閉じられたままの物が発見されたのだ。
 今クロウが退治したゾンビたちも、その中の一つに入っていた。
 第五師団は元々戦力に乏しい師団だ。そのうえ今回の戦闘で多数のけが人が出ており、人手不足に拍車がかかっている。
 それでも王国での大規模な戦闘に備えて戦闘配備を整えたり、哨戒頻度を剣機襲撃前と同水準に保っているというのだから驚きだ。
「お陰で上等兵以上はほぼ休み無し……確か兵長が一人ぶっ倒れたとか言ってたか。ヒンメルリッターも大変だな……」
 そんなわけで、コンテナの発見自体は空からヒンメルリッターが行ってはいたものの、その処理にはクロウのようなハンターが動員されているというわけだ。
「それにしても、なんでグライシュタットが襲撃されたのかねぇ……」
 グライシュタット自体には正直言って大した戦略的価値は無い。それでもあえて理由を挙げるならグライシュタットを守るヒンメルリッタ-が航空部隊であり、剣機が飛行するタイプであれば帝都の守りを優先する。その結果グライシュタットの守りが薄くなる。そこまで考えたうえで弱いところを切り崩していこうと考えたか。
「あるいは、もっと単純に私怨なんてのも……」
 そこまで考えて、クロウは頭を振る。こんなことを考えても無意味だ。すでに剣機は倒されたのだし、襲撃があるにしてもまたしばらく間が空くことだろう。
「さて、次に行くか……あっちは確か別のハンターたちが行ってるんだよな、それじゃ俺は逆を潰していくか……」
 地図を睨みながら呟いたクロウは、覚醒を維持したまま次のコンテナへ向かっていった。


「……ふん、鈍間共め。さっさと作業を進めろ」
 グライシュタットの外れにある墓地。そこに一人の男が立っていた。
 年は20代ぐらい、いかにも不健康そうな顔の眉間に皺を寄せ、周囲に命令を下している。その後ろにはグリフォンより一回り大きい翼竜が控えている。その半身は機械で覆われ、その半身は崩れかけた腐肉……言うなれば小型の剣機といったところだ。
 側には大きなコンテナがある。男が命令を下している相手……ゾンビたちはそこから出てきたのであろう。 ゾンビたちが攻撃を加えることも無く、むしろその命令に従うように動いている。男が人間の敵……しかも、それなりに高位の敵であろうことは間違いないだろう。
「それにしても、今回の剣機は無様だったな。これだけ優位な条件で都市一つ落とせないとは……」
 ふと、男が目線をゾンビたちに向けると、丁度一つの棺が運び出されているところだった。それを見て、男はニタリと笑う。
「……まぁいい。都市への被害は十分出せたようだし……また新たな苦痛を与えてやる機会が増えたと考えるとしよう……さっさと運べ」
 言われるがままゾンビたちは翼竜の背に棺を乗せる……墓地にハンターたちが到着したのはそんな時だった。
 男はハンターたちを一瞥し……興味なさげに溜息を吐く。
「ヒンメルリッターではないようだな……ならば用は無い。戦ってやる義理も無い」
 そう言って男は軽く手を挙げる。すると、それを合図にゾンビたちが一斉にハンターたちへ襲い掛かった。
「一人ずつ、丁寧に殺してやれ……」
 その様子を見て笑みを浮かべながら、男は後に立つ翼竜の下へ悠々と歩きはじめた。

リプレイ本文


「やれやれ、死者のお出迎えとは……趣味が悪いね。神経を疑うよ」
 リョースアールヴァル(ka0427)はじめハンターたちが墓地に到着した時そこにはゾンビたちが墓を暴いているところだった。
「おいおいおいィ? クソ歪虚が人間様の墓を暴くたぁ良い度胸してんじゃねぇか! ブッ飛ばされても文句言うなよクソ野郎ォ!」
 ジャック・J・グリーヴ(ka1305)の荒っぽい声が響く。もっとも、ゾンビたちにその声が聞こえていたか、理解できていたかは定かではないが。
「なんにせよ、己の体を勝手に動かされては魂も安らかに眠れないだろうからね。もしあのゾンビ達にここの墓地に眠っていた遺体が使われているなら……悪いけど納得してもらうしかないさ」
 イーディス・ノースハイド(ka2106)はそう言いながら武器を構える。
「しかし、あの男は……」
 イーディスの視線。その先にはゾンビたちの中にいながら襲われていない、男の姿があった。
 わざわざこんな所にちょっかいを出しにきている時点で、まともとは思えない。物好きな覚醒者か、あるいはゾンビの元締めか……
「なんにせよ、ご同業に見えない以上、早期のご帰還を願いたいところだねぇ」
 龍崎・カズマ(ka0178)はそう呟きながら敵の姿を見据えていた。
 この間、弥勒 明影(ka0189)は周囲の仲間たちの動きを観察していた。
「個人的に思うことはあれ、特に事を起こすつもりはないが……」
 これは、能動的に行動するよりも、仲間の行動を見ている方が嗜好に合うためだった。
「依頼はゾンビを倒せば終了だけど……目の前の男、ただもんじゃねぇ……だから、ほっとくわけにはいかねぇだろ!」
「撃破までは望めなくても、目的の妨害くらいは……何より、人の遺体を盗もうだなんて、許せるはずがありませんっ!」
 そう言ってレオーネ・インヴェトーレ(ka1441)とプルミエ・サージ(ka2596)が駈け出していく。見る限りでは、他にもジャックが男に向かって仕掛けようとしているようだ。
 明影は考える。自ら厄介事に飛び込む必要は無い、と。恐らくあの男は敵……それも強敵だ。情報が少ない状況で仕掛け、まともに戦うことにでもなったら苦戦は免れないだろう。だがそれでも……
「これもまた……何れは越えねばならん試練の一つさ」
 誰かが望むならそれに応じようと、男に向かい動き出していた。


 ハンターたちに背を向け、去ろうとする男。その男を止めるために行動を起こしたのは明影、ジャック、レオーネ、プルミエの4人だ。
「……然し、歪虚側として動く者とは……堕落者か契約者とか言ったか?」
 思考を巡らせながら明影も移動を開始。魔導銃の射程に入るとすぐさま銃を撃つ。
 明影が仕掛ける中、プルミエは矢を番え、強く引き絞りながら、タイミングを窺う。
 ジャックは銃の射程まで前進していく。この時ジャックは守りの構えを取り、周辺の墓石や足場の悪い箇所を目ざとくチェックしていた。当初の荒々しい口調からは想像できない慎重な動きだ。それも当然だろう。普通の男が剣機似の歪虚を従えているはずがないのだから。
(……商談と一緒だ。ビビんな、焦んな……商人はいつだって不敵に笑ってるもんだ)
 心の中でそう唱えながら、不敵な笑みを見せるジャック。
(心は熱く、頭はクールに……)
 銃はいつでも取り出せるようになっている。狙いはどこにすべきか……
「……タダでくれてやるほど俺様は気前良くねぇからな」
 射程まであと3歩……2歩……1歩……
「返してもらうぜ!」
 射程内! すぐさま銃を抜き放ち、狙うは竜の背にある棺。
(あれを落として男の意識を乱してやる!)
 ジャックの後ろから追いついてきたレオーネも、魔導銃を構える。
(あの距離で逃げに入られると攻撃もそうそう届かねぇ……)
 そう考えながらも、しかし真っ向勝負で勝てるのかと言われると、難しいだろう。そのあたりは言葉を交わしたわけではないものの、明影たちと同じ考えだった。
「それなら嫌がらせに徹してやる!」
 その狙いは、くしくもジャックと同じ。竜の背に載せられた棺だ。
「故人の眠りを、あなたに妨げる権利はないですよっ!」
 立て続けに、プルミエも十分引き絞った矢を解き放ち、棺を狙い撃つ。
 3人の攻撃は、いずれも正確に棺に向かっていった。だが、敵も当然それを素通りさせるはずはない。棺を載せた竜が自らの体を前に出すように棺を庇った。
「剣機モドキと庇うと思いましたが……そうはなりませんか」
「当たり前だ。こんなものを庇ってやったところで何の得もない」
 プルミエの言葉に、男がそう答えながら竜の背に乗り込む。竜の方は、ダメージが皆無というわけではないだろう。だが、それを意に介さないかのように、羽ばたきはじめる。
「俺を行かせたくないんだったら、俺自身を狙うべきだったな。もっとも、どちらにせよ長々と相手をしてやるつもりは無いが」
 そう言った男が逃げるのを阻止しようと、ジャックと明影が銃を撃つ。それらは竜の体に当たるものの、それでも阻止するには至らない。
(全く守る気配がありません……棺が竜よりもそんなに大事なんでしょうか……)
「待てよ!」
 弓を引きながらプルミエが思考を巡らせていると、不意に男を引き止める声が聞こえる。男が竜の背から視線を落とす。その先には、銃を構えたレオーネの姿があった。
「おっさん、ここで一体何してた! その剣機モドキは何だ!?」
 大人しく話をしてくれる相手ではないだろうと、ジャックは話しかけるレオーネの前に立って堅守を使用。
(後ろのレオーネとプルミエを傷つけさせるわけにはいかねぇ……)
 自身の体がどれだけ傷つこうがお構いなしという覚悟で立つジャック。だが、結果的に言えばその必要はなかった。男と竜、どちらも攻撃の素振りを見せることはなかったからだ。
(それだけこちらに興味が無いのか……それとも、俺達に敵対する程の脅威が無いという事か……)
 明影がそう考察する中、レオーネと男の問答が続く。
「答える義務は無い」
「……じゃあせめて、自己紹介くらいしたらどうだ!」
「名乗れと言われてそう簡単に名乗る奴がいると思うのか? ……だがまぁ、ヒンメルリッターに俺の存在を知らせてやるのも一興か?」
 そう言いいつつ高度を上げていく男と竜。
「逃がしません!」
 プルミエが追うように矢を放つ。だが、竜の羽ばたきによって生じた風で角度がずれたか、矢は竜を掠めるだけに留まる。
「くっ……」
「ヒンメルリッターの連中に伝えておけ、俺の名はフリッツ・バウアーだ」
 その言葉を最後に、今度こそ男は竜と共に遠く空へと舞いあがり、すぐに弓の射程からも外れてしまった。
「フリッツ……バウアー……」
 男の名を反芻するように呟くレオーネ。だが、そうして止まっているわけにもいかなかった。まだ、多数の敵が戦場には残されているのだから。


 男。いや、フリッツ・バウアーが飛び立つ少し前。フリッツに向かっていった4人の為に、カズマ、リョースアールヴァル、イーディスの3人はゾンビに立ち向かっていた。
「あの男……何を目的にしているのか気にはなるね。自慢気に吐いてくれると楽なんだけど……」
 そう言って気に掛けるイーディスを置いて、カズマが先んじて動き出す。
「あくまで俺ァ唯の雇われ人なんでね。契約外の事は出来るだけしない主義なのよ」
 そのまま緩慢な動きのゾンビに、鞭を繰り出す。
「まぁ、ゾンビたちを倒すのは契約のうちだからな。しっかりやらせてもらうさ!」
 カズマの狙いはゾンビの足元。踝、あるいは膝の骨を砕いて移動力を奪う算段だ。
 生き物だったらともかく、所詮はゾンビ。死んだ「モノ」に過ぎない。
「なら、壊すのに躊躇いは無い!」
 思いきり振り抜かれた攻撃は正確にゾンビの膝を捉え、砕く。
 その結果、ゾンビは足の支えを失い倒れた。
「どんな攻撃も、転んじまえばほぼ当たらんし、これで……ん?」
 確かにカズマの思惑通りゾンビの移動力は損なわれた。だがそれでも動きそのものは止まらず、這いずりながらカズマに向かってくる。
 それだけではない。他のゾンビたちも、一直線にカズマに向かってきていた。カズマは再度鞭を振るうが、慌てたためかその軌道は逸れる。
「くそっ……!」
 逃れる間もなく、ゾンビが腕に食いつく。振り払おうとするが、その動きは腰に組み付いたゾンビによって制され、他方からは毒液を吐きかけられ、また他方から殴りつけられる。
「くっ……そう来るのか……」
 イーディスの基本スタイルは相手にまず攻撃させてから、攻撃直後の隙を突くというものだ。だが、肝心のゾンビたちが攻撃してこない以上そのスタイルを崩さざるを得ない。
「舐められたものだな……後悔するな!」
 ゾンビの胴体を狙い、イーディスは剣を振るう。ゾンビの背骨を断ち切って無力化しようというつもりだろう。だが、末端と比べると多少胴体部は防御が厚いのか、ダメージは大きいようではあるが、無力化には至らない。とはいえ、敵はカズマへの攻撃に集中している為か、無防備だ。
「愚直に、一人を集中攻撃している……敵の動きの違和感はこれか」
 リョースアールヴァルは敵の動きを見ながら、考える。これはゾンビたちの習性のようなものなのか、それとも……
「そう言えば、あの男……」
 ふと、リョースアールヴァルはフリッツがゾンビたちをけし掛けた時に言った言葉を思い出す。
『一人ずつ、丁寧に殺してやれ』
 一人ずつ……一人を集中狙いしろという命令をあの男が下したのか……今はまだはっきりと断言はできないが。今はっきりしていることは、カズマが窮地に立たされているという事実と、そのおかげで……
「背後ががら空きってことだね」
 すぐさまゾンビたちの後ろに回り込むと、ゾンビの脚を断ち切るように振り払う。カズマと同様の狙いがあったであろう攻撃はゾンビに命中するも、ゾンビがその場に倒れるようなことは無い。ゾンビがカズマに噛みつきながらしがみついていたからだ。
「この野郎!」
 そのカズマが、声を上げて気合を入れながら鞭を振るう。狙いはやはり足。ゾンビに動きを抑えられた状態だからか、その動きは先程と比べ精彩を欠くものだったが、それでも鞭は狙い通りゾンビの足に絡みつく。カズマはそのまま全身の力を使い、ゾンビたちを振りほどく動きと鞭を引く動きを連動させ一体のゾンビを引き倒す。そして、そのままその頭を踏み砕く。
「ざまぁ見……ろ……」
 だが、カズマの反撃はそれまでだった。毒液による毒が体に回りきってしまったのか、はたまたゾンビに体中を噛まれ、殴られたためか……カズマの体から力が抜け倒れ、そのまま気を失ってしまった。
「カズマ殿! くっ……これ以上はやらせないぞ!」
 口惜しげに声を上げながらも、イーディスは次なるゾンビに剣を振るう。そこにタイミングを合わせるように、リョースアールヴァルが槍を突き射し、倒す。そのまま次の敵へ……
「下だ!」
 不意に、リョースアールヴァルが警告を発する。同時に、イーディスの足に鈍い痛みが走る。見ると最初にカズマが倒したゾンビが、今やっとこの場にたどり着きイーディスの足に噛みついていたところだった。他のゾンビも、こぞってイーディスに向かってくる。
「次は私というわけか……」
 足元のゾンビの頭に剣を突き立て止めを刺し、イーディスは敵集団からの攻撃を待ち構えた。


「やはり、纏わりつかれると厳しい……か……」
 フリッツに向かっていた4人がゾンビへの攻撃を開始するのと、イーディスが倒れるのはほぼ同じタイミングだった。イーディスは盾でゾンビを押しやり思うように動きのとれない腕で剣を振るいゾンビたちにダメージを与えていた。だが、至近から放たれた毒液は盾で防ぎようも無く、それにより負った毒のダメージが最終的にイーディスの体力を削りきった。
「くっ……もうそろそろ倒れてくれると嬉しいんだけどね」
 イーディスにまとわりついていたゾンビの一体を槍で貫き倒すリョースアールヴァル。これで残りは2体。
「待たせた! 加勢するぜ!」
 ジャックの声と共に、銃撃と矢がそのうち1体に撃ち込まれ、そのまま倒れる。
 だが、もう1体は健在で、リョースアールヴァルへ襲い掛かる。
 リョースアールヴァルは回避しようとするが、運悪く足元を墓石の欠片にとられ躓いてしまう。
「しまった……!」
 やられる……そう思った瞬間だった。リョースアールヴァルの目の前に、光の防御壁が現れた。
「よかった、間に合ったか……」
 レオーネの防御障壁がゾンビの攻撃を受け止めダメージを軽減したのだ。
「助かったよ。そして……これでおしまいだよ」
 ガラスの様に割れ、空気中に霧散していく防御壁の向こうから、リョースアールヴァルは反撃の一突き。そこに再度一斉射撃が放たれ、ゾンビは動かなくなった。
 こうして、墓地にいたゾンビは全て討伐された。
 その後駆けつけたヒンメルリッターの団員によって、特に怪我の状態が重いカズマとイーディスが病院へと運ばれていった。
「それにしても、あの男は一体何がしたかったんだろうね」
 戦闘後、リョースアールヴァルがそんな疑問を口にした。
「棺も回収できませんでしたからね……あれは誰の棺だったのでしょうか」
 プルミエはそう言ってから辺りを見回し……それを調べるのは困難であることを悟った。
「こんだけ荒れてちゃどうにもならねぇな」
 ジャックの言う通り、墓地は荒れていた。もっとも、ハンターたちの戦闘による結果というよりは、ゾンビたちが無節操に掘り起こしたせいであり、そのゾンビたちが入っていたコンテナが落ちた衝撃によるものでもあった。
「まぁここの片づけは後にするとして……あのフリッツって奴のことはヒンメルリッターに言っとかないとな」
「そうだな……あれはまた新たな試練の一つとして俺達の前に立ち塞がることになるだろう」
 レオーネに続けるように、明影はそう言った。
 こうして、ハンターたちは墓地におけるゾンビ殲滅は完了した。
 多少怪我人は出たものの、任務は成功であると言って問題は無いだろう。


 ハンターたちからの情報をブラウヒッチ兵長経由で聞いた師団長、ロルフ・シュトライトは、思わず立ち上がった。その表情は怒りに満ちており、フリッツという男が因縁浅からぬ相手であることを思わせた。
「団長、このフリッツとはやはり……」
「……あぁ、間違いない。風体も一致してる」
 少し落ち着いたロルフは椅子に腰かけると緊迫した面持ちで呟いた。
「フリッツ・バウアー……先代の師団長、副師団長を殺した男だ……」

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MVP一覧

  • 猛然たる幻狼
    リョースアールヴァルka0427

重体一覧

参加者一覧

  • 虹の橋へ
    龍崎・カズマ(ka0178
    人間(蒼)|20才|男性|疾影士
  • 輝きを求める者
    弥勒 明影(ka0189
    人間(蒼)|17才|男性|霊闘士
  • 猛然たる幻狼
    リョースアールヴァル(ka0427
    エルフ|28才|男性|闘狩人
  • ノブレス・オブリージュ
    ジャック・J・グリーヴ(ka1305
    人間(紅)|24才|男性|闘狩人
  • 魔導アーマー共同開発者
    レオーネ・インヴェトーレ(ka1441
    人間(紅)|15才|男性|機導師
  • 鍛鉄の盾
    イーディス・ノースハイド(ka2106
    人間(紅)|16才|女性|闘狩人
  • 戦うメイドさん
    プルミエ・サージ(ka2596
    人間(紅)|15才|女性|猟撃士

  • 月見 白斗(ka2982
    人間(蒼)|12才|男性|機導師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 作戦相談卓
レオーネ・インヴェトーレ(ka1441
人間(クリムゾンウェスト)|15才|男性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2014/11/08 00:50:06
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/11/05 21:25:56