【HW】ユグディラ大好きおばあさん

マスター:真太郎

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • duplication
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~4人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2017/11/05 12:00
完成日
2017/11/11 17:28

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 とある一軒家に1人のおばあさんが住んでいました。
 昔は旦那さんと共に暮らしていたのですが、旦那さんには先立たれてしまったので今はいません。
 2人の間に残念ながら子供はできなかったので、代わりに動物を飼い、子供同然に育てています。
 その動物とは、ユグディラ。
 ネコにソックリだけれど体は人間の子供並みに大きくて2足歩行する幻獣です。
 おばあさんは愛らしいユグディラの事が大好きでした。

 おばあさんの朝は早いです。
 ほぼ日の出と共に目覚めています。
 ユグディラの中にはまだ寝ている子もいますので、起こさないようにコッソリ起きます。
 身支度をして朝食の準備。
 良い匂いに釣られて起きてくるユグディラもいます。
「おはよう」
 おばあさん、笑顔でご挨拶。
 朝食が出来上がると寝てる子も起こします。
「精霊よ。今日も我らのために生きる糧を与えてくださりありがとうございます」
 おばあさんは精霊信仰者で、ご飯の前には簡単なお祈りをします。
 みんなで食事。
 無心でご飯を食べているユグディラを眺めるおばあさんはとても幸せそうです。

 朝食が終わると鶏小屋と畑を見て回ります。
 鶏の卵を回収し、手早く小屋を掃除。
 小さな畑で野菜の手入れをしつつ、出来栄えを見ます。
「そろそろジャガイモが食べられるかしら?」
 少し収穫。
「コホッコホッ」
 その最中、ちょっと咳が出ました。
 歳のせいか、おばあさんはこの頃変な咳がよく出るようになっているのです。
「ここ最近めっきり寒くなったものね」
 でもおばあさんは自分の体の事はあまり気にしてはいません。

 家に戻って今度はお昼ご飯の準備。
 外でも簡単に食べられる軽食を作ります。
 それが出来上がると狩りの準備。
 見かけによらず、おばあさんは狩人なのです。
「じゃ、行ってくるわね」
 一緒に来たいユグディラは連れて、狩りに出ます。
 獲物のウサギを見つけると、静かに弓を引き絞ります。
 年齢を全く感じさせない見事なフォームです。
 おそらく弓術の教本にお手本として載せられる程でしょう。
 シュっと風切り音を立てて放たれた矢はウサギに命中。
 一矢で仕留めます。
 この日は3匹のウサギを狩りました。

「ただいま~」
 家に戻ると早速ウサギを捌き、革と肉に分けます。
 革はなめし、肉は自分とユグディラ達の食料です。
 夕方までは革製品を作ります。
 おばあさんの作るウサギ革の手袋、ミトン、コート等は上質だと評判で、街で高く買ってもらえるのです。
 作業中、構ってほしそうなユグディラがいれば遊んであげます。
 おばあさんはユグディラが大好きですからね。
「あらああ、うふふっ」
 こうしてユグディラと遊んでいる時間が一番幸せです。

 夕方になり、少し冷えてきました。
「そろそろ暖炉をつけようかね」
 暖炉に火を入れると、部屋の中が暖かくなっていきます。
「あんまり火に近づいちゃダメよ」
 ユグディラ達に言いつけ、夕飯の準備です。
 今日は狩りの途中で採取してきた野草とウサギの肉とジャガイモのスープです。
「精霊よ。今日も我らのために生きる糧を与えてくださりありがとうございます」
 夕飯でも祈りを捧げ、みんなで食事。
 その後は暖炉の前で団欒です。
「あぁ~あったかい」
 おばあさん、ユグディラを抱っこしてご満悦です。
 しかしその表情が少し曇ります。
「薪が少なくなってきたわね。明日は薪割りしないと……」
 薪割りは年老いたおばあさんには重労働なので、少し憂鬱です。
「さぁ、そろそろ寝ましょうね」
 暖炉の火が小さくなってくると、寝床に入って就寝です。
「みんな、おやすみなさい」

 こうしてこの日のおばあさんの一日は終わりました。

リプレイ本文

 今日もおばあさんは日の出と共に目を覚ましました。
 4匹のユグディラ達はまだ寝ています。
(ふふっ)
 その可愛い寝顔におばあさんは頬を緩ませると、起こさないように部屋を出ました。
 おばあさんが朝食を作り始めると、包丁の音でハジメ(保・はじめ(ka5800)が目を覚まします。
 ハジメの朝は鏡の前での身繕いから始まります。
 身繕いが終わると、鏡には銀灰色の毛並みが美しいユグディラが映っていました。
 もちろん自分です。
『うーん、尊い』
 思わずうっとり。
 そのまま鏡に見入ります。

 やがて朝食の匂いが漂ってくると、リラ(ka5679)が目を覚まします。
『ごはん~……』
 でも頭はまだ半分眠っています。
 それでも匂いを頼りにふらふらしながらお婆さんの足元へ。
「おはようリラ」
『おはよ~。リラも手伝うにゃ~……』
 しかしリラの目はまだトロンとしていて、手伝っているつもりでも実際はおばあさんの後について歩いているだけです。
「お手伝いありがとね、リラ」
 でもおばあさんは手伝おうとしてくれた事は分かっており、頭を撫でてあげます。
「にゃん♪」
 満足げな顔のリラは嬉しそうです。

 朝食を作り終えたおばあさんが皆を起こしに行くと、ハジメはまだ鏡を見ていました。
「ハジメは本当に自分が好きねぇ」
 おばあさんは誤解していますが、ハジメはナルシストではありません。
 自分も含めてユグディラを眺めるのが大好きなだけなのです。
「おはようハジメ、ご飯よ」
 おばあさんに声をかけられて、ハジメはようやく鏡の前からどきました。
 ご飯まで鏡で自分を眺めているのがハジメの日課なのです。
「ほら、起きなさい」
 残る2匹を起こすおばあさん。
『ん~……』
 眠い目をこすりながらアンネマリー(ka0519)が目を覚まします。
「おはよう、リリー」
 最年少のアンネマリーは親猫と死別し、おばあさんに拾われた子ユグディラです。
 おばあさんは真っ白い毛並みからアンネマリーを『リリー』と名付けます。
 その時からアンネマリーはリリーになりました。
『だっこー』
 アンネマリーはみーみー鳴きながら抱っこをせがみます。
 この家に来た頃は『先住さん怖い、おばあちゃん怖い』と警戒していました。
 しかし過去の経験から独りでいる事が恐いアンネマリーは、おばあさんに懐いた今では一番の甘えん坊です。
「はいはい」
 おばあさんはアンネマリーを抱き上げるとシン(鞍馬 真(ka5819)も起こします。
 シンがのろのろと身を起こしました。
「おはよう、シン」
『……』
 でも動きません。
 ボーっとしていて半分以上まだ寝ています。
「シンは本当に朝が弱いわねぇ」
 結局おばあさんはシンも抱っこして連れていきました。

「精霊よ。今日も我らのために生きる糧を与えてくださりありがとうございます」
『……』
『……』
『……』
 おばあさんがお祈りを済ますまで皆きちんと待っています。偉いです。
『Zzz……』
 あ、シンは寝てるだけでした。
「いただきます」
 皆でご飯。美味しいです。
『もぐもぐ……』
 シンも半分寝ボケながら食べます。
 食べ終わる頃にようやく目が覚めました。
『みんなおはよう』
『もうおそようですよ』
『おそようにゃ~』
『おそよーおそよー』
 仲間達は容赦ないです。

 朝食の後片付けをしたおばあさんが畑と鶏小屋に向かいます。
 目の覚めたシンは手伝いについていきます。
 率先して小屋を掃除し、雑草を抜きます。
 自慢の黒い毛並みが汚れて手も土まみれになりますが構いません。
「いつもありがとうねシン」
 おばあさんに褒められて撫でられる事が何よりも嬉しいからです。
 嬉しさで思わず喉がぐるぐる鳴ってしまう程です。
 リラも手伝いについていこうとしていましたが。
((薪が少なくなってきたわね。明日は薪割りしないと……))
 ふと昨夜のおばあさんの憂鬱そうな顔を思い出します。
『蒔き割りをしにいくにゃ』
 方針転換です。
『肉球では斧を扱うのは難しいけど、おばあさんを驚かせて喜ばせるのにゃー』
 リラの脳裏に喜ぶおばあさんの顔が浮かびます。
 しかし薪割り場では既にハジメが薪を割っていたのです。
『先を越されたにゃー!』
 でもリラは挫けません。
『リラもおばあさんに褒めてもらうのにゃー!』
 ハジメに対抗して自分も薪割りを始めます。
 一方、ハジメは鍛錬を兼ねて薪割りをしていただけなので、リラに対抗するつもりはありません。
 毛皮で分かりにくいですが、ハジメは実はマッチョです。
 防犯目的で鍛え始めましたが、必要になった事は1度もありません。
(平和なのは良い事ですね)
 リラに気を使ってペースを合わせつつ薪割りします。
 ピンクの毛並みの美しいリラも眺められます。
(至福です)
 しばらくすると、おばあさんがやって来ました。
「まぁ! あなたたち薪割りしてくれたの?」
 おばあさんが目を丸くして驚きます。
『いっぱい割ったのにゃ!』
 リラがドヤ顔で胸を張ります。
『おばあさんはもう割らなくてもいいですよ』
「まぁまぁまぁ、2人ともありがとう!」
 おばあさんはリラとハジメをいっぱい撫でてあげました。
 リラもハジメも幸せいっぱいです。

 薪割りする必要のなくなったおばあさんは早めに昼食の準備を始めました。
『お腹すいたにゃ~』
 すると、薪割りに張り切りすぎて空腹になったリラがご飯をねだってきます。
 優しいおばあさんはリサの分を先に作ってあげました。
 もぐもぐもぐもぐ。
 無心で食べます。
 満腹満足。
「にゃあ♪」
 一声鳴いて美味しかったと伝えると、おばさんは嬉しそうに頭を撫でてくれました。
『お腹いっぱいで力いっぱいにゃ。これなら狩りのお手伝いもできるにゃ』
 でも満腹すぎて、目がトロンとしてきます。
『狩りまでちょっと休むにゃ』
 窓辺の日当たりの良い所で横になります。
 お日様がポカポカでいい気持ちです。
「すぴー……」
 10秒持たず眠りに落ちました。
『リラちゃんあそぼー』
 そこにアンネマリーがおもちゃを持ってやってきました。
 リラは気持ちよさそうに寝ています。
『リラちゃんおねむ?』
「すぴー」
 首をこてんと傾けて尋ねるとリラが寝息で答えます。
 お日様ポカポカ。
「スピー……」
 ポカポカ陽気でアンネマリーも眠りに落ちてしまいました。
「あらあら、うふふっ」
 まるで仲の良い姉妹のように2匹寄り添って眠る姿におばあさんが笑みをこぼします。
「お留守番お願いね」
 おばあさんは2匹を起こさないようにそっと告げると狩りに出かけました。

 狩り場ではハジメが先行し『あぶないにゃ!』で身を潜めます。
 おばあさんの仕留め損ねた獲物を狩るためです。
 シンはおばあさんの側で護衛をしています。
『いざという時は私の幻術で守る!』
 という意気込みでいます。
 シュッと風切り音を鳴らして矢が飛びます。
 今日もおばあさんの弓は百発百中です。
 ハジメは仕留められた獲物を取ってきました。
 シンは荷物を持ちます。
 森は今日も平和で、幻術を使った事は今まで一度もありません。
 でも構いません。
 おばあさんと穏やかに過ごせる事が一番だからです。
「手伝ってくれてありがとね、ハジメ、シン」
 それにおばあさんが喜んでくれているのは間違いないのですから。

 家に帰るとリラとアンネマリーがお迎えしてくれます。
『おかえりにゃー』
『おばあちゃんおかえりー』
「ただいま、リラ、リリー。いい子にしてた?」
 おばあさんは嬉しそうに2匹の頭を撫でます。
『うん』
『うん』
 おばあさんが獲物を捌き始めると、シンはそれを手伝います。
 リラとアンネマリーは邪魔しないように2匹で遊んでいます。
 ハジメはまだ帰ってきていません。
 狩りの後、ハジメはふらっといなくなるのです。
 おばあさんも最初は心配していたのですが、ちゃんと戻ってくるので今では1人で外で遊んでいるのだろうと思っています。
 実はマッチョなハジメは家のご飯だけでは足りず、森で山菜や果物を採って食べていたのです。
 でもそれだけが目的ではありません。
 薪集めもし、必要な分以外はこっそり売っていました。
 おばあさんの薬代にするためです。
(長生きしてほしいですからね)
 あまり直接甘えたりはしないハジメですが、おばあさんの事は大切に思っているのです。

 家ではおばあさんが皮で縫い物をしています。
 シンは日向ぼっこしながらフルートを奏でていました。
 おばあさんに褒めてほしくて毎日練習しているため、シンの腕前はなかなかのものです。
 フルートの調べと共に穏やかな時が流れます。
 ふとおばあさんは手を止めてシンを見ました。
 日に照らされた黒い毛並みは輝いて見えてとても綺麗です。
 おばあさんがシンに近寄りました。
(フルートを褒めてくれるのかな?)
 期待していると、いきなり抱きしめられます。
「シンは黒いからとっても温かいわ~」
『えっ! そこ?』
 フルート関係ありませんでした。
 シンの黒い毛はぬくぬくです。
 ナデナデ。
 気持ちいです。
 シンも気持ちいいです。
 喉がぐるぐる鳴ります。
『シンちゃんだけずるいー!』
『リラもして欲しいにゃー!』
 不満顔で寄ってきたアンネマリーとリラもおばあさんは抱きしめます。
「リラもぎゅー」
「リリーもぎゅー」
 おばあさん至福の笑みです。
「コホっコホッ」
 その時、おばあさんが変な咳をしました。
『おばあちゃん!?』
 アンネマリーの心臓が恐怖で縮み上がります。
 母親が死んだ時の光景がおばあさんとだぶったからです。
「みー! みーみー!!」
 アンネマリーは大慌てで『げんきににゃ~れ!』を施します。
 必死に。
 何度も、何度も、何度も。
「大丈夫よリリー。もう楽になったから」
 おばあさんはアンネマリーの頭を撫でましたが、その顔はまだ少し苦しそうです。
『本当?』
 アンネマリーは不安に曇った顔で小首を傾げます。
『おばあさん、少し横になったほうがいい』
『少し休むのにゃ』
 シンとリラも心配そうです。
「みんな優しくていい子ね。ありがとう」
 言葉は通じていませんが気持ちは通じています。
 おばあさんは少し横になりました。

 休んで落ち着いたおばあさんは暖炉をつけると夕飯の準備を始めます。
 ハジメも帰ってきて、採ってきた野草を渡しました。
「あら。ありがとうハジメ。夕飯が豪華になるわ」
 お礼に頭をナデナデ。
「でもちょっと汚れてるわね」
 森を徘徊したせいかハジメは少し薄汚れていました。
「ハジメ達のお陰で今は薪がいっぱいあるし、今日はお風呂も沸かしましょうか」
 薪の節約のためお風呂は頻繁には入れないのですが、今日は奮発する事にしました。

 夕飯後、おばあさんが後片付けをしている間にリラはお風呂の準備に向かいます。
『やり方は見てたから知ってるのにゃ』
 薪に火をつけて竹筒でフーフー。
 火の勢いが強くなると煙とススが舞い上がります。
『目に沁みるにゃ~!』
 慣れてないリラは四苦八苦しましたが、お湯を炊き続けました。
 そこにおばあさんがやってきます。
「まぁ! リラ、何やってるの?」
『おばあさん! リラがお風呂沸かしたにゃ。褒めてにゃ』
 リラはドヤ顔しますが、スス塗れでピンクの毛皮は斑模様になっていました。
「お風呂入れてくれたの? ありがとう。でも1人で火を使ったらダメよ。危ないわ」
 おばあさんはどうしてもユグディラを子供扱いしてしまいます。
「それにこんなに汚れて……」
 手で拭いますが落ちません。
「洗ってあげるから一緒にお風呂に入りましょう」
『やったにゃー!』
 リラは綺麗好きですがお風呂は苦手なのです。
 でもおばあさんと一緒なら平気です。

 順番にお風呂に入ってみんな綺麗になりました。
 でもユグディラ達は毛皮なので乾かすのが大変です。
 ハジメは皆の毛をせっせと梳かしてあげました。
 綺麗になってゆく皆の姿を見るのが堪りません。
(ユグディラに囲まれて過ごす日々……まるで夢のようです)
『せーせっ。せーせっ』
 アンネマリーも真似をしてハジメの毛を梳かします。
 まだ子猫なアンネマリーは何でも真似したがるのです。
(痛っ! 尻尾はもっと丁寧に……)
 まだ力加減がヘタなので痛かったですが、年輩者として我慢しました。

 皆の毛が乾くと何時もの団欒の時間です。
 ハジメは最近お気に入りなのか『森の午睡の前奏曲』を演奏し始めます。
 リラはおばあさんの膝の上に乗ると、ハジメの曲に合わせて上機嫌で歌い始めました。
 おばさんはエノコログサを手にすると、床を這うように蠢かせます。
『とぅ!!』
 シンが早速飛びかかります。
 ビシッ!
 一発で捕まえます。
「みー!」
 アンネマリーも真似して飛びかかります。
 よちよち。
 ぽてぽて。
 ぴょん。
 ペチっ。
 草の動きに右往左往しながらも何とか手で押さえました。
『こんな狩り方もあるよ』
 シンは紙袋にズザーっと飛び込んで身を隠しました。
 そして目の前を獲物が通過した瞬間に飛び出してガブリ。
 一瞬の早技です。
『シンちゃんすごーい!』
 アンネマリーも早速真似して袋に飛び込みます。
 ずさー。
 勢いが足りなくて半身が丸見えです。
「あれ? リリーどこ?」
 でもおばあさんは見て見ないフリをしてくれました。
(うふふっ、おばあちゃん見えてない)
 ほくそ笑みながら飛び出します。
 ぴょん。
 もたもた。
 ぺちっ。
 ちょっと手間取りましたが捕まえました。
「リリー上手~♪」
 おばあさんは思いっきり褒めてナデナデしてくれました。

 そうして遊んでいると、ねぼすけなシンの瞼が重くなってきました。
「ふわぁ~……」
「むにゃ~……」
 大口を開けて欠伸をすると、アンネマリーも欠伸をしました。
 どうやらアンネマリーは遊び疲れて眠くなったようです。
『おばあちゃん……だっこ……』
 よちよちとおばあさんの膝の上に乗ってきます。
「あらあら、リリーはおねむ?」
 尋ねても返事がありません。
『むにゃむにゃ……』
 既に寝入ってしまっていました。
 とても可愛らしい寝顔です。
「うふふっ、みんなもそろそろ寝ましょうか」
 おばあさんはアンネマリーを起こさないよう慎重に抱き上げて寝床に運んであげました。
 シンとハジメも自分達の寝床に入ってゆきます。
 でもリラだけはおばあさんの寝床にやって来ました。
「どうしたのリラ?」
『今日はおばあさんと一緒に寝たいにゃ』
 そんな想いを込めながらジーっと顔を見つめて訴えます。
「ふふっ、今日だけよ」
 おばあさんはユグディラの言葉が分かりませんが、何時も自分達の想いをちゃんと汲み取ってくれるのです。
「にゃん」
 リラは喜色満面でおばあさんの布団に潜り込みました。
『今日もおばあさんと皆と一緒で楽しかったの。幸せー♪」
 こんな幸せな日々が何時までも続きますように。
 皆が同じ願いを抱きながら眠り落ち、おばあさんとの一日は終わりました。

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重体一覧

参加者一覧

  • 探究せし雪の姫
    アンネマリー・リースロッド(ka0519
    エルフ|13才|女性|聖導士
  • 想いの奏で手
    リラ(ka5679
    人間(紅)|16才|女性|格闘士
  • ユグディラの準王者の従者
    保・はじめ(ka5800
    鬼|23才|男性|符術師

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/11/03 07:34:10
アイコン 相談卓
保・はじめ(ka5800
鬼|23才|男性|符術師(カードマスター)
最終発言
2017/11/01 00:33:27