【初夢】エンゼルフライハイ!3

マスター:深夜真世

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • duplication
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~8人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2018/01/04 22:00
完成日
2018/01/19 01:06

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

「先日の人型の敵って、乳白色の肌で顔のほとんどはバイザーで隠れてたけど、あれって人なの?」
 エンゼル・ストライプ部隊の基地内宿舎で南那初華(kz0135)がそんな疑問を口にした。手にはマグカップ。ほこほこ湯気が出ているのはココアを飲んでいるから。
「いや、戦闘人形だ。こちらの概念で行くと戦闘ロボットと考えていい」
 同部隊の司令官、イ寺鑑(kz0175)が答えた。手には湯気がほこほこのマグカップ。珈琲をブラックでずずず。
「ほへ? ロボット?」
「組織構成は有機物だがな。撃墜したら笹竹になったろ? タケと考えた方がいい」

 これまでのアルビノクロウから、前回は平安風羽衣衣装をまとった女性型の敵と交戦した。
 戦闘自体は、墜落者を多数出しながらもすべて撃墜していた。大地に墜落した敵はすぐに笹竹になって一瞬後に姿を消していた。
 ただし。
 この時、敵の戦略行動は交戦ではなかった。
 都市部をぐるっと囲む環状線道路沿いを、街路樹を伐採しながら夜間に飛行していたのだが、後日にその戦略目的が判明した。
 伐採した街路樹の花壇からタケが異常発生したのだ。
 それだけではない。
 その植え込みから根を伸ばし、アスファルトを突き破って幹線道路からも無数のタケが一気に顔を出して天に向かって伸びたのだ。幹線道路上にある高架橋の橋上道路自体は無傷だったが、下からのタケの押上げで波打ち場所によっては橋げたが落ちた。
 主要道路の壊滅である。
 そして環状線だったばかりに、内と外が分断された形となった。
 ついでに地下に埋めた電線なども分断。都市機能がマヒしてしまった。

 なお、道路に生えたタケを放置してあるのは伐採しようとした人員がタケになったほか、近くにいるだけでタケに姿を変えられてしまう、燃やせば飛び散った煤が新たなタケを生む、爆発させればその衝撃のせいか広範囲の人がタケになったりほかの植物がタケになるなど、無茶苦茶なことになってしまうから。
 現在解析が進んでいるが、何か粒子を飛ばしてそれを媒介にしているなどではないようだ。

「でも、これからどうなるんだろう……」
「ポイントはエンゼル波だ。これが敵の技術だというのはもう話したな? おそらく敵はあの竹林の中でも平気なはずだ」
「どうして?」
「戦争で一番手っ取り早いのは核爆弾なのは分かるな? ただし、それをすると土地は手に入っても放射能が残って活用しにくいから利点は薄い」
 初華、うんうんと頷く。
「だが、これが自分たちだけ身体に影響がなかったらどうだ?」
「……それ、便利すぎ。使うに決まってるじゃない」
「つまり、それを仕掛けてきているんじゃないかと思う。そしてポイントはやっぱりエンゼル波だ」
 鑑、初華の方に身を乗り出す。
「ほへ?」
「エンゼル係数の高い、初華たちエンゼル・ストライプ部隊なら問題ないということだ」
「え、えええーっ!」
「前回の戦闘でメンバーのユニットが軒並み修理に出ている。幸い、最初に撃墜された初華のユニットは復帰して……」
「わ、わたし~っ?! ぜ、絶対大丈夫ですよねっ!」
 言わんとしたことを悟った初華、涙目で訴える。

 翌日、タケの近くをテスト飛行した初華。
 タケの研究をしていた者たちも同行し慎重に試行した結果、エンゼル係数の高いものはやはりタケにならないという結論に至った。
「よ、よかった……」
 ワンピース水着姿でデルタ翼のエンゼルユニットを背負って着陸した初華、その場にへたりこんだ。
「やはり周囲の気圧やら気温やらをある程度無効化できるエンゼルユニットの特殊フィールドは有効だったか」
 さすが敵の技術、と鑑も感心する。
 その時だった!
 ――ごごご……。
「ほへ? 何?」
 空を見上げる初華。鑑も研究者も見上げた。
 ――ごごごご……。
「重力空間だ。でかいぞ!」
「落ちてくる。退避、退避~!」
 ――ごごご……どかーん!

 この日、タケで囲まれた環状線内部の土地に大きなプラズマ重力波が落下しビルや建物を完全破壊した。ミステリーサークルのように螺旋に倒れ瓦礫になった場所に無数のタケが生え、その中央には立派な平屋の宮殿が改めて転移してきた。
 敵、「√2(ひとよひとよにひとみごろ=略称ルートツー)」の基地である。
 政府は軍による攻撃を試みたが、いずれも物理的にあり得ないようなサーカス軌道を取って全く別のところに着弾するという。あたかも、竹取物語で天上からの使いに弓を放ってもあらぬ方向へ飛んでいってしまったように!
 かくして、攻撃はエンゼル・ストライプ部隊の突撃による接近戦・近距離射撃戦に託されることとなった。

リプレイ本文


「準備急げ!」
「はい!」
 巨大な竹林の前に指揮車を止めて叫ぶイ寺鑑(kz0175)。後続ワゴンのスライドドアが開くと赤いビキニ姿の南那初華(kz0135)が出て来た。
「いよいよ敵本陣のお出ましかぁ…月星人…ってわけじゃないよね? うさ耳バニーさんとか」
「竹やぶに兎もイメージ遠いけどね~」
 初華に続き白地に赤ラインのハイレグワンピース水着を着たウーナ(ka1439)、そして背中とウエストがざっくり開いた黒いモノキニ水着のメルクーア(ka4005)も出てくる。
「これは動きやすいけど流石に大胆を通り越して危険過ぎないかな? かな?」
 さらに、極力布を減らした紐……ブラジル水着タイプを着用した狐中・小鳥(ka5484)も自分の身体を両手で隠しながら前かがみで出て来た。
「わ、わたしだってこの水着恥ずかしいんだから」
「かぐや姫の話にソックリじゃん。実は昔話は本当だったんだよ! とかさー」
「それより修理したエンゼルユニット、まだ~?」
 初華も自らの身を抱き小鳥にぴとっ。ウーナは聞いて聞いてと主張。メルクーアはきょろきょろ。きゃいきゃいと身を寄せ合う。正にアイドル水着写真集撮影現場のスタンバイ状況である。
「すぐにトレーラーが来る。グリーンは?」
 鑑、撮影じゃなからとジト目。
 そこへ大型トレーラーが到着。車体にストライプとデルタ翼付き女性のシルエット。
「待ってました!」
 早速ユニットを背負うメルクーア。
「茜、まだ本部にいたような?」
「エンゼル・グリーン、応答しろ!」
 首を傾げるウーナ。がうっとインカム越しに通信。
「エンゼル・オニキス。エンゼル・トリニティ、エンゼル・アンバーとともに出撃します!」
 初華、トリニティことウーナ、アンバーことメルクーアと飛び立った。
「私も出るんだよ。コードネームはええと……」
 小鳥も出撃である。

 この時、基地のハンガー。
「あ、私も出撃だ。すみませーん、後よろしくお願いしまーす!」
 鑑から連絡を受けた天王寺茜(ka4080)がレンチを捨ててつなぎを脱いだ。
 その下から健康的な深緑のハイレグ競泳水着姿が現れる。
「さむっ! ユニット起動、起動っと」
 作業場にあったエンゼル・ユニットをそのまま装着した。
「茜ちゃん、頑張ってな」
「今夜は茜ちゃんの夜食の差し入れ、ないのか~」
 一緒に働いていた整備員が応援したり残念がったり。
「夜までに片付けばいつもと一緒だよっ。エンゼル・グリーン、行きまーす!」
 どんっ、と飛び立ち現場に向かう。

 こちら、十二単が目玉の特別展を開催している博物館前。

 行こう、あるかでぃあ☆ 歌と踊りと勇気とともに……

 時音 ざくろ(ka1250)とアルラウネ(ka4841)が特設ステージでライブ中である。
 そこにストライプのアラート音が。
「やっと総攻撃の号令かしら?」
「行くよアルラ! …ファンのみんな、今日も少しだけざくろ達の帰りを待っててね☆」
 ステージ衣装を脱ぎオレンジのバンドゥビキニ姿になるアルラウネ。作業員の持ってきたエンゼルユニットを装着する。ショートパレオのビキニでTシャツ胸下結び姿のざくろがにこっとして観客に別れを告げると二人同時に飛び立った。
「頑張れあるかでぃあ~っ!」
 振られるケミカルライトを眼下に現場の空へと加速する。

「まったく」
 場所は変わって、どこかの更衣室。
 衣擦れの音とともにシャツの袖が腕を滑り、ワンピース水着に包まれた胸が反り返る。
「こんな格好で空を飛んでるところをお父さんが知ったらショックで卒倒するわ」
 ぶつくさ言ったのは八原 篝(ka3104)。
「別部隊の応援とはいえ、いつも通りに」
 ゴーグルで目元を覆う。これできっと父にもバレない。
 テイク・オフして現場に急ぐ。



 その頃、現地。
「特に竹やぶに敵が潜伏とかはない……あっ!」
 竹林の周囲を飛んで確認していた初華、中央部の宮殿から白色羽衣女性人形「カグヤ」四体の浮上を確認した。
「トリニティよりコントロール。敵が出たから行くよ!」
「待て。数は!」
「こちらアンバー。敵は四体。市街地近くでドンパチしない方がいいでしょ!」
 ウーナと鑑のやり取りにメルクーアが割り込んだ時だった。
「ケッ…わざわざ呼ばれて来てみりゃあ随分とフザけた建物だなぁオイ?」
 垂直尾翼に「Hound」の文字。
 ボディビルダーのように鍛えた赤褐色の肌にビキニ姿は、他基地から応援でやって来たコードネーム「ハウンド」ことボルディア・コンフラムス(ka0796)。
「お待たせっ。バックアップ要員も来たよ!」
 さらに茜も到着。
「よし。初華を本部護衛に残して全機、突撃!」
「そう来なくちゃ!」
「こ、今回は頑張るんだよっ」
 鑑の号令でウーナと小鳥が加速。
「さっさと片付けましょ! エンゼルパワー、フルドライブ!」
 メルクーアも続くが敵の対応も早かった。
「オイ待て! 何だ、ありゃ?」
 平安朝の宮殿の方を注視していたボルディアの声。
「鑑さん、新手が出ましたよっ!」
 宮殿の撮影をしていた茜、すぐに状況を知らせた。
「何? こっちからは見えな……あれかっ!」
 鑑が叫んだのも無理はなかった。
 これまでの「カグヤ」とは違い、人形ではなく人物のようだ。衣装も大きい。
「敵データ少ない! 慎重にやってくれ!」
「それじゃあ周りのカグヤは私達が対応するんだよ♪」
「手の内は見せてもらったからね…全力でぶっ潰す!」
 艦の指示に小鳥とウーナが動いた。
「カグヤのビームも強力だから、なるべく止まらないようにね!」
「数は一緒。それじゃ、行くわよ~」
 以前のデータ解析から味方に注意する茜。メルクーアは友軍三機の間に入り「多重性強化」。
 敵四体も一直線でたちまち交戦。
 敵ビーム、来る。
「俺はあのデカいの、もらった!」
 この時、実はボルディアが十二単目指して先に動いていた。
「さっさと片付けないと、そっちももらっちゃうからね!」
 ウーナも突出するに正面体勢。これで敵のホーミングビームが分かれている。ウーナ、計四翼の可変Xウイングを駆使してロールし回避。ボルディアは図太い翼で回避もせず。数発食らうがものともせず十二単に肉薄する。
 この隙に小鳥、茜、メルクーアが追い越した。敵一体、両手を合わす。
「極大ビーム、来るわよ!」
 メルクーア、杖型計算機をカタカタやって前方に△の光を生む。デルタレイだ。極大ビームは事前の注意で全員回避。撃った敵などをデルタレイが穿つ。
 逆に、敵残り三機もビームを多数発射!
「ホーミング…!」
 避雷針役を買って出たのは茜だッ!
 皆より前に出て引き付けると翼のラダーを急激操作。わざと失速させて下に逃げる。
 ぐうん、と曲がる多数のビーム。結構しつこい。
「竹林で振り切る!」
 茜、上手い。
 竹林に逃げ込んだ。
 もちろん高速飛行での難易度は高いが……。
「いつも整備して癖は分かってる!」
 ぎゅんぎゅんと竹をかわす。急激な蛇行も何のその。むしろビームの方が次々と竹に誤爆している。
 一方、敵四体の方。
「ほらほら、こっちも撃ってるよ!」
 距離を空けてウーナがビームライフルを次々撃ち込んでいる。
 もちろん、敵も撃ち返す体勢に入る……が!
「さあ、私達と踊ろうか?」
 小鳥が突っ込んでいた!
 あんな肌も露わな格好で白兵突撃。剣を振るってカグヤを斬る。さすがに敵も特殊フィールドがあるのでばっさり切れずに羽衣などへダメージが行くが。
 これで敵はブレイク。
「あたしが銃だけだと思ったら大違い!」
 ここへウーナが拳銃を剣モードにして突撃。かわした敵に斬り付ける。
 さらに真下。
「この『キュベレー』、特注品だからねっ!」
 茜が竹林を死角にここまで接近していた。
 ガントレットが左右で大きさが違うのは右腕にビームを内蔵しているから。斉射して敵をさらに混乱に陥れた。
「あたしも忘れてもらっちゃ困るわね」
 さらにメルクーアがデルタレイ!
 これで完全に空域を支配。決着は時間の問題だと思われたが!



 時は若干遡り、十二単に単騎突撃するボルディア。
「フザけた建物潰す前の前菜がてら、食ってやるよ!」
 長柄の斧を手に、まさかの白兵突撃だ!
 十二単は「しーっ」と指先を口に添えると同時にビーム発射。直撃を食らうがボルディアの機体は格闘仕様。少々のダメージはものともしない。
「さっさと堕ちろォ! 時代錯誤野郎がぁ!」
 間合いに強引に入ると巨大な斧をぶん回し連撃を見舞った!
 これがすべて入る。
 敵は粉々……。
「なんだぁ?」
 ボルディア、手ごたえの少なさを掌越しに感じ取っていた。
 振り返ると、粉々に散らばったと思った敵の身体は、何と分身……いや、重ね着していた十二単を脱衣していたのだ!
 ――ひひひ、うふふ、ははは……。
 色とりどりの和服が十枚包囲する形で浮いて、まるであざ笑うかのように揺れていた。
 そして襟元からビームの一斉射撃が来る。包囲しての十字砲火。逃げ場はないッ!
「おおっ?!」
 巨斧を盾のように掲げてユニットへのダメージをかばうが耐えられるものではない。
 ボルディア、撃墜。
 竹林へと落ちていく。
 そこへさらに敵の追撃が……。
「絶対天使あるかでぃあ☆ライブ中でも出動OK!」
 ホーリーなメイスが敵を叩く。
「空を『泳ぐ』姿に見とれちゃいなさい!」
 鬼鍔の大太刀が着物を裂く。
 敵が新たにたじろぐ中、二つの影がいま、背中合わせに!
「許さないぞパンダべーダー! …その企み、ざくろ達エンゼル・ストライプが叩きつぶす」
「ちなみにパンダ呼ばわりしてるのはこの竹林で分かるわね?」
 ざくろとアルラウネ、決めポーズでただいま参上!
 もちろんビーム、そこに集中!
 これをブレイクして回避する二人。
 その包囲の外からッ!
「こちら『エンゼル・アロー』、援護を開始する」
 エンゼル波を収束させた光の矢が敵に降り注ぐ。
 篝、少々遅れたが間に合った!
 もちろん十二単の分身服たちは見上げてビーム。
 身長よりも大きな弓を構えていた篝。すぐにぱたんぱたんと一瞬で小さく畳んでその場からフライアウェイ。右に回り込むと再び機械弓ピアッサーを展開し撃ち込む。
「篝さん、あまり遠いと敵は攻撃を曲げてかわすよ?!」
 ここで戦場に突入していた初華からの通信。確かに自衛隊の遠距離攻撃は曲げられていた。
「……わたしの矢、曲げられるものなら曲げてみなさいッ」
 天に向かって矢を放つ篝。それは光の矢の雨となり敵の固まっている場所に降り注ぐ。
 が、敵の攻撃も来ている。
「くっ」
 壮絶な相打ちの末、篝も墜ちた。



 こちら、カグヤとの戦闘。
「あやや、何か嫌な予感がするんだよ!」
 魔剣と禍炎剣と紐水着で舞い踊るように飛び回りヒット・アンド・アウェイの戦いを繰り返していた小鳥が身の危険を感じて振り返った。そこに敵はいないはずだが。
「そ、そんなの着るわけにはいかないね!」
 背後に敵ボス十二単の衣裳が合わせを開けて迫っていたのだ。明らかに小鳥に纏わせ絡めとろうとした動き。
 これを間一髪回避する小鳥。
「べ、別にこの水着がいいってわけじゃないけど……刀だからって近接しかできないと思ったら間違いなんだよ♪」
 通り過ぎた衣装の背中に油断が見えたので、背中から次元斬でバッサリだ!
 とにかく、敵ボスの衣装数枚が乱入した。
「接近戦もあるのね?」
 メルクーアも敵の服を着かけたが回避。直後にカグヤが迫る。
「苦手だけど接近戦もできるのよ!」
 補助でつけていたナックルに熱気が集まり拳が燃える。
 敵の体当たりを食らうが殴り返してもろとも竹林へ落ちていく!
 こちら、茜。
「……至近距離なら確かに避けられないけどね」
 防御障壁でカグヤのビームに耐え、そのまま肉薄してガントレットで殴るように至近距離射撃を見舞った!
 でもって、ウーナ。
 高速移動で弾をばらまいていたが、それがピタッと止んだ。
 この隙を敵は逃さず集まって来たのだが!
「弾切れだと思った?」
 にやりとしたウーナ。自らの胸の丸みを指でなぞっている。
 で、谷間から予備弾倉を取り出した!
「青竜紅刃流・攻め崩し」
 撃って攻撃を封じ、斬る。

 対カグヤ戦線、十二単の衣服の乱入で乱れたが落ち着いた。
 この時、十二単は余裕の戦いを演じていた。
「お前が十二単なら、ざくろはこうだ…着装マテリアルアーマー! 魔力フル収束」
「これが、夫婦(妻多数)の合体技よ」
 ざくろ、アルラウネをかばうべく重装甲モードで周囲を殴る。アルラウネはその周りを動いて斬り付ける。
 が、本体の体当たり、来た!
「うわっ! アルラ!」
「そう簡単に落とされてたまるもんですかっ」
「? 手が柔らかな…」
 二人がもつれ合いながらも敵を目で追う。まだ戦える。

 この時、竹林で。
「くそっ……初華?」
「私じゃあの体当たりに耐えられないから」
 ボルディア、救助に来た初華とユニットの一部を交換して飛べるようになった。
「よし!」

「ああ、もう。シラフじゃダメね……ん?」
 メルクーア、敵を倒し尻餅をついた時に転がったポケットウイスキーに気付いた。
 持って、来ていた!

「これがすべて……人だったのね」
 篝は竹やぶの中の笹を見て、再び空を見上げる!

 そして十二単に向かう小鳥と茜。
「むむ、なかなか近づかせてくれないね」
「でも残りの衣装は減ってます!」
 行く手を阻まれている。
「こっちはもう終わったよ! 援護するからさっさとGO!」
 ウーナも衣装に斬り付け叫ぶ。
「アルラ、ざくろの愛でキミの真の力を解放する……落ちろ、これがざくろ達の愛の力だっ!」
 アルラウネの墜落をかばっていたざくろ、叫んで拡散ヒートレイ。周囲に衣装を来させないようにする。
 そして体勢を立て直したアルラウネ、ざくろの足の裏に足を乗せ足場にすると、まさかのスカイラブ以下略!
 大加速して十二単に迫る。
「ポロリの恨み、思い知りなさい」
 どうやらしてたらしい。恨みを込め斬る!
 十二単、十一枚目がはだける。
「うおおっ!」
 きりもみする本体に、下から復帰のボルディアが怒りの一撃だ。
「俺を無視してのうのう戦ってるなんざいい度胸してんじゃねぇか! 初華の分もくらえ!」
 どごぉ、と巨斧がもろに入る。
 十二単の最後の純白もはがれた。
「そっちは任せて!」
 飲んで復活したメルクーア、ここでデルタレイ。新たな二枚と本体に食らわせる。
 その横から、急上昇した篝。
「たくさんの人が犠牲になったわ。お前達を許しはしない」
 ゴーグルで表情が窺えない中、十二単の女を覗き込んでからゼロ距離射撃を撃ち込んだッ!
 胸当てと腰布だけになっていった十二単本体、ついに墜ちた。

「戦闘、終了」
 茜の呟き。
 十二単本体は緑の光となって宮殿に吸い込まれた。
 直後、緑のオーラに包まれる。バリアのようで侵入ができない。
 充分に観察し、今はひとまず撤退した。

依頼結果

依頼成功度普通
面白かった! 7
ポイントがありませんので、拍手できません

現在のあなたのポイント:-753 ※拍手1回につき1ポイントを消費します。
あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!

MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • ボルディアせんせー
    ボルディア・コンフラムス(ka0796
    人間(紅)|23才|女性|霊闘士
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 青竜紅刃流師範
    ウーナ(ka1439
    人間(蒼)|16才|女性|猟撃士
  • 弓師
    八原 篝(ka3104
    人間(蒼)|19才|女性|猟撃士
  • Pクレープ店員
    メルクーア(ka4005
    ドワーフ|10才|女性|機導師
  • 語り継ぐ約束
    天王寺茜(ka4080
    人間(蒼)|18才|女性|機導師
  • 甘えん坊な奥さん
    アルラウネ(ka4841
    エルフ|24才|女性|舞刀士
  • 笑顔で元気に前向きに
    狐中・小鳥(ka5484
    人間(紅)|12才|女性|舞刀士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談するとこです。
天王寺茜(ka4080
人間(リアルブルー)|18才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2018/01/04 01:14:52
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/01/03 14:04:17