【初夢】始まりの詩天

マスター:猫又ものと

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • duplication
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2018/01/09 19:00
完成日
2018/01/20 07:39

このシナリオは3日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 夢――睡眠中に感じるイメージ。
 ヒトの脳が見せる不可思議な映像は、起床時に貯えた情報を整理する為に見せているのか。
 それとも精霊の悪戯か……。
 未だ謎が多く研究対象となる現象だ。
 だからこそ、解明されていない事象も発生する。
 集団で同一の夢を見る、一種の奇跡。


 その奇跡が今宵見せるのは、東方、エトファリカ連邦国の中にある小国。
 ――詩天。
 その国は、そう呼ばれていた。

 ――詩天はまだ歴史の浅い国である。
 エトファリカが抱える符術師の育成機関、陰陽寮。その中でも希代の天才と呼ばれた三条 仙秋。
 武家四十八家門の一つである三条家当主であった仙秋は、歪虚との戦いにおいて符術を用いた広範囲な攻撃術、防衛術を実践。
 多角的な戦略が高く評価され、詩天の初代の王としてその座についた。
 
 若く力のある王に民達は大きな期待を寄せた。
 仙秋もまた、エトファリカの……そして、詩天の安寧の為に――希望に燃えていた。


「……仙秋様。本当に宜しいのですか?」
「構わねえよ。どうせあいつら、俺の研究にクチバシ突っ込みたいだけだ。いちいち相手にしてられねえよ」
 心配そうな家臣に吐き捨てるように言う仙秋。
 陰陽寮からの書状を面倒臭そうに放り出す。

 先の歪虚との大規模な戦いで、仙秋が符術を応用して生成した兵器が投入され、予想以上の戦果を挙げる結果となった。
 それは歪虚に対抗する者達を多いに奮い立たせ、そして……更なる兵器の生成を要望された。
 兵器を生成すればするほど、詩天の財源は潤う。
 ――手にすれば確かな戦果を挙げられると解っているものであれば尚更だ。

 そして陰陽寮はその兵器の研究成果を開示し、開発から手を引くように仙秋に求めた。
 表向きは兵器の更なる量産、そして強化を陰陽寮の手で推し進める為。
 ――裏の理由としては、小国とはいえ一国の王となった仙秋にこれ以上力を持たせるのは危険と思われたから。

 仙秋としては、陰陽寮の意向が煩くて仕方がなかった。
 彼はこの兵器をエトファリカの為に生み出した。
 祖国を歪虚から守るため。平和の為にしか使うつもりはない。
 反逆の意思などあるはずもない。
 ずっとそう訴え続けているのに――陰陽寮は納得せず、それを良しとはしなかった。

 まあ、陰陽寮も表立ってこちらと敵対するようなことはするまい。
 のらりくらりとかわしていれば何とか凌げるだろうが……それより気にかかるのは歪虚のことだ。
 倒しても倒しても新手が現れる上に、力をどんどん増しているような気さえする。
 現状、仙秋が生み出した兵器で対抗できているが――それもいつまで持つか分からない。

 もっと強い兵器を生み出さなくては。
 そうしなければ守れない。
 その為には『力』が足りない。
 早く研究を進めなければ――このままでは間に合わなくなる。
 そうだ。急がなくては……!

「仙秋様。いかがなさいました?」
「いや、何でもねえ。……ちょっと奥の間に籠る。誰も近寄らせるな」
「御意」

 ――それが禁忌に触れる行為だと解っている。
 それでも……国を、民を守りたい。
 符術は万能だ。必ず皆を救える。
 この術を成して、歪虚を殲滅すれば皆が平和に暮らせる。
 そう信じて――それに全てを賭ける。

 凡ては、詩天……そしてエトファリカが為。

リプレイ本文

 ――エステル・ソル(ka3983)は見覚えのある姿に目を丸くした。
 忘れもしない。望まぬ戦いに身を投じ、その結果、歪虚に依代として利用された人。
 金髪に鮮やかな赤い瞳を持つ儚げな青年――三条 秋寿が立っている。
「あ! わーい! 秋寿さんだ!」
「わわわ!? 真美ちゃん! 真美ちゃん呼んで来ないと!」
「呼びたいのはやまやまですけど、ここどこです……?」
 目の前に立つ人物に無邪気に喜ぶリューリ・ハルマ(ka0502)。
 アワアワと慌てるノノトト(ka0553)に、ラース・フュラー(ka6332)が周囲を探るような目線を送る。
 鳳城 錬介(ka6053)は、金髪の青年の姿に目を細める。
「やあ、秋寿。久しぶりだね。向こうで静かに休めてるかい?」
「……僕、君とどこかで会ったことあったかな?」
 クィーロ・ヴェリル(ka4122)の呟き。返答の代わりに微笑む彼。深々と頭を垂れると、後方から溢れる光を指差す。

 ――お見せしましょう。遥か昔の物語。
 詩天がまだ興ったばかりの時代の夢を――。


 ――憤怒の歪虚の猛攻が続くエトファリカ連邦。
 その辺境にある小国、詩天は若く力のある王とその臣下達に守られ、平穏な日々が続いていた。
「……仙秋様はまた篭られているのか?」
「ああ。難しい顔をして入って行ったから暫くは出てこないかもしれないよ」
「ボク、仙秋様に符術見て貰おうと思ったんだけどな」
「お庭のお花が綺麗だったから剪定ついでに切ってきたんだけど……渡しに行ったらダメかなあ」
 ため息を漏らす錬介。クィーロの返答に、ノノトトとリューリが肩を落とす。
「……仙秋様、篭られていることが増えたな」
「最近は特に酷いね……」
「昨日夜中に厠に行ったら仙秋様の研究室から灯りが漏れてたよ」
「仙秋さん、ちゃんと寝てるのかなぁ」
 心配そうな3人。錬介は奥の間へ通じる扉を見つめる。
 彼は仙秋が王になる以前から三条家に仕えていた。
 当然、主の弟であるクィーロのことも子供の頃から知っている。
 ラースを妻として迎え、エステルという愛娘が生まれ……ノノトトやリューリのように符術の教えを乞う弟子も増えた。
 仙秋の研究の成果のお陰で、国が歪虚から守られている。
 詩天はまさに順風満帆。何も案ずることはない筈なのに――まるで、何かに追われるかのように焦っていて……。
 あの方は聡明だ。自分の見えていないものが見えているのだろうか――。
「しかし、これはいかんな。根を詰め過ぎると大抵ろくな事にはならん」
「そうだね。でも兄上、言って聞くような人じゃないからなあ」
 顔を見合わせる錬介とクィーロ。そこにノノトトがハイ! と挙手をする。
「ボク、奥の手を使って奥の間に潜入してみようと思います!」
「奥の手ってもしかしてエステルちゃん誘うの? だったら私も行くー!」
「それは助かるが……大丈夫か?」
「へーきへーき! 仙秋様、エステルちゃんになら怒らないから!」
「うん。しょうがないなーで終わるね」
「あはは。2人とも知恵が働くようになったね」
 心配そうな錬介に胸を張るノノトトとリューリ。そんな2人にクィーロが笑いを漏らす。
「ちゃんとお休みするようにお願いしてくる」
「休憩しようって誘えばいいよね」
「そうだね。じゃあ、僕は料理でもしようかな。兄上、僕が作ったお茶菓子好きだし」
「確かにクィーロ殿の茶菓子は絶品。では、俺も手伝うとしよう。……それでは頼んだぞ」
 頷き合う4人。それぞれが作戦を実行に移す。


 ノノトトとリューリが計画を話すとラースとエステル母子は大いに賛成し、協力を申し出てくれた。
「クィーロ様と錬介さんが料理をして下さるなら、私はお茶を用意しましょう。エステル、お父様を連れてきてくださいね」
「分かったです! ノノトトさん! リューリお姉さま! ついて来てくださいです!!」
 言うや否やぱたぱたと駆け出すエステル。奥の間の手前に立っていた見張り役の従者に淑女のお辞儀をすると、バーン! と扉を開けた。
 まさかの正面突破である。
「えっ。ちょっ。まっ。潜入するんじゃないの!?」
「あはは。エステルちゃんやるぅ」
 アワアワと慌てるノノトトにくすくす笑うリューリ。エステルは気にせず、慣れた様子で父を呼びながら進んでいく。
 その声に気付いたのか、疲れた様子の仙秋が奥から顔を出した。
「エステル? ……ノノトトもリューリもどうした。入って来るなと言っておいただろう」
「ごめんなさいです。お父様のお顔さんが見たくなってしまったです」
「そうかー。じゃあ仕方ないなー」
 ぎゅっと抱きついてきたエステルにボリボリと頭を掻く仙秋。
 予想通りの反応に、後ろの2人は笑いをかみ殺す。
「……お父様? クィーロおじさまと錬介さんも心配してました。無理はダメです」
「んー? 無理してるように見えたか?」
「はいです。お父様、疲れたお顔してます。目の下にクマさんがいるです」
「ハハハハ。そうか。エステルは目がいいなあ」
 笑いながらひょい、と娘を抱き上げた仙秋。エステルは満面の笑顔になった後、目を泳がせる。
「わーい! ……って違うです! お父様! わ、わたくしもう子供じゃないです!」
「いくつになった?」
「14歳になりました!」
「そうか。つい昨日生まれてきたばかりだと思ってたんだがなあ……」
 えっへん! とするエステルに目を細めて名残惜しそうに降ろす仙秋。
 師匠の父としての一面が何だかくすぐったくてノノトトは咳払いをする。
「仙秋様」
「ん? 何だノノトト。お前も抱っこしてやろうか」
「結構です! そんなことよりボクの符術見て貰いたくて」
「お。課題出来たのか?」
「ハイ! 式を使って……」
 師匠に熱心に説明を始めるノノトト。リューリは摘んで来た花を活けながら、ふと机の上に広げられた図面を見る。
「仙秋さん、これなーに?」
「ああ、見れば分かるだろ。兵器の設計図案だ。てかリューリよ。親戚筋から預かった以上、これの見方の1つも覚えてくれねえと返せないんだが?」
「えっ。えっと、兵法とかはちょっと覚えたよ?」
「俺が言ってるのは術式の方だよ」
「だって私、身体動かす方が得意だし! 仙秋さんムズカシイことばっかり言うんだもん!」
「えっと。リューリお姉さまはわたくしにかけっこが早くなる方法を教えてくれてるです!」
 呆れた様子の仙秋に必死に言い返すリューリ。フォローになっていないフォローをするエステルの横で、ノノトトが食い入るように図面を見入る。
「……仙秋様。これ、新しい兵器ですか?」
「流石にノノトトは分かるか。そうだ。山本殿の協力で大分形になってきた」
「お父様、山本様って誰です?」
「山本五郎左衛門殿だよ。俺よりずっと力のある符術使いだ。山本殿と俺の技術があればきっと素晴らしいものが出来る」
「仙秋さんよりすごい符術師がいるの?」
「リューリ、お前なあ……。エトファリカ屈指の符術師の山本殿知らないとか失礼にも程があるぞ」
 軽口を叩き合うリューリと仙秋。エステルとノノトトは顔を見合わせる。
 山本五郎左衛門……どこかで聞いた名だ。
 どこで聞いたんだっけ……。
「そうそう、仙秋さん。クィーロさんがお茶菓子用意するから休憩しようって言ってたよ」
「あ! そうです! お母様もお茶を淹れて下さるって言ってました。わたくしも昨日焼いたお菓子を出すです!」
「錬介さんもお手伝いしているから、きっと豪華なお茶菓子が出て来ますよ!」
「んー。しかしなあ。もうちょっと進めておきたいんだよな……」
「仙秋さん、お休みも大事だよ?」
「そうですよ。図面書くなら後でボクもお手伝いしますから」
「はいです。お父様が倒れたらわたくし泣きます!」
「可愛い娘と弟子たちに言われちゃ断る訳にいかねえか。分かった。すぐ行くから先に行ってろ」
「ダーメ。仙秋さんも一緒に行くの」
「仙秋様、そう言って2時間くらい出てこないこと良くありますよね」
「すぐ行くなら今すぐでも同じです。行くですよ!」
「お、おいおい……」
 仙秋の腕を引っ張って歩き出すエステル。
 彼は日頃の行いのせいか、娘と弟子達に信頼されていないようだった。


「お疲れ様です、あなた」
「おう。ラース、茶を貰えるか?」
「はい、ただいま」
 夫を笑顔で迎えるラース。妻に勧められるままに座布団に腰を落ち着けた仙秋の元に、錬介が膝をつき頭を垂れる。
「……姫君たちを向かわせたのは私の計略です。どうぞお許しを」
「俺はまだ何も言ってねぇぞ」
「誰も近寄らせるな、という命を破った事実は変わりませんので……」
「理由は?」
「仙秋様にお休み戴きたい。その一心で御座いました。この錬介、仙秋様の御身を第一に考えますゆえ。国が救われようと仙秋様が倒れられては奥方様も姫様も嘆かれましょう。私も悲しゅうございます」
「……お前なあ。心配性にも程があんだよ」
「心配性、大いに結構でございます。自分の身を顧みぬ主には丁度良いでしょう」
 淡々と述べる錬介に目を見開く仙秋。一瞬の間を置いて笑いだす。
「分かった分かった。俺の負けだよ。休めばいーんだろ」
「そうして戴けると私も嬉しいです」
「ん? そうか。可愛い奥方の願いを聞き入れなきゃ男が廃るな」
「もう、あなたったら」
 夫の前にお茶を置きながら安堵のため息を漏らすラース。そこにお菓子を抱えたクィーロがやって来る。
「兄上! やっと出て来た!! 錬介さんと一緒に大福作ったんだ! 芋きんとんもあるよ」
「お。相変わらずお前は器用だな」
「料理が好きなだけだよ。考え事する時には甘いものが良いって言うからね。沢山食べて」
 そう言いながらお菓子を並べるクィーロ。
 彼にぶおんぶおんと揺れる大型犬の尻尾が見えたような気がして、錬介が首を振る。
 ――幼い頃からクィーロは兄である仙秋の後を追って歩いていた。
 成長した今でも、あまり変わっていないのかもしれない。
「クィーロおじさま、わたくしも戴いてもいいです?」
「勿論。ノノトトとリューリも召し上がれ」
「わーい!」
「いただきます!!」
 大喜びでクィーロのお菓子に手を伸ばすエステルとノノトト、リューリ。
 わいわいとお菓子を食べ始めた3人にお茶を出して、ラースはため息をつく。
「仙秋様……。陰陽寮はやはり、あなたを信用していないのでしょうか」
「……技術を発展させる為とか表向きの理由はつけてるが、結局はそういうことなんだろうな」
「勝手な話だよね。散々兄上が作った兵器を持て囃して使っておいてさ……」
 お茶を啜りながら言う仙秋に、唇を噛むクィーロ。
 こんなに国や民の為に尽力している彼を、その血の滲むような努力を近くで見て来たからこそ、蔑ろにされるような行為を許すことが出来なかった。
「人間2人いりゃあ喧嘩出来るからなあ。国ともなれば権力がついてくる。そうなってくると色々面倒なことを考える輩が出て来るんだよ」
「同じエトファリカの民だというのに、何より敵は同じ人間ではなく歪虚だというのに。悲しいですね……」
 夫の言葉に目を伏せるラース。そんな2人を覗き込んで、エステルが包みを差し出す。
「お父様もお母様も悲しいです? わたくしが焼いたお菓子をあげるです。元気出してくださいです」
「あら。ありがとう、エステル。優しい子ね」
 ラースに撫でられて頬を染めるエステル。鮮やかな橙色の目を父に向ける。
「お父様。夢の詩天さんはどんな所ですか? わたくしは何をすればいいですか?」
「ああ、それは私も聞きたいと思ってたんだ。もし何か手伝えるなら手伝うよ! 歪虚が来たら私も頑張って、ぐーぱんち! って戦うし!」
「ボクも! ……ボクだって下から数えた方が良い弟子だけど。詩天を守りたい気持ちは誰にだって負けてないつもりだよ。ボクも一緒に詩天を背負いたい」
「兄上の願いが叶う様に僕も少しでも手伝えたらいいのにな。兄上が笑える世界になるように僕はいつでもこの身を捨てる覚悟はあるよ」
「ええ。我々家臣一同、仙秋様の御為に命をかける所存です」
 リューリとノノトト、クィーロと錬介の真摯な言葉。それを聞いて仙秋は顔を曇らせる。
「お前達、あんまりそうやって軽々しく命かけるとか言うんじゃねえよ。俺が兵器を作ってるのは、お前達みたいに若いのが戦いに赴かなくて済むようにする為だ」
「でも兄上……」
「クィーロ達の気持ちは勿論嬉しいけどな。兵器ならいくらでも作り替えが出来るが、お前達の命は1つだ。簡単に散らしていいもんじゃねえ」
「仙秋様はお優しいですね」
「褒めても何も出ねぇぞラース」
「何か出して貰おうなんて思ってませんよ。私達詩天の民は、そんな仙秋様を信じております。私では符術は扱えませんが、私に出来る事が御座いましたら、何なりと」
「もう十分手伝って貰ってるよ。俺が研究に専念できるのもお前達がいるからだ」
「それは結果でしょう、あなた。望みはないんですか?」
「そうだな。俺の望みは……お前達が安心して暮らせるようにしたい。それだけだよ」
 ラースの手を取って笑う仙秋。
 それは、あの依代にされていた金髪の青年ととても良く似ていて――。
 急速に白くなっていく景色。
 仙秋ではなく、秋寿の笑顔が見える。
 ――夢が終わるのだろう。

 エステルはその微笑みを、涙に濡れた目で見つめていた。
 ――ずっと気になっていた。
 仙秋はどんな人だったのか。
 歪虚になってまで手に入れたかったのは、何の為の力だったのか……。

 ようやく分かった。理解できた。
 この人は、国が大事で……人や家族が大好きで。それを守る為の力を欲しただけだったのだ。
 そんな大前提を忘れてしまうほどに塗りつぶされ、歪められてしまう――歪虚とは何と哀しい存在であることか。
「わたくし強くなりたいです。悲しみを一つでも減らせるように。仙秋さんみたいな人を次は助けられるように……」
「……彼の望みは誤りではなかったはずなのにね」
「そうだね。王として正しく在ったのだろうね」
 錬介の呟きに頷くクィーロ。
 忘れるというのは辛いから。
 僕くらいは記憶に留めてあげたい。
 初代詩天の在り方を、その人を――。
「詩天はきっと良い国になるよ。仙秋さんが……今は真美さんが頑張ってるんだしね」
「そうだね。そう考えたらこの夢にも意味があったのかな……」
 遠ざかる光を食い入るように見つめるリューリとノノトト。
 目が覚めたら、大福とお茶を持って仙秋のお墓参りに行こう。
 ――夢とはいえ夫であったあの人が、きっと喜ぶだろうから。
 そんなことを思うラース。聞こえる鳥の囀り。瞼に感じる光が、朝の訪れを告げていた。

依頼結果

依頼成功度大成功
面白かった! 6
ポイントがありませんので、拍手できません

現在のあなたのポイント:-753 ※拍手1回につき1ポイントを消費します。
あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!

MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • 元気な墓守猫
    リューリ・ハルマ(ka0502
    エルフ|20才|女性|霊闘士

  • ノノトト(ka0553
    ドワーフ|10才|男性|霊闘士
  • 部族なき部族
    エステル・ソル(ka3983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 差し出されし手を掴む風翼
    クィーロ・ヴェリル(ka4122
    人間(蒼)|25才|男性|闘狩人
  • 流浪の聖人
    鳳城 錬介(ka6053
    鬼|19才|男性|聖導士
  • 内助の功
    ラース・フュラー(ka6332
    エルフ|23才|女性|闘狩人

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 出発までの休憩所
エステル・ソル(ka3983
人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2018/01/09 15:49:45
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/01/06 13:05:49