• 戦闘

要塞都市郊外に半魚人は存在した!

マスター:鷹羽柊架

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 3~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2018/09/16 15:00
リプレイ完成予定
2018/09/25 15:00

オープニング

 切り立った崖の上にそびえ立つ大きな城壁に護られている都市。要塞都市【ノアーラ・クンタウ】。
 現在は怠惰王、ビックマー・ザ・ヘカトンケイルが侵攻を始めており、脅威に襲われていた。
 ハンターの活躍により、怠惰の歪虚の兵は倒され、ビックマーもチューダとの戦いで消息を消したとも言われている。
 まだ歪虚は退却をしていない。
 要塞都市に住まうものはいつ、再び兵を動かして攻め入るか分からず、不安な日々を送るしかなかった。
 それでも日常を過ごすしかないのだ。
 要塞都市内では物売りより、食べ物売りが多くいるような気がすると、ドワーフ工房の技師であるフォニケは思う。
 彼女は技師として帝国の方から注文が来ており、オーバーワーク気味に働いていた。
 日々の活力はお肉にあると断言する彼女は今日のお昼のおにくの物色をしている。
 弱火でじっくり焼いた塊肉を削いで野菜と一緒にパンで挟むケバブ風が目に入った。
 美味しそうと思いながら、ぐるっと通りを歩いていく。
「暑さが残ってるわね……」
 ふーっ、とため息をつきつつ、フォニケは自身の手首から肘の半ばまでを覆うリストバンドのベルトを締めなおす。
 ドワーフ工房は基本、長袖で作業をすることになっている。インナーは自由。
 同じ工房の職人であるカペラはショート丈のジャケットに黒の丸襟インナーを着ており、フォニケは襟付きの白のシャツに暗いワインレッドのタイを緩くクロスさせている。
 金属加工を主とする部署、クレムトの方では暑いからという事で、火傷も気にせずに上半身裸で金属加工をする者も少なくはない。
 とりあえず、屋台の串肉を三本購入したフォニケは食べながら周囲を物色している。
 背後からバタバタと足音が聞こえた。振り向くと、見回り部隊が歩いていて、どこか緊張感が漂う。
 歪虚が侵攻してくると、住民に不安が掻き立てられ、トラブルが起きやすくなり、スリや窃盗犯罪も増えてくる。
 人間の悪い悪循環だと思いながら、フォニケは串肉を一口齧り、ランチの物色に戻ろうとすると、タイミングずれて若い見回り兵が歩いてきた。
 見た目は十七から十九歳くらいだろうか、まだ制服を着慣れていない様子も見受け、不安げにおろおろとしている。
「新兵さんかしら?」
 途方に暮れている見回り兵にフォニケは声をかけた。
「は、はい……先輩方とはぐれてしまって……」
 項垂れる新兵の青年にフォニケはふぅとため息を吐く。
「左側」
「え?」
 フォニケが串肉で方向を教える。
「あの小物やと粉屋の屋台の間に小道があるでしょ。そのまま進めば、見回り兵と合流できるわ」
「え」
 目を瞬かせる新兵にフォニケは「ほら、これ食べて」と、まだ食べていない串肉の一本を新兵に渡す。
「ええ!?」
 新兵はおろおろするだけで肉と小道を交互に見ている。
「急いで、怒られるでしょ?」
「は、はい!」
 ばたばたと小道を走る新兵の背を少し見送ってフォニケはランチ捜索に戻る。
 その日は結局、行きつけの店ルクバトでランチとなった。

 その翌日、フォニケはドワーフ達と一緒に要塞都市の壁の修繕補強に向かっていた。
「そういえば、最近この辺で密猟者が出るって聞いたな」
「狩場は大事なテリトリーなんだけどね」
 ドワーフのひとりが呟けば、フォニケはあからさまに嫌そうな顔をする。
 特に誰のテリトリーとは決まっていないが、猟師は必ず節度を守る。しかし、密猟者はとにかく奪っていく。
「人様のお肉を横取りだなんて許せないわね」
 ふくれっ面をするフォニケにイオタがまぁまぁと宥める。
「とはいえだ、今は近隣の部族もこっちに避難しているからな。何かと売れるんだろうな」
 イオタの言葉にフォニケはため息を吐く。
「ルクバトのおじさん達が、避難してる人たちに炊き出しとか考えてるみたいなの。密猟者からお肉横取りして材料に充てたいわね」
 肩を竦めるフォニケにドワーフ達が頷く。
 そんなやり取りをしていると、向こうから悲鳴が聞こえてきた。
 猟師のような格好をした男三人。
「どうかしたのか!」
 イオタをはじめとするドワーフ達が声をかける。
「今、歪虚が……!」
「助けてくれ!」
 強面の男達が慌てふためいて説明を始めた。
 餌や罠を仕掛けていたところ、歪虚が出てきたという。
「どんな歪虚? でも、巨人兵じゃないわよね。あんな大きなのなら、すぐ見つかるだろうし」
 後ろからひょっこり顔を出したフォニケが尋ねる。
「そういうんじゃねぇよ! デカくて……足の生えた……」
「魚だ! 半魚人だ!」
「そいつらが俺達の得物を横取りしやがったんだ!」
 それぞれ叫ぶ男達をフォニケは目を眇めて見つめた。
「この辺、決まった猟師が出入りしてるはずよ。貴方達、見たことないわ。必ず猟師の人達は街のどこかの店によりついているもの」
 密猟者? と呟くフォニケに男達が慌てて否定するが、更にアヤシイ。
「お肉を奪う不埒者ーーーー! 魚ごときがお肉を食べるのも許せないけど、密猟者はもっと許せないーーー!」
 掴みかかろうとするフォニケをイオタが背後から脇に腕を差し込んで両腕をロックする。他のドワーフ達は密猟者達を捕まえていた。
「シェダルとアルフェッカを呼べ!!!」
 ひと悶着の後、呼び出されたフォニケの保護者達はフォニケに説教をしていたという。

 そんな様子を横目で見ていたカペラは肩を落としつつ、ハンターへ歪虚討伐の依頼をした。

解説

依頼内容
要塞都市の外で獣を食らう謎の半魚人を追え!

要するに歪虚討伐です。
皆様はドワーフ工房の依頼を受けて頂きます。
密猟者より、歪虚がいるという事が判明しました。
討伐をお願いします。


魚型歪虚:三体。高さ二メートル。鯛に近い身体にサンショウウオみたいな手足がある。手足長い。二足歩行。尻尾アタックで攻撃。美脚ではありません。
鰻型歪虚:三体。体長三メートル。見た目鰻です。動きが素早い。長い胴体に巻きついて締め付け攻撃。尻尾で叩いたり。電撃攻撃あります。痺れます。ぬるぬるします。

討伐完了したら、フォニケは狩りをして、要塞都市内の飲食店の人達と炊き出しの予定です。(猟師さん達には許可貰ってます)
一緒に作るのも良し、子守をしても良し。
別行動で食べ飲みに行くのも良しです。

ゆるっとご参加ください。

同行NPC
カペラ:通称、ドワーフ王・ヨアキムの娘。ドワーフ工房へ出向中。
工房の段取りや配合を決めるエテルタのリーダー。
フォニケ:鉱物性マテリアルを加工する部署、フェルツの技師。お肉と大好きアラサー。

マスターより

世話になっております。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。

ゆるっとシナリオです。

九月九日はMS登録してから初めてシナリオを出した日です。
去年、九年目と言ってたんですが…多分、今年が九年目っぽいです。
ともあれ、皆さまが依頼にご参加してくださり、またシナリオをだそうと繰り返してきたのも皆様のおかげです。
また、一年皆さまのご贔屓を賜りますようお願い申し上げます。

あ、たかばは蔵倫と仲良しさんなので、描写はゆるっとです。
では、宜しくお願いします。

関連NPC


  • カペラ(kz0064
    ドワーフ|17才|女性|機導師(アルケミスト)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/09/23 05:45

参加者一覧

  • 支援巧者
    ロニ・カルディス(ka0551
    ドワーフ|20才|男性|聖導士
  • 月氷のトルバドゥール
    カフカ・ブラックウェル(ka0794
    人間(紅)|17才|男性|魔術師
  • 夢路に誘う青き魔女
    夢路 まよい(ka1328
    人間(蒼)|15才|女性|魔術師
  • 天鵞絨ノ空木
    白藤(ka3768
    人間(蒼)|28才|女性|猟撃士
  • ヒトとして生きるもの
    蜜鈴=カメーリア・ルージュ(ka4009
    エルフ|22才|女性|魔術師
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
依頼相談掲示板
アイコン 【相談卓】討伐と…調理?
蜜鈴=カメーリア・ルージュ(ka4009
エルフ|22才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2018/09/16 04:14:13
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/09/15 13:56:14