ゲスト
(ka0000)
【詩天】越地家の陰謀を掴め!
マスター:赤山優牙
このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/07/22 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/08/05 22:00
オープニング
●越地家の野望
如何にも柄の悪い男共が数人、悪態をつきながら闊歩していた。
雑魔が連続して出現するようになり、商人や行商の数がめっきりと減った街道を、何台もの荷馬車と供に進む。
「ライバルがいねぇと、こりゃ、楽に商品を送れるなぁ」
「命あってのって言うから、な」
詩天で売る商品を運んでいるのだ。
とりわけ、希少なもの、高価なもの、生活に最低限必要なものは、値が高くつきやすい。
雑魔出現でここ最近、この街道を使う者も居ないので、値は、ほとんど、言い値である。
「死天から金を全部巻き取らねぇとなぁ」
峠が見えて来た。
ここを下っていけば、詩天までは目と鼻の先だ。
「さてと。そんじゃまぁ、頼むぜ、責任感の強い、兄さんよ?」
ずっと目隠しをされたままの男が馬車から突き落とされた。
その際に膝を打ちつけ、血が流れる。
「な、な、なにを、させるんだ」
「難しい事じゃねぇ。向こうの山の峠を越えた先に、どういう訳か雑魔が出没している所があってよ。そこまで行って、雑魔を連れて帰って来るだけだ」
「ば、バカを言うな。そんな事したら、死んじまう」
叫んだ男の顔面を、柄の悪い男は力の限り殴った。
「てめぇに拒否権はねぇんだよ。分かってるだろうな。てめぇの妹が、どうなるかぐらいな?」
男の妹は越地家で働いていた。だが、失敗して大事な商品を台無しにしてしまった。
それを償う為、兄である男は連れて来れられたのだ。
「ほら、さっさと、いきやがれ!」
柄の悪い男に、脅され、男は山の中へと踏み込んだ。
●天ノ都
それは、タチバナがいつもの麺屋で、かけうどんを食している時だった。
「旦那! 旦那! てぇへんだ!」
駆け込んできたのは野次馬根性の塊の町民だった。
それが血相変えて麺屋に入って来るのだ。店の人や他の客からは『毎度騒がしい奴だな』みたいな視線が飛ぶ。
「そんなに慌てなくていいですよ」
音を立てずに、静かにゆっくりとした動作で麺をすする。
冷めるまで待ったので、麺がのびてしまっているが、気にはしない。ここの汁は、どこの店よりも美味いのだから。
「そんな、悠長に喰ってる場合じゃねぇって! 雑魔だよ! 詩天に至る街道で、また雑魔が出たんだよ!」
その言葉に周囲からどよめきが起こる。
詩天に至る街道の一つで立て続けに雑魔が出現しているのは、天ノ都の一部では噂になっていた。
特に商売に関する人では敏感な人も中にはいるだろう。
「……そうですか。思ったよりも、遅かったですね」
「へ?」
タチバナの意味深な言葉に野次馬町民は間の抜けた顔をした。
最後に汁を飲み干すと、両手を合わせて「御馳走様でした」と呟く。
「旦那、行くんですか?」
「えぇ……実は、再び街道に雑魔が出現したら討伐するように、先の依頼主から言われているので」
微笑みながら席を立ったタチバナに、野次馬町民が慌てて縋る。
「旦那! 実は、旦那に会ってもらいてぇ人がいるんです」
●古ぼけた寺院
「お嬢さんが、件の人か?」
野次馬町民の手引きで、待ち合わせ場所にやって来た若い娘にタチバナは話しかけた。
「はい……」
キョロキョロと辺りを心配そうに見渡す。
「周りには誰も居ない。ここは、そんな場所です」
「そ、そうだったのですね。ありがとうございます。じ、実は、私は……」
若い娘は語りだした。
詩天へ商売をしている越地家で働いている事。
大事な商品を台無しにして、借金を抱えている事。借金を返済する為に、兄がどこかへと連れて行かれ帰ってこない事。
詩天へ行く荷馬車に乗せられている所を、職場仲間が目撃した事――。
「私は、兄の行方を知りたいのです。でも、仕事で離れられなく……頼める人も、お金もなくて……」
落ち込んでいる若い娘の肩をポンポンとタチバナは優しく叩いた。
「事情は分かった。依頼で街道を通る故、気にかけておこう」
「あ、ありがとうございます!」
若い娘は何度も何度も頭を下げた。
「大切な兄なのです。歪虚の襲撃で両親を失い、たった一人の肉親なのです」
「そう……か……」
タチバナはゆっくりと頷くと一礼して立ち去る。
きっと、この若い娘は、これから先、大きな失望に打ちのめされるだろう。
それを、自分では救ってやる事ができない。その歯痒さにタチバナは苦悩を浮かべていた。
如何にも柄の悪い男共が数人、悪態をつきながら闊歩していた。
雑魔が連続して出現するようになり、商人や行商の数がめっきりと減った街道を、何台もの荷馬車と供に進む。
「ライバルがいねぇと、こりゃ、楽に商品を送れるなぁ」
「命あってのって言うから、な」
詩天で売る商品を運んでいるのだ。
とりわけ、希少なもの、高価なもの、生活に最低限必要なものは、値が高くつきやすい。
雑魔出現でここ最近、この街道を使う者も居ないので、値は、ほとんど、言い値である。
「死天から金を全部巻き取らねぇとなぁ」
峠が見えて来た。
ここを下っていけば、詩天までは目と鼻の先だ。
「さてと。そんじゃまぁ、頼むぜ、責任感の強い、兄さんよ?」
ずっと目隠しをされたままの男が馬車から突き落とされた。
その際に膝を打ちつけ、血が流れる。
「な、な、なにを、させるんだ」
「難しい事じゃねぇ。向こうの山の峠を越えた先に、どういう訳か雑魔が出没している所があってよ。そこまで行って、雑魔を連れて帰って来るだけだ」
「ば、バカを言うな。そんな事したら、死んじまう」
叫んだ男の顔面を、柄の悪い男は力の限り殴った。
「てめぇに拒否権はねぇんだよ。分かってるだろうな。てめぇの妹が、どうなるかぐらいな?」
男の妹は越地家で働いていた。だが、失敗して大事な商品を台無しにしてしまった。
それを償う為、兄である男は連れて来れられたのだ。
「ほら、さっさと、いきやがれ!」
柄の悪い男に、脅され、男は山の中へと踏み込んだ。
●天ノ都
それは、タチバナがいつもの麺屋で、かけうどんを食している時だった。
「旦那! 旦那! てぇへんだ!」
駆け込んできたのは野次馬根性の塊の町民だった。
それが血相変えて麺屋に入って来るのだ。店の人や他の客からは『毎度騒がしい奴だな』みたいな視線が飛ぶ。
「そんなに慌てなくていいですよ」
音を立てずに、静かにゆっくりとした動作で麺をすする。
冷めるまで待ったので、麺がのびてしまっているが、気にはしない。ここの汁は、どこの店よりも美味いのだから。
「そんな、悠長に喰ってる場合じゃねぇって! 雑魔だよ! 詩天に至る街道で、また雑魔が出たんだよ!」
その言葉に周囲からどよめきが起こる。
詩天に至る街道の一つで立て続けに雑魔が出現しているのは、天ノ都の一部では噂になっていた。
特に商売に関する人では敏感な人も中にはいるだろう。
「……そうですか。思ったよりも、遅かったですね」
「へ?」
タチバナの意味深な言葉に野次馬町民は間の抜けた顔をした。
最後に汁を飲み干すと、両手を合わせて「御馳走様でした」と呟く。
「旦那、行くんですか?」
「えぇ……実は、再び街道に雑魔が出現したら討伐するように、先の依頼主から言われているので」
微笑みながら席を立ったタチバナに、野次馬町民が慌てて縋る。
「旦那! 実は、旦那に会ってもらいてぇ人がいるんです」
●古ぼけた寺院
「お嬢さんが、件の人か?」
野次馬町民の手引きで、待ち合わせ場所にやって来た若い娘にタチバナは話しかけた。
「はい……」
キョロキョロと辺りを心配そうに見渡す。
「周りには誰も居ない。ここは、そんな場所です」
「そ、そうだったのですね。ありがとうございます。じ、実は、私は……」
若い娘は語りだした。
詩天へ商売をしている越地家で働いている事。
大事な商品を台無しにして、借金を抱えている事。借金を返済する為に、兄がどこかへと連れて行かれ帰ってこない事。
詩天へ行く荷馬車に乗せられている所を、職場仲間が目撃した事――。
「私は、兄の行方を知りたいのです。でも、仕事で離れられなく……頼める人も、お金もなくて……」
落ち込んでいる若い娘の肩をポンポンとタチバナは優しく叩いた。
「事情は分かった。依頼で街道を通る故、気にかけておこう」
「あ、ありがとうございます!」
若い娘は何度も何度も頭を下げた。
「大切な兄なのです。歪虚の襲撃で両親を失い、たった一人の肉親なのです」
「そう……か……」
タチバナはゆっくりと頷くと一礼して立ち去る。
きっと、この若い娘は、これから先、大きな失望に打ちのめされるだろう。
それを、自分では救ってやる事ができない。その歯痒さにタチバナは苦悩を浮かべていた。
解説
●目的
雑魔の討伐
行方不明者の捜索
●内容
街道の峠に現れた雑魔を討伐する
周囲の山で行方不明者を捜索する
●雑魔(数は1体でサイズ2)
人型ではあるが、腰部を中心として、上半身が3つ、下半身が3つになり、背中には翼を持つ
和鎧と兜、楯と槍で武装している
数は1体ではあるが、アクションは3人分として扱う
近接能力以外も持ち合わせている様子だが詳細不明
●街道
ゆるやかな山道の峠
馬車が2台並ぶ事ができる広さ
周囲は林
●地形
街道周囲は林だが、奥四方は森山となっている
●捜索
【器用】と【直感】を基に、各種修正を加えて判定します
依頼内での拘束時間の関係で、探索を行えるのは、各自1回までです
●タチバナ
年齢不詳(三十路は越えているらしい)の流浪の侍で、刀の腕は一流との事
ハンター達と同行しますが、指定がなければ勝手に動きます
フィールドワークは苦手との事(本人談
(『【詩天】ウェブアタック』『【詩天】流浪の侍』に登場)
●その他
行方不明者は既に死亡しています(PL情報)
雑魔の討伐
行方不明者の捜索
●内容
街道の峠に現れた雑魔を討伐する
周囲の山で行方不明者を捜索する
●雑魔(数は1体でサイズ2)
人型ではあるが、腰部を中心として、上半身が3つ、下半身が3つになり、背中には翼を持つ
和鎧と兜、楯と槍で武装している
数は1体ではあるが、アクションは3人分として扱う
近接能力以外も持ち合わせている様子だが詳細不明
●街道
ゆるやかな山道の峠
馬車が2台並ぶ事ができる広さ
周囲は林
●地形
街道周囲は林だが、奥四方は森山となっている
●捜索
【器用】と【直感】を基に、各種修正を加えて判定します
依頼内での拘束時間の関係で、探索を行えるのは、各自1回までです
●タチバナ
年齢不詳(三十路は越えているらしい)の流浪の侍で、刀の腕は一流との事
ハンター達と同行しますが、指定がなければ勝手に動きます
フィールドワークは苦手との事(本人談
(『【詩天】ウェブアタック』『【詩天】流浪の侍』に登場)
●その他
行方不明者は既に死亡しています(PL情報)
マスターより
●挨拶
どうも、赤山です。なんだか、暑い日が続いていますね。
実は、夏の暑いのも、冬の寒いのも、春の花粉も、秋に大きくなる蜘蛛も、どれも嫌いです。
●攻略のヒント
『何を』探すかという視点は大事だと思います。
漠然として探すよりかは、目的を持って探していただければと思います。
どうも、赤山です。なんだか、暑い日が続いていますね。
実は、夏の暑いのも、冬の寒いのも、春の花粉も、秋に大きくなる蜘蛛も、どれも嫌いです。
●攻略のヒント
『何を』探すかという視点は大事だと思います。
漠然として探すよりかは、目的を持って探していただければと思います。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/07/29 07:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/07/19 19:05:15 |
||
相談卓だよ 天竜寺 詩(ka0396) 人間(リアルブルー)|18才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/07/22 21:33:46 |