ゲスト
(ka0000)
薬草を探して
マスター:恋塚 灰羅
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 6~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/05/10 12:00
- リプレイ完成予定
- 2017/05/19 12:00
オープニング
●
絶対に見つけてくるから。お母さんはあったかいもの食べて、ゆっくり休んでて。
大丈夫。山の中は庭みたいなものだし、お父さんが帰ってくるまでには戻れるよ。
元気になったら一緒に出掛けよう。町まで行って美味しいご飯を一緒に食べて、色んなものを買おうよ。
だからお母さん、負けないで。病気なんかに負けないで。
●ハンターオフィス
「緊急の案件です。誰か対応できるハンターはいませんか!」
早朝のまだ人が少ないハンターオフィスで、精いっぱいの声を受付嬢が張り上げる。なんだなんだと周りが注目する中、続けて言葉を口にする。
「リゼリオ周辺の村の男性からの依頼です。昨日、息子が山に入ってから今日まで帰ってきていない。息子の捜索をお願いしたいということです」
受付嬢が息を整えると、ハンターの何人かが近づいてきた。より詳しい状況を求めているのは明らかだった。
急いで起こした依頼書をそれぞれに配って説明を続ける。
「いなくなったのはトアという名前の少年です。何度も山に採集に出ていくので山には精通しているようです。お母さんが病気で、それを和らげる効能がある薬草を採りに昨日の昼に家を出ました。夜には戻ってくると本人が言っていたようですが、日が落ちて暫くしても家に帰ってこなかったそうです」
それと。受付嬢は一旦息をついて、それから一息に言った。
「夕暮れごろに狩人の一人が山の入口付近で獣型の雑魔の群れを見かけたとのことです。トアくんの遭難と関わっていることは間違いないでしょう」
トアが帰ってこないまま一晩が過ぎている。行方不明者の生存率は時間が経てば経つほどに低くなってしまう。特に今回のように雑魔がトアのいると思しき山を徘徊している場合は、その速度も加速度的なものとなってしまう。
受付嬢は必死の眼でハンターたちに状況を伝える。少しでもトアが生き残る可能性を上げるために。
●届かぬ声
「はぁっ……、はぁっ……」
空が赤みがかったあたりで、山の奥、薬草の生えた地帯を巨大な猪が歩いているのを見た時には、もう駄目だと思った。あんな大きな猪に襲われるのかと絶望した。
けれどもまだ気づかれていないと分かって、急いで音を立てないように離れた。
なんとか獣に見つからないよう逃げることはできたけれど、村からだいぶ離れてしまった。
目的の薬草は見つけられたのに。あとは家に帰って届けるだけなのに。
いつこの場所に入ってくるのかと、ずっと気を張り詰めていた。疲れがひどかった。
「帰って、お母さんに届けなくちゃ……。帰って……」
少年の声は反響して暗闇に消えていく。立ち上がるのが困難なほどの疲労と精神的な疲れが相まって、意識を保つのが精いっぱいだった。
外は日が昇ったのだろうか。
光が届かないこの場所で、少年は静かに瞳を閉じた。
絶対に見つけてくるから。お母さんはあったかいもの食べて、ゆっくり休んでて。
大丈夫。山の中は庭みたいなものだし、お父さんが帰ってくるまでには戻れるよ。
元気になったら一緒に出掛けよう。町まで行って美味しいご飯を一緒に食べて、色んなものを買おうよ。
だからお母さん、負けないで。病気なんかに負けないで。
●ハンターオフィス
「緊急の案件です。誰か対応できるハンターはいませんか!」
早朝のまだ人が少ないハンターオフィスで、精いっぱいの声を受付嬢が張り上げる。なんだなんだと周りが注目する中、続けて言葉を口にする。
「リゼリオ周辺の村の男性からの依頼です。昨日、息子が山に入ってから今日まで帰ってきていない。息子の捜索をお願いしたいということです」
受付嬢が息を整えると、ハンターの何人かが近づいてきた。より詳しい状況を求めているのは明らかだった。
急いで起こした依頼書をそれぞれに配って説明を続ける。
「いなくなったのはトアという名前の少年です。何度も山に採集に出ていくので山には精通しているようです。お母さんが病気で、それを和らげる効能がある薬草を採りに昨日の昼に家を出ました。夜には戻ってくると本人が言っていたようですが、日が落ちて暫くしても家に帰ってこなかったそうです」
それと。受付嬢は一旦息をついて、それから一息に言った。
「夕暮れごろに狩人の一人が山の入口付近で獣型の雑魔の群れを見かけたとのことです。トアくんの遭難と関わっていることは間違いないでしょう」
トアが帰ってこないまま一晩が過ぎている。行方不明者の生存率は時間が経てば経つほどに低くなってしまう。特に今回のように雑魔がトアのいると思しき山を徘徊している場合は、その速度も加速度的なものとなってしまう。
受付嬢は必死の眼でハンターたちに状況を伝える。少しでもトアが生き残る可能性を上げるために。
●届かぬ声
「はぁっ……、はぁっ……」
空が赤みがかったあたりで、山の奥、薬草の生えた地帯を巨大な猪が歩いているのを見た時には、もう駄目だと思った。あんな大きな猪に襲われるのかと絶望した。
けれどもまだ気づかれていないと分かって、急いで音を立てないように離れた。
なんとか獣に見つからないよう逃げることはできたけれど、村からだいぶ離れてしまった。
目的の薬草は見つけられたのに。あとは家に帰って届けるだけなのに。
いつこの場所に入ってくるのかと、ずっと気を張り詰めていた。疲れがひどかった。
「帰って、お母さんに届けなくちゃ……。帰って……」
少年の声は反響して暗闇に消えていく。立ち上がるのが困難なほどの疲労と精神的な疲れが相まって、意識を保つのが精いっぱいだった。
外は日が昇ったのだろうか。
光が届かないこの場所で、少年は静かに瞳を閉じた。
解説
●依頼内容
行方不明の少年トアの捜索。併せて必要ならば猪型雑魔の討伐。
●行方不明の少年、トア
十歳の少年。よく山に採集に出ることもあり、山の地形や歩き方は分かっている。
普段から山登りの時には携帯食料や小刀など持って行っている。今回もその例にもれず、ある程度の装備はある。
●山
木々が不規則に乱立していて、土は比較的柔らかく歩きづらい。また、しっかりとした道は整備されておらず、基本的には獣道を歩くことになる。山の中には川や崖など危険な場所が多く、暗闇の中で出歩くのは無謀の一言に尽きる。また川の先には泉があったり崖には洞窟があったりと、多種多様な地形を持つ。
背の高い草木も多く身を隠すことも出来るが、一方で獣の接近に気づくのは困難。
●猪型雑魔
体長2mほどの巨体。口の両側に目測20cmほどの鋭い牙が見える。
四体から五体ほどで群れを作っている。運動性能は、巨体に反して俊敏で、見た目通りの重さもある。
牙による『突き上げ』と移動と攻撃を合わせた『猪突猛進』という攻撃を行う。
傷を負うと興奮状態となり、一部のステータスが上昇する。
行方不明の少年トアの捜索。併せて必要ならば猪型雑魔の討伐。
●行方不明の少年、トア
十歳の少年。よく山に採集に出ることもあり、山の地形や歩き方は分かっている。
普段から山登りの時には携帯食料や小刀など持って行っている。今回もその例にもれず、ある程度の装備はある。
●山
木々が不規則に乱立していて、土は比較的柔らかく歩きづらい。また、しっかりとした道は整備されておらず、基本的には獣道を歩くことになる。山の中には川や崖など危険な場所が多く、暗闇の中で出歩くのは無謀の一言に尽きる。また川の先には泉があったり崖には洞窟があったりと、多種多様な地形を持つ。
背の高い草木も多く身を隠すことも出来るが、一方で獣の接近に気づくのは困難。
●猪型雑魔
体長2mほどの巨体。口の両側に目測20cmほどの鋭い牙が見える。
四体から五体ほどで群れを作っている。運動性能は、巨体に反して俊敏で、見た目通りの重さもある。
牙による『突き上げ』と移動と攻撃を合わせた『猪突猛進』という攻撃を行う。
傷を負うと興奮状態となり、一部のステータスが上昇する。
マスターより
はじめまして、新人マスターの恋塚灰羅と申します。皆様の活躍の助けとなれるよう、頑張りたいと思います。
最初は力無き少年の声に応えましょう。一見するとシンプルな戦闘シナリオのようですが、そうとは言い切れないでしょう。少年を見つけることが第一です。
プレイングの出し忘れ、スキルや装備等の諸々にご注意ください。
最初は力無き少年の声に応えましょう。一見するとシンプルな戦闘シナリオのようですが、そうとは言い切れないでしょう。少年を見つけることが第一です。
プレイングの出し忘れ、スキルや装備等の諸々にご注意ください。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/05/19 04:25
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/05/07 21:21:47 |
||
相談卓 神代 誠一(ka2086) 人間(リアルブルー)|32才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2017/05/10 01:42:34 |