• 黒祀
  • 恋愛

【黒祀】鉄壁の騎士と恋人を

マスター:赤山優牙

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2014/11/21 09:00
リプレイ完成予定
2014/11/30 09:00

オープニング

●ある屋敷にて
 一人の女性が憮然としていた。
 理由は明らかだった。
「い、今更、お見合いなどと、どういう事なのですか!」
 彼女の怒りの矛先は、自らの父親に向けられていた。
「そう怒るな、ソルラ」
 諭す様に口を開く父親。
「これが、怒られずにいられますか。だいたい……」
 と、そこから、ソルラと呼ばれた女性の話が永遠と続く。
 今まで異性との交際どころか、お見合いや紹介という話は全て、父親が断っていた。
 中には、彼女の淡い初恋もあった。貴族の娘だからと我慢した事もあった。
 それなのに、だ。
「おまけに、その相手が!」
 相手は某大公との繋がりもあるというある大貴族の息子だ
 ソルラはその人物が大嫌いだった。下心の塊の様な男で、『遊び』が過ぎるという噂まである。
「コホン!」
 わざとらしく咳をする一人の人物。
「保守派の勢いをつける為、両家の婚姻は、我らの利になるものなのです」
 その人物は、お相手先からやってきた使者だ。
 縁談の話を持ってきたのも、この人物だ。
「政略結婚というわけですか!」
 父親はその言葉に俯いてなにも言えないようだった。
 いつもは、娘が望む事を第一に考えてくれるが、今回ばかりはそうはいかないようだ。
 相手が大貴族という事もあるのだろう。
「縁談もなにも、ありません! わ、私には……」
 そこで、言葉を区切って一呼吸。
「わ、私には、み、身も、こ、こ、心も、す、既に捧げた殿方が、い、いますから!」
 口調も身振りも表情も嘘だらけの言葉。
 今の彼女にとって、これが精一杯の虚勢だった。
「な、なんだと!」
 父親には嘘と見破られていないようだ。
 そして、それは事態をややこしくする。
「ど、どこの誰だ! 相手は、誰なのだ!」
 慌てて娘の両肩を掴むと、激しく揺さぶる。
 こんなに慌てた父親を見るのは久々だ。
「あ、相手は……」
 誰も頭に浮かんで来なかった。
 どうしよう。どうしよう。どうしよう。
 そんな時、困った時の彼らを思い出した。
「ハンターよ」
「ハ、ハンター……」
 過激な保守派である父親は最愛の娘のその言葉で気を失い、パタリとソファーに倒れ込んだ。
「ほう。それが事実であれば、縁談どころではありませんね」
 事態を見守っていた使者がニヤリと笑った。
「そういう事なので、お帰り下さい!」
「いえいえ、『それが事実ならば』と申したじゃないですか。確かめさせて頂きますよ」
「……わかりました。事実をお見せします」
 その言葉に乾いた笑い声をあげながら使者が立ち去っていった。

●あるハンターオフィスの支部にて
「いらっしゃいませー」
 元気な受付嬢が羨ましいと思いながらソルラは、辺りに誰もいない事を確認して、カウンターにそっと近づいた。
 そして、一つの依頼書を渡した。
 そこには、雑魔によって占拠された見晴らし台の奪還依頼が書かれている。
「依頼ですね。少々お待ち下さい」
「あ、あと……もう一つお願いがあるのだが……」
「なんでしょうか? 書き足しますよ」
 笑顔でペンを持つ。
 書かれては困ると、ソルラは慌てた。
「い、いや……その……な、内密にしてほしくて……」
 怪訝そうな表情を浮かべる受付嬢。
「実はわけあって、恋人の振りも誰かにお願いしたいのだ」
「え……こ、こい」
 受付嬢が驚きのあまり、大声を出そうとしたところを、ソルラが手を伸ばして口にあてた。
「な、内密なんだ。頼む」
 周りに人がいないのか、キョロキョロするソルラ。
 その様子に、受付嬢もコクンと頷くと、ヒソヒソ声で依頼の内容を確認していった。

解説

●目的
 占拠されている見晴らし台の奪還

●作戦の内容
 見晴らしよく、観光にも国防にも重要なので、雑魔を速やかに退治する。

●地形
 草原の中にあるちょっと小高い丘。木々は生えていない。
 丘の頂上には、二階建ての民家と同じ位大きさの見晴らし台があります。
 南側に、大きな鐘があり、それを鳴らしながら愛を誓うと生涯結ばれるという話があります。

●雑魔
 頭が3つある熊の様な雑魔が1体。
 爪攻撃と、3つの頭から炎や酸を吐くそうです。

●味方戦力
 ソルラ
 『鉄壁の騎士』の二つ名を持つ騎士です。闘狩人。長剣と金属鎧で武装しています。
 恋愛にはまったく疎いです。金髪金眼の引き締まった身体、整った顔立ちという美女です。
 それなりに経験を積んだハンターと同程度の能力を有しています。

 使者
 ソルラの言う『ハンターの殿方』が事実なのか同行してきます。
 戦闘能力は不明です。護身用に拳銃のような物を持っています。

●特命
 依頼主から内密にと別の依頼が出されています。
 『恋人』を演じて欲しいという依頼になります。成功度に応じて別報酬となります(最大で20,000ゴールド)。
 なお、恋人は『殿方』と既に宣言しているので、男性が望ましいです。
 しかし、男装している女性や女装している男性を否定しているものでもありません。
 極力身体には触れないでほしいとの事ですが、手を繋ぐ位なら良いとの事です。

●使者(PL情報になります)
 恋人かどうかが事実であるか監視しています。時として無理難題を言ってきます。
『恋人同士なら、キスぐらいできるでしょう』
『既にお二人は、深い仲と聞きました。ソルラ様のお父様から、ソルラ様の身体のある場所にほくろがあると聞いています。どこでしょうか』
 現場で突然訊ねられますので、事前にソルラに確認を取る事はできません。
(確認を取る事ができても、恥ずかしがり屋の彼女は答える事ができません)

マスターより

●ご挨拶
 皆さん、おはようございます。赤山です。恋は苦手ですが、月2回発行される少女漫画雑誌を読んで日々勉強しています。
 前回の依頼とは特に繋がりはありません。

●攻略のヒント
 つまる所、その相手と結婚したくないだけです。
 ソルラの願いに付き合うか、嘘は良くないと諭すか、使者を説得するか、楽しいプレイングを待っています。
 雑魔はおまけです。恋人を演じる場合等に上手に利用してもらえればと思います。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2014/11/26 01:08

参加者一覧

  • 光の水晶
    摩耶(ka0362
    人間(蒼)|15才|女性|疾影士
  • 大口叩きの《役立たず》
    トライフ・A・アルヴァイン(ka0657
    人間(紅)|23才|男性|機導師
  • 縁を紡ぐ者
    シエラ・ヒース(ka1543
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • ミストラル
    ウォルター・ヨー(ka2967
    人間(紅)|15才|男性|疾影士
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • 決意を呼び覚ます者
    十司 志狼(ka3284
    人間(蒼)|17才|男性|聖導士
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/11/15 21:40:24
アイコン 相談卓
ウォルター・ヨー(ka2967
人間(クリムゾンウェスト)|15才|男性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2014/11/21 01:36:14