• 戦闘

里の虎猫、反乱を起こす?

マスター:狐野径

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 3~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2018/01/02 22:00
リプレイ完成予定
2018/01/16 22:00

オープニング

●広いところで練習
 エトファリカ連邦国天ノ都を出発したその魔導トラックは、たぶん無事に目的地に到着した。最後に柵にドンとぶつかっているけれども、人や獣をはねたりどぶにはまったりはしなかった。
「結構揺れましたけど到着できました……帰るんですよね……」
 大江 紅葉(kz0163)はトラックから下りると、柵にぶつけたところを確認する。
「ご宗主様……それは何ですか」
 里人が問う、当たり前だが。柵の様子をうかがう、修繕が必要なのかこの大きい物体をどければどうにかなるのかと。
「魔導トラックです。これで荷物も運びやすくなります!」
 胸を張る紅葉に、誰もが心配そうにそれを見た。どう考えてトラックにはぶつけり擦った跡が多数あるのだから。
 紅葉の説明を聞くと、馬車を使うより早く、楽だということは理解した。
 本日の荷物は年始をここで迎える人たちのためのものが満載であった。

●点検
 紅葉は今後里の修繕をどうするかチェックする。
 まずは橋だ。橋があることで、がれきの撤去もしやすくなるし、物資も搬入しやすくなる。
「あと、別のところに虎猫橋をつけたほうががいいでしょうか?」
 足元に来た柴犬を撫でる。
「うーん、大きな橋を作ればわざわざ動物用いらないですね」
「ワン」
「次は道の整備です」
「ワン」
「それから……」
 紅葉はメモに書き込みながら見て回った。柴犬たちは紅葉にまとわりつく。特に、袖が気になり飛び掛かってくることがある。
 紅葉はそれを避けながら進む。
 あらためて気づくのは小さい頃より島が小さいということ。
「私が大きくなったというのを差し引いて、えぐれた痕ありましたよね……」
 歪虚がいた間に何があったか知らないから仕方がない。内部でもめて爆発すれば、のり面がえぐれることもあろう。
「来年は戌年です。シバたちの年ですね」
 紅葉は寄ってきた柴犬たちを全体的に撫でて可愛がったのだ。

 それを虎猫達は見ていた、じーと冷めた目かはわからないけれど。
 驢馬も見ていたが、通りかかった虎猫に猫パンチを食らって逃げて行った。

●緊急事態
 紅葉が戻った後、里の方から緊急連絡が入った。
「大変です! 虎猫達が大暴れして、柴犬を里から追い出したのです」
「は?」
 紅葉はぽかんと口を開ける。家令が咳ばらいをする「みっともない」と。あわてて紅葉は口をふさぐ。
「こちらを見張り、近づくと攻撃してくるみたいなのです」
「え、ええと?」
 再度里人が説明するが、紅葉と家令は事態を飲み込めないでいた。
「とりあえず、どうにかしてください」
 里人に言われ、紅葉はうなずいた。
「まさか、先日言ったとき『来年はお前たちの年だね』と言ったのがいけないのでしょうか!」
 紅葉がおろおろし始めたが家令と里の連絡係は「ないと思います」と冷静に答えたのだった。
 気を取り直して紅葉は依頼を出しに行く。
「どうにかしてください」
 当たり前だが職員も困惑した。
「どうにかとはどうなんでしょうか? まず調査ですか? 虎猫討伐……ってことはないでしょうし。まさか、虎猫にだけはやる奇病とか?」
 職員は思った通り口に出す。
「それは大変です」
「いや、私の適当な言葉をうのみにしないでください」
 職員はどういうふうに依頼とするか、紅葉の口から聞きたいのだ。
「で、どうしてほしいんです?」
「虎猫達に何があったのか調査してください。それと、問題があった場合はそれを排除しましょう」
「段取り決まりましたね……虎猫たちの好物は何ですか?」
「動く動物です」
「……ネズミですか」
「虫もとらえますね」
「……猫ですね、ただ単に」
「だから、虎猫ですってば。ユグディラとか妖怪じゃありません!」
 職員はうなずく。大江家の虎猫、どれだけ猫ばなれしているように思われているのだろうか。
「ちくわ好きとか、……もう少し運びやすいものをお願いします。それと、個別の特徴をお願いします」
「私、識別できるの一匹か二匹ですよ」
「……え?」
「総計二十匹をこえています。柴犬も二十匹に到達しました……私、そこまで観察できていません! 全個性を把握してこその飼い主だと思います。でも、無理ですう」
 紅葉が机に突っ伏して泣き出した。
「ああ、大江様すみません! この近辺に落ちている犬猫を引き取っていただいて!」
 原因がそれだ。紅葉はオフィスに顔を出した結果、その近辺にいる落ちている動物を見つけてしまい、放置できずに引き取っていたに過ぎない。
「というわけで、依頼、お願いします。私はちょっと手が離せないようなので、当家のペット大臣テユカに行ってもらいます」
「ペット大臣って……」
 さらりと紅葉は告げたことに職員はため息を漏らした。でも、ペットたちのことを知っている人が行くのであれば、それが一番であるのは事実だった。

●真相
 里人が大江家に行く前にさかのぼる。
 夜明け間近でうっすらと陸をつなぐ道ができるころ、雑魔が二体渡ってきた。その結果、虎猫と柴犬たちは追い出すために戦ったのだった。
 まあ、吠えるとかだけであるけれど。
 十数匹に追われ、それらは島を出た。
 柴犬はそれを追いかけて行った。
 そのまま、夜になった。柴犬たちは戻ってきたのだが、島に戻れず陸で一晩明かす。
 ここまでは問題がなかった。
 虎猫達は混乱の上、空腹が増してきて、正常な判断ができなくなってくる。
 雑魔の形状から似たような形を敬遠する。里に餌はあるが、自力で取り出すのは難しい。
 ――おなかすいたにゃん。
 ――こわいにゃーん。
 ――戻りたいわん。
 ――トラさんたちがいないと寒いわん。

 ハンターたちの到着が待たれる現場だった。

解説

 虎猫の反乱を納めろ!
 ※雑魔討伐依頼

●現状
 里(島)には虎猫と驢馬がいる。
 虎猫は陸の一点を見ている状況。
 柴犬たちはハンターが来る直前あたりから、そわそわ始めたとのこと。どこを見ているかは、虎猫が見ている方向と同じ――。

●里に入るには
 小舟も用意はされています。一応途中まで近づけますが、小舟到着場所で待ち構えられている可能性があります。夜間は確実に小舟でないと近づけません。日中も使って侵入することは可能です。
 日中のメーンの道は、潮が引いたときにできる砂地です。
 ※現実にある地形だと神奈川・江の島に近いです。

●虎猫メモ
 現在、里で暮らす虎猫名簿=寅吉・一虎(かずこ)・寅江・菜虎・寅八兵衛・虎紗・見虎(みとら)・志虎の以上七匹
 柴犬は実家で虎猫に育てられた経緯があるため、虎猫には弱い。驢馬は猫と犬を気にしていない。
 なお、時々、ファンタジー的に賢く描かれていますが、猫です。

●同行者
 テユカ 鬼、十二歳くらい、女、一般人。大江家の中で一番ペットたちを観察している子。移住した虎猫と柴犬と驢馬の好物を持って外出。元気いっぱいで考えないで突撃するときがあるので注意は必要。
 ※移動中、彼女の護衛も絡みますが、そのあたりはプレイングに記載不要です。プレイング含めリプレイは里の手前、里人たちの拠点についたあたりから始まります。

●敵情報
 人の姿をしている雑魔×1 人だったかもしれない。
 獣だったらしい雑魔×1 犬くらいに見えるらしい。
 ※特殊な攻撃はない。

マスターより

 こんにちは~。
 来年は戌年ですね! 写真を撮るなら、柴犬で年賀状に……と現代風だとなりますでしょうか? その上、それを見た虎猫が嫉妬し、反乱を起こしたのです!
 ごめんなさい、嘘です。
 OPと解説にある通りです。雑魔がどこにいるかは、明記していませんが……みんな気にしているですね。
 よろしくお願いします。

関連NPC

  • 知追う者
    大江 紅葉(kz0163
    人間(クリムゾンウェスト)|22才|女性|符術師(カードマスター)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/01/11 07:10

参加者一覧

  • 冷静射手
    ステラ・フォーク(ka0808
    人間(蒼)|12才|女性|霊闘士
  • ルル大学魔術師学部教授
    エルバッハ・リオン(ka2434
    エルフ|12才|女性|魔術師
  • 東方帝の正室
    アシェ-ル(ka2983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカ(ka3496
    エルフ|18才|女性|猟撃士
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • 好奇心の化物
    龍宮 アキノ(ka6831
    人間(蒼)|26才|女性|機導師
依頼相談掲示板
アイコン 猫年初め?
ミオレスカ(ka3496
エルフ|18才|女性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2018/01/02 21:23:50
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/12/31 10:01:41