ゲスト
(ka0000)
兄の真実 ~騎士アーリア~
マスター:天田洋介
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
- 1,300
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/12/17 15:00
- 完成日
- 2015/12/25 17:12
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
グラズヘイム王国の南部に伯爵地【ニュー・ウォルター】は存在する。
領主が住まう城塞都市の名は『マール』。マールから海岸まで自然の川を整備した十kmに渡る運河が流れていた。そのおかげで内陸部にも関わらず海上の帆船で直接乗りつけることができる。
もっとも帆船が利用できるのは『ニュー港』まで。それ以降の水上航路は手こぎのゴンドラを利用しなければならない。
升の目のように造成された都市内の水上航路はとても賑やかだ。各地からやってきた行商もゴンドラに乗って売り買いの声を張り上げている。
橋を利用しての徒歩移動も可能だが、そうしている者は数少なかった。それだけマールの民の間に水上航路は溶け込んでいた。
この地を治めるのはアリーア・エルブン伯爵。ニュー・ウォルターを守護するオリナニア騎士団を兼任する十七歳になったばかりの銀髪の青年だ。
前領主ダリーア・エルブン伯爵が次男である彼に家督を譲ったのは十四歳のとき。それからわずかな期間で亡くなっている。闘病の日々で死期を予感していたのだろうと当時は市井の者の間でも囁かれていた。
長男ドネア・エルブンも事故で亡くなっていたが、妹のミリア・エルブンは健在。幼い頃から秀才ぶりを発揮し、弱冠十五歳ながらも内政を担う。アーリアにとっては心強い片腕であった。
偽金事件は解決した。ハンター一行が偽金配布のアジトを探しだしてくれたおかげで、秘密の鋳造所を突き止められたからである。
オリナニア騎士団が踏み込んで犯人等だけでなく様々な物品が押収された。
ここは城内の執務室。騎士団長でもある若き領主アリーア・エルブンは走らせていたペンを止める。思いだすのは偽の聖堂教会に残されていた暗号だ。
(あれを知るのは兄者と私のみ。ミリアさえ知らぬはずなのだが)
刻まれていた暗号の一つ『ドネア』はアーリアとミリアの長兄の名。約四年前、ドネアは謀反を起こす。当時領主だった父ダリーア・エルブンの暗殺計画が実行されたのである。
その際、父ダーリアと長兄ドネアは互いの剣で深い傷を負う。謀反は未遂で終わった。
傷はドネアの方が深手で、治療が施されたものの早くに亡くなる。一族の恥を隠蔽するために死因は事故と発表された。
ダーリアの怪我もまた伏せられる。一年が経ち、様々な手続きを経て家督がアーリアに譲られた。
病床のダーリアからアーリアは伯爵の称号を引き継ぐ。それは同時にニュー・ウォルターの領主になることも意味している。それから半年を待たずにドネアは天に召された。
その後の三年間、アーリアを支えてくれたのは妹のミリアと騎士団副長のミリオドだ。ミリオドは年上ながら幼馴染みで親友でもある。
暗号が刻まれたのは最近で間違いない。『アスタロト』『闇の支配』、そして『ドネア』の単語がアーリアの頭の中で駆け巡っていた。
「兄者が生きているというのか。埋葬を見届けたというのに……」
ドネア側についた重臣五名のうち二名は獄中死に至る。残った三名は以前の功績によって減刑。さらに一年後、アーリアが伯爵の地位に就いたことを祝うための恩赦によって放免された。現在は全員が行方不明中である。
何であれ、調べる必要があるとアーリアは判断。偽金事件での功績、それに信頼が置ける外部の者としてハンターに頼むことにした。
四年前にドネアは本当に死んだのか。それとも何からの手段で生き延びたのか。真実が明かされるかどうかはハンターの手腕にかかっていた。
領主が住まう城塞都市の名は『マール』。マールから海岸まで自然の川を整備した十kmに渡る運河が流れていた。そのおかげで内陸部にも関わらず海上の帆船で直接乗りつけることができる。
もっとも帆船が利用できるのは『ニュー港』まで。それ以降の水上航路は手こぎのゴンドラを利用しなければならない。
升の目のように造成された都市内の水上航路はとても賑やかだ。各地からやってきた行商もゴンドラに乗って売り買いの声を張り上げている。
橋を利用しての徒歩移動も可能だが、そうしている者は数少なかった。それだけマールの民の間に水上航路は溶け込んでいた。
この地を治めるのはアリーア・エルブン伯爵。ニュー・ウォルターを守護するオリナニア騎士団を兼任する十七歳になったばかりの銀髪の青年だ。
前領主ダリーア・エルブン伯爵が次男である彼に家督を譲ったのは十四歳のとき。それからわずかな期間で亡くなっている。闘病の日々で死期を予感していたのだろうと当時は市井の者の間でも囁かれていた。
長男ドネア・エルブンも事故で亡くなっていたが、妹のミリア・エルブンは健在。幼い頃から秀才ぶりを発揮し、弱冠十五歳ながらも内政を担う。アーリアにとっては心強い片腕であった。
偽金事件は解決した。ハンター一行が偽金配布のアジトを探しだしてくれたおかげで、秘密の鋳造所を突き止められたからである。
オリナニア騎士団が踏み込んで犯人等だけでなく様々な物品が押収された。
ここは城内の執務室。騎士団長でもある若き領主アリーア・エルブンは走らせていたペンを止める。思いだすのは偽の聖堂教会に残されていた暗号だ。
(あれを知るのは兄者と私のみ。ミリアさえ知らぬはずなのだが)
刻まれていた暗号の一つ『ドネア』はアーリアとミリアの長兄の名。約四年前、ドネアは謀反を起こす。当時領主だった父ダリーア・エルブンの暗殺計画が実行されたのである。
その際、父ダーリアと長兄ドネアは互いの剣で深い傷を負う。謀反は未遂で終わった。
傷はドネアの方が深手で、治療が施されたものの早くに亡くなる。一族の恥を隠蔽するために死因は事故と発表された。
ダーリアの怪我もまた伏せられる。一年が経ち、様々な手続きを経て家督がアーリアに譲られた。
病床のダーリアからアーリアは伯爵の称号を引き継ぐ。それは同時にニュー・ウォルターの領主になることも意味している。それから半年を待たずにドネアは天に召された。
その後の三年間、アーリアを支えてくれたのは妹のミリアと騎士団副長のミリオドだ。ミリオドは年上ながら幼馴染みで親友でもある。
暗号が刻まれたのは最近で間違いない。『アスタロト』『闇の支配』、そして『ドネア』の単語がアーリアの頭の中で駆け巡っていた。
「兄者が生きているというのか。埋葬を見届けたというのに……」
ドネア側についた重臣五名のうち二名は獄中死に至る。残った三名は以前の功績によって減刑。さらに一年後、アーリアが伯爵の地位に就いたことを祝うための恩赦によって放免された。現在は全員が行方不明中である。
何であれ、調べる必要があるとアーリアは判断。偽金事件での功績、それに信頼が置ける外部の者としてハンターに頼むことにした。
四年前にドネアは本当に死んだのか。それとも何からの手段で生き延びたのか。真実が明かされるかどうかはハンターの手腕にかかっていた。
リプレイ本文
●
深夜、城塞都市マールの郊外。
「もう少し近づけますね」
ランタンを差し伸べていたヴァルナ=エリゴス(ka2651)が穴を覗き込む。
「そろそろだと思うが」
「今、固いものに当たったような気が」
スコップを手にしていたウル=ガ(ka3593)と鳳凰院ひりょ(ka3744)が穴底で腰を伸ばす。
灯火を頼りにスコップが何度も地面へ突き立てられる。その場はエルブン家の墓地。ドネア・エルブンの墓標の下が掘り返されようとしていた。
棺桶が露わになったところで交代する。
ロシャーデ・ルーク(ka4752)と連城 壮介(ka4765)が釘付けの蓋を鉄棒でこじ開けた。
「空だわ」
「つまり亡くなった筈の人間が生きている……ですか」
棺桶の中に遺体はなかった。
地上のジョージ・ユニクス(ka0442)とミオレスカ(ka3496)が穴へと飛び込んだ。
「空っぽ?」
ジョージが棺桶の内側までランタンを下ろす。
「これ、何でしょうか」
ミオレスカが一枚の羊皮紙を拾い上げた。
羊皮紙に書かれていた文章は偽の聖堂教会で発見された暗号とよく似ている。
翌朝、ハンター達は城を訪ねてアーリアと面会した。
「ドネアかどうかの正否以前に、遺体そのものがなかったのです」
ヴァルナが一通りの事情を説明する。
「この紙だけが残っていました。この間の暗号でしょうか」
そしてミオレスカが羊皮紙をアーリアに手渡す。
「これも同じ暗号だ。『伯爵となったときに再びこの地へ戻る』と書かれている」
アーリアの声は心なしか小さかった。
「ドネアとはどんな人物だったのだ?」
ウル=ガの問いにアーリアは壁に飾られていた肖像画を指さす。そして瞳を閉じながら答える。
「四年前、兄者は崖から転落、父上は落馬して怪我を負ったことになっている。しかし事実は違う。謀反を起こした兄者が父上を討とうとしたのだ。結果は相討ち。騒ぎは城外に知られることなく鎮圧された。深手の兄者が数週間後に死亡。父上は一年と半年ほどで……。私に家督が譲られたのはその間の出来事だ」
長兄のドネアは幼い頃から気性が荒かった。
爵位を譲られたときにアーリアは父ダーリアから伝えられる。元々アーリアを跡継ぎに選ぶつもりだったと。ドネアにも秘密にされていたが、何処から洩れて謀反に繋がった可能性は高い。少なくともダーリアはそう考えていた。
「そのときまで私は何も知らず……だが兄とっては関係のなきこと。しかし棺桶の中が空だとったとは。私も埋葬に参加したのだ。何者かがその後に遺体を運びだしたのだろうか」
「わ……いえ、何でもありません」
『歪虚』といいかけたジョージが口を噤む。脳裏には自身の父親が浮かんでいた。
「ドネア側についた重臣達。生死に関係なくもう一度調べてみないとな」
鳳凰院は謀反を起こした重臣五名に関する資料に目を通す。
「重臣達の獄中死の死因について、どこか不審な点はあったのかしら?」
「二人とも死因は自殺だ。厳しい尋問は行われたようだが、怪我の治療はすみやかに行われたと聞いている」
まだ家督がダーリアにあった頃なのでアーリアは当事者ではない。資料の記述しか知る術はなかった。
「恩赦で解放された元重臣の方々のことをアーリア様はご存じですか?」
「二人とは社交辞令程度の付き合いしかしていない。だがバーンズという騎士とはそれなりに交流はあった。ドネアの剣術指南役だったこともあり、私も手ほどきを受けたことがある」
連城壮介はバーンズの名を特に覚えておく。
それから数日かけてハンター達は元重臣五名のことを調べ尽くす。
牢獄で死んだ二名には奇妙な共通点がある。どちらも脱いだ上着を天井の梁に引っかけて首を吊っていた。当時の看守から改めて証言をとってみたが、それ自体は事実なようだ。報告書に手抜きの嘘を記したわけではない。
恩赦で自由の身になった元重臣三名は行方不明だったが、そのうち二名の足取りが判明する。
「関わった内の二人とも? 死亡?」
それを聞いたジョージが首を傾げた。
ドネアの友人だった貴族『オキアリ・メッサ』の死因は轢死。泥酔して道ばたで寝ていたところを馬車に轢かれていた。彼とは縁のない田舎町での事故のせいで身元不明者として扱われていたようだ。酷い身なりだったのも要因の一つである。
元女性親衛隊長の『ロランナ・ベヒ』は船旅の途中で海に落ちて亡くなっていた。遺族の日記に残されていたロランナとの会話と船の死亡事故記録を照らし合わせての推理である。
足取りが掴めないのが元騎士バーンズだ。最初は多くの情報が得られたものの、どれも途中で立ち消えてしまった。
ニュー・ウォルター内にバーンズの実家があることはわかっている。その村へ向かうこととなったが、隠密行動なのでアーリアの同行は断った。丸一日をかけて実家がある村へと辿り着く。
今は収穫時期。村の外縁に広がる畑のおかげで村はレモンの香りに包まれていた。
●
バーンズの実家を訪ねると老婦が一人で留守番をしていた。それからしばらくしてバーンズの弟家族四人が収穫を終えてレモン畑から戻ってくる。
「この村には宿がないと聞きました。すみませんがこちらに泊まらせて頂くことはできませんか? もちろん相応の代金は払わせてもらいます」
連城壮介が代表して事情を話す。鳳凰院が部屋に閉じこもりがちになっていたので行き先不明の旅に連れだした。同行者は自分を含めて鳳凰院の従者や友人だと説明する。
「お困りならどうぞ。離れでよろしければ部屋が空いています」
家長であるバーンズの弟ラハンテが宿泊を承知してくれた。
「今収穫の時期と聞いた。レモン畑を見たことがなかったからな」
鳳凰院が興味深く窓外のレモンの木を眺める。
「香りが素晴らしいですね。料理人としての腕がなります」
ミオレスカが担いでいた大きな荷物の中身は調理道具だった。
「だからといって、この量は多すぎだ」
ウル=ガが抱える袋の中身は食材ばかり。二人はラハンテの妻に台所まで案内してもらう。途中、間取りの把握等の観察は欠かさない。
「レモン畑を見学させてもらえませんか?」
ジョージが願うと明日ならとラハンテが承知してくれる。
「見学楽しみですね。ひりょさん」
「折角だ。なんなら俺達も収穫を手伝いたいものだ。貴重な体験になりそうだし」
ヴァルナと鳳凰院の望み通り、レモン狩りも楽しめることとなった。
ラハンテが離れの建物まで一行を案内してくれる。
(母屋の一階に隠し部屋はないようだわ)
ロシャーデは天井裏の様子や地下出入り口の有無も調べるつもりである。離れの建物は古い造りだが、内部の掃除は行き届いていた。
●
翌朝、村外縁のレモン畑。希望したハンターは弟一家と一緒にレモンを収穫する。
「高いところのレモンはこれを使うそうです」
連城壮介が担いできた脚立を地面に立てた。早速のぼった鳳凰院が挟みでレモンを切り落とす。
「何度嗅いでみても素晴らしいね」
鳳凰院は爽やかな香りについ笑みを浮かべてしまう。他のハンターも同様だ。
「すごくいいです。まずはお肉と合わせて……。そういえばヴァルナさんがレモンパイを作るっていってましたっけ」
ミオレスカは籠に溜まるレモンを眺めてどのような料理を作ろうか考えた。
(あの茂みがよさそうですわ)
散歩するロシャーデは村の外縁で隠れやすそうな場所をいくつか見繕っておく。別所にバーンズが隠れているとして、家族が向かった際にはこっそりと追いかけるつもりでいた。
ウル=ガも収穫の手伝いはせずに村を散策する。村内のどこかにバーンズが身を隠しているとすれば、来訪中の自分達を刺客と勘違いするかも知れない。これによって何らかの行動を起こしたのなら儲けもの。後は出たとこ勝負だ。
「そういえば他にご家族はいらっしゃらないのですか?」
ジョージの問いにラハンテが瞼を半分落とす。
「兄がいたのですが、どこへいったのやら。大きな失態をしでかして城を追いだされたのは知っていますが、それ以上は」
ラハンテの態度にジョージは違和感を持つ。どこか白々しかった。
休憩中、ヴァルナとラハンテは世話話をする。
「この村には他に親類はいらっしゃるのですか?」
「何かしらの血のつながりはありますよ。その意味では全員が親戚ですね」
後で老婦にも訊ねてみたが、バーンズからの手紙は一通も届いていないらしい。ただ耳が遠いといって肝心なところを誤魔化された印象も拭えなかった。
●
深夜の寝静まる頃、窓戸が静かに開かれた。
ラハンテが地面に飛びおりて歩きだす。月光のおかげでランタンがなくても不便なく夜道を歩ける。やがて村を囲う石垣の外へでてレモン畑に足を踏み入れた。
それに気づかぬハンター達ではなかった。こっそりと抜けだし、距離をとって追いかける。
突然、ラハンテが足を止めた。
「誰です。もしかしてお泊まりの方達ですか?」
一瞬肝を冷やす尾行の一同だが、ラハンテが声をかけたのは行く手を遮る二つの人影に対してだった。
「やあ、久しぶりね、バーンズ。弟を身代わりにして生き残るなんてやるじゃない。こっちにスカウトしちゃおうかしら」
より接近して闇から姿が浮かび上がる。彼女は場に不釣り合いな黒いドレスを身に纏っていた。
「ロランナ、ロランナ・ベヒかっ!」
「私を一目で当てるなんてやはりバーンズね。でも今は違うの。これからはネビロスと呼んでちょうだい。瞬き程度でお別れだけど!」
ネビロスが伸ばした腕から紫に輝く光矢が放たれる。だがラハンテは無事。
「まさかこうなるとはね。私自身が追っ手のフリをしようと思っていたのに」
茂みから飛びだして庇ったのはロシャーデ。
「ラハンテさん、大丈夫ですか?」
連城壮介はラハンテに抱きついて茂みの中に転がった。
後方で様子を窺っていた一同も姿を晒す。即座にラハンテを取り囲んだ。
「お前達か。最近、アーリアの元で小賢しい真似をしている輩は」
ネビロスの後ろにいた人物も姿を闇から浮かび上がらせる。銀髪の人物は漆黒のマントを纏っていた。真っ白な肌に血のような瞳を輝かせる。
「ど、ドネア様」
ラハンテの呟きに銀髪がふっと笑った。ハンター達もアーリアから見せてもらったドネアの肖像画とそっくりな印象を持つ。
「黒伯爵様をそのような名で呼ぶとは! なんて無礼な」
声を荒らげるネビロスをドネアが片腕をだして制す。
「その名で呼ぶのは許さぬ。我はアスタロト」
ドネアに似たそれはアスタロトと名乗る。アスタロトとネビロスから感じられる悪寒は負のマテリアルによるもの。つまり双方とも歪虚なのは確実だった。
「私が手に掛けたあれはバーンズの弟であったか。もしやと考え、この者達を監視していて正解だったな。よい興だ。今宵はこのまま引き下がろう。かつて弟だったアーリアに伝えよ。お前も私の代わりに死んではくれないかと。まだ遅くないとな」
アスタロトが笑うと凄まじい強風が巻き起こる。その間、ハンター達は動けない。ラハンテを守るためにはそうせざるを得なかったのである。
風が止むと二体の歪虚は姿を消していた。
「私の正体はバーンズ。……先程の会話の通り、本物のラハンテは私と間違えられてドネア様に殺されています」
ラハンテはそう呟くのだった。
●
翌日の午後。居間で話し合いが行われる。
ハンターの半数は野外で見張りなから窓の側に立つ。居間で行われるやり取りに参加するためだ。
ミオレスカとヴァルナは腹が減ったことで怒りやすくなるのを防ぐために料理を用意した。ハムサンドにレモンパイ、紅茶にはレモンの輪切りが添えられる。
「再確認です。ラハンテ氏は行方不明のバーンズ氏だった。それで間違いないですよね」
ジョージの問いにラハンテが頷く。ここから先はバーンズと呼ぶことになった。
「その話しづらいとは思いますが、その当時どのようなことがあったのでしょうか?」
バーンズは覚悟を決めていたようでヴァルナに問われて即答する。
牢獄から開放されたその日、バーンズを迎えにラハンテがマールまでやって来ていた。その日の晩、宿でラハンテが殺されてしまう。
「私と間違えて殺されたのだろうと当時から気づいていました。しかし――」
官憲に真実を話して犯人を探してもらおうと考えたが、ラハンテの妻に止められたという。そんなことをすれば夫の死が無駄になってしまうと。
居間にいたラハンテの妻が深く頷く。
一ヶ月の絶食で体重を減らし、ラハンテに似た体型になってからバーンズは村へと帰った。村全員が親戚のようなものなので口裏合わせは簡単だった。
「このままだとバーンズさんの、いえこの村全員の命が危ないですね」
「バーンズは城へ連れて行くとして護衛を頼もうか。城に連絡をとれば何人か寄越してくれるだろう」
ミオレスカと鳳凰院の会話にロシャーデが加わる。
「話し合いが終わったら魔導伝話がある町まで私が愛馬でひとっ走りするわ」
ロシャーデは日暮れ前に町まで駆けて算段を整えてくれた。
「ドネアが歪虚だと知っていたのでしょうか?」
連城壮介が真っ直ぐにバーンズの瞳を見つめる。
「いえ、まったく。ただ……謀反を起こす少し前からドネア様の言動がおかしかったのは確かです」
「具体的には?」
「……歪虚崇拝に繋がるような文言を口ずさんだり、とかです」
ハンターの多くが偽の聖堂教会のことを思いだす。
「もっと詳しく訊かせてもらおうか。知る限りのドネアや他の重臣達の正確や野心を……な」
外壁に寄りかかっていたウル=ガが背中を向けたまま窓越しにバーンズへ話しかける。
ドネアに家督を譲らない事実に憤慨して謀反を起こしたのは確かなことだ。但し、ロランナ・ベヒだけは当時から異なっていたようにも思える。
ロランナはバーンズと同時期に恩赦によって放免されたうちの一人。ドネアの親衛隊長を務めていた女性だ。
間違ってラハンテを殺した時点で墓の下から蘇ったドネアは歪虚になっていたはず。その後、ロランナを連れてニュー・ウォルターから旅立ったと思われる。その後、ロランナも歪虚と化したのだろう。深い憎悪を心に秘めたまま。
●
三日後、兵士六名が村へやって来る。入れ替わりでハンター一行はバーンズを連れて帰路に就いた。
放免後のバーンズは罪に問われるようなことはしていない。強いて言えばラハンテが殺された事実を隠蔽していたことだが事情を鑑みて不問とされる。
城で匿われている間、バーンズは客人として扱われることとなった。
深夜、城塞都市マールの郊外。
「もう少し近づけますね」
ランタンを差し伸べていたヴァルナ=エリゴス(ka2651)が穴を覗き込む。
「そろそろだと思うが」
「今、固いものに当たったような気が」
スコップを手にしていたウル=ガ(ka3593)と鳳凰院ひりょ(ka3744)が穴底で腰を伸ばす。
灯火を頼りにスコップが何度も地面へ突き立てられる。その場はエルブン家の墓地。ドネア・エルブンの墓標の下が掘り返されようとしていた。
棺桶が露わになったところで交代する。
ロシャーデ・ルーク(ka4752)と連城 壮介(ka4765)が釘付けの蓋を鉄棒でこじ開けた。
「空だわ」
「つまり亡くなった筈の人間が生きている……ですか」
棺桶の中に遺体はなかった。
地上のジョージ・ユニクス(ka0442)とミオレスカ(ka3496)が穴へと飛び込んだ。
「空っぽ?」
ジョージが棺桶の内側までランタンを下ろす。
「これ、何でしょうか」
ミオレスカが一枚の羊皮紙を拾い上げた。
羊皮紙に書かれていた文章は偽の聖堂教会で発見された暗号とよく似ている。
翌朝、ハンター達は城を訪ねてアーリアと面会した。
「ドネアかどうかの正否以前に、遺体そのものがなかったのです」
ヴァルナが一通りの事情を説明する。
「この紙だけが残っていました。この間の暗号でしょうか」
そしてミオレスカが羊皮紙をアーリアに手渡す。
「これも同じ暗号だ。『伯爵となったときに再びこの地へ戻る』と書かれている」
アーリアの声は心なしか小さかった。
「ドネアとはどんな人物だったのだ?」
ウル=ガの問いにアーリアは壁に飾られていた肖像画を指さす。そして瞳を閉じながら答える。
「四年前、兄者は崖から転落、父上は落馬して怪我を負ったことになっている。しかし事実は違う。謀反を起こした兄者が父上を討とうとしたのだ。結果は相討ち。騒ぎは城外に知られることなく鎮圧された。深手の兄者が数週間後に死亡。父上は一年と半年ほどで……。私に家督が譲られたのはその間の出来事だ」
長兄のドネアは幼い頃から気性が荒かった。
爵位を譲られたときにアーリアは父ダーリアから伝えられる。元々アーリアを跡継ぎに選ぶつもりだったと。ドネアにも秘密にされていたが、何処から洩れて謀反に繋がった可能性は高い。少なくともダーリアはそう考えていた。
「そのときまで私は何も知らず……だが兄とっては関係のなきこと。しかし棺桶の中が空だとったとは。私も埋葬に参加したのだ。何者かがその後に遺体を運びだしたのだろうか」
「わ……いえ、何でもありません」
『歪虚』といいかけたジョージが口を噤む。脳裏には自身の父親が浮かんでいた。
「ドネア側についた重臣達。生死に関係なくもう一度調べてみないとな」
鳳凰院は謀反を起こした重臣五名に関する資料に目を通す。
「重臣達の獄中死の死因について、どこか不審な点はあったのかしら?」
「二人とも死因は自殺だ。厳しい尋問は行われたようだが、怪我の治療はすみやかに行われたと聞いている」
まだ家督がダーリアにあった頃なのでアーリアは当事者ではない。資料の記述しか知る術はなかった。
「恩赦で解放された元重臣の方々のことをアーリア様はご存じですか?」
「二人とは社交辞令程度の付き合いしかしていない。だがバーンズという騎士とはそれなりに交流はあった。ドネアの剣術指南役だったこともあり、私も手ほどきを受けたことがある」
連城壮介はバーンズの名を特に覚えておく。
それから数日かけてハンター達は元重臣五名のことを調べ尽くす。
牢獄で死んだ二名には奇妙な共通点がある。どちらも脱いだ上着を天井の梁に引っかけて首を吊っていた。当時の看守から改めて証言をとってみたが、それ自体は事実なようだ。報告書に手抜きの嘘を記したわけではない。
恩赦で自由の身になった元重臣三名は行方不明だったが、そのうち二名の足取りが判明する。
「関わった内の二人とも? 死亡?」
それを聞いたジョージが首を傾げた。
ドネアの友人だった貴族『オキアリ・メッサ』の死因は轢死。泥酔して道ばたで寝ていたところを馬車に轢かれていた。彼とは縁のない田舎町での事故のせいで身元不明者として扱われていたようだ。酷い身なりだったのも要因の一つである。
元女性親衛隊長の『ロランナ・ベヒ』は船旅の途中で海に落ちて亡くなっていた。遺族の日記に残されていたロランナとの会話と船の死亡事故記録を照らし合わせての推理である。
足取りが掴めないのが元騎士バーンズだ。最初は多くの情報が得られたものの、どれも途中で立ち消えてしまった。
ニュー・ウォルター内にバーンズの実家があることはわかっている。その村へ向かうこととなったが、隠密行動なのでアーリアの同行は断った。丸一日をかけて実家がある村へと辿り着く。
今は収穫時期。村の外縁に広がる畑のおかげで村はレモンの香りに包まれていた。
●
バーンズの実家を訪ねると老婦が一人で留守番をしていた。それからしばらくしてバーンズの弟家族四人が収穫を終えてレモン畑から戻ってくる。
「この村には宿がないと聞きました。すみませんがこちらに泊まらせて頂くことはできませんか? もちろん相応の代金は払わせてもらいます」
連城壮介が代表して事情を話す。鳳凰院が部屋に閉じこもりがちになっていたので行き先不明の旅に連れだした。同行者は自分を含めて鳳凰院の従者や友人だと説明する。
「お困りならどうぞ。離れでよろしければ部屋が空いています」
家長であるバーンズの弟ラハンテが宿泊を承知してくれた。
「今収穫の時期と聞いた。レモン畑を見たことがなかったからな」
鳳凰院が興味深く窓外のレモンの木を眺める。
「香りが素晴らしいですね。料理人としての腕がなります」
ミオレスカが担いでいた大きな荷物の中身は調理道具だった。
「だからといって、この量は多すぎだ」
ウル=ガが抱える袋の中身は食材ばかり。二人はラハンテの妻に台所まで案内してもらう。途中、間取りの把握等の観察は欠かさない。
「レモン畑を見学させてもらえませんか?」
ジョージが願うと明日ならとラハンテが承知してくれる。
「見学楽しみですね。ひりょさん」
「折角だ。なんなら俺達も収穫を手伝いたいものだ。貴重な体験になりそうだし」
ヴァルナと鳳凰院の望み通り、レモン狩りも楽しめることとなった。
ラハンテが離れの建物まで一行を案内してくれる。
(母屋の一階に隠し部屋はないようだわ)
ロシャーデは天井裏の様子や地下出入り口の有無も調べるつもりである。離れの建物は古い造りだが、内部の掃除は行き届いていた。
●
翌朝、村外縁のレモン畑。希望したハンターは弟一家と一緒にレモンを収穫する。
「高いところのレモンはこれを使うそうです」
連城壮介が担いできた脚立を地面に立てた。早速のぼった鳳凰院が挟みでレモンを切り落とす。
「何度嗅いでみても素晴らしいね」
鳳凰院は爽やかな香りについ笑みを浮かべてしまう。他のハンターも同様だ。
「すごくいいです。まずはお肉と合わせて……。そういえばヴァルナさんがレモンパイを作るっていってましたっけ」
ミオレスカは籠に溜まるレモンを眺めてどのような料理を作ろうか考えた。
(あの茂みがよさそうですわ)
散歩するロシャーデは村の外縁で隠れやすそうな場所をいくつか見繕っておく。別所にバーンズが隠れているとして、家族が向かった際にはこっそりと追いかけるつもりでいた。
ウル=ガも収穫の手伝いはせずに村を散策する。村内のどこかにバーンズが身を隠しているとすれば、来訪中の自分達を刺客と勘違いするかも知れない。これによって何らかの行動を起こしたのなら儲けもの。後は出たとこ勝負だ。
「そういえば他にご家族はいらっしゃらないのですか?」
ジョージの問いにラハンテが瞼を半分落とす。
「兄がいたのですが、どこへいったのやら。大きな失態をしでかして城を追いだされたのは知っていますが、それ以上は」
ラハンテの態度にジョージは違和感を持つ。どこか白々しかった。
休憩中、ヴァルナとラハンテは世話話をする。
「この村には他に親類はいらっしゃるのですか?」
「何かしらの血のつながりはありますよ。その意味では全員が親戚ですね」
後で老婦にも訊ねてみたが、バーンズからの手紙は一通も届いていないらしい。ただ耳が遠いといって肝心なところを誤魔化された印象も拭えなかった。
●
深夜の寝静まる頃、窓戸が静かに開かれた。
ラハンテが地面に飛びおりて歩きだす。月光のおかげでランタンがなくても不便なく夜道を歩ける。やがて村を囲う石垣の外へでてレモン畑に足を踏み入れた。
それに気づかぬハンター達ではなかった。こっそりと抜けだし、距離をとって追いかける。
突然、ラハンテが足を止めた。
「誰です。もしかしてお泊まりの方達ですか?」
一瞬肝を冷やす尾行の一同だが、ラハンテが声をかけたのは行く手を遮る二つの人影に対してだった。
「やあ、久しぶりね、バーンズ。弟を身代わりにして生き残るなんてやるじゃない。こっちにスカウトしちゃおうかしら」
より接近して闇から姿が浮かび上がる。彼女は場に不釣り合いな黒いドレスを身に纏っていた。
「ロランナ、ロランナ・ベヒかっ!」
「私を一目で当てるなんてやはりバーンズね。でも今は違うの。これからはネビロスと呼んでちょうだい。瞬き程度でお別れだけど!」
ネビロスが伸ばした腕から紫に輝く光矢が放たれる。だがラハンテは無事。
「まさかこうなるとはね。私自身が追っ手のフリをしようと思っていたのに」
茂みから飛びだして庇ったのはロシャーデ。
「ラハンテさん、大丈夫ですか?」
連城壮介はラハンテに抱きついて茂みの中に転がった。
後方で様子を窺っていた一同も姿を晒す。即座にラハンテを取り囲んだ。
「お前達か。最近、アーリアの元で小賢しい真似をしている輩は」
ネビロスの後ろにいた人物も姿を闇から浮かび上がらせる。銀髪の人物は漆黒のマントを纏っていた。真っ白な肌に血のような瞳を輝かせる。
「ど、ドネア様」
ラハンテの呟きに銀髪がふっと笑った。ハンター達もアーリアから見せてもらったドネアの肖像画とそっくりな印象を持つ。
「黒伯爵様をそのような名で呼ぶとは! なんて無礼な」
声を荒らげるネビロスをドネアが片腕をだして制す。
「その名で呼ぶのは許さぬ。我はアスタロト」
ドネアに似たそれはアスタロトと名乗る。アスタロトとネビロスから感じられる悪寒は負のマテリアルによるもの。つまり双方とも歪虚なのは確実だった。
「私が手に掛けたあれはバーンズの弟であったか。もしやと考え、この者達を監視していて正解だったな。よい興だ。今宵はこのまま引き下がろう。かつて弟だったアーリアに伝えよ。お前も私の代わりに死んではくれないかと。まだ遅くないとな」
アスタロトが笑うと凄まじい強風が巻き起こる。その間、ハンター達は動けない。ラハンテを守るためにはそうせざるを得なかったのである。
風が止むと二体の歪虚は姿を消していた。
「私の正体はバーンズ。……先程の会話の通り、本物のラハンテは私と間違えられてドネア様に殺されています」
ラハンテはそう呟くのだった。
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翌日の午後。居間で話し合いが行われる。
ハンターの半数は野外で見張りなから窓の側に立つ。居間で行われるやり取りに参加するためだ。
ミオレスカとヴァルナは腹が減ったことで怒りやすくなるのを防ぐために料理を用意した。ハムサンドにレモンパイ、紅茶にはレモンの輪切りが添えられる。
「再確認です。ラハンテ氏は行方不明のバーンズ氏だった。それで間違いないですよね」
ジョージの問いにラハンテが頷く。ここから先はバーンズと呼ぶことになった。
「その話しづらいとは思いますが、その当時どのようなことがあったのでしょうか?」
バーンズは覚悟を決めていたようでヴァルナに問われて即答する。
牢獄から開放されたその日、バーンズを迎えにラハンテがマールまでやって来ていた。その日の晩、宿でラハンテが殺されてしまう。
「私と間違えて殺されたのだろうと当時から気づいていました。しかし――」
官憲に真実を話して犯人を探してもらおうと考えたが、ラハンテの妻に止められたという。そんなことをすれば夫の死が無駄になってしまうと。
居間にいたラハンテの妻が深く頷く。
一ヶ月の絶食で体重を減らし、ラハンテに似た体型になってからバーンズは村へと帰った。村全員が親戚のようなものなので口裏合わせは簡単だった。
「このままだとバーンズさんの、いえこの村全員の命が危ないですね」
「バーンズは城へ連れて行くとして護衛を頼もうか。城に連絡をとれば何人か寄越してくれるだろう」
ミオレスカと鳳凰院の会話にロシャーデが加わる。
「話し合いが終わったら魔導伝話がある町まで私が愛馬でひとっ走りするわ」
ロシャーデは日暮れ前に町まで駆けて算段を整えてくれた。
「ドネアが歪虚だと知っていたのでしょうか?」
連城壮介が真っ直ぐにバーンズの瞳を見つめる。
「いえ、まったく。ただ……謀反を起こす少し前からドネア様の言動がおかしかったのは確かです」
「具体的には?」
「……歪虚崇拝に繋がるような文言を口ずさんだり、とかです」
ハンターの多くが偽の聖堂教会のことを思いだす。
「もっと詳しく訊かせてもらおうか。知る限りのドネアや他の重臣達の正確や野心を……な」
外壁に寄りかかっていたウル=ガが背中を向けたまま窓越しにバーンズへ話しかける。
ドネアに家督を譲らない事実に憤慨して謀反を起こしたのは確かなことだ。但し、ロランナ・ベヒだけは当時から異なっていたようにも思える。
ロランナはバーンズと同時期に恩赦によって放免されたうちの一人。ドネアの親衛隊長を務めていた女性だ。
間違ってラハンテを殺した時点で墓の下から蘇ったドネアは歪虚になっていたはず。その後、ロランナを連れてニュー・ウォルターから旅立ったと思われる。その後、ロランナも歪虚と化したのだろう。深い憎悪を心に秘めたまま。
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三日後、兵士六名が村へやって来る。入れ替わりでハンター一行はバーンズを連れて帰路に就いた。
放免後のバーンズは罪に問われるようなことはしていない。強いて言えばラハンテが殺された事実を隠蔽していたことだが事情を鑑みて不問とされる。
城で匿われている間、バーンズは客人として扱われることとなった。
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極秘任務を達成せよ! ひりょ・ムーンリーフ(ka3744) 人間(リアルブルー)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/12/17 14:19:27 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/12/16 10:22:52 |