クリスとマリー 侯爵領の嵐

マスター:柏木雄馬

シナリオ形態
シリーズ(続編)
難易度
普通
オプション
参加費
1,800
参加制限
-
参加人数
6~10人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2017/11/22 22:00
完成日
2017/11/29 21:19

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 図書室から纏め借りて来た書籍を庭園のテーブルで流し見していたリーアの元に謎の黒服二人組が訪ねて来たのは、オーサンバラに残ったハンターたちが『怪しい影』の調査に里山に出向いたその日の午後のことだった。
 館では見た事のない顔だった。恐らくは自分と同じ類の人間…… 目に見えているのは2人だけだが、この庭園に通じる扉や建物の陰には複数の人員が潜んでいるはずだ。
 リーアは観念したように一つ嘆息すると、本を畳んで2人を待った。男たちは取り立てて急ぐことなく(それだけ自分たちの人員配置に自信があるのだろう)、デッキチェアーに寝たままのリーアの元へ歩み寄った。
「失礼。あなたがリーア某でよろしいかな?」
「いかにも、自分はリーアであるが、諸君らは何者だい?」
「侯爵領のとある組織の者とだけ」
「それは胡散臭いご身分ですなぁ」
「ええ、まったくお互いに」
「はっはっはっ。いったい何のことやら……」
 にこやかに笑みを交わし合うリーアと年嵩の男。2人組のうち若い男の方は、無表情のまま隙無くリーアを見下ろしている。
「……で、今日はどういったご用向きで?」
「先日、この館の近くの里山で死亡したヘルメス通信社の売り子についてお話を伺いたく。ついては我々の事務所までご同道願いたい」
「……? それが私と何の関係が……?」
「ニューオーサンで接触があったはずだ。我々の関係者が目撃している」
「……新聞を買っただけですよ」
 若い男の詰問に「まいったなぁ」と頭を掻くリーア── まるで人畜無害を装う彼の正体は、『王都』の命で侯爵領に潜入した諜報員の一人だった。当初は侯爵家と周辺諸侯たちとの間に生じた難民問題の調査に来たのだが、なんやかんやあってあれよあれよと侯爵領の中枢にまで来てしまった。
 ヘルメス通信の売り子は彼の同輩。諸領を渡り歩く連絡員だった。リーアから受け取った調査内容を手に王都に戻る途中、何らかの理由で正体が露見し、逃走。あの里山で追いつかれて斬殺された。
 だが、その追っ手らもどういうわけか自身の飼い犬たちに噛み殺され、売り子が持ってた証拠品はリーアが回収して処分した。……自分が諜報員だという証拠はどこにも残っていないはずだ。ハンターたちが正体を漏洩したとも考えにくい。彼女ら自身に害こそあれ、益になるようなことは何もない。
 ……カマをかけに来た? ……いや、ここまで泳がせておいて、それを今、敢えてやる意味が分からない。確証は得られていないはず……いや、多分、そのはずだ。それとも何か、今自分を拘束しなければならない事情が生じたか? 自分がこの場に残っていては具合の良くない何かが始まる…… 或いは『始める』とか……
「……本当にまいったなぁ。一応、僕はこの侯爵家の客人な訳だけど、君たち、ここの主人の許可は取っているのかなぁ?」
「…………」
 男たちは答えない。動揺した気配もない。……間違いない。館の主人、少なくとも館の誰かはこの事態を承知している。そして、男たちに館で活動する許可を与えている。
「……分かりました。同道いたしましょう」
 リーアは溜息交じりに両手を上げた。そして億劫そうに立ち上がると、ふと何かに気付いたように二人組を振り返った。
「あ。本を図書室に返してからでいいですか?」
「……放っておけ! 後でこちらで館の下人にでも言いつけておく!」
「えー。これ、結構な希少本なんですよ? とっても高価な…… もしダメになんかしたら、侯爵家から物凄い抗議が行くんじゃないかなぁ」
 苛立たし気に振り返った若い男は、しかし、その瞬間、あり得ない光景を目にして目を見開いた。それはまったく呑気な台詞を吐きながら、年嵩の男の首をリーアが短剣で掻き切る光景だった。
「……え?」
 血飛沫がシャワーの様に自身と庭園の芝を叩くその光景を目の当たりにして、若い男は身を強張らせた。そして、次の瞬間には自身も命を失う事となった。
 リーアは本の中身を繰り抜いて、そこに得物を隠していた。武器など隠せぬ薄手の服装──そういう時を狙ったのだ──に、男たちは完全に油断し切っていた。
「貴様……ッ!」
 館の扉、建物の陰から、潜んでいた男らの同僚たちが飛び出す。だが遅い。リーアがこの広い庭園を身の置き所にしたのにもちゃんと理由がある。
 男たちが駆けつけて来るまでの短い間に、リーアは彼らが来たる館方面の反対側──外壁方面へとダッシュした。男たちはここでも油断した。彼らが壁際に追い詰めたと安心しきっていたところを、リーアはそこに予め立てかけてあった剣──その実、鞘の先は地面に埋めて固定してある──を足場に、2mを優に超える高さの鉄柵を飛び越えた。
「しまっ……!?」
「……追え!」
 大きく遠回りをして館の外へと駆け出す黒服の男たち── そうしてようやく壁の向こう側へと達した男たちが目の当たりにしたものは、一応、外にも配置しておいた新人2人が無残に斬り殺された姿と…… 影さえ残さず消え失せたリーアを取り逃がしたという事実だけだった。


「まあ、そんなわけで、秘密警察の野郎ども、まんまと下手人を取り逃がしたというわけで、ざまぁねえったら…… おっと。不謹慎でしたな。連中には内緒でお願いします」
 同日、午後。オーサンバラ村裏手の里山──
 『怪しい影』の調査にこの場を訪れ、罠と思しき『熊』を退治て討ち果たしたハンターたちは、その山を下りたところで自分たちを探していたという官憲に呼び止められて、館で起きた『事件』のあらましを聞かされた。
「まあ、それはそれとして…… 連中、ついては犯人隠避の罪であなたたちに事情を訊きたいそうです。おとなしく取り調べに応じていただけますか?」
「えっと……少し時間をいただけます?」
 突然のことに事態を飲み込めずにいるハンターたちがそう言うと、若い官憲は「もう。少しだけですよ?」とウィンクして見せた。……男は広域騎馬警官の一人だった。以前、野宿の際に酒瓶を提げて来た男である。隊長、侯爵家三男ソードについて館に詰めていたこともあり、幾度か話し掛けられたりお茶を誘われたりしたこともある(こういう時、美人は特ではある。……面倒くさいことも少なくないが)
 ハンターたちは話し合いを終え……その間に落ち着きを取り戻して、尋ねた。
「……えっと、その事情聴取、ついて行ったらどうなります?」
「恐らく武器は取り上げられて、尋問を受けることになるでしょうね。或いは拘束されるかもしれない。あいつら助平だから(←偏見)」
「……行きたくない、って言ったら?」
「……。まあ、僕たちは『見つからなかった』って報告すればいいだけの話ですしね。あいつらに義理もないし。……でも、その場合、確実に領内に手配が回ることにはなるかと」

リプレイ本文

 自分たちが館を留守にしている間にリーアが職質掛けられて、秘密警察の職員複数人を殺害して逃走した──
 若い広域騎馬警官にその事を知らされた時、シレークス(ka0752)の思考はその瞬間、完全に停止した。
「……少し、仲間たちと相談させていただいてもよろしいですか?」
 猫を何枚も被った笑顔で了解を得て、アデリシア=R=エルミナゥ(ka0746)、サクラ・エルフリード(ka2598)らと共に一旦、警官たちから距離を取る。
「~~~あのやろおおおぉぉぉ! めんどくせぇこと押し付けて自分だけトンズラしやがったあああぁぁぁ……! 聖職者舐めんじゃねぇぞ、ごらぁ!」
 目の前にリーアがいたら今にも飛び掛りかねない表情で(小声で)ブチ切れるシレークス。一方、アデリシアとサクラの二人は冷静に、淡々と言葉を交わす。
「……私たちが知らぬ間に事態が動いていたようですね」
「ええ。裏で何か色々と動いていそうな気配がひしひしします」
 さて、どうしましょうか? とアデリシアに問われて、シレークスは若干、冷静さを取り戻した。
「……クリスたちを置いて逃げるのは論外でやがります。が、このまま素直に出向いていって、秘密警察とやらにこちらの生殺与奪を握られるのはゾッとしねーです」
「担保が欲しいところですね。ここはソードさんに一度話をした方が良さそうでしょうか。一番話がわかる人……だと思いたいですが」
 サクラの言葉に、シレークスが何か閃いたようにぴーんと悪い顔をした。
 何よりも優先すべきはクリストルーサーの身の安全──ふっふっふっ、とほくそ笑むシレークスに、不安そうにサクラとアデリシアが視線を交わす。
 シレークスは構わず笑顔で騎馬警官たちの元に戻ると、突如、神妙な面持ちでよよよと泣き崩れた。
「ど、突然どうされましたか、シスター!?」
「犯人隠避なんてとんでもない! むしろ私の方があの男を訴えたく思っておりましたのに!」
「どういうことです?」
「実は私……あの男に乱暴されたのです」
「ええっ!?」
 驚く騎馬警官たち。アデリシアもまた呆然とした──いや、彼女の場合、シレークスの言う事を信じたのでなく、よくそんなはったりが、といった『呆然』であったが。
「そっ、それは事実なのですか!? いつの間にそんなことに?!」
 あ。信じている人がいた。サクラという名のちびっこだ(ぇ
「先日、オーサンバラに赴いた時に…… お酒を飲みに行こうと誘われて、強引に逢引宿に連れ込まれて……」
「あの時ですか! 私が地酒で前後不覚になっている間にそんなことが……! 辱めを受けていたのは私だけではなかったのですね!(注:酔って脱いだのは自分です)」
 若い騎馬警官がシレークスの傍らに跪いた。そして、涙ながらにその手を取った。
「……そいつは許せん野郎ですな! このけしからんなまいきバディを思うがままに、いや、げふんげふん…… すぐに国中に手配書を回しますとしましょう。それで傷ついた貴女の心が晴れるとも思えませんが、せめて件の不埒者は我々が捕まえます!」
「感謝します。あ、ついでにこの件についてソード様にお会いしたいのですが。後、雇い主であるクリスとルーサーにも」
 立ち上がるシレークスと若い騎馬警官を見送りながら、アデリシアはこめかみを押さえた。流石にリーアが気の毒と一瞬、思ったが、よくよく考えればリーアに対してそこまでの義理も熱量もない。
「さて、鬼が出るか蛇が出るか、ですか……」
「……脱出の準備は整えておいた方がよさそうですね」
 サクラにそう答えながら、嘆息と共にアデリシア。この後の秘密警察とやらの反応がまったく予測できない。最悪、全員捕らわれて処刑、なんてケースもあり得る。
「そうなったら、マリーたちを追いかけての逃走劇ですかねぇ…… その時は『あの人』にお任せするしかないでしょうが」
 アデリシアはチラと山中の方を見た。そして、シレークスらを追って歩き始めた。

 こうしてハンターたちは広域警官隊と共に館に戻ることになった。
 一旦、木陰に退いたアデリシアは杖を木に立て掛けると、法衣を捲ってベルトの下に当たる腰部にワイヤーウィップを巻き付けた。そして、『杖を置き忘れた』まま皆の元へと戻り、若い騎馬警官に『焼け焦げたように真っ黒な、木の実か種子の欠片の様なもの』を提出した。
「なんです、この禍々しいものは……?」
「今しがた里山で倒してきた『熊』の体内から発見したものです。先日の『犬』の件と何か関係があるかもしれません」
 そうして、アデリシアは自分たちがここに来ることとなった事情を説明した。……もしかしたら、あの依頼も自分たちを館から遠ざける為に誰かが仕組んだことかもしれない。或いは、この場で自分たちを始末するつもりだったのかも──
「……分かりました。調べます」
 恐る恐る証拠品をハンカチで包んで、若い騎馬警官がそれを仕舞う。
 館へ進む道すがら── オーサンバラの村中はこれまでにない位、騒然としていた。鍬や鋤を手に慌ただしく道を行き来する男たち──恐らく、逃げたリーアの捜索する為、山狩りに動員されたのだろう……

「ご苦労。では、早速、逃走したリーア某に関しての聴取を行う。容疑者たちを引き渡せ」
 館に到着するや否や、待ち受けていた秘密警察の人間が騎馬警官たちに対して居丈高にそう要求した。リーアの逃走劇の舞台となった館は大勢の秘密警察でごった返していた。
「……お言葉ですが、彼女たちは我ら広域警官隊の参考人です。『婦女暴行』は秘密警察の管轄ではないでしょう?」
「……おい、貴様。こちらは『国事班』の捜査をしているのだぞ!?」
「こちらも被害者は『聖職者』ですよ? 『教会』に介入の口実を与えちゃったら怒られるんじゃないかなぁ……?」
 縄張り意識をバリバリぶつけ合う秘密警察と広域警察。やがて、アデリシアは秘密警察が、シレークスとサクラは広域警官隊が先に聴取をするということで折り合いが付けられた。
 アデリシアの聴取は館の地下室──所謂『座敷牢』で行われた。秘密警察はあの若い騎馬警官が言う程には『助平』ではなかったが、腰のワイヤーを見逃さない程度には彼らの身体検査は厳重だった。
「あのリーア某の正体についてどこまで承知していた?!」
「正体……? というと、あの男が実は逃散民取締官であったことですか?」
「何……?」
 秘密警察官たちがざわついた。その事についてはまだ掴んでいなかったらしい。
「奴め、取締官に成りすまして領内に入り込んだのか……? なぜその事実を申告しなかった?!」
「正当防衛とは言え、許可証を持つ取締官をボコボコにしてしまいましたからねぇ…… 露見すれば逮捕されると言われていましたし」
「……奴は今、どこにいる? 逃走先に心当たりは?」
「さあ…… 逃げたという時間帯には『依頼』を受けて里山におりましたし、逃走を知っていたとて、そもそも助ける義理も無いですし……」
 一方、サクラとシレークスの聴取は食堂で。彼女らの求めに応じてソードもその場に呼ばれている。
「……………………何の用だ?」
 シレークスは『婦女暴行事件』について切々と訴えながら。手元の紙にペンを走らせてそれをソードに突き出した。
 ──何事かが進行している。このままここに居てはクリスとルーサーの身に危険が及ぶ可能性がある──
(ルーサー?)
 その単語を指差して、トントンと説明を求めるソード。訴えを続けるシレークスに代わりサクラが誘拐騒ぎの件を記した。──あのどさくさに紛れてルーサーの命が狙われた可能性がある──それをソードはこの時、初めて知った。
(……あの『騎士』たちはいったい何者なのでしょう? 今回の件と関係があるのでしょうかね……?)
 サクラが記した質問に、ソードは真剣な表情で黙り込んだ。
「……これは本当か?」
「光の名の下に、嘘は言いません」
 言いつつ、二人は「どうにかクリスとルーサーを館の外に連れ出すことは出来ないか」と記述した。旧スフィルト子爵領では騒乱が発生している。クリスとルーサーにとっても縁のある話であるし、視察と見舞いの名目で送り出すことができれば……
「お前たちは勘違いをしているようだが」
 突如、ソードが大きな声で2人の記述を遮った。
「俺は侯爵家の人間だ。今、この侯爵領で何が進行しているにせよ……それが侯爵家の為であるのなら、俺はその邪魔をすることはできん」

 アデリシア、シレークス、サクラの3人は、その後、クリスと同様に『聴取の継続』を名目に館に軟禁されることとなった。
「こうなってしまっては、後はざくろさん頼みですね…… まあ、その点では心配していませんが」
 扉の外に見張りの立った客室の窓から月を見上げて── アデリシアは心中にそう呟いた。


 時音 ざくろ(ka1250)がその手紙を受け取ったのは、時を遡ること数日前── 食後のティータイムを終えた昼下がりのことだった。
 差出人は彼の冒険団仲間で『嫁』のアデリシア。便箋にはここ数日の間に彼女らの周囲で漂い始めた不穏な状況について、冒険団の符丁や暗号を用いて記されていた。
(アデリシアは確か……サクラたちと一緒にあのままルーサーたちについて行ったんだっけ…… 検閲されることを想定した手紙──あの後、彼女たちにいったい何が……)
 転移門でフェルダー地方へ跳び、早馬を飛ばして侯爵領へと入る。国境(くにざかい)が閉鎖されたのはその直後。まさにギリギリのタイミングだった。この時、途中の宿場町でマリーら一行と行き違いになるという運命の悪戯があったが、双方共に気付いていない。

 そして、当日── アデリシアと落ち合う予定の里山のキャンプへと入ったざくろは、前方、山中に開けた空き地から聞こえて来た話し声に、そっと木陰に身を隠した。
 その様子が窺える所まで、気配を消して前進する。そうして見えて来たのは、アデリシアやサクラたちが広域騎馬警官に囲まれている現場だった。
(ちょ、アデリシアたち、いったい何やらかしたの!? いや、落ち着け、ざくろ。あれにはきっと深い事情か陰謀が……)
 内心汗だくになりながら監視を続けるざくろ。その視線の先で、いきなりシレークスがよよよと崩れ落ちる。
「え……? 何?? 婦女暴行……???(汗」
 何も状況の分からぬざくろを残して、その場を立ち去る仲間と騎馬警官たち。と、そこで山中を振り返ったアデリシアと目が合った。目配せ──その視線の先には、木に立てかけられたアデリシアの杖。──託された? 目で問い返す間もなくアデリシアは立ち去って…… ざくろはペットのモフロウ『ホシノ』に彼女らの後を追わせつつ、託された杖を手に取って自分の為すべきことを考え始めた。
(官憲に連れていかれたとなると、まずすべきことは『いざという時』の備えだよね)
 ……見れば長閑な田舎村。余所者の単独行動は目立つ。馬車の手配は前の町で。旅支度も4人──いや、5、6人分は整えておいて、逃走ルートの情報を集めておかないと……
 ガサリ、と背後の草が鳴る。
 ざくろは手にした杖を構えて即座にそちらを振り返り……
「誰っ!?」
「……見た顔だな。あいつら──ハンターたちの助っ人か?」
 その男──リーアはざくろを見ると、あからさまにホッとしたように息を吐いた。


 『犬』を使う謎の男たちの夜討ちを退けて── 辿り着いた次の宿場町は、その日、もたらされたばかりの噂話に騒然としていた。
 そのただ事ではない雰囲気に、一旦、足を止めるマリーたち── 漏れ聞こえてくる噂話は、周辺諸侯領の国境封鎖に対して旧子爵領の難民たちが暴動を起こしたという事と。その余波で街道を含む他の国境までもが一切の通行を禁止されたということ──
「とにかく情報を集めてきます、マリー」
 顔面を蒼白にするマリーに対し、ユナイテル・キングスコート(ka3458)が鞍へと上がり、街中へと駆けていく……
 翌日には更なる詳報が入った。難民たちの暴動は騒動などというレベルではなく騒乱とでも呼ぶべき規模であるということ。国境を封鎖していた諸侯の軍が敗走したとの報まであった。
「……一難去って、とは言いますが、これは相当厄介な事になってきましたね
「侯爵領でのんびりしている場合ではなかったかもしれませんね。まさかこんなことになっているとは……」
 宿の食堂で困ったように顔を見合わせるヴァルナ=エリゴス(ka2651)とユナイテル。ルーエル・ゼクシディア(ka2473)とレイン・レーネリル(ka2887)はどうにかマリーを励まそうとするが、少女は押し黙って俯いたまま、動かない。
「ともかく、こうしていても始まりません。騒乱の起きた地域を迂回して、どうにか抜け道を探しましょう」
 当初の予定を変更し、遠回りをして、先へと進む。
「しかし、この村には縁があるのか……」
 見覚えのある光景に息を吐くユナイテル。辿り着いた村の名は『フォルティーユ』──かつて、ルーサーを送って侯爵領に赴く際に一行が立ち寄った、『村人たちがリーアや虎刈りの男に対して暴動騒ぎを起こした「上訴の村」』である。

 そこで一行は思いもよらず見知った顔と再会することとなった。
「あんたたち、なんでここへ……?」
 そう驚いてみせた男の名はヴァイス(ka0364)。彼もまたクリスやルーサーたちと旅を共にしたハンターだ。このフォルティーユ村の人々が逃散民取締官の横暴と旧子爵領の窮状を訴える為にオーサンバラを目指した旅にも同道していた。そして、自分たちのやろうとしている事の無理筋を悟った村人たちが村へ帰った際には、無力感を抱いた村人たちが自棄を起こして無茶をせぬよう、共について帰って来た。その縁で彼は今でもこうして時々、村の様子を確認しに来ているという。
「そうか。クリスたちの方は今、そんなことに……」
 彼女らの近況を聞いたヴァイスはその表情を暗くした。そして、その内心で焦燥が吹き荒れているであろうマリーを気遣い、その頭にポンと手を乗せると、ここフォルティーユ村の状況を説明し始めた。
「騒乱に関してはこちらにも同じように伝わっている。国境に派遣された封鎖隊を蹴散らしたのもどうやら事実のようだ。彼らはその勝勢に乗って今や『革命軍』を名乗っている……らしい」
「らしい?」
「『怜悧な男』(柏木:見直したところ『冷徹』ではなく『怜悧』でした。申し訳ありません…… orz)はそう言っている。奴は『革命軍』の『勝利』を喧伝し、「自分たちも『革命』に加わろう!」と村人たちを煽っている。村民の意見は真っ二つといったところか……村長と、穏健派に転じた『リーダー』らが必死に革命派を抑え、どうにか暴発を防いでいる」
 『怜悧な男』、レーリ(今、命名)──子供の頃から頭が良く、その才を惜しんだ村人たちが総出で旅費を賄い、上級学校──王都の王立学校へ送り出したという村一番の出世頭。当初は頻繁に行われていた手紙のやり取りも徐々に途絶えがちとなり、やがて音信不通になったが、侯爵家の『圧政』が始まった後、突如として村に帰還。かつての素朴な青年は熱に浮かされた様に「このままでいいのか」と人々を扇動し、クリスやハンターたちが遭遇したあの暴動騒ぎへと繋がっていくことになる。
「んー、革命推進派と穏健派かぁ。うーん、面倒……もとい、大変なことになってるなぁ……」
 ぬーん、と糸目でポリポリ頭を掻くレインに、あはは、と苦笑いながら、ルーエルはこの村を良く知るヴァイスに訊ねた。
「……どう思います? 何か裏があると思いますか?」
「……どうだろうな。怜悧はただ純粋に、この村の為に、今回の騒動をチャンスと思い『革命』を先導しているようにも見える。ただ……」
 ヴァイスは一旦、言葉を切り、はっきりと断言した。
「個人的には反対だ。今、子爵領の人々が甘受している酷い状況は変わるべきだとは俺も思う。が、今回の騒乱の始まりは……どうにも胡散臭すぎる」
 その返事を聞いたルーエルは意を決し、マリーやレインを振り返った。その表情を見てピンと来るレイン。彼が何かを言う前ににっこりと笑い掛ける。
「いいんじゃない? 見過ごせないしね」
 機先を制せられ、ルーエルはきょとんと彼女の顔を見返した。そして、苦笑しながら頷いた。
「うん。ここまで関わったのも何かのお導き…… 放ってはおけないよ」

 最終的にマリーの了承を得て、ハンターたちは村の騒動に介入することにした。理由の一つには、村の革命派がこのタイミングで村を訪問したハンターたちを訝しみ、勝手に疑心暗鬼に陥った挙句、何か面倒くさいことになりそうな気配をプンプンさせていたこともある。
「いずれにせよ、あまりにも出来すぎた状況です。何かしら裏がありそうですし、この流れは止めるべきでしょう」
「それじゃあ、あの時、お世話になった人たちに会って軽く挨拶をしてこうか」
 わざと高めの声で宣言してから、ルーエルは村長の屋敷へ向かった。久しぶりの再会を喜んだ村長は快く彼らを中に招き入れ…… 穏健派の会議に来ていた『リーダー』は、今の村の状況を『異常な事態』と表現した。
「異常? いったいどういった理由でそういったことを感じているんです?」
「難民が軍隊に勝った? まあ、数が違えばそういったこともあるだろう。だが、なぜそれが『自分たちの国を作ろう』なんて話になっている? あのレーリが言っていることもそうです。元々、自分たちは今の理不尽な暮らしに対する鬱憤を晴らしたかっただけなのに、それがいつの間にか『革命』なんて話にすり替わっちまっている」

 次に、ハンターたちは革命派が演説をぶっている村の広場を訪れた。そこでは穏健派と革命派が入り混じって論戦(という名の罵倒の浴びせ合い)を繰り広げていた。
 ルーエルはその場で挙手をして、先に聞いた穏健派の主張を革命派にぶつけてみた。
「村長さんたちはそう言ってましたけど、反論は?」
 怒声を浴びせようとする同志を制し、レーリが穏やかな口調で答える。
「何も異常ではない。俺たちはあの侯爵家への直訴の旅で、誰も自分たちの窮状など気にも留めない世界の現実を知って挫折した。村長たちはその理不尽な現実を受け入れて……つまり、泣き寝入りをした。……俺は、そんな世界が現実だとうならば、その世界そのものを変えるしかないと行動しているだけのこと。我々は反対派の様な隷属に甘んじるだけの惰弱になるつもりはないだけだ」
「惰弱だと!?」
 穏健派がその言葉に即座に反発し、革命派との間で言い合いが始まる。
「勝ち目も無い戦いに反対して何が悪い!? そんなものは勇気とは言わん。無謀と言うんだ!」
「何を言う! 実際に革命軍は勝っているではないか!」
「まぐれがいつまでも続くものか!」
「聞いてくれ。そうやって村々が様子見を決め込んでしまっては勝てる戦にも勝てなくなる。革命の灯火は完全に消えてしまうんだ。……だが、皆が一致団結して一斉に蜂起すれば、その兵力の規模だけで敵はおいそれとこちらに手を出せなくなる。……頼む。力を貸してくれ。我々に今、必要なのは、立ち上がる勇気なんだ」
 …………。
 レインはうつらうつらと舟を漕いでハッと起き、慌てて口元の涎を拭った。……え? 先程から一言も意見を言ってない? や、迂闊な事をポロッと言ってしまわぬように自重しているんだよ、うん。故郷にいた時も会議の席ではいつも借りて来た置物の様におとなしいとの定評がご近所さんにも評判で……
 その後も目と口を波線にしながら我慢して聞いていたレインは、ふと広場の端っこで同じ様に退屈し切っていた子供たちに気付いて、そっとその場を抜け出した。やがて暫くすると、子供たちとレインとが野原に遊ぶキャッキャという声が聞こえてくる……

「どうも腑に落ちない」
 一旦、論争から抜け出して……ユナイテルがそう呟いた。
 彼女が言うのは、ずっと『怜悧』の背後に控えていた男。そのポジションから重要な立場であると思われるのに、論争を聞くばかりで一言も発しなかった。
「村長殿。レーリの後ろにいたあの男は何者です? 村の人間ですか? 前回、村で暴動騒ぎが起きた時には見かけなかった顔の気がするのですが」
「いや、レーリの王立学校時代の学友だとか…… 村に来たのはつい最近です」
 キナ臭い──ユナイテルはヴァルナと顔を見合わせた。そして、あの男に対する情報を集めるよう村長に頼んだ。一口に革命派と言ってもピンキリのはず。あまり熱心ではない者に安くはない報酬をちらつかせれば、情報源となることを引き受ける者も出るだろう……

「現実的な話をしましょう」
 広場に戻ったユナイテルはそう言ってレーリに論戦を仕掛けた。
 背筋を伸ばして名乗りを上げ、騎士が領民に対する口調ではなく、あくまで一人の対等の人間として──
「まずレーリ殿に伺いたい。革命などと嘯く勢力に合流して何としますか? 侯爵を始めとした諸侯が事態を黙って見過ごすとお思いか? 攻められた時は何としますか? 本気で勝てるとお考えか?」
「その件に関しましては、先程も言った通り、子爵領の皆が力を合わせて放棄すれば、それだけで敵は我らに手出しできなくなるのです」
 恐らく何度も同じ様な質問は受けてきたのだろう。淀みなくレーリが答える。
 しかし、ユナイテルは追及の手を緩めない。
「そんなのはこっちの勝手な希望です! 実際に攻めて来たらどうするのですか?! 騎士の突撃を受けたことはありますか? 小銃の一斉射撃は? 大砲のつるべ撃ちに鋤と鍬でそう対抗すると言うのです?!」
 専門的な戦の話に、初めて怜悧が口ごもった。
「革命ですか… 古今その手の動きには大きな流血が伴うのが常ですが、革命派の方々はその辺りを理解しているのでしょうか?」
 さらにヴァルナが畳みかける。
「下手に諸侯に手を出せば、王都から鎮圧の為の騎士団が派遣されてもおかしくはありません。その時にはどうするのですか?」
「騎士団……!」
 その名を聞いて人々はざわめいた。歪虚との戦いの最前線で戦う王国の最精鋭──その武名は王国民なら誰しもが知っている。
「その様な事態にはならない」
 口ごもるレーリに代わって、初めて『後ろの男』が口を開いた。
「王国は貴族に領地の統治権を認めている。いくら王国軍とは言え、現地の領主の許可なくいきなり軍を派遣などできない。そんなことをすれば貴族の反発を招くし、最悪、貴族派諸侯と王家の内戦になりかねない」
「……つまり、まずはダフィールド侯爵家の手番、と?」
「現地の貴族に統治能力なしと判断されればその限りではないだろうがな。幸か不幸か、侯爵家には王家に口出しさせぬだけの政治力も経済力もある。……その侯爵家を打倒することさえできれば、王国軍とは交渉が可能だと思っている」
 これまでと違ってよく喋る── それを確認してユナイテルと頷き合って、ヴァルナはいきなり話題を転じた。
「……なるほど。勝ち目はあるというわけですね。そう言えば『革命軍』もよく武装した取締官たちを返り討ちに出来ましたね」
「元々数は我々難民の方が多いのだ。これまではただ戦う勇気が無かっただけ…… その気にさえなれば、毎度の如く襲って来る『山賊』どもを一カ所に誘引し、纏めて包囲殲滅することなど造作もない」
「なるほど、難民の集まりにしては随分と戦術的なことですね。その後の武装や兵糧の手配はどうしているのでしょう?」
「それらを提供してくれるスポンサーがあるのだ。我らの革命が広く支持を受けている証左でもある」
 ……男は気づいているだろうか。革命の勝算を強調する余り、自身が余計なことを口にしてしまっていることに。
「とりあえず忠告です」
 ヴァルナとユナイテルは立ち上がると、村人たちを振り返った。
「今回の『革命劇』……あまりにも上手くことが進み過ぎです。今後の展望についても何もかもに『都合の良い』答えが用意して『有り過ぎ』ています。そんなこと、普通はあり得ません」
 沈黙── その場にいる誰もが口を開かない。喋り過ぎたことに気付いた『後ろの男』でさえ。
「……自分たちが本当に誰かの手の平の上で踊らされてはいないか……今一度よく考えなおしてみてください」
 レーリの目を見て、最後に告げて…… その場を去るヴァルナとユナイテル。
「あ、一つ訊き忘れていました」
 一度、足を止め、ヴァルナが振り返る。
「その『革命軍』には何か特別な力を持った人たちとかが参加しているのですか? 例えば、やたら狂暴な犬を連れた男たちがいたりとか?」
「? 聞いたことはないが……」
 レーリの言葉に頷いて、今度こそ二人は去っていった。ザワつき始めた村人たちに、革命派たちが「それだけ勝算があるということだ!」「そうだ!」と火消しに躍起となる……
「ふーん、勝ち目はあるんだねぇ。で、勝った後はどうするの?」
 いつの間にか戻って来ていたレイン(子供たちと野原を駆け巡っていたのだろう。全身健康的に泥まみれである)がきょとんと小首を傾げて尋ねた。
「何事もさ、暴れた後の方が大変じゃない? 革命ヤッホーって勝ち馬に乗ろうとするのもいいけどさ、それですぐに皆の生活が良くなるわけじゃないよね? その後の統治は誰がするの? 財政は? 外交は? まさかノープランってことはないよねぇ?」
 またハンターか…… 革命派の人間たちがギロリとレインを睨み。おおっと、とレインが慌ててその両手を振る。
「待った! 私たちは中立だよ! そこのところは間違えないで欲しいな! 私だって貴族とか信用できないって考えは否定できないし。でも、革命に関わるならそのリスクも考えて欲しいなぁ、って……」
「リスク?」
「そ。さっきから誰も指摘してないけどさ。『この村が戦場になる』って可能性、何で誰も考えてないの?」
 瞬間、絶句する村人たち。喘ぐように革命派が反駁する。
「……いや、『革命軍』の本隊はここからずっと離れていて……」
「うん。だから、革命に参加するってことは、その離れたこの地が『革命の舞台』になるってことだよね? 軍隊とか派遣されちゃったりしない?」
「……。まさか、こんな辺境まで……」
「嵐が過ぎ去るのを待つと言うのも、地面の草花にとっては決して悪い選択肢じゃないと思うよ。いつかは晴れ間が覗くかもしれないし」
 ルーサーを脳裏に描きながら、エルフっぽいことを言うレイン。ま、もっとも、晴れ間が見える前に地面ごと長雨に流されちゃうこともあるかもしれないし。どっちが正しいかなんて断言はできないのだけれど。
「レインお姉さんはいつも通りだね……うん、安心するよ」
 ルーエルは何かほっこりしながら自分の愛する人を見つめた。
 両者の意見を聞いてルーエルが思ったことは…… このまま『話し合い』をさせておくのが一番平和かもしれない、ということ。意見が分かれるのは当然だろう。レインも言っていたがどちらが正しいのかなんて誰にも分からないのだから。ただ、何らかの意志の介在を疑わせる現状を鑑みれば、今ここで事を荒立てるのは村にとって大変なことになるかもしれない。
「黙れ……黙れ、黙れ、黙れ黙れ黙れ黙れ……!」
 革命派の一人が武器を引き抜き、額に青筋を立てながらレインの方へヅカヅカ歩み寄る。
 ルーエルは咄嗟にレインを己の背に庇った。
 傍らから走り寄って来た赤い人影が迫る男と間に飛び込み、その眼前の空中に得物を振るって大きな黒い焔をボッ! と派手にぶちまけた。
「ひっ!?」
 ただの一太刀で手にした剣を真っ二つに叩き折られて、男は柄を投げ捨て、尻餅をついた。
 その赤い人影──炎の如きオーラを纏ったヴァイスが男の喉元へ灯火を放つ槍の穂先を突きつける。
「……言っとくが、侯爵軍の騎士ともなれば、俺クラスの力を持った人間なんざそれこそ星の数ほどいるだろうさ。そんな奴らを相手にお前らは喧嘩をふっかけようと? 仲間が大勢殺された後でもその戦意は保っていられるか?」
 ハッタリである。が、戦場を知らない村人たちにそれを否定する材料はない。
「……」
 ヴァイスは無言で炎を収めると、槍を肩に担ぎ直して「会議を続けてくれ」と促した。
「……先程も言ったように、我らが立てば戦にはならない」
 レーリはそう言葉を続けたが、論戦は何となく白けた雰囲気となって自然に収束していった。

「はあ~! それにしても子供たちと遊ぶと疲れるね! お風呂入ろっかなぁ。ね、るー君?」
 自分のことを庇ってくれた恋人の背に、レインはそう言ってギュッと身体を寄せた。そのふんわりとした柔らかさを感じてルーエルの顔が瞬間沸騰して赤くなる。
「……小さい頃は一緒に入ってたじゃない。……ダメ?」
「ダダダダダメに決まっているじゃないですか! ほら子供たちが見てますよ!」
「子供たちが見てなきゃいーのぉ?」
「(ピューッ!)」←更に頭が沸騰
 人前にも関わらずいちゃいちゃぶりを見せつける2人に、ヴァイスが半眼でツッコミを入れる。
「……たいがいにしとけよ、お前ら。(クソッ。俺も早く家に……)←小声」

「たっ、大変だーっ!」
 その時、村の外れの方から、一人の村人が慌てて広場に走り込んで来た。
 何事だ? と怪訝に思うハンターたち。確かにルーエルは今、大変なことになっているけど……
「ぐっ、軍隊だ!」
 だが、事態は予想以上に深刻なものだった。
 荒い息を整えながら、男は皆にそう告げた。
「侯爵軍の旗を掲げた大軍勢が街道をこちらに向かってやってくる……! 今しがた、先触れの騎兵が来て、村に逗留するから準備をしろ、って……!」

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参加者一覧


  • ヴァイス・エリダヌス(ka0364
    人間(紅)|31才|男性|闘狩人
  • 戦神の加護
    アデリシア・R・時音(ka0746
    人間(紅)|26才|女性|聖導士
  • 流浪の剛力修道女
    シレークス(ka0752
    ドワーフ|20才|女性|闘狩人
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 掲げた穂先に尊厳を
    ルーエル・ゼクシディア(ka2473
    人間(紅)|17才|男性|聖導士
  • 星を傾く者
    サクラ・エルフリード(ka2598
    人間(紅)|15才|女性|聖導士
  • 誓槍の騎士
    ヴァルナ=エリゴス(ka2651
    人間(紅)|18才|女性|闘狩人
  • それでも私はマイペース
    レイン・ゼクシディア(ka2887
    エルフ|16才|女性|機導師
  • いつも心に盾を
    ユナイテル・キングスコート(ka3458
    人間(紅)|20才|女性|闘狩人

サポート一覧

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依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/11/20 11:53:52
アイコン 色々相談です・・・
サクラ・エルフリード(ka2598
人間(クリムゾンウェスト)|15才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2017/11/22 01:21:35