【剣機】

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剣機騒動に選挙にしっちゃかめっちゃかでしたが、
何とか乗り切れたようですね。
これで何かが終わったわけではないですが、
君達も次の戦いに備えてゆっくり休むのですよ!

タングラム(kz0016

現在の状況(10月20日更新)

連動シナリオ「剣機」特設ページオープニングを更新し、旧オープニングを9月30日の状況ページへ移動しました。
 
 

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エンディング

「――ふむ。こんなものかな」
 剣機リンドヴルムの襲撃はハンターと帝国軍の共闘によって阻止された。
 バルトアンデルスとグライシュタット、二か所で繰り広げられた激闘を纏めた報告書の量は相当なもので、ようやく目を通し終えたヴィルヘルミナは首を鳴らしながら息を吐いた。
「やはりあの剣機はこけおどしというか、大した事はなかったな」
「……それ、絶対に外で言わないで下さいね、姉上。兵達にも手を貸してくださったハンター達にも失礼です」
 執務室を訪れていたカッテがため息交じりに肩を落とすと、ヴィルヘルミナは腕を組み目を細める。
「実際に戦った感想なのだ、致し方あるまい。あれならばトウルスト型の方が強かったよ」
「リンドヴルム型の脅威は輸送能力と分離能力でしたから、直接戦闘能力に関してはそうかもしれませんね」
「そういえばグライシュタットに剣妃が出現したそうだな」
「目は通しました。被害者があれだけで済んだのは奇跡ですね……」
「うむ。まあ、それはともかく、腑に落ちない事も多い」
 何故剣機がグライシュタットを襲ったのか。剣妃は何をしに足を運んで来たのか。
 急ごしらえの剣機リンドヴルムと、闇雲な爆撃行為。そして策も特になく真正面からの突撃……結果としてあっさり撃破されている。
「歪虚側の動きが雑過ぎる。カッテ、君はどう見る?」
「そうですね……。やはり、本腰を入れた侵攻ではなかったと感じます。本命は別にあったのでしょうが、それもいまいちはっきりしていません」
「そも、リンドヴルムの侵入経路は洗い出せたのか?」
「いえ。マテリアル観測装置の反応もまちまちで……これは分離を何度か行ったとすれば説明はつきます。しかし帝国に投下されたコンテナの数と、リンドヴルムの輸送能力は合致していません」
 そう、リンドヴルムは空中を移動し、辺境との間にある要塞、ノアーラ・クンタウを超えたのだと考えられていた。
 しかしリンドヴルムが一度の移動で輸送できるコンテナの数には限度がある。そして出現した歪虚の数は明らかにその輸送能力を超えていた。
「リンドヴルムが実はもう一体居た可能性はどうだ?」
「ないとも言えませんが、考えにくいかと」
 指先で机を叩きながら考え込むヴィルヘルミナ。それから気持ちを切り替えるように目を瞑り、ひょいと立ち上がる。
「まあ良い。敵の侵入経路は引き続きナサニエルに探らせるとして……カッテ、選挙の結果はどうなっている?」
「剣機出現により遅れていた集計作業もほぼ完了しています。当初の予定通り、番狂わせもなく姉上……ヴィルヘルミナ・ウランゲル陛下が圧倒的に票を集めています」
 腕を組み、窓際に寄りかかりながら女は報告に耳を傾ける。特に驚く様子も、喜ぶ様子さえもない。
「得票率は70%を超えるかと」
「ふむ……もう少し行くかと思ったが、他候補者が健闘したようで何よりだよ」
 結局の所、剣機という現実的な脅威を前にヴィルヘルミナ以外の候補者は無力だった。選挙を中断しての剣機迎撃作戦は現政権へ支持を集め、皇帝がいかようにあるべきなのかを示す事になったのだ。
「これが姉上の望んだ結末ですか?」
 弟の問いに女は僅かに口元を緩める。
「選挙運動で活発化した反政府組織には目星をつけてあるな?」
「滞りなく」
「表舞台に出てきた今が好機だ、一網打尽にしろ。同時に正当な方法で選挙に参加したクリームヒルトやユレイテルに関しては今後も正しく選挙活動を行えるよう法整備を行う。次回の選挙に向け、国民への教育も必要となるだろう」
「既に次の選挙ですか」
「当然だ。一度出た結論も覆すのが人間であろう。常に問い続けねば意味がないのだ。何が正しく、何が求められるのか……な」


 光の差し込まぬ闇の中、女は鼻歌交じりに歩いていた。しかし上機嫌は長く続かない。洞窟の壁に背を預け、人影が待ち構えていたからだ。
「あらぁ? お出迎えなんて珍しいじゃない?」
 人影はかしゃりと音を立て甲冑姿を見せる。薄暗い闇の中、兜の向こうで赤く瞳が輝いている。
「なぁに? バテンカイトスの調子? それとも例のヒンメルリッターってやつの話?」
「……有象無象に用はない。無論、奴の作ったガラクタにもな。我が知りたい事は唯一つだけ。あの男が戦場にいたのかどうかのみ」
「彼ならいなかったわよ。やっぱり死んじゃったんじゃなぁい?」
 鎧姿の人物は僅かに落胆したように見えた。既に興味を失ったと言わんばかりに背を向ける。
「だけど、彼の娘だったら戦場に立ったそうよ? 人間にしてはそれなりにヤる方だって聞くけど」
「女の剣に意味等ありはしない。児戯ならば貴様の領分であろう、オルクス」
 鉄の音を鳴らしながら人影は闇の奥へと消え去った。オルクスと呼ばれた女は腕を組み小さく息を吐く。
「自分で殺した男を未だに探してるって、どういう神経してるのかしらね? 剣豪だなんて呼ばれているにしては女々しいこと」
 まあ、そんな事はどうでも良い。確かに自分たちはその領分を別としている。あれにはあれの、自分には自分の趣向がある。
「せっかく瑞々しく実るまで待ったんだもの。直ぐに摘み取っては面白くないわ。ええ、我慢よ。我慢しなきゃ……ああ……」
 ぞくりと背筋を伝うのは苦痛、そしてその苦痛こそオルクスにとっての快感に他ならない。
 何もかもを壊してしまいたい。暴食の性質は見境なく奪い、壊し、全てに滅びを与える。我慢など以ての外、興味を持った相手は壊し尽さねば気が済まない。
 しかしオルクスは違った。人類が剣妃と呼ぶこのバケモノは、堪えるという遊びを知っている。本来あってはならない本能を抑えつけるという行いは彼女にとっても苦痛以外の何物でもなく。興味や興奮を抑える時、オルクスの全身には耐えがたい苦しみが駆け巡る。
「はぁん……。我慢するの辛い……辛いの……。胸がキュンとして、せつなくって……だけどそれが……気持ち……イイ……っ」
 だからこそ、より興奮するのだ。自らを抱くようにしてうっとりと呟くと女は上機嫌に歩き出した。
 そうだ、もっと我慢しよう。もっと自分を追い込んで、もっともっといじめ抜こう。
 剣で刺すよりも炎で焼くよりももっとずっと痛くて苦しいこの遊びを続けていたい。だから――。
「……すぐには終わらせないでね?」
 道端に転がった石ころを並べに並べて、崩したくなっても更に積み重ね続けよう。
 いつか訪れるカタルシスを夢見て、まるで少女のように女は微笑んだ。


                オープニング:神宮寺飛鳥

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キャラクター情報

ゼナイド(kz0052
 帝国師団の中で汚れ仕事を扱う第十師団・通称「マスケンヴァル」の師団長。
 今騒動では選挙に立候補する傍ら、自身が統治する都市アネリブーベ近郊に剣機の眷属らしき存在の報告を受けて以降、師団の戦力維持に努めてきた。
 剣機討伐作戦では敬愛する陛下とハンターと共に前戦立つが、ハンターの戦闘能力はアテにしていない。
  • 帝国軍第十師団長
  • 闘狩人(エンフォーサー)
イラスト:KKR
ロルフ・シュトライト(kz0055
 帝国第五師団ヒンメルリッタ―の団長。
 今回出現した剣機が飛行可能なタイプだったこと。また、剣機が襲撃を行うなら帝都であろうと想定されること。
 これらの事情により帝都の防空体制を強化する為に師団都市から出撃してきている。
 その為、現在師団都市には防衛に数名の兵が残るのみとなっている。
  • 帝国軍第五師団長
  • 機導師(アルケミスト)
イラスト:かに
ユウ=クヴァール(kz0057
 帝国第九師団フリデンルーエン師団長。
 救援部隊として有事の際の負傷者の救護、復興支援等を取り仕切る。
 剣機討伐作戦において師団としての任務を全うすべく帝都へ向かっていたが、
 第五師団拠点都市への剣機襲撃に伴い、目標が変更となり援護へ向かう。
  • 帝国軍第九師団長
  • 聖導士(クルセイダー)
イラスト:綾部史子
グリューエリン・ヴァルファー(kz0050
 帝国歌舞音曲部隊に所属する現在唯一のアイドル。
 ハンターとの協力体制によって、これまで活動を行ってきた。
 ヴィルヘルミナから戦場に歌を響かせることで軍の士気を高揚させよとの命を受け、今回の戦いで初陣を迎えることとなる。
 多数の強力な敵と戦うのは初めてであり、多くのハンターの協力を必要としている。

  • 帝国歌舞音曲部隊アイドル
  • 闘狩人(エンフォーサー)
イラスト:雪洞

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