• 無し

【女神】海を行くイノシシ

マスター:奈華里

このシナリオは3日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート

関連ユニオン
魔術師協会広報室

難易度
やや難しい
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 3~6人
ユニット参加人数
現在4 / 0~6
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2018/07/21 19:00
リプレイ完成予定
2018/08/02 19:00

オープニング

「イズちゃ~ん、イズちゃ~ん。あいつを、助けてやってくれ~」
 そう言いつつイズの船会社の扉を開けたのは見知った顔だった。
 慌てた様子で息も絶え絶え、相当の一大事だと見受けられる。
 けれど、このままでは事情を聞く前に彼の方が倒れてしまいそうなので、まずは冷静を促す。
「とりあえず落ち着いて。ゆっくり深呼吸して下さいね?」
「ん、おお判った。ヒッヒッフー…」
「……」
 間違った呼吸ではあるが、まあはそれはそれとして――暫くした後、事情を聴取する。
「いや、だからな。イノシシが海に脱走してんだって」
「……」
 耳を疑う言葉にイズが再び言葉を失くす。
「聞いてっか? イノシシがだな」
「えっと……ちょっと待ってくれるかしら? 何が何だかよくわからないのだけど」
 まずここは港町である。山岳地帯ならまだしもイノシシが出る事はまずない。
 それに加えて彼は脱走と言ったが、イノシシ牧場がある訳でなし。
 檻に入れていたとすれば脱走するのはそう容易い事ではないし、普通ならば海より山に逃げる筈だと彼女は思う。
「船長、彼の言っている事はどうやら本当のようですよ」
 がそこへ彼女の補佐官・セルクがやってきて、彼女に噂で聞いた状況を説明する。
「あ~……成程ね。元凶はあの坊ちゃんか」
 それを聞き終えて、イズは一度溜息。
 彼女の言う坊ちゃんとはブラシー・K・スピカという青年であり、同盟に別荘を持つ自称貴族様だ。実際のところはどうであるか定かではないのだが、お金はそこそこ持ち合わせているようで普段は自由気ままに旅や娯楽を楽しんでいる姿が度々目撃されている。そして、たまに彼の我侭に付き合わされて荷物を運んだり、時に遊覧船代わりに船旅のお供をさせられたり。まあ、それでも何処か憎めない性格と金払いの良さから、ここらではそこそこ知られた人物なのだ。
「そうなんだよ。今度は丁度暇してた俺の知人に白羽の矢が立ってさ。家畜の輸送って聞いてたのに、蓋を開ければ家畜? いや違うね。あれは野生のイノシシだったっつ~話で」
 よくよく聞けば、問題のブラシ―坊ちゃんは最近ジビエ肉の味に目覚めたらしい。
 そこで突如彼の悪いところが顔を出す。
「こんな美味しいものを皆知らないなんて勿体ない! これは私が一肌脱いでこの味を知らしめなければっ。あぁ、これこそ私の天命! いくぞ、爺!」
 とまぁそんな感じで、大袈裟なポーズと身振りでそんな感想を述べ動き出したのが少し前の事だ。
 が彼の思い付きから実行までの速さと来たら、目を見張るものがある。
 まず彼はイノシシが多くいるという地域に出向いたらしかった。そして、自らの目でイノシシを見定め、買い付けた。と、ここまでなら全く問題ない話なのだが、彼は思い込みの激しさにも定評がある。
「何でもフレッシュさが命というだろう。だから、血抜きは結構…しめるのは別荘についてからにするがベストさ」
 そう言って彼はイノシシたちをイズを頼ってきた男の知人の船に乗せたらしい。
「いや、もう重量オーバーですって」
 そういう船乗りの言葉を聞くよしもなく、彼は船に牛並みの大きさのイノシシを13匹も乗せたという。
「で、沈んだと?」
 強引にも程があると思いつつ、イズが尋ねる。
「あいつの船は沈んじゃいねぇよ。だが、積荷は逃げた。甲板に乗せてたもんだからぴょんと飛び出しやがって…船なんて初めてだったろろうが、何よりビックリしたのはその後よ」
「どうかしたの?」
 呆れ顔でイズが問う。
「泳いだんだって! あのイノシシがだぜ。俺は初めて知ったね…イノシシって奴は泳げんだってな」
 さっきまであんなに慌てていたのは何処へやら。
 話出したら落ち着いてきたのか感想までご丁寧に付け加えてくる。
「ん~まぁ、いざとなれば泳ぐでしょうよ。だって生命の危機だもの」
 この後待つ運命を知ってか知らずか。とにかく生きものとは切羽詰まると案外突拍子もない行動に出るものだ。
「な、頼むよ。イズちゃんの船なら13匹くらいどってことねぇだろう。それに期日までに回収してこないと、あの坊ちゃん金は払えねぇって言うし…それじゃああいつも俺もが困るんだよ」
 何か入用な理由があるのだろうか。どちらにせよ、このままだとまずい事になる。
「はぁ~、まあいいわ。いつもお世話になってるし手伝ってあげるからその船の位置を教えて」
 それにここまで聞いて、捨ておける訳がない。
 セルクに地図を準備させて、潮の流れ等からイノシシの逃走先を推測する。
「んー、まずいわね。野生の勘って奴があるなら歪虚のいる方には行かないとは思うけど、パニックになってるとしたら闇雲に泳いでいくかも…」
 只のイノシシとは言え、暗黒海域に近付いて歪虚を刺激しようものなら、その後の歪虚の攻撃対象が人間に矛先が向くかもしれない。もしそうなっては大事だ。運搬した船乗りはもとより、坊ちゃんもどうなるか判らない。
(何としてもそれだけは阻止しないと)
 イズが早速部下たちに船を出せるよう手配する。
「セルクはオフィスに依頼をお願い。イノシシ捕獲の依頼よ、急いで」
「承知しました」
 イズの言葉を受け、セルクは駆け出した。

解説

内容
海に逃げ出したイノシシを捕獲、回収する事

自称貴族の坊ちゃんの気まぐれでイノシシを海路で運ぶ事となったこの事件
食べられると判ったのかイノシシたちは船から逃走 海へと逃げてしまいました
ハンターの皆様には早急に捕獲回収をお願いします

●追跡について
船自体は同盟海域の安全な場所を通っていましたが、海に出たイノシシについては別です
暗黒海域の近くまで行くことはないと思いますが、雑魔の出現にも注意が必要です
なお、現場はイズの大型船・スプレンドリ・イル・ソーレ号で向かいます
元海賊船(ガレオン船)である事から回収したイノシシを乗せても余裕がありますが
機体系のユニットの搭乗は重量的観点から二機が限界です
それ以上になりそうな場合は相談の上調整をお願いします

●イノシシについて
逃走したイノシシは全部で13匹 牛位の大きさの大型品種
牙も健在なので、接近時は注意する事

その他、質問等ありましたら問題のない部分はイズがお答えしますので、
質問卓設置の上質問頂けますようよろしくお願いします

●人物紹介
・イズ(NPC情報参照)

・セルク(?)
イズの父の代からの乗組員であり、今はイズの補佐役
年齢はイズよりかなり上であり、イズの事を我が子の様にも思っている

・ブラシー・K・スピカ(25)
同盟に別荘を持つ自称貴族のボンボン
お金はそこそこ持ち合わせているようで普段も自由気ままに旅や娯楽を楽しんでいる
たまに彼の我侭に付き合わされるが、それでも何処か憎めない性格と金払いの良さから好感度は悪くない

マスターより

酷暑お見舞い申し上げます、奈華里です
イノシシたちが生命の危機を感じたかどうかは別ですが、身を海へ投じてしまいました
案外イノシシって泳ぎがうまいそうですね 暑い時に川で練習でもしていたのでしょうか?
冗談はさておき、御参加お待ちています(^^ゞ

関連NPC

  • 海の女神
    イズ=レンシア(kz0206
    人間(クリムゾンウェスト)|22才|女性|一般人
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/08/01 02:05

参加者一覧

  • 支援巧者
    ロニ・カルディス(ka0551
    ドワーフ|20才|男性|聖導士
  • 金糸篇読了
    イリアス(ka0789
    エルフ|19才|女性|猟撃士
  • 未来を示す羅針儀
    ジャック・エルギン(ka1522
    人間(紅)|20才|男性|闘狩人
  • 東方帝の正室
    アシェ-ル(ka2983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 憤怒王FRIENDS
    ケイ(ka4032
    エルフ|22才|女性|猟撃士
  • ヨイナ村の救世主
    ユーリヤ・ポルニツァ(ka5815
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
ジャック・エルギン(ka1522
人間(クリムゾンウェスト)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2018/07/21 13:26:06
アイコン 質問卓
ジャック・エルギン(ka1522
人間(クリムゾンウェスト)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2018/07/19 09:10:49
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/07/21 03:59:05