• 落葉
  • 戦闘

【落葉】End of Calamity4

マスター:神宮寺飛鳥

シナリオ形態
ショート

関連ユニオン
APV

難易度
やや難しい
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 3~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2018/09/21 19:00
リプレイ完成予定
2018/09/30 19:00

オープニング

 ヒルデブラント・ウランゲル。
 先代皇帝にして、歴代でも最強の騎士皇と呼ばれる男。
 獅子王、革命王の二つ名は帝国内で知らぬ者がいない程高らかに鳴り響いている。
 彼は一度は北伐の最中に失踪し、しかし記憶喪失状態でハンターに発見された。
 そして天誓作戦では帝国に身を寄せ、そして彼らの戦いを影ながら支えたのだった――が。
 なぜか、天誓作戦の最終局面。生涯のライバルと言うべき不破の剣豪ナイトハルトとの決戦には参加せずに姿を消した。
 そしてそのヒルデブラントが再び歴史の表舞台に立った時。彼は何故か、再び“革命王”名乗っていた。

「えー、というわけで、俺が反政府組織ヴルツァライヒの新リーダー、革命王ヒルデブラントである!」
 帝都から遠く離れた帝国領のすみっこにある村で、ヒルデブラントは大きめの木箱の上に立ち、村人に演説していた。
「これから俺たちは帝都に攻め込み、再び革命を起こそうと思います!」
「おじちゃん、革命ってなに?」
 集まった村人の中、小さな子供が手を上げる。ヒルデブラントはニカっと微笑み、台から飛び降りた。
「い~い質問だな、ぼうず! 革命ってのは、だなぁ……あ~……」
『革命とは、被支配者階級が支配者を倒して政治権力を握り、体制をひっくり返すことを指す言葉よん、ヒルちゃん』
 ヒルデブラントの左右には、二人の騎士がついていた。どちらも並の騎士ではない――というか人間ではない。
 英霊。伝説の具象化。それも、どちらも絶火の騎士と呼ばれる一級品の英霊である。
「ありがとよクルヴェナル。だが、お前の説明は若干筋違いだ。革命ってのはなぁ……ロマンなんだよ」
「ろまん?」
「そうだ。革命ってのは、何かを変えようと願う心だ。毎日毎日嫌なことが繰り返される……それを辞めたいって気持ちだ。ぼうず、なんかやめたいことあるか?」
「川に水くみにいくのやめたい。冬とか手がすごく冷たいから」
「じゃあ行かないようにしよう。水道を整備すればいい」
「そんなことできるの?」
「やろうと思えば誰にでもできる!!」
 握り拳で高らかにシャウトする革命王だが……。
「……と言いたいところだが、ぼうずには無理だな。将来的にはさておき、今のこの国には無力な人間が多すぎる。だから、エラい人になんとかしてもらいたいだろ?」
「うん?」
「そこで! 我々ヴルツァライヒは再び一握りの優秀な人間による統治社会! 即ち貴族主義を復活させることをここに宣言する!!」
 微妙な沈黙の中、村人が顔を見合わせる。
「でも、エラそうな連中に支配されるのはもううんざりだよなあ?」
「そうだよ。税金高くなるし」
「ではお前ら、自分の力で水道作れんのか? この村に何かあった時、自分で責任とれんのか? 俺らが急に襲いかかった時、貴族がこの町統治してたら襲われないんだぞ?」
「それは…………」
「そういうことはなぁ……ガキ共を貧乏生活から解放してからほざくんだな、このダメ人間ども!!」
『ヒルちゃんも相当ダメ人間だと思うけどね~』
『クルヴェナル、ヒルデブラント。そろそろ行きましょう。“敵”が来ますよ』
 小柄な少女がそう告げると、ヒルデブラントは腕を組み。
「我らの思想に賛同する、あるいは賛同せずとも事の成り行きを見守るつもりがあるのなら! この町に我が兵力が駐屯することを認めて欲しい! 金は払うから宿と飯頼む! 地方活性化と思えばいいもんだろ?」
「まあそれは構わんけど……」
「いやよくねーだろ反政府組織だぞ。お上に捕まるぜ」
「心配無用! 帝国関係者はここにはこない! なぜなら――」
 ドシンと、大きな拳で己の胸を叩き、男は不敵に笑う。
「――この俺が全員返り討ちにするからだ。いざって時は人質になってたとでも言っとけや!」

 ヴルツァライヒの暴動を阻止しようと、帝国軍はいつものように兵力を送り込んだ。
 ヴルツァライヒという反政府組織はとうにその力を失い、衰えている。その鎮圧は簡単なものであると思われていたからだ。
 しかし蓋を開けてみると……なんと、ヴルツァライヒは次々に快勝を続けた。
 誤報ではないかと疑われもしたが、実際に倒れた兵士たちの報告で夢でも幻でもないと発覚する。
 “あいつら、一人一人の練度が高い。それに、敵には亜人や英霊が合流している”と――。

「つ……強すぎる……いくらなんでも、無理……がく」
「絶火の騎士と元皇帝って……勝てるわけないじゃん……ぐはっ」
 バタバタと平原に倒れた帝国軍先遣隊の皆さんを見下ろし、ヒルデブラントはニヤリと笑う。
「ふはっはっはーーー!! 圧勝!! 安心しろ、命までは取らん」
『退屈ね~。この時代、平和すぎるわぁ。アタシ達の時代みたいに、もっとガッツのあるオトコはいないのかしらん?』
『生きている限り何度でも来る、それが戦争でしょう。とどめを刺すべきでは?』
「そうか? 俺の経験上、結構寝返ってこっちにつくやつとかいるから、殺さない方がお得だったぞ。タングラムとか、ゼナイドとかオズワルドとか」
『それはあるかもね~。アタシも、ナイトハルト様の腕っぷしに惚れちゃったタイプだし♪』
『うんうん。そう言われるとわからなくもないですね』
「だっろォ~~~?」
 三人が余裕しゃくしゃくで構えていると、撤退していく帝国軍と入れ替わり、こちらに向かう人影が見えた。
「そらおいでなすった。すーぐハンターに頼るんだから」
『パーシヴァルを倒したって言う、あの?』
『はい? 私は別に倒されてませんけど???』
「ほどほどに歓迎してやれ。ハンターを撃退すれば、帝国全土がビビりあがるだろうぜ。あいつらは丁度いい当て馬だ」
 白い歯を牙のように剥き出し、ヒルデブラントは帯に下げた南蛮刀を抜く。
「始めようぜ――新たな革命戦争をな!」

解説

●目的
何がどうなっているのか確かめつつ、敵の撃退。


●概要
残存戦力をすべて投入して行われたヴルツァライヒの最後の反攻は、当然ながら失敗すると思われた。
なにせ彼らには最早大義名分も、歪虚の後ろ盾もない。後は自然に滅びるのを待つだけの状態だったからだ。
しかし、活動を再開したヴルツァライヒは革命王という絶対的カリスマに率いられていた。
革命王ヒルデブラントは残存戦力をまとめ上げ、適切に運用し、各地を転戦しながら仲間を増やし続けている。
今はまだ帝都に程通り辺境地帯での戦いだが、旗色が悪くなりつつあると認識せざるを得ないだろう。
ヒルデブラント・ウランゲルと接触し、事の真相を確かめて欲しい。


●敵戦力
『ヒルデブラント』
革命王、獅子王、最強の騎士皇。サイズ1。
不破の剣豪ナイトハルトとタイマンで殴り合いすぎて記憶喪失になった男。たぶん。
クラスは「闘狩人」。可変式偃月刀「シャイターン」を装備。生粋の征服者。
極めて高度な戦闘力を有する覚醒者であり、同時に優れた指揮官でもある。


『パーシヴァル』
蛇の概念精霊と伝説の英霊が一体化したもの。サイズ1。
変形しリーチの伸びる、鞭のような剣を扱う。恐らく疾影士。
他者の血を集めた逸話を持ち、吸血鬼に近い能力を持つ。
蛇の精霊と一体化している為、毒系統のBSを扱う。
「人間」以外の種族を殺し続けた逸話を持つが、「人間」だけは傷つけなかったとも語られる。


『クルヴェナル』
現世に顕われた絶火の騎士。サイズ1。
天誓作戦で保護されていたが、いつの間にか姿を消していた。
美しい白と紫に槍を持ち、この槍を用いた戦闘を行う。能力は疾影士に近い。
槍投げの名手としても知られ、「一投で敵を全滅させた」という大袈裟な伝承が具現化されており、極めて高い命中と威力を誇る。
また、生涯様々な槍を使ったと言われており、何本でも追加で槍を出現させることが可能。
女のような口調で話しているが、身長2m近い男性。

マスターより

お世話になっております。神宮寺です。

というわけで落葉連動です。かなりダッシュでOP書きました。
騎士皇+絶火の騎士二体とのバトルでスタートダッシュを決めたい方にお薦めです。
NPCを関連付けておりませんので、質問には回答できません。

それではよろしくお願いします。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/10/02 10:46

参加者一覧

  • 約束を重ねて
    シェリル・マイヤーズ(ka0509
    人間(蒼)|14才|女性|疾影士
  • 大悪党
    神楽(ka2032
    人間(蒼)|15才|男性|霊闘士
  • 猫の守り神
    カナタ・ハテナ(ka2130
    人間(蒼)|12才|女性|聖導士
  • 大工房
    ソフィア =リリィホルム(ka2383
    ドワーフ|14才|女性|機導師
  • 紫煙の守護翼
    シガレット=ウナギパイ(ka2884
    人間(紅)|32才|男性|聖導士
  • 戦場に疾る銀黒
    ルイトガルト・レーデル(ka6356
    人間(紅)|21才|女性|舞刀士
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/09/16 15:55:53
アイコン 相談卓
シガレット=ウナギパイ(ka2884
人間(クリムゾンウェスト)|32才|男性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2018/09/21 18:52:33